今日のうみねこのなく頃に咲 〜猫箱と夢想の交響曲〜はどうかな?
やっと新島空港に到着。
戦人は飛行中ずっと堕ちると連呼しており、それを真里亞に揶揄される。
空港からタクシーに分乗し、港にやってきた。
ここから船で30分、隣の島まで向かうのだ。
船から朱志香が手を振って一行を出迎えてくれる。
右代宮朱志香(うしろみや じぇしか)
蔵臼と夏妃の娘。
順当に行けば、やがては右代宮家の跡継ぎ(厳密にはその夫)になると考えられている。ただし本人は関心がないようである。
生まれつき気管支が弱く、突発的に咳などの発作を起こすことがある。
朱志香は、戦人の父親の留弗夫の兄で右代宮家長男の蔵臼の娘で、右代宮家直系の跡取り娘で、戦人と同い年の18歳。
お手伝いさんで割烹着姿の熊沢チヨも、買い物ついでに挨拶に来ていた。
熊沢チヨ(くまさわ ちよ)
途中で何度か退職しているが、総じれば長い年季を持つパートタイマーの老女である。
容量がよく、使用人としての技量は決して低くないのだが、噂好きでおしゃべりなため、良い評価は受けていない。
熊沢チヨは、右代宮本家にもう何年も務めている古参の使用人で、高齢なので力仕事は得意じゃないが、何でもこなすスーパー使用人らしい。
玉に瑕なのはサボリ癖があることで、力仕事や面倒な仕事は、持病がどうこうと屁理屈を言ってよく逃げようとするらしい。
島に向かう船は、改造高速艇で、最高速度は40ノットを超えるとのこと。
その船の甲板で、乗物苦手な戦人は揺れると落ちるを連呼し大騒ぎ。
あまりにも戦人が騒ぐので、楼座が船長に頼んで速度を落としてもらい、なんとか戦人も落ち着く。
前方に六軒島が見えてきた。
伊豆諸島の中に含まれる全周が10㎞程度の小さな島で、六軒島は丸ごと右代宮本家が所有している私有地だった。
島には船着き場とお屋敷があるだけで、島のほとんどは未開の森林のまま残されている。
右代宮一族は大富豪なのだ。
突然、真里亞が「ないない、うーうー」と騒ぎ出す。
真理亞は洋上を指さしており、戦人は、6年前はそこに小さい岩の上に鳥居があったことを思い出す。
朱志香は、無くなったのはこの夏のことだ、と答える。
熊沢さんが、「ある晩に大きな稲妻が落ちて御社を砕いてしまったんだとか。鎮守様に落雷があるなど、不吉の兆しに違いないと、漁民たちは囁いております。」と話す。
真理亞は、「不吉、不吉」と連呼したあと、天を指して「不吉、来る」と言い出す。
見れば、台風が近づいており、空は鉛色だった。
真理亞は、癇癪を起したように「うーうー」と騒いでいる。
熊沢さんと入れ替わり、秀吉がやってきて、この場の様子がわからないため、空気を換えてくれ、真里亞も落ち着く。
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