GW明けにいきなり、わけのわからんクレームに巻き込まれて、たいへんだった自分・・・
そういえば、大学を出てから、ずっとこの業界にいるけど、とんでもないことをしでかすヤツは、けっこういたよな・・・「この前、こんなことがあってん・・・」ってとんでもないことの一部始終を話してくれるんだけど、話をしているうちに自分のほうが明らかに悪いって気がつくから、決してこっちが悪いなんてクレームをつけられたことはなかったよな・・・
エピソードⅠ 「毎食後」:150kgオーバーの男性の場合
「いつも先生の言うとおりに、きちんと毎食後に飲んでるのに、診察日までの薬がなくて、途中で飲まない日があるんだけど、いいんかな?」って話を振ってこられた・・・
「予約日と処方日数はあってるから、途中でなくなることはないハズですが・・・どうやって飲んでるか、聞かせてくれませんか?」
「毎食後って先生が言うから、食事のあとは必ず飲んでるよ!」
「袋にも書いてますけど、1日3回で飲んでますよね?」
「え゛!?1日3回でいいの!!!毎食後って先生がいうから、食事するたびに薬を飲んでたよ・・・」
「もしかして、3食よりもたくさん食べてはるんですか?」
「うん、おなかがすくから、1日4回食事してんねん!そうか、普通のヒトは1日3食やもんなぁ、そりゃ毎食後いうたら1日3回やなぁ。」
「まぁ、こちらも、途中で1日何回飲んでるかの確認をしなかったのも悪かったですけど・・・とりあえず、先生にこのことをお話しましょうね。」
結局、間違って1日4回で飲んでても、データが良かったので、1日4回に処方変更になった。
エピソードⅡ 「小粒」:俺様ご隠居の場合
俺様っぷりを発揮して、いつもヒトの話をぜんぜん聞いてくれないご隠居さんが、ある日、青い顔で「今にも死にそうや!」って言いながら時間外でやってきた。
異常に脈が増えていたんだが、処置を一通りしたら、元気になったので、入院せずに家に戻ることになった。その帰り際に話を振ってこられた・・・
「ホンマに薬ってえらいもんやな!ちゃんと効いてるんやなぁ。」
「そうでしょ、点滴したら、心臓の具合も良くなって、本当に良かったですね!」
「ちゃうちゃう、さっきの点滴じゃなくて、いつも飲んでるヤツのほうや。」
「心不全のいつもの飲み薬のことですか?」
「そや、そのへんの薬に比べたら、あれってすごい小粒やろ。でな、ホンマに効いてるんかずっと疑うてたんや。で、今朝、エイって、普通の薬と同じ重さくらいをいっぺんに飲んだんや。」
「まさか、さっき、しんどい言うて、病院に駆け込んで来たんは、いっぺんに薬を飲んだせいですか!!!!」
「・・・うん・・・薬がよう効いて、心臓がバクバクして、まずいことになったんや。」
「アレが小粒なんは、あの量で十分に効くからですよ!いっぺんに飲んだら、そりゃ効きすぎて心臓にかえって悪いですよ・・・危ないから、決して自分勝手好き放題に飲まないでくださいよ。」
「うん、ようわかった!だから、先生には内緒にしといて・・・バレたら、ごっつう怒られる・・・」
まぁ、本人には内緒で主治医へは報告させてもらったが、主治医も「しゃあない爺さんやな。でも大事無くて良かった。」って苦笑いしてたな・・・
エピソードⅢ 「金春」:下戸のサラリーマンの場合
「ホンマにアルコールと薬っていっしょに飲んだらアカンねんなぁ。」
「そうですよ、いつもコッチも注意してますやん。ってことは、まさかいっしょに飲んで、ひどい目にあったとか?」
「・・・うん・・・この前、本社で会議があるから出張したんやけどな、会議の前の晩にわざわざ本社のヒトがオレを接待してくれたんや。オレって実はお酒ダメやねんけど、接待される方やからしゃーないなって思いながら、薦められたお酒は飲んでたんや。宴会のあと、ビジネルホテルに戻ってから、いつもにようにお風呂はいる前に金春を飲んだんや。オレって金春の常習者やから、飲んでから効いてくるまでに1時間くらいかかんねん。で、いつもなら風呂から出るころにちょうど効いてきて、そのまま寝るんやけど、あの日はアルコールが入ってたもんやから、お風呂に浸かっている最中に、いつもよりも強力な睡魔に襲われてあわてて風呂から出たんや。でも、薬がよう効いてて、ベットにつく前に真っ裸のまんま、部屋の床の上で意識を失のうたんや。しばらくして、裸で寝てるもんやから、寒さとおしっこで目が覚めたんや。自分んちじゃないから、トイレはどこや!って寝ぼけ眼で探していたら、いつの間にかドアをあけて部屋の外の廊下に出てしまってん。あ゛って思ったら、自分の後ろでオートロックのドアがパタンって閉まって、オレ、真っ裸でビジネルホテルの廊下におるねん・・・いっぺんに眠気が飛んだで!いっそいで、フロントに電話で事情を話して、羽織るもんと、合鍵を持ってきてもらったんや・・・」
「それは、たいへんでしたね・・・金春はアルコールといっしょに飲んだら吸収がよくなって、いっぺんに効いてくるから、ホンマに危ないですよ。睡眠薬強盗にも使われるくらいですからね。ホンマにやめてくださいよ。」
「うん、ホンマにお酒は懲りた・・・もう勧められても、ちゃんと断る!」
似たようなネタでこんな漫画ありましたね!
http://www.amazon.co.jp/%E8%96%AC%E5%B1%8B%E3%82%8A%E3%81%8B%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93-1-%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E6%96%B0%E4%BA%95-%E8%91%89%E6%9C%88/dp/4575833371
ぶっちゃけ2巻入手困難すぎた。
突然の完結だったんで自分も出てるの気付かなかった!