今日のアパシー学校であった怖い話1995特別編はどうかな?
1週目クリア
1人目は荒井昭二を選択→シナリオ:誕生日プレゼント→荒井エンディング№03~05
2人目は風間望を選択→シナリオ:五百円硬貨→風間エンディング№10
3人目は細田友晴を選択→シナリオ:夜泣き石→細田エンディング№13・14
4人目は岩下明美を選択→シナリオ:命の値段→岩下エンディング№03~05
5人目は福沢玲子を選択→シナリオ:愛と友情のはざま→福沢エンディング№20~22
6人目は新堂誠を選択→シナリオ:呪いのマンシール→新堂エンディング№06~08
7人目はシナリオ:記憶のほころび→七話目エンディング№01~03
2週目プレイ開始!
1人目は岩下明美を選択→シナリオ:偽りの愛→岩下エンディング№01・02
2人目は新堂を選択→シナリオ:高木ババア→新堂エンディング№01~05
3人目は風間を選択→シナリオ:かぐわしきにおひ→風間エンディング№01
4人目は細田を選択→シナリオ:魅惑のトイレ→細田エンディング№01~03
5人目は荒井選択→シナリオ:ゲーマーの条件→荒井エンディング№01~02
6人目は福沢玲子を選択!
福沢玲子は1年G組の生徒。
「突然だけど、坂上君って宗教はなんなの?」
- 親と一緒
- あまり人に言いたくない
- 無神論者→岩下の話を聞いている場合はシナリオ:愛と友情の狭間
- 違う話を聞きたい
シナリオ:彼と彼女の秘密
八重樫と言う男子生徒がいた。
彼は甘いマクスで、アイドルみたいだって、入学当初からクラスで話題になっており、彼に恋い焦がれる女子も多かった。
女の子たちは、八重樫とお付き合いできたらどんなにいいだろうって、あれこれ頭の中で想像を膨らませていたが、実際にアクションを起こせる人はそんなに多くなく、自分に自信がある女の子だけが、八重樫に果敢にアプローチしていった。
その方法は、みんなの前で堂々と話すのではなくて、ラプレターだった。だから、八重樫の机や下駄箱には、しょっちゅう可愛い封筒のラブレターが入っていた。
そして、校舎裏あたりに呼び出された八重樫は、女の子たちからの真剣な告白を受けるが、八重樫にも細かい好みがあるらしく、なかなか応えてあげることができず、女の子たちは軒並み討ち死にだった。
しまいにはいったい誰と付き合うんだろう、って女の子間では噂になっていった。
その日も登校した八重樫が机の中を確認すると、ラブレターが入っていた。
そして日課のように、彼は放課後になると呼び出し場所に向かった。
そこで佇んでいたのは、同じクラスの美津見だった。
この瞬間、美津見はとりたてて美人というわけじゃないが、どこか惹かれる魅力を持っている女の子だと、八重樫は感じだ。
「一目見た時から好きでした。私と付き合ってください」
「ああ、いいよ」
晴れて恋人同士になった八重樫と美津見は、周囲に見せつけるようなことはなくて、初々しく健全な学生らしいお付き合いをしていた。
キスなんて当然してないし、手をつなぐこともない。そんな二人を周囲は静かに見守っていた。
八重樫にふられた子たちも、腹いせに嫌がらせをするとかもなく、美津見にとっては穏やかな、そして甘い時間を過ごすことができた。
実は八重樫は不良グループの一員だった。
彼は、表向きは優等生で通っていたが、裏ではケンカに万引き、不良が通る道は一通り済ませているっていうなかなかの不良だった。
そして、ケンカもなかなか強かった。
ルックスが爽やかな美少年だから、親や先生には全然バレず、暇さえあれば不良仲間とつるんでいた。
そんな八重樫だったが、美津見のために悪い連中とは縁を切ったほうがいいんじゃないか、と思い始めた。
八重樫は、美津見の告白を受けた時、自分が本当は不良だなんてことはもちろん言えなかった。
でも、そういうグループから抜けるのって、すごく勇気がいる。
暴力に訴えられなくても、悪い噂を流されるかもしれない。それも真っ赤な嘘じゃなくて、さんざん仲間と繰り返してきた真実だから、否定することは無理だった。
そんなことされたら、美津見に知られるどころか学校中に広まってしまう。
結局、八重樫は、美津見に不良グループのことを話せず、脱退する決意を持てず、そのままずるずると隠しながら付き合うことを続けた。
八重樫と美津見は休日になるたびに、つつましくデートを重ねていった。
でも、楽しい時間を過ごす一方で、八重樫は、このままでいいのだろうかって、複雑な気持ちだった。
不良ってことがバレたら、きっと美津見は悲しみ、怒る。そして、別れを切り出されてしまう。
それはなんとしてでも避けたいというのが、八重樫の一番の望みだった。
八重樫は、彼女ができてからは、不良連中と会う頻度を減らしていたが、最近付き合いが悪いことに、リーダーに気づかれてしまった。
「なあ、最近付き合い悪くね?」
「まあ、ちょっといろいろ忙しいもんで」
「まさか、女でもできなんじゃないだろうなあ?」
「いや、それは・・・」
「おいおい、図星かよ。それで、最近は呼んでも断ってきたんだな。
でよう、どんな彼女なんだ?」
「可愛っすよ」
「八重樫よ、彼女ができたからって、俺らと疎遠になるってことはないよな?」
「そんなことはないっす。彼女ができたのは初めてなんで、なるべく構ってやりたかったんですよ。これからはグループの付き合いもちゃんと参加させていただきますから」
八重樫はしばらく、美津見と彼氏と不良グループの一員という二足のわらじを、3対7くらいの割合で履いていた。
美津見は八重樫と一緒にいられる時間が少し減ったが、特に疑問に思わなかった。むしろ、短い時間で濃密なデートを求めようとした。
「手、繋いでみていい?」
「うん」
そっと握った美津見の手は、とても女の子らしい柔らかさと温かさがあって、ますます八重樫は美津見がいとおしくなった。
同時に、自分の秘密が明らかになることを恐れた。幻滅されたくない、この子に、自分が不良だということを、絶対に知られたくない、と。
不良仲間に気を遣って、つるんでいる時間をなるべく増やしていた八重樫だが、彼女と一緒にいるほうが楽しいし、この仲間から離れたい、と思っているせいか、思っていることが顔に出てしまっていた。
ある時、リーダーから「お前の彼女さ、俺たちに紹介してくれねえ?」と言われた八重樫だが、自分が不良だってことを誰よりも知られたくないので、無理に決まっていた。
けどリーダーは八重樫よりも大柄で腕っぷしも強かった。
「もし、あなたにそんな友達がいたら、どう思う?」
- そんな人には関わりたくない→福沢エンディング№24:悪魔の力を借りし者、福沢エンディング№25:彼女はオレが守る!、福沢エンディング№28:サイッテーな男
- 見て見ぬ振りをする
- わからない
「ダメだ。彼女は関わらせたくない」
「なんだと?」
「俺はもう、このグループを抜けます。不良はもう辞めます」
「ふざけるな!おう、お前らやっちまえ!」
八重樫はあっという間に取り囲まれ、ボコボコにされて、病院に担ぎ込まれた。
「八重樫君、どうしてこんなことに」
何も知らずに見舞いにきた美津見は、涙を浮かべて聞いてきた。
「はは、ちょっとチンピラのケンカに巻き込まれて」
八重樫は、決して本当の理由を言おうとはしなかったが、美津見は疑ってかかった。
「この前から、何かに悩んでいる風だったよね。それが関係あるんじゃないの?」
「そんなことないよ」
「嘘つかないで。やっぱりそうなのね。わかった」
美津見はやけに悲壮な顔をして、何かを決意したみたいだった。
「私に任せて。あなたの悩み、取り除いてあげるから!」
そう言って美津見は病室を出て行った。
そして数日後、事件は起きた。
「これ、見て」
八重樫を見舞いに来た美津見が、とっても嬉しそうな顔をして新聞を持ってきた。
八重樫が言われるがままに記事に目を通すと、『集団自殺か』なんて見出しで、駅のホームで事故が起こったとあった。
鳴神学園の男子生徒数名が、いきなり手を繋いでそのまま線路に飛び込んで電車に轢かれたってことが書かれていた。
そこに書かれている名前は、あの不良グループのメンバーだった。
「もう、あなたを困らせて奴らはいないわよね」
「ああ」
そう言いかけて、八重樫はおかしいと思った。いつ、どうやって彼女は、自分と不良グループとの関係を知ったのかって。
「どうして君が、こいつらのことを」
そう質問すると、美津見は背筋が寒くなるような微笑みを浮かべた。
「私ね、学校に棲んでいる悪魔にお願いしたの。あなたの悩みを取り除いてほしいって」
「え?」
「前から、旧校舎に悪魔が済んでいるって噂は耳にしていたの。それと契約すれば、どんなことも思いのままだって。
噂は本当だったわ。儀式をしたら本当に悪魔が出てきて。私は迷わず、契約したよ。あなたを守るために」
「嘘だろう、そんなこと」
「嘘じゃないわ。契約内容はね、私の死後の魂を差し出すこと。
そして私は、あなたを苦しめていた連中の始末を頼んだわ。ふふ、確かな効果があったわ。
悪魔はね、他に人間の魂を差し出せば、また願いを聞いてくれるって言うのよ。
うふふ、これからも、悪魔の力であなたを守ってあげるからね」
「八重樫君は悪い仲間からは解放されたけど、彼女が悪魔に心を奪われちゃったわけ。邪教の信徒っていうのかな。
今も八重樫君は美津見さんと交際を続けているけど、別れるのは無理だよね。
そんなことしたら、悪魔の力で殺されちゃうんだもん。一生、彼女と一緒にいなきゃいけないんだ」
福沢エンディング№26:邪教の信徒
CGギャラリー26/12475:旧校舎で悪魔召喚
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