今日のアパシー学校であった怖い話1995特別編はどうかな?
1人目は荒井昭二を選択→シナリオ:誕生日プレゼント→荒井エンディング03~05
2人目は風間望を選択→シナリオ:五百円硬貨→風間エンディング10
3人目は細田を選択。
坂上君も楽しみにしていましたか
- 楽しみにしていた
- 特に気にしていない
- あまり乗り気でなかった
細田友晴は2年G組に生徒だ。
細田は、自分がデブだという自覚があるが、ダイエットをしてもどうしても食べたり、汗っかきですぐに喉が渇いてしまい、お茶よりもおいしいジュースを飲んでしまうため、どうしても痩せられないとのこと。
小学生の頃から太っており、細田なのにデブと言われ続けていた。
夜になると泣く石、いわゆる夜泣き石がトイレにあった。
みんなは知らないが、そのトイレは今では倉庫に改装され、校内にひっそりと存在している。
今、使われていない理由はなぜでしょう?
何年か前にそのトイレで事件があったからです。
坂上君、どんな事件だと思いますか?
- リンチとかですか?
- 自殺ですか?
放課後遅くまで残っていた女子を無理やり連れ込み乱暴して、その上で殺したんです。
発見された遺体は、全身打撲の痕に、声を出せないよう喉が潰され、四肢のいくつかは骨折させられており、あらぬ方向に曲がっており、顔面は執拗に殴られ誰との判別がつかなかった。
幸いにも犯人はすぐに捕まった。
近所の橋の下に住む浮浪者で、たまたま学校に忍び込んだ際、一人でいた女子生徒を、ということだったらしいです。
その事件があってしばらくして、そのトイレで不可思議な現象が起きるという噂になった。
学校側も事件があった現場のため封鎖していたのだが、中から人の気配がし、女の人の泣き声が聞こえるというものだった。
殺された彼女が幽霊となって、憎しみと悲しみの泣き声を上げているのだ、と誰もが信じた。
そんな噂が広がりだすと、怖いもの見たさに近づく者が出てきた。
仮に佐々木とでもしておきましょう。
佐々木は噂の真実を突き止めようと、放課後夜遅くまで学校に一人で残ることにした。
校内から人の気配がなくなった頃、彼は例のトイレに向かった。
自分の足音に混じって、女の人の泣き声が聞こえてきた。
噂は本当だった。じゃあトイレの中には彼女の幽霊がいるんだろうか?
そんな疑問を確かめるために歩みを進めていった。
ガムテープで留められたブルーシートをのけてトイレの中に入ると無人だったが、女の人の悲しい呻き声だけが聞こえる。
しばらくトイレを調べていた佐々木は、床に握りこぶし程度の大きさの石が落ちていることに気付いた。
黒い石にまるで赤いペンキか何かをかけたように見える。
女の人のすすり泣く声は、この石から聞こえてきているような気がする。
恐怖に襲われた佐々木は、なさけない声を上げながら出口に向かって駆けだしたが、足がもつれて転んでしまった。
起き上がった佐々木は、背中に突き刺さるような視線を感じたが、怖くて振り向けない。
しかし、横にある洗面台の鏡をふと覗いてしまうと、鏡に映る自分の姿と、それに寄り添うにように立つ女子の姿が見えた。
鏡の中の少女は、制服は破れ、ところどころに血がついている。
髪はぼさぼさに乱れ、顔は見えない。
どこからかびちゃびちゃという音が聞こえる。
それは彼女の顔面から顎に伝い、滴り落ちる血の音でした。
女子生徒は、徐々に彼の傍らへと近づき、すぐ背後までせまった。
そして女は彼の耳元であの石と同じ声を発した。
佐々木は逃げ出したが、鏡の中の女子生徒は、佐々木の背中に飛びつき、ろくろっ首のように首を長く伸ばし、彼の眼前に顔を突き出した。
その顔には目と口はなく、本来ある場所はぽっかりと虚ろな闇が広がっていた。
佐々木はそのまま気を失ってしまった。
翌日、そのトイレで倒れていた佐々木は先生に発見された。
幸い心身ともに異常はなく、ほどなくして学校に通えるようになった。
彼はその時の出来事を皆に話したので、その噂は学校中に広まった。
そして、その後まもなくして佐々木が亡くなった。
例のトイレで首つり自殺をしていたのだ。
もう誰も例のトイレに近づこうとしません。
彼の自殺で幕が下りたかのようにと思われた。
しかし、遠くない時期に同様の事件が立て続けに3人に起こった。
その全員が、死の直前に佐々木と同じような体験をした、と皆に話をしていた。
学校側も無視するわけにはいかず、急遽例のトイレを倉庫に改装し、誰も近づけないように厳重に施錠した。
こうしてその場所は誰にも知られないように、ひっそりと校内に存在し続けた。
でも、それにも関わらず、同様な事件が何度も起きているそうだ。
まるであの声に呼ばれたかのように、誰もしないはずのあの部屋へと辿り着き、最後には佐々木と同じ末路をたどったとのこと。
全部壊してしまえばいいと思うが、工事をするたびに機材の不調や作業員の体調不良が必ず起きたらしいし、何なら死人も出たそうだ。
こうしてあの部屋と石は、未だに存在しており、夜ごと哀れな生贄を求めて泣き声を発している。
坂上君は僕の話を信じますか?
- 信じる
- 信じない→上の選択肢と同じエンディングへ。
この夜泣き石の話は本当なんだ。実際にその部屋にいったことがあるんだ。
その日はクラスメイトの掃除当番を代わったり、先生からの用事を頼まれたりして、帰るのが随分と遅くなってしまった。
気がついたら校内には宿直の先生ぐらいしかいなかったと思う。
暗い廊下を歩いていると、どこからともなく例の泣き声が聞こえてきた。
夜泣き石の話をしっていたので、耳を塞いで、全速力で走りだした。
無我夢中で走って、ふと気が付くと玄関とはまったく違うところにいる。
玄関に向かって歩き出すと、だんだん声が大きくなってきて、その扉の前にたどり着いた。
佐々木の末路を知っているので、入っては駄目だと頭では思っているのに、何かに乗り移られたように、身体は勝手に動き部屋の扉を開けてしまった。
部屋の中を見ると、床には夜泣き石が落ちており、例の泣き声がそこから聞こえる。
部屋に入ろうとすると、何かが弾ける音がした。
左腕を見ると、つけていたはずの祖母の形見の数珠がはじけ飛んでいた。
腕から部屋の中に視線を戻すと、部屋中びっしりと埋め尽くすたくさんの制服を着た人影と、その中心にいる女性生徒がゆっくりと顔を上げた。
彼女たちは、目と口のところにぽっかりと穴が開いている。
そして、一斉に泣き声を上げた。
僕は悲鳴をあげて、気を失ってしまった。
目を覚ますと知らない天井が見えた。
悲鳴を聞いた当直の先生に助けられたのだ。
あの人影は、夜泣き石に関わって、あそこで命を落とした人たちで、未だにあそこにとどまっているのだろう。
あの女子生徒は、あそこで殺された女子生徒で、未だにあそこにとどまって世界を憎み続けているのかもしれない。
夜泣き石は彼女の怨念そのものじゃないだろうか。
なぜ自分が助かったのかはよくわかりません。
それとも助かったと思い込んでいるだけかもしれません。
だって今も夜になると僕を呼ぶあの泣き声が聞こえるんです。
細田エンディング13:夜泣き石
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