今日のパラノマサイト FILE23 本所七不思議はどうかな?
午後5時台
志岐間邸応接間
アナウンサー「新しい情報が入りました。本日、墨田区で大規模殺傷兵器を使用すると予告した男を移植業務妨害の容疑で手配していた事件で、容疑者の56歳男性が一般女性1名を人質に取り逃走していましたが、午後4時過ぎ区内の公園で倒れているところを捜索中の警察官が発見し、その後死亡が確認されました。現場に犯人が所持したという凶器らしきものを残っておらずその詳細は不明のままとなっています。また人質に取られていた女性の行方がわからなくなっており、現在も捜索が続けられています」
利飛太「ニュースで報道されたということは、この情報に間違いはなさそうだね」
あやめに話しかける。
あやめ「わたしの言った通りですよね?」
利飛太「今ニュースで言っていた人質の女性というのが君で、根島史周を自分の持っている呪詛珠で呪い殺したのも君、というわけか」
あやめ「かくまってくれるというので、お言葉に甘えて来ちゃいました」
春恵「何を考えているの?」
あやめ「何って、そりゃもちろん、最終手段ですけど?」
あやめに話しかける→あなたは呪主?
春恵「あなたは呪詛珠を持つ呪主だった、ってことね?」
あやめ「実はわたしも持っていたのでした~。ちなみに津軽の太鼓です」
春恵「それなのに他人の呪詛珠を狙っていたのは?」
あやめ「だって、人殺しは良くないじゃないですか」→そう思う
春恵「そうね、生き返らせるために人を殺しちゃダメよね」
あやめ「ですよね。しかも1対1でもないし、ちょっと割にあわないって思うんです。なのでわたしは誰かが貯めた滓魂だけ使わせてもらおうと思ったんですけど、そうも言ってられなくて。みんな意気地なしで呪詛使ってくれないんです」
利飛太「君と一緒にいた並垣青年は呪詛珠を使っていたと聞いたが?」
あやめ「え、なんでそれ知ってるんですか?」
利飛太「ちょっと知り合いの刑事に聞いてね」
あやめ「でた!警察と知り合い自慢!もう警察官なんでロクな人間いないのに」
利飛太「ずいぶん警察を嫌っているようだね」
あやめ「おばさま、この人コワイんですけど。いちいち動きが大げさだし」
利飛太「自己紹介もまだだったか。僕は・・・」
あやめ「別にいいです」
あやめと話す→あなたは呪主?
あやめ「祐太郎くんですよね。あの人はだめですね。もうびびっちゃって、わたしが何度もけしかえてようやく恐る恐る使っただけなんですから。その上少し目を離したら、あっさり呪詛珠を手放しちゃうんですから、もうガッカリです」
春恵「なるほど」
あやめ「そういうわけなので、もうわたしが自分で滓魂を集めるしかないって思いました、というのが最終手段です」
あやめと話す→自己紹介
春恵「自己紹介しておきましょう」
あやめ「いいんですか、わたしに教えちゃって」
春恵「私はこの家の志岐間春恵。父と夫は警察官僚です」
あやめ「じゃあ警察の人間が最低な人ばっかりだってわかりますよね!」
春恵「確かに冷たい人は多いかも。特に身内に対しては。警察官の家族なら何があっても我慢して当然みたいのはよくあるし」
あやめ「そうなんですよ!おばさまとはなんかわかり合えそうです!」
春恵「よかった」
利飛太「そして僕は櫂利飛太。私立探偵をやってる」
あやめ「探偵?だからやたら探りを入れてきたりするの?」
利飛太「どうやら何をしても嫌われる流れに入ったようだ」
あやめ「おばさま、どうしてこんな探偵と一緒に行動してるんですか?」
春恵「いろいろ調査をお願いしていてね」
あやめ「なんかこっち見てるし」
あやめと話す→自己紹介
利飛太「ところで君の親も警察官だったりするのかい?」
あやめ「あんなのもう父親じゃないです。名実ともに」
春恵「穏やかじゃないのね」
あやめ「もう戸籍上は縁を切ったのに、今日だって偉そうな割に助けてくれないし」
利飛太「今日?」
あやめ「今日犯人を追っていた津詰って警部?あの人です」
利飛太「なんだって!君が津詰警部の娘さんなのか?」
あやめ「元です元。もう他人です。父親らしいことなんて何一つしてこなかったんですから」
利飛太「実は今日警察が追っていたあの根島という男だけど、過去に逮捕された津詰警部に怨みを晴らすため娘を狙うと言っていたらしくてね」
あやめ「は?」
利飛太「なので、保護するため警察がずっと君を探していたそうだ。今日、警察に追われていたというのは、それだったわけか」
あやめ「あんな大勢で高圧的に来られたって、わからないですよ。ちょっと待って、それじゃわたし、今日のあの犯人に命を狙われていたってことですか?」
利飛太「そうなるね。幸い無事に済んだ、というか、逆襲したようだけども」
あやめ「だったら、正当防衛ですよね!警察の身内ってだけでこんな目に遭うなんて、たまったもんじゃないです」
春恵「本当にね、子供にもとんだ迷惑がかかって、ごめんなさい」
あやめ「おばさまが謝らなくても」
春恵「つい息子と重ねちゃって」
あやめ「何かあったんですか?」
春恵「うちの子もね、警察への復讐が目的で誘拐されて、殺されてね」
あやめ「ひどい!サイアク!かわいそう!そういえば去年そんな事件ありましたね。おばさまの息子さんだったんですね」
あやめと話す→呪詛珠を使ったの?
春恵「あなたは根島に人質として連行されてあと、庭園で呪詛珠の呪いを使って逃げた、ってこと?」
あやめ「まあそうですね。どうにか逃げなきゃって思って」
春恵「今、使うことができるの?呪詛為を」
あやめ「確かに昼の間は呪詛珠が無反応になってましたけど、もう夕方ですから。試しに使ってみたら、使えちゃったみたいです」
利飛太「なに!」
あやめ「またチカラが弱いのか、何回も連続で行使するのは難しそうですけど、今ならもう1回くらい、いけると思いますよ」
春恵「そうなの」
あやめ「一応お伝えしておきますけど、もう始まってますので、ご注意くださいね」
春恵「何が?」
あやめ「呪詛の条件、狙ってますよ?」
あやめと話す→あなたの呪詛の条件は?
あやめ「そんなに動揺するということは、やっぱり呪詛珠もってますよね?おばさまも呪主ですよね?」→はい
春恵「ええ、そう。どうせ気づいていたのでしょうけれども」
あやめ「そうですね、昨夜の時点で。ちょっと白々しすぎますもの。ここの住所的に、呪影は送り拍子木ですか」
春恵「そうね」
あやめ「呪主を殺せば滓魂がたくさん手に入るんですよ」
春恵「知ってるけど?」
利飛太「根島史周を呪いで殺して滓魂は手に入ったのかい?」
あやめ「ええ、あいつの持っていた呪詛珠にもいくらか貯まってましたから。あと呪主ひとりぶんがあれが100%には、なるかと思うんです」
春恵「呪詛珠の滓魂って合算できるの?」
あやめ「そうです。秘術に必要なのは滓魂だけですから。どういう形であれ、必要な数さえそろっていれば、大丈夫みたいです」
春恵「そう、じゃあ、私がそれを奪ってもいいのね?」
あやめ「まあ、おばさまったら。やる気満々じゃないですか」
利飛太「マダム!」
あやめと話す→タバコの話以外を選択→呪詛行使
あやめ「え!」
利飛太「マダム、まさか!」
あやめ「きゃああああああ」
利飛太「どうして!」
春恵「今しかなかった。櫂さん、依頼料、清算してくださる?」
利飛太「承知した」
数日後
「雨森少年、ちょっといいかい?」
「呼びました?利飛太さん」
「君は、亡くした子を喚ぶ母が隅田川に祈り蘇らせた、という伝説を知っているかい?」
「なんです?」
「人買いに攫われた我が子を必死に探すあわり正気を失った母が、隅田川で息子の死を知り、塚を立ててそこで祈りを続けたところ、なんとその塚から息子が蘇って現れた、という伝説だね。能の題材にもなっているものだよ」
「それで?」
「伝説は本当にあるんだな、と思ってね」
「なんです、それ」
利飛太「これはこれは、ようこそ我がオフィスへ!どうぞこちらへ!エルネスティーネ、ごあいさつは?」
鳥の鳴き声
利飛太「よくできたね、いいコだ。ほう、こちらの少年が例の。やあ少年、僕が探偵だ。お母さんには少し前に世話になった」
利飛太「なんと将来は探偵を目指していると?警察官よりもオススメするよ」
利飛太「『やめたほうがいい』とはどういうことかね、雨森少年。それよりも早くお茶をお出ししたまえ。では、改めて、今回の依頼内容をお伺いしようか」
エンディング#3:志岐間春恵の伝説
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