チラシの裏~弐位のゲーム日記
社会人ゲーマーの弐位のゲームと仕事とブログペットのことをつづった日記

 今日のレイジングループはどうかな?


 2濃霧/Q悲鳴を追うか


 キー2無し→飛び出して様子を見に行く


 キー2所持→じっとこらえる


 千枝実との約束を思い出し、扉を開けるようとした手を止める陽明。
 好奇心が、恐怖と死のリスクに負けたのだ。
 それは、知っているから、だ。確かな経験だと認識している。


 ふいに、トイレのドアが激しく揺れた。
 外側の取っ手がギャチャガチャと引かれているのだ。
 千枝実に音を立てるな、と言われていることを思い出した陽明は、悲鳴を押し殺す。
 やがて取っ手は静かになったが、息遣いや唸り声、爪が地面をとらえる音が聞こえる。
 獣の気配だ。
 「おおかみがくるぞ」という言葉を思い出し、明日、千枝実に話を聞こうと思う陽明。


 トロフィー:夜明けをゲット!


 3黄泉


 5月13日(火)


 野外トイレの隙間から朝日が漏れ出ている。
 遠くから、陽明さんと千枝実の呼ぶ声が聞こえたので、ドアを開けると、村は濃霧に覆われほとんど視界ゼロだった。
 千枝実に、無事でよかった、と言われた陽明は、夜じゅう獣みたいは気配がした、と言った。
 伏し目がちになった千枝実を見て、何かを知っていると気づいた陽明は、「聞きたいことはたくさんあるけど、昨晩聞いた悲鳴が気になる」と言うと、千枝実は、来て、と言って陽明に手を差し出した。


 学生寮の前で、泰長とモッチーに出会う。
 春は、ショックが強くてまだ部屋にいるとのこと。
 二人は、現場に誰も近づかないように見張りをしている、とのこと。
 現場に踏み込んだ陽明は、死体を見て、肉屋の屋台が転んで売り物が全部ひっくり返したような有様だ、と思った。
 被害者は、完全に解体されていた。持ち物から馬宮久子に間違いないようだ。
 医学系なので慣れている、と陽明が言うと、千枝実にうながされ検死することになった。


 遺体は五体は繋がっているものの、不自然なかたち、いわばブリッジのような姿勢のまま、平らに折りたたまれて、全身をびりびりに引き裂かれていた。
 内臓は大きく損傷しているように見え、食い荒らされている、と表現しても差し支えないように見えた。


 陽明が、警察に任せよう、と言ったが、誰も同意しない。
 千枝実が、警察は来ない、と言った。
 陽明が、なら避難しよう、と言ったが、千枝実は、無理だ、と即答する。


 生存者が集まるという集会所へ、千枝実と向かった陽明は、バイクも車もめちゃめちゃに壊されているのを見る。
 そして、車の中に巨大な人体の残骸があり、それは橋本に違いなかった。
 そして、電柱の電線が引きちぎられおり、千枝実が、食堂の電話線ごとやられたので、外には連絡できない、と言った。
 陽明が、ケータイを取り出すが、見事に圏外だった。
 千枝実が巨石の前に陽明を連れていくと、巨石に赤黒いラクガキがされていた。よく見ると、いびつなひし形2つと、その中に渦巻きが書かれていた。
 千枝実は、「おおかみが2匹、村に紛れ込んだ。戦わなきゃいけない。」と告げた。
 異様に落ち着いている陽明を見て、こういうのに慣れているみたい、と千枝実が言うと、陽明は、大事な神経が何本か切れているのさ、と答えた。


 食堂に入ると、住人がすし詰めになっていた。
 寛造が、集会堂の鍵はどこだ?と聞くと、多恵バアが、ウエマツ様に預けている、と答えた。
 そして、白髪の少女が、とってまいります、と言って食堂から出て行こうとする。
 休水集落の住人は全員そろっている。
 外来者では、記者2名が死に、陽明と素性不明の少女が生き残っている。
 千枝実が、「リカコさん、待ってもらえる?」と言って、白髪の少女に陽明を紹介しだす。
 千枝実は、「こちらは回末季花子(うえまつりかこ)さん、まわるにすえでうえまつ。上藤良の長者、回末家の現当主様。」と紹介してくれた。
 「それから、めー子ちゃん。名前がわからないから、そう呼んでるけど。」と言ったので、陽明がめー子に挨拶したが、めー子は季花子の後ろに隠れてしまった。
 千枝実は、「房石陽明さんを宴に呼ばないことを提案します。」と言い出す。
 匠は、「怪しいか怪しくねえかを宴で決めるんだろう?」と語気を荒げながら言った。
 千枝実は、「彼がそもそも宴に参加する資格がない、と言ってるの。」と答えた。
 義次が、そいつが一番怪しい、と言い出すと、千枝実は、宴の支度はした?と言った。
 義次が、した、と答えると、千枝実は、しなかった人は?と続けて質問した。
 陽明は、何のことだかわからないが、はい、と挙手した。
 千枝実は、「宴の支度をしなかったから、あの2人はけがれを受けた。でも陽明さんは受けていない。わたしは、おおかみ様が彼を無視していると思っている。皿永から来た人ではあるけど、ただ通り過ぎただけ。むしろ宴の邪魔になる。いえ、宴に混ぜればおおかみ様の怒りを買って何が起こるかわからないとすら思う。」と言った。
 陽明は、支度って?と聞くと、多恵バアが、「みそぎ、ものいみ、ゆめまくら」と言うと、千枝実が、「体を浄める、ひとつの建物に1人で閉じこもる、眠って夜明けを待つ、の3つ。」と教えてくれた。
 陽明は、「トイレに1人で入ったけど、風呂も入らず、一晩徹夜したから、守ってない。」と言った。
 多恵バアは、そんなこと聞いたのは初めてでわからん、と本当に困惑しながら言っている。
 千枝実が、「季花子さん、どう思われます?」と話を振ると、季花子は、「賛成です。申奈明神が裁かれないのなら、山の掟の埒外におられるのでしょう。」と言った。
 千枝実は、「大切は宴1日分、無駄な人をくくらずにすむね。」と言った。
 寛造は、「こいつは宴から外すが、山の掟が通じねえなら、わしらの取り決めに従ってもらう。さもなくば、わしがてめえを殺す。」と宣言する。
 それを聞いた清之介は、「上藤良の人間である自分と季花子を外せ。皿永の事情に付き合う必要ない。」と言い出すが、多恵バアが、「宴の日にいれば、能里も回末も三車も日口も関係ない。」と拒否する。
 季花子も、「みな等しく、申奈様の手のひらの上、この休水という皿の上に乗せれらただけ。」と言った。
 寛造も、「文句がありゃ、どこへでも行け。けがれで死ぬのが関の山よ。」と言ったので、清之介は黙り、季花子は改めて鍵を取りに出て行った。


 みんなは広場にあったお堂へ向かうようだが、陽明だけは匠に連れられ列を外れていく。
 行き止まりに屋根付きの小屋のような檻があり、匠は、「生け捕りにしたシシを入れておくような檻だ。悪いが皆が宴をやっている間、ここに入ってもらう。」と陽明に告げた。
 扉を施錠した匠が去ったのち、陽明は横になり目を閉じた。


 お堂では多恵バアが中心となって黄泉忌みの宴が始まった。
 季花子が、申奈さまに献上されたお神酒を年少者から順に回し飲みさせる。
 めー子→泰次→春→もっちー→泰長→千枝実→かおり→清之介→匠→寛造→多恵バア→狼じじいの順番だ。
 多恵バアは、「夕霧が立つとき、おおかみ様はよみがえり、人を亡きにせんとされる。よもつおおかみのお印が2つ。このたび、おおかみ様がおふたりをちもどられた。申奈様の言う通り、宴をして、御護り様の加護のもと、おおかみ様を探して、くくらねばいかん。従わずば申奈様はけがれをくださる。それは、とても恐ろしい死に目を見るということよう。けがれを受けたく無くば、宴に出ておおかみ様を亡きにする。それが休水の者の役目。」と言ったところで、亡きにする=殺す、の意味だ、と季花子はめー子に教える。
 これから全員で話し合って、納得いく意見を絞り込み、おおかみ様を探して殺すのだ。
 多恵バアは、「宴には山の御護りのへび様、さる様、からす様、くも様が力をお貸しくださる。」と言った。
 狼じじいが、「へびは、おおかみがだれか、山に聞ける。さるだけ2匹おり、お互いがさるだと知っている。からすは、くくられたもんがおおかみかどうか、山に聞ける。くもは、おおかみから一晩だけ他人をまもってやれるよう山に頼める。」と言うと、多恵バアが、その通りだ、と言った。
 寛造が、「へびを見破る。さるは手を取る。からすは味を見る。くもは守る。」と言うと、清之介が、「へびは大衆に紛れたおおかみを発見することができた。ちなみにへびは三車家の守護獣だ。さるは、守護するもの同士がおおかみでないことを確実にしっている。さるは日口家の守護獣だ。からすは、死んだ者がおおかみかどうか知ることができる。我が能里家の守護獣だ。くもは、誰かの家におおかみが入ることを防ぐ。くもは回末家の守護獣だ。」と説明した。
 多恵バアが、「へびは生きている者を名前を書いて枕の下に置いて寝ると、翌朝、申奈様から、ひとかおおかみ様かをおしえてもらえるそうだ。さるは2人おって、加護を受けたときに、もう一人のさるが誰かを申奈様に教わる。からすは前日にくくられた者がひとかどうか知れる。くもはほかの生きとる者の名前を書いて枕に敷けば、その者は一晩おおかみ様から守られる。そうして御護り様の力を借りて、くくる1人を選ばねばならん。おおかみ様をみんなくくれば、勝ち。おおかみ様にみんなやられれば、負け。」と説明した。
 季花子が、「宴で御護りが誰に力を授けるかは、気まぐれだ。」と言った。


 匠が、「話がダラダラ進むのが嫌だから、自分はへびの守護を受けている。」と打ち明けた。
 多恵バアが、「御護りは夢枕に立って、選ばれた者にしるしを残す。お力をお借りするならば、便りをしたためて、枕元に入れればいい。しるしにより答えが示される。匠がおおかみ様が誰かを知るには、便りをしたためなければならない。それも選べるのは、一夜にひとりだけだ。」と言った。
 つまり明日の朝まで、わからないのだ。
 清之介は、「ここで話した内容は、おおかみもわかってしまうから、できるだけ明かさないように話すべきだ。」と言った。
 泰長は、「くもが今晩便りをしたためて、匠にいを守るのがいい。そして、今晩匠にいが調べる相手をみんなが知っておいたほうがいい。」と言った。
 清之介は、「自分の潔白を示すため、自分を調べてくれ。」と言い出し、みんなは了承した。
 結局、今晩は誰もくくらずにすんだ。


 話し合いが終わった匠と千枝実が、檻の中の陽明を迎えにきた。


 千枝実は、陽明を昨日めー子と季花子を見た原っぱにつれいく。
 千枝実は、ここは首吊り松の墓所だ、と言った。
 つまりこの周囲にある石は、お墓なのだ。
 千枝実は、「神様を見たことがあるから、この村に化け物がいることを信じている。」と言って、それ以上の説明を拒んだ。
 仕方がないので、陽明は、宴についての説明を千枝実から聞き出した。


 藤良の人々は、申奈さんと呼ばれる神を信仰している。
 藤良村があるこの山自体が申奈山と呼ばれており、山を神聖視する山岳信仰というやつだ。
 申奈さんは、御護りとして5種類のけだものを遣わし、人間を助けた。
 申奈さんはには厳しい自然を象徴するような恐ろしい面もあり、山の掟に従わないものは容赦なく祟るらしい。
 その急先鋒がおおかみで、狩猟の守り神だが、人間を追い立て苛む処罰者でもある。
 その一方で、ほかの御護りは人間の味方という側面が大きい。
 へびは、予見により天気は農耕の吉凶を占い、大きな示唆を与えたという。
 さるは、おおかみの眼を盗んだ人間に火を炊くこと許した。ほかにもいくつかの重要な知恵を授けたという。
 からすは、申奈さんの敵であるよみびとが滅びたのち、その肉をついばみ、処分したのだという。
 くもは、よみびとの訪問をしりぞけ、人間の眠りと夢見を安全に保ったという。
 このよみびとは、黄泉人のことらしいが、実のところ正体はよくわからない。おそらくは何かの原因で黄泉の国から舞い戻ってきた死者であり、人に害をなす不吉な存在ってことらしい。
 藤良村の支配層である上藤良ではこの構図がそのまま、申奈明神信仰の教義の基盤となっている。
 ところが休水ではちょっと違う。
 ある時、ひと、へび、さる、からす、くもが共謀して、おおかみを殺害した。
 へびの三車、さるの日口、からすの能里、くもの回末という、御護りの血を引くとされた四長者が成立したのもこの時らしい。
 おおかみは、よみびと側となって蘇り、人間に仇なす禍々しい存在となったのだ。
 皿永の早瀬は、よみびとの領域であり、おおかみはそこから夕霧とともに現れる。そして、住人を殺して、その姿に身をやつし、素知らぬ顔で住人のなかに混ざる。
 そして、夜、おおかみは本性を現し、残虐な方法で、住人を血祭り上げるのだ。
 ゆえに皿永の瀬と境界を接する休水の者がおおかみを止めねばならない。
 その方法として、申奈さまが定めたのが黄泉忌みの宴と呼ばれる儀礼。おおかみ殺しの饗宴を模した儀式。
 その宴の中では、1日に1人だけなら、殺人が許容される。
 それによって、人の顔をしたおおかみを集団から排除しろというのだ。
 この宴のために、人間たちの一部には、へび、さる、からす、くもの加護が与えられる。
 酒を酌み交わし、殺すものを1人だけ選ぶのだ。


 陽明は、「おおかみ様を見た。トイレのドアの隙間から見たが、人間の体にオオカミの頭がついていた。」と千枝実に打ち明けた。
 千枝実は、「おおかみ様は人身狼面で描かれるし、上藤良で祀られている像もそうだ。」と言った。
 陽明が、「おおかみ様を見た前後に女性の悲鳴を聞いたから、おおかみ様が馬宮さんを殺したと思っているが、入れ替りはあり得ない」と言った。
 千枝実は、「掟が厳しくて、宴の支度として、お風呂に入って、1人で鍵かけて閉じこもって、寝る、というのに触れちゃったから、けがれで死んだと思われる。」と答えた。
 陽明は、「あの時ロクに説明もなかったので、自分を見殺しにする気だったのか?」と聞くと、千枝実は、「よそ者は何をやっても助からないとおもってから、もしかしたら生き残れるかもしれない方法を伝えた。」と答えた。


 千枝実の話から、申奈様の社には3人のおおかみ様の像が飾ってあり、毎年の山祭りには、占いで三車が決めて社の境内の地面にサインを書き、そのマークの数だけおおかみ様の役が出ることがわかった。つまり、おおかみ様の人数は最大で3人。
 加護を受ける人は、さるだけ2人でほかは1人ずつ。申奈神社の像もその数とのこと。
 今年の宴は、おおかみ2人、御護り5人、ほかはただの人だ。


  陽明が、千枝実に、なぜ警察を呼ばないのかを尋ねると、「ここからは逃げられない。この霧を抜けることは絶対にできない。はっきりはわからないけど、ただ知っている。宴が始まれば、誰も休水からは逃げられない。」との返答だった。
 それを聞いた陽明は、千枝実も死に戻りをしているのでは?と思った。
 千枝実は、「休水は藤良村の中の村八分の集落なんです。」と言った。


 巻島家、山脇家、室家は、大昔から休水の者だが、かおりは、よそから日口家に嫁いできたが、夫が亡くなったあと、小さかった子供を連れて、こっちへ移り住まされたらしい。
 もっちーは、能里家の元嫡男で、清之介の甥にあたる。もっちーはちょっとヘンなので養子に出されて、休水へ来たのだ。
 千枝実は、昔荒れていたから、とのこと。


 Q:休水をでるか
 A:それでも休水から出る
 B:おとなしくする


 千枝実の部屋で晩御飯を食べさせもらい、千枝実がトイレに立った隙に陽明は、荷物を抱えて部屋を出た。
 結局、陽明は山道で迷い死んでしまう・・・


 BAD END/No.4 森で謎死


 ひつじから、休水からはどうしても出られない、と言われて、もう一つのほうの選択肢を選ぶように言われる。

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 大人になりきれない社会人ゲーマー。
 現在の夢:ゲームする時間の確保、サービス残業時間減少、年棒アップ
 将来の夢:がんばってお金を稼いで、ニートでゲーム三昧の日々を送ること
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