チラシの裏~弐位のゲーム日記
社会人ゲーマーの弐位のゲームと仕事とブログペットのことをつづった日記

 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 1972年、ナイトクラブ赤椿で起こった事件についての伊夜の投稿が文芸世界に投稿された。
 赤椿には、いつまでも変わらない歌声と美貌を持つことから「不老の歌姫」と呼ばれる歌手の彩綾がいた。
 伊夜はそんな彩綾に憧れて赤椿に入ったホステスだ。
 彩綾が引退する日、ステージのマイクの前に立っている見習い歌手のかな子が、オーナーの増田元樹に怒られていた。


 →オーナーはいつも以上にピリピリしている。
 伊夜が、従業員の尾藤文太郎に、彩綾の不老の秘密は人魚の肉でも食べたんじゃないか、と冗談で尋ねると、尾藤は「もっと別な秘密があるのさ」と答える。
 トロフィー:経験豊かな観察眼をゲット!


 伊夜が席を見渡すと、パナマ帽を深くかぶったあやしい客がいるし、キャンドルが消えている席もある。
 そこへ客席係の理奈がやってきたので、伊夜は→あちらの席のキャンドルが消えてます、と伝えた。


 理奈は、暗い中でステージを見たいとおっしゃってるのでいいの、と返事する。
 伊夜は、理奈からさっき勝手にステージに上がったので引きずりおろした客の接待を頼まれる。
 本当は追い出したかったのだが、そのお客はどこかの御曹司なので、無下にできないとのこと。
 伊夜がその男に挨拶すると、男は了永と名乗る。
 伊夜が、彩綾のステージを見に来たのか?と尋ねると、了永は、見に来たというより確かめにきた、と答える。
 了永は、このクラブの名前の赤椿についての由来を伊夜に尋ねると、伊夜は、人魚の肉を食べて800年生きたという伝説の女性の八百比丘尼が赤い椿を持って全国を回っていたという話から、いつまでも若い女性が集まる場所という意味だ、と答える。
 了永は、この店に不老の歌姫がいると聞いていると話すと、伊夜は、彩綾の美貌と歌声はちっとも変わらない、と答える。
 続けて了永は、「トキジクという不老の果実があり、それを代々受け継いでいる一族がいた。不老の果実は100年に一度しか実をつけない。君ならそんな果実をどうする?」と聞いてくる。


 →私にはもったいないです
 「一番長生きする価値がある人が食べたらいいんじゃないですか」という伊夜の答えは聞いた了永は、「その一族は、もっとも長生きする価値のない人間に与えたんだ」と言い出す。
 「どうして」と尋ねる伊夜に、了永は、「不老の果実をもっとも活かす方法は、それを食べた人間を研究することだ。そこから不老のメカニズムを探ることができれば、たった一つの果実から、万人のための成果を得ることができる」と答える。


 →不老の果実を食べた人間を研究する?
 「つまり実験台ってことですか?」
 「ただただ一族の実験台として生き続けること、そうした人生を強いても構わないと判断を下された人間が、その果実を与えられたんだ」
 それを聞いた伊夜は、「誰かの幸せを犠牲にしていいわけない、というより許されないことだと思います」と憤る。
 そこへオーナーがやってきて、伊夜に指名が入ったので、代わりにかな子をつける、と言っているが、了永は、一人でステージを見たいと言って、断る。


 指名が入ったのは口実で、伊夜はオーナーに連れられて楽屋へ行くと、今朝届いたばかりの彩綾のドレスだけがビリビリの破かれていた。
 オーナーは、彩綾は数か月前から誰かに脅されてた、と打ち明ける。
 最初はステージを降りろという一通の脅迫状だったが、そのうち、化粧道具の中に剃刀の刃や動物の死体が入れられたりしていたが、半月ほど前には彩綾がいつも使っている水筒に殺菌剤が入っており、それを飲んだ彩綾は喉をやられて高い声が出せなくなり、風邪を引いたことにして、ステージを休んでいたのだ。
 彩綾は、みんなに心配をかけたくないと今まで黙っていたとのこと。
 あの日、彩綾は、いつものお茶ではなくコーヒーを入れていたため、臭いに気付かなかったのだ。伊夜は、オーナーから、彩綾に万が一のことが起こらないように、今日は一日彩綾についていてほしい、と言われる。
 伊夜が一番信頼できるから、と彩綾がオーナーに頼み込んだとのこと。


 →彩綾さんのラストステージ、絶対に無事に終わらせる!
 彩綾のドレスのことを聞いたかな子も楽屋にやってくる。
 オーナーは、前にボツにした彩綾のドレスを仕立て屋に調達してくる、と言うが、ステージの開始まであと30分しかない。
 かな子が、ステージに穴が空いちゃうから自分がステージを繋ぐと言うが、彩綾は「脅迫者は私のことを狙っている。もしあなたの身に何かあったら」と反対する。
 彩綾が、今までどれだけ危険な目に遭ってのか知ってるの?と聞くと、かな子は、水筒のコーヒーに殺菌剤が入れられたり、剃刀の刃が送られてきたことも知っていた。
 かな子は、彩綾への脅迫はこの店に対する攻撃と一緒だから、私たちも受けて戦わないといけません、と言い切る。


 →気持ちはわかるけど、かな子さんを危険な目には遭わせられない
 客席をしっかり見ておきます、と答える伊夜。
 それを聞いた彩綾は、「急な話で悪いけどお願いね」と言って、かな子にステージを任せることにし、オーナーも了承する。
 ステージを任されたかな子は、「今まで彩綾さんから教えられたことをすべて見せてやります」と話し、笑みを浮かべる。


 2階から店内を眺める彩綾は、「この中に脅迫者がいるのかしら」と言い出す。
 「昔は若く見られるのっていいことばかりだと思ってたけど、大変よ、妬まれるんだから。美しくあろうとしても妬まれる、しかも時の流れには勝てない。みんなの期待に応えるには、美しいうちに舞台からいなくなるしかないんじゃないかって。そうすれば今の姿のままみんなの記憶の中で生きられる。脅迫者もそう伝えているのよ」と話す。
 それを聞いた伊夜は、自分で歌うことは叶わないけど彩綾の歌に救われた、と話すと、彩綾は、絶対に負けられない、今日のステージは必ず出る、と言ってくれる。


 →まもなくステージが始まる
 かな子のステージが始まったが、マイクの音が出ない。
 ステージ脇からそれを見つめる尾藤。
 かな子はステージのマイクと舞台袖にあった予備のマイクを交換し、再び歌い出そうとマイクを掴んだところ倒れてしまう。
 ステージは中止となり、関係のない客は退出させられる。
 「マイクに毒針が仕込まれている。毒を塗り込んだ針をテープに貼り付けてマイクを握ると手に刺さる仕掛けだ」と男が話す。
 男は、オーナーが雇った探偵の久坂如水だった。


 如水が、いつも使うマイクかどうかの確認をすると、尾藤が、「予備のマイクでめったに使わないが、たまに二人で歌うときのため、一応予備のマイクをミキサーに繋いだ状態で、ステージに準備している」と答える。
 如水が本番用マイクを調べると、予備のマイクとまったく同じ製品だった。
 本番用マイクは今は壊れている、と尾藤が言うと、彩綾が、リハーサルのときは普通に使えていた、と話す。
 それを聞いた如水は、「リハーサル終了後から本番までの間に、犯人がマイクを壊した可能性がある。犯人は本番用マイクを壊して、予備のマイクに毒針を仕込むことで、被害者の手元に毒針を送り込んだ」と話す。


 →もっと早く脅迫者を見つけるべきだった
 彩綾が、本当はこのステージに自分がが立つ予定で、かな子は、自分の身代わりに殺されたのかも、と言い出す。
 かな子は、彩綾の教え子のようなもので、歌姫になりたいといって、半年前に入ってきた、とのこと。
 如水の捜査に協力する、と申し出た伊夜は、如水といっしょに捜査することになった。


 尾藤に話を聞くと、彩綾といっしょにマイクチェックはした、と答える。
 この前もマイクの不具合があったことを伊夜が指摘すると、尾藤は、「本番用マイクは、ケーブルが緩くてよく抜けてしまい、それが原因で音が飛ぶことがあるから、ちゃんとミキサーに繋がっていることを確認した」と答える。
 伊夜が、今日のリハーサルはいつもと違い、スタッフ立入禁止だった理由を尋ねると、尾藤は、彩綾に何かあったらいけないからとオーナーから頼まれていた、と答える。


 →オーナーは私たちスタッフを疑っていた?
 リハーサルは、尾藤と彩綾だけで行った、と話すと、如水が、彩綾にもマイクを壊せたのでは?と言い出す。
 尾藤は、自分が見てたら、そんなことはしてない、と答える。


 了永と理奈に話を聞くと、ステージに勝手に上がった了永は、理奈に引きずりおろされた。
 理奈は、了永に、やっぱりあんたが犯人だったのね、あたしはこの盗人を捕まえたのよ」とののしる。
 了永はあの後、トイレに行こうとして、薄暗い店の中で迷い、ステージ脇に出てしまい、事件が起きるまでずっとそこにいた、と話す。
 理奈にステージから引きずりおろされたあともウロウロしていた了永は、「絶対に怪しいわ」と理奈に言われてしまう。


 →彩綾さんを間近で見たかったんですよね
  ただのファンとは思えませんけど、と伊夜が指摘すると、了永はきっぱりと否定する。
 了永は、彩綾ではなく不老を追っている、と答える。
 どういう意味かと伊夜が尋ねると、了永は、うちは不老とゆかりのある家だ、と答える。
 それを聞いた如水が名字を尋ねると、了永は、四十間だ、と答える。


 オーナーに話を聞くと、オーナーはリハーサルが終わってすぐに開店し、その後しばらくは客の相手をし、伊夜といっしょに楽屋に行き、ドレスを受け取りに仕立て屋に行って戻ってきたら事件が起きた後だった、と話し、店やってくのも大変だ、とぼやく。
 オーナーが取りに行ったドレスは真っ白で、オーナーは死に装束みたいだからボツにした、と話す。


 →ラストステージにふさわしいドレスだと思うけど
 オーナーは、破られた彩綾のドレスを如水に見せて、今朝届いて目を離した隙にやられた、と話す。
 いたずらされるのが怖くて、このドレスが彩綾のものだってことをみんなに黙ってた、と続ける。


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