今日のパラノマサイト FILE23 本所七不思議はどうかな?
ストーリーチャートから志岐間春恵:夢じゃない開始!
コロセ!ヒダネヲモツモノヲ、ミンナコロセ!
呪詛珠『送り拍子木』をゲット!
火または発火器具を持っている者を呪い殺せるようになった。
本所七不思議:送り拍子木
屋敷の火事で火だるまになった男は、助けを呼ぼうと拍子木を鳴らすが、その音は届かない。
どす黒い粘液のような重苦しい殺意が、春恵の魂に侵食してくる。
午前零時ごろ、志岐間邸応接室
「マダム、お目覚めかい。いったいどうしたのかはわからないけど、そんなにうれしそうに笑みを漏らすあなたを初めて見た。いい夢でも見たのかな」と声を掛ける利飛太。
人物リスト:志岐間春恵
「いいえ、夢じゃない」
「オーケイ、じゃあその話を聞かせてくれたまえ、マダム」
利飛太を調べる。
人物リスト:櫂利飛太
文化/社会:アオサギ探偵堂
ストレオの横で、なめどり#01を発見!
攻略情報:なめどり
利飛太と話す。
「先ほどマダムは僕との話の途中で、突然宙を見つめだしてあたかも我が意を得たりというのうな興奮した表情をうかべていたね。何があったんだい?」
「それはね・・・」
「つまり、突然『送り拍子木』の呪影とやらが出現して、マダムは蘇りの秘術を使う方法とそのための呪いの力を得た、と。」
「ええ、そう」
「本当にあったなんて、にわかには信じがたい話だ。だが、その呪詛珠とやらが、何もないところから突然マダムの手の中に現れたのは、僕もみてしまった」
利飛太と話す。
「櫂さん、呪いが現れたときにはすべてが瞬時に理解できた。」
「ほう」
「呪影の抱える恨みの記憶とともに、私の魂に刻み込まれた。江戸の時代に、不慮の火事に遭って、悶え苦しみながら焼け死んで、『送り拍子木』の呪影となった者の気持ちが、今とてもよくわかる。苦しい、憎い、殺してやりたい。誰でもいい、火種を持つ者は、今すぐにでも」
「なるほど、それは厄介だね」
「櫂さん、あなたなら好都合と判じてくださると思っていたのに」
「蘇らせたいという願いの強さに殺意がリンクしているようだ。ちょっと確認しとこうか」
依頼内容について聞く。
「僕がもともと受けていた依頼は、息子さんの誘拐事件の真相究明だ。およそ1年前に起こった志岐間修一少年の誘拐事件」
「そう、未だに犯人が見つかっていない」
「それで今日、遅い時間になってしまったが、大丈夫だと言うので調査の報告に来ていた。そして、ここまでの調査によって得られた情報は、ひとつある!」
「それを聞かせてもらうってところだったわ」
攻略情報:志岐間修一誘拐事件まとめ
人物リスト:志岐間修一
依頼内容について聞く。
僕への依頼内容をこのあとどういったことにするのか、一通り話を確認してから改めて検討してもらえるかい?」
誘拐殺人事件について聞く。
「事件について少し検証しておこう。当時、警察が犯人からの電話の逆探知をして突き止めた場所は、墨田区の大横川の北部近辺という大まかな範囲までだったね。」
「そう」
「犯人がどこから電話をかけていたのかは結局突き止められなかったようだが、修一少年が軟禁されていた場所も同じ場所であろうと思われる。当時電話口で修一少年の声も確認したそうだからね。大横川北部は修一少年の通学路とはだいぶ離れている。そして下校前に小学校で目撃されていて、自宅に帰ることなく誘拐されていたので、下校中に車で拉致されたと考えて間違いはないだろう」
「でも」
「そう!聡明だった修一少年が見知らぬ大人についていって、自ら車に乗り込むとは思えない、だったね」
「ええ、そこは強く教えていましたし、本人も理解して低学年に注意するほどでした」
「となれば、下校中強引に拉致されたのか。しかし、その瞬間を目撃して者はこれまでに見つかっていない。その日に周辺で不審者の姿を見たという話しもない。ならばどうやって誘拐したのか?」
「そこは当時の警察も結論を出せなかったので、偶々誰にも見られなかっただけ、ということで済まされかけた」
「そこから改めて考えてみようか」
誘拐殺人事件について聞く。
「誘拐犯は、下校中の修一少年をどうやって車に誘い込んだか。考えられるとしたら、警戒する必要のない人に声を掛けられた、という可能性。顔見知りの犯行だった場合だ」
「でも、あの子と顔見知りの大人は、当時警察が徹底的にアリバイ調査したはず」
「顔見知りの犯行ではないならば、あるいは、犯人が警察官の格好をしていたとしたら?これも警戒しない可能性は高い。志岐間家は身内に警察関係者が多いから警察への信頼度は高いはずだ」
「まさか」
「ただ下校中に警察官と話をしていたら、それはそれで意外と目立ってしまう」
誘拐殺人事件について聞く。
「さて、これは一般的な話だけれども、基本的には若い女性は子供は不審者とは思われにくいそうだ。見知らぬ人についていってはいけない、と気をつけている子であっても、不審者とは大人の男であると無意識に思い込んでいる者は多い。そして修一少年は、将来警察官を目指しているほど強い正義感を持っていたそうだね」
「ええ、まさか?」
「そう例えば、若い女性から助けてほしい、と声を掛けられたとしたら?彼が、道を教えてほしいと言われて、車まで誘導されてしまうことは、あり得そうかい?」
「ある!夫から、小さな子供は女性が守るのが男の務めだ、と教えられていたし」
「うむ。そういう決めつけはもゆくゆくはナンセンスになっていくかもしれないが、少なくとも修一少年はそうあるべきと信じていた」
「なら犯人は若い女性だと?でも電話の主は間違いなく男性の声だった!」
「共犯ぁ協力者か、あるいは当人は何も知らずに利用されていた可能性もある。むしろそれならこれまで発覚していないのも納得がいく。事件とは無関係な、完全な他人ってことになるからね」
誘拐事件について聞く。
「誘拐の当日、修一少年が若い女性と話していなかったか・・・不審者を男性だと思い込んでしまうのは目撃者も同じこと。聞き方を変えることで新たな目撃証言があるかもしれない。ということで、実は今日の昼間、通学路付近でそのセンから聞き込みをしてみたわけだが、ひとり思い当たるという男がいた」
「誘拐現場の目撃者がいたの?」
「まだ確信はないがね。その人物は、僕に頼みがあると言うので場所を変えて話すことになった」
数時間前
「よし、ここなら大丈夫だろう。あたりに人はいない。話を聞かれる心配はないよ。ええと、君、なんといったっけ?」
「城之内だ」
「城之内くん、さあ、思い切って話してくれたまえ」
「もう一度確認しておくが、お前は志岐間修一誘拐事件を調査している探偵なのだな」
「もちろん、見ての通りだ」
「見た分からないから確認したのだが、まあいい、率直に言おう。命を狙われている。助けてくれ」
「これはいきなり穏やかじゃないセリフが飛び出してきて、僕はびっくり仰天だ。ならばこちらも率直に問おう。誰に狙われているんだい?」
「白石美智代という女子生徒にだ」
「あんた、いったい何をしたんだ?」
「違う!あいつは、殺人鬼なんだ!だって1年前の、あの誘拐事件のあった日に、白石美智代が志岐間修一を連れ去っていくところを、ボクだけは見たんだ!」
「なにッ!」
「今覚えは、その直後に誘拐が発覚したわけだろう?だったら少年を誘拐した殺したのに、白石が関わっているのは間違いない!あんた、これが知りたかったんだろう?だったら、まず先にボクを助けてくれ!」
「ああ、それが事実だとしたらとても貴重な情報だが、なぜそんな大事なことを今まで誰にも伝えずにいた?」
「今までは、このことを話したら殺すと、脅されていて!」
「それで、今まで隠していたのか?で、それをバラしてしまって命を狙われている、と?」
「そうだ!そういうことだ!ボクをかくまってくれ!死にたくない!さもなくば、悪魔の白石美智代を今すぐ捕まえてくれ!」
「今ひとつ要領を得ないな。いい大人のあんたが、女子生徒をそこまで恐れる理由は何なんだ?」
「あいつは、ボクを呪い殺せるんだ!」
「急に何を言っているんだ?あんた」
「本当なんだ!だってあいつの家は・・・くそっ!なんでわからない!!胡散臭いあんたならと思ったが、やはり通じないのかよ!くそっ!もういい!別のヤツを頼る!忘れてくれ!」
「というわけだったが・・・」
「え、それ、本当?」
「そのときは呪いなんて意味がわからなかったけど、今ならばなんとなくわかる話だね」
「じゃあ、その女子生徒を探せば!」
「呪いはどうあれ、誘拐事件のあった日、本当に修一少年と一緒にいたのであれば、何かしら知っている可能性は高い。なお、そのあと軽く調べたところ、話をしてきたその男は、城之内耕兵といって駒形高校の教員をやっている人物だった」
「なら女子生徒というのは」
「うむ、その高校の生徒である可能性は高いだろう」
誘拐殺人事件について聞く。
「糸口はつかめた。ここから突破口を開けるかもしれない」
蘇りの秘術について聞く。
「蘇りの秘術といえばそれについて記された古文書が発見されたと先日オカルト誌で紹介され、しかもこの本所地区のどこかに眠っているらしい、と一部の地域住民を中心に話題になっていた」
「私、その話を櫂さんから聞いてから、願いが届いた、希望はあった、と思ってた。あの事件の日以来ね、私が修一を学校へ行かせなければとか、あのとき素直に身代金をわたしていればとか、もしもの想いがフラッシュバックしない日なんてなかったから」
「マダムがそこまで責任を感じる必要はない。悪いのは間違いなく犯人だ、と言っても簡単に払拭できるものでもないだろう。だからって、この秘術を使う気かい?」
「えっ」
「使わないわけがないって顔だ。あなたの息子さんへの想いは相当なものだ。だが、もし本物なら、人を呪い殺して魂を奪わなければ秘術は使えない」
「それが?」
「そうなれば、悪いけど僕はマダムを止めねばならない」
「どうして?だって、ほかの呪主との呪いの駆け引きになったら、櫂さんの諜報力や頭脳が役に立つでしょうに」
「他人を呪い殺すことにはなんのためらいもないのかい」
「同じ思いをしている人の親なら、皆そうするでしょう?」
「なるほど、さてどうしたものかな」
蘇りの秘術について聞く。
「ならば、あなたが直接手を下す必要はないとしたら、どう?ほかの呪主の情報を探ってくれればそれでいい」
「悪いが依頼人のためとはいえ、人の命を奪う行為に協力はできない」→残念
「そう、融通の利かない男」
「ただ、マダムの気持ちもわからなくはない。直接命を奪うことをしないならば、手を貸せることはあるかもしれない」
「例えば?」
「すでに滓魂が集められた呪詛珠を呪主から横取りする。そのための情報収集は作戦提案ならが、まあ協力してもポリシーは保たれるだろう。奪った呪詛珠の滓魂が使えるかどうかはやってみないとわからないけど」
「わかった、それでいきましょう。呪主から呪詛珠を奪うために私の呪いを使ってはいけないの?」
「マダムがそれをした時点で僕との契約は破棄する。その覚悟でやってくれたまえ」
呪いについて聞く。
「マダムの持つ呪いの力についえ確認しておこうか。『送り拍子木』というのは、本所七不思議だね」
「ええ、確かに、この屋敷のあるあたりはその『送り拍子木』のゆかりの地だと」
「ならば、同じように本所七不思議の呪いを受けた呪主がこの町にいるはずだ。まずはその特定をしなければいけない。蘇りの秘術に対して積極的な人だったら、こちらの命を狙ってくるだろうからね。呪いの影響で相手の魂を奪うことへの抵抗感は薄くなるようだから、どんな人柄かも関係ない。」
呪いについて聞く。
「そしてマダムの持つ『送り拍子木』の呪影の力というのが、たしか火種、火や発火器具を持つ者を呪いで焼死させる、というものだったね」
「ええ」
「拍子木だけに火の用心を怠った者を殺す呪い、というわけか。僕は、これは七不思議の中でもかなり有利な、扱いやすい呪いだろうと思っている。」
「そう?」
「この条件は相手の行動に左右されにくい。そして有効なタイミングが持続しやすい。特に発火器具でも有効なのが大きい。ポケットにライターひとつ入っていればいい」
「呪いを行使しないとしても、すでに条件を踏んでいる、と伝えることで脅しになる?」
「ただそれが真実であることを証明できないので、度胸と演技力がものを言うがね。呪いの寸止めができればいいのだけどな。」
「なんだか斬新な概念。それ試してみる?ライターならあるけど」
「ほう、僕が実験台になるわけか。しかしやめておこう。僕もそこまで無鉄砲じゃない」
「なんだ」
「なかなか刺激的なマダムだ。呪いの影響だけではなさそうだね」
「ありがとう」
呪いについて聞く。
「今後、外に出たらいつ誰に呪いで狙われるかわからない。軽はずみな行動や、普段と違うことはできるだけ避けるよう心掛けてほしい」
依頼内容について聞く。
「さあ、マダム・クライアント、次に僕がすべきことは決めてくれたかい?」→誘拐事件の調査
「せっかく進展があったのですもの。誘拐犯の捜査をお願い」
「ほう、わかった。では僕は誘拐犯の捜査に尽力するとしよう」
「ただ、どうぜ夜が明けるまではまともな調査はできないでしょう?それまでは滓魂を多く集めた呪主の捜索をしてくださる?」
「ははあ、なるほどそうきたか。したたかだね。まあいいだろう。おそらくほかの呪主もこの夜のうちに動き出している。今なら誰かを呪い殺したとしても、朝になるまでは発覚しにくいからだ。では、夜のうちは蘇りの秘術のための呪主探しを。そして、朝になって聞き込みができるようになったら並行して誘拐事件の捜査も、白石美智代嬢の捜索も進めることにしようか」
「ありがとう、助かるわ」
ファクシミリと電話を調べて、利飛太に話しかける。
「じゃあ僕はさっそく調査に出るとしよう。何かわかったら電話を入れる。マダムはここで待機していてくれ」
「いいわ」
「ところで、誰が何の呪いを持っているかまったく見当もつかない夜だ、むやみに外には出ず、かつ柔軟に対応できるよう心の準備はしておいてくれたまえ」
「ええ」
「では、失礼するよ」