今日のひぐらしのなく頃に粋はどうかな?
興宮警察署事件調書:共通ルートから開始!
1日目 #1 東京からの帰り道
2日目 #1 登校
→「ヒマならな・・・」(「もちろん」ならコチラ)
3日目 #1 レナたちと散歩
→ブロック(かわすなら、コチラ)
→誠意が一番、素直に「ありがとう」(ここは、レナの好みの少女マンガチックになら、コチラ)
3日目 #2 レナとの帰り道
→「あ、しまったお袋の用事が・・・」(「ああ、いいぜ」ならコチラ)
→「可愛いと、得だよな~」(「カリスマってやつですか」ならコチラ)
4日目 #1 部活への参加
→読み取れ、魅音の動きを・・・!(非常に徹しろ、クールになれッ・・・!なら、コチラ)
4日目 #2B 気晴らしに散歩
4日目 時間つぶし
→…一緒に帰ろうか?
5日目 #1 鬼ごっこ
5日目 #2 放課後
→6日目 #1 レナの家について
→や、やばい・・・レナは殺る気だ!(「勝て、圭一! お前は勝つ人間だ!!」はコチラ)
6日目 #2A 魅音と下校
→7日目 #1 魅音からの電話
→交換を要求(レナに渡すならコチラ、選びなおすならコチラ)して、トランプをもらう。
8日目 #1 昨日の話
→宿題(夏期講習ならコチラ、自由研究ならコチラ)
→口紅(金さんならコチラ、魔法少女ならコチラ)
8日目 #2 罰ゲーム
8日目 パートナー選択→北条沙都子
ルート:沙都子1 #1 弁当の話題
→ルート:沙都子1 #2 沙都子の手料理
→ルート:沙都子2 #1 弁当対決
→また、作ってくれるか?(うまかったぜ、沙都子ならコチラ)
圭一が、野菜炒めが食べたい、と言うと、沙都子は、頑張ればできないことはない、と答えた。
それを聞いていた梨花は、上手に作れますよ、沙都子の野菜炒めは大好きなのです、と言った。
圭一は、学校の帰りに買い物に行こう、と誘うと、沙都子は了承する。
職員室で今日もカレー弁当を食べている知恵先生に声をかける圭一、沙都子、梨花。
沙都子が、「や~い、や~い、カレー独身貴族、ニンニク臭いぞ」とはやし立てた瞬間、職員室の室温が氷点下レベルに下降した・・・
ルート 沙都子2 #2 兄妹の食卓
結局、沙都子は圭一の買い物の付き合ってくれた。
梨花は、沙都子に気を遣ったようで、用事があると言って買い物に来なかったが、梨花のいない沙都子はこれまで以上に得意げで饒舌だった。
二人の自転車の前かごにはレジ袋いっぱいの買い物が詰め込まれていたが、何だかとてもうれしいものがはちきれんばかり詰まっているように見え、とても幸せな気持ちがする。
圭一が、うちのお袋のメニューには野菜炒めってないから、中華屋で外食するときしか食べられないんで、楽しみだ、と話すと、沙都子は、今日は毒別においしいのをご披露してさしあげましてよ、と答える。
圭一はいつもの憎まれ口をたたかずに、沙都子ならきっと、うまい野菜炒めを作ってくれる、と返すと、沙都子は一瞬どもったが、楽しみにしてあそばせ!と言った。
お互いに小さく挑発し合って、何かにケチをつけて盛り上がる関係だったのが、少しずつ変わっている、と圭一は感じた。
昨日、梨花から、兄の悟史が帰らないのを沙都子が寂しがって、圭一にその姿を重ねている、と聞いたからだろう。
だから、圭一の振る舞いが悟史に似ていくにつれ、沙都子も、兄妹が仲良く暮らしていたころの沙都子に戻っているのだ。
この沙都子が本当の沙都子であることに気付いた圭一だが、同時に自分は沙都子の兄にはなれないことにも気づく。
いつか終わる平穏だと知っているが、圭一が微笑みかけている限り、沙都子から笑顔が絶えることはないだろう。だから、圭一がこうしている限り、絶対にこの平穏が終わったりしない。
悟史が帰ってくるその日まで、自分が悟史の代わりをしっかり務めてやればいい、と思った圭一は、悟史になろうではなく、沙都子の兄の代わりになろう、と決心する。
沙都子の作った野菜炒めを食べて、大絶賛する圭一。
結局、食べてるのはほとんど圭一だけで、沙都子は圭一がうまそうに食うのを、幸せそうな笑顔で眺めているだけだった。
その様子を見て、圭一もとても幸せそうだった。
食事の途中で、圭一がトイレに行くと、中にあったヒモに足を引っかけてしまう。
その瞬間、やかんやタライが圭一目掛けて、飛んできた・・・
沙都子はゲラゲラと笑っている。
圭一は、こんなにもやさしく、ゆったりした時間を過ごすのは初めてだった。
本当に何の掛値もなく、ただただやさしい時間。
一人っ子の圭一が、初めて味わう兄妹の感覚だった。
こんな日々がずっと続くなら、俺はなんでもするし、悪いことはなんだろうと一切しない。そのための努力をするし、そのための我慢をする。だから、天の神様、こんな時間がいつまでも、ずっと続いてほしいというささやかな夢を、せめてかなえてくれないかな・・・と、圭一が思っていると電話が鳴りだした。
圭一が取ると、圭一の母親で、自炊できない圭一の身を心配して電話してきたのだった。
今日の晩御飯を自慢したくて仕方がなかった圭一は、上機嫌で母親に報告すると、母親は、明日の昼か夜に帰る、と告げた。
それを聞いた圭一は、終わらないでほしいと思っていた平穏があっさりと終わり、つまらない気持ちになった。
あいまいな顔で受話器を置いた圭一を見て、沙都子は、電話の内容を理解したようだ。
両親が明日帰ってくる、と圭一が言うと、明日の夕食は家族で水入らずの食卓を囲みなさいませ!と答えた。
圭一が、明日から無味乾燥な食卓かと思うとなんだか寂しい、と言うと、沙都子は、家族みんなで囲む食卓が一番楽しいに決まってますわ、と答えた。
沙都子は、2日間でしたけど、とても楽しいお夕食を取らせていただきました、と言ったので、圭一は、今度は俺が沙都子の家に遊びに行くよ、と返した。
昨日同様、沙都子は、帰りは送ってくれなくてもいい、と言ったが、今日は梨花がいないため、圭一は、学校の近くまで送る、と言った。
沙都子は、「にーにー」と言ってから、恥ずかしそうな表情になり、兄みたいに見えた、と言った。
圭一は、沙都子にはまだまだにーにーが必要であることを実感した。
沙都子は、本当のにーにーとは全然違うんですけども、そういうところが似てますの、と言った。
似ているとにーにーを思い出して寂しくならないのか?と圭一が尋ねると、沙都子は、圭一さんがにーにーの代わりになってくれるので、寂しくなんてありませんわ、と答えた。
そして、沙都子は、梨花が、にーにーの代わりになってくれと、圭一に頼んだのかを聞いてきたので、圭一は、「考えすぎだよ、バカ。俺は前原圭一で、北条悟史じゃない。そんなくだらない話をもういいだろう。」と言って沙都子の頭をワシワシと掴んだ。
ルート 沙都子3 #1 放課後の集い
圭一は、両親が帰ってきたが、栄養剤臭がプンプンして目も充血しており、どうも丸二晩哲也で相当の修羅場だった、と報告する。
圭一の父親は画家で、展示してある水彩画やアクリル画は何枚か見たことがあるが、どうもそれ以外には仕事をしているとしか思えない。
父親のアトリエは立入厳禁のため、実際はどんな仕事をしているか、圭一を知らないのだ。
魅音が、「意中のキャラは攻略できなのかなぁ?両親不在はギャルゲー主人公の基本だしねぇ!」と言うと、梨花が、「好感度をいっぱい稼いで、ちゃんとフラグが立ちましたですよ」と答える。
今日は土曜日。
雛見沢の学校では、お弁当を持ってきて、お昼を食べて、校内や校庭で遊んでいく生徒がとても多いのだ。
魅音がせっかく誘ってくれたのに、圭一にはお昼に仕事があったので、それが終わってから合流する、と答えた。
今日は家族そろって、お仕事の日だ。
圭一の父親の仕事の関係で、出版社の人たちを10人くらい呼んでのホームパーティなのだ。
圭一は父親がどんな絵を書くのかを知らなかったので、出版社の人にこっそり、「親父って、そんなにすごい画家なんですか?」と聞いてみた。
すると、「それはもう、本当に素晴らしい作家さんですよ!!購入制限はないし、ファンサービスはするし、ファンレターには必ずお返事をくれるし!世間のニーズもちゃんと汲み取って研究熱心!!靴下は脱がしたら脱退にNG!それはメガネや制服だって同じなんですよ!そこを前原先生はよく理解している!イベントは参加ごとに必ず壁で大行列だし。」と返事された。
圭一は、「絵ってのは、壁に飾るもんじゃないんですか??」と聞くと、「初めは誰もが島中から始めるんです、そして島角、大通りの島角と階段を登って、そして至る頂点が壁なんです!!!あなたも、ぜひ前原先生と合体で出展できるような大作家になってくださいね」 と言われる。
(圭一の父親って同人作家らしい)
その時、母親から、友達からの電話と言われて、部屋を抜け出す圭一。
電話は、沙都子からだった。
沙都子は、「今日は部活ではなく、実戦ですのよ!このままでは負けてしまうのでございますわ!」と言った。
それを聞いた圭一は、すぐに加勢に行く、と答えて、沙都子から聞いた興宮小学校のグラウンドへ行くことになった。
沙都子は、金属バットと言っていたが、圭一は、父親からゴルフクラブを借りて、自転車にまたがり、目的地へ向かう。
途中で圭一は梨花に会い、目的地まで案内してもらう。
梨花は、「始めはこちらが優勢だったのですが、途中から向こうが助っ人を入れてきて、ばったばったと討ち取られましたのです。」と言った。
梨花から、圭一以外の部活メンバーは全員参加していることを聞いた圭一は、部活メンバー総がかり勝てない相手のこと尋ねると、梨花は、敵は正統派なのですよ、と答えた。
ゴルフクラブを手にした圭一を見て、どうしてゴルフクラブなのかを梨花に聞かれた圭一は、バットのほうがいいかと思ったが家になかったので、ゴルフクラブを持ってきた、と答えた。
助っ人に来た圭一を見て、入江(診療所の先生)は、「本当に助っ人になってくれるんですか?相手はあの強豪校のエース、左腕の亀田くんですよ?甲子園クラスの投手を打ち崩せるなんて、いったいどんな助っ人なんです?」と言い出す。
あの弾丸直球の異名を持つ左腕の亀田を討ち取れるピンチヒッターだって!地方予選でノーヒットノーランを次々に打ち立てた、無敗の魔人投手・・・プロのスカウトがすでのマークしている超高校級ピッチャーを討ち取れるだと?そんなスラッガーが県下にいたのか?おい、あっちのスカウト部長が腰を上げたぞ!フルネームは前原圭一、すぐにデータベースを調べて本社に履歴を送れ!
「どれが前原圭一だ!写真写真!」
沙都子を先頭に、大勢のスポーツ記者たちがごっついカメラを構えて、噂の前原圭一の姿を探す。
颯爽と現れたピンチヒッター前原圭一の手には、ゴルフクラブ・・・
圭一は、野球の試合なら始めからそう言え!!!!と絶叫した。
試合の方は、9回の裏でツーアウト。6対7で、雛見沢チームが負けている。
雛見沢ファイターズ対興宮タイタンズは、学校の因縁試合で、今日、たまたまチームに欠員が出たというので、部活メンバーが急遽乱入することになった。
魅音が登場するたびに、走者一掃の大ホームランが飛び出し、序盤は圧勝していた。
たまたま今日の試合を見物していた亀田は、小さい頃に興宮タイタンズにいたので、昔のチームが劣勢になったため、飛び入りでリリーフ登板することになった。
雛見沢ファイターズのメンバーは、みんなうちの学校の生徒(雛見沢には学校は一つしかない)で、富田と岡村もいた。
客席に二人の横断幕が挙げられており、今日がデビュー戦だったのだ。
圭一は、野球らしく見えれば手段は問わないな?と部活メンバーに確認すると、みんなは、そうだ、と答えた。
梨花が、カメラがずらりといるからズルができないのです、と言った。
ちなみに次の打者は魅音で、その次は沙都子だ。魅音が出塁して、沙都子がサヨナラホームランを打つパターンだが、沙都子がホームランを打てるとは思えない。だから圭一が呼ばれたのだ。
沙都子は圭一に、計画を耳打ちし、魅音が、自分の代わりに圭一が代打に出ることを審判に告げた。
ルート 沙都子3 #2 野球の助っ人
すべての状況が沙都子が計算したとおりにお膳立てされているようにすら見える。
圭一がやってきて長いタイムになって、敵ピッチャーの亀田がトイレ休憩を取ることすらも、計算されたことのように感じられた。
いや、沙都子のことだから、ひょっとすると、今この時間に作用するように何かを飲ませたかもしれない。
そして、トイレという隔離環境に敵を閉じ込めたところから、作戦は始まるのだ。
敵ピッチャーの亀田は、小便器の前で呑気に用を足している。
圭一も何食わぬ顔でトイレに入り、亀田の隣に立つ。
「誰かと思えば、大ピンチヒッター様じゃないか」
だが、圭一はちっとも悔しくはならない。ここに立った時点で、すでにゲームセット。試合は「我がチームの逆転勝ち」で決定したからだ。
圭一の問いかけに、亀田はしばらく声を失っていた。
圭一は、「もう一度だけ言う。俺たちを勝たせろ」と言うと、亀田は「馬鹿も休み休み言え!お前正気かぁ?誰がお前らを勝たせるもんか!」と困惑の様子を隠さずに答えた。
同じ場所にいたくないという顔をして足早にトイレを立ち去ろうとしている亀田に向かって、圭一は、「君にとって勝利は何だ?」と問いかけた。
亀田は、「尊く絶対的で至上目的だ!それはほかの何にも代えられない!どんな脅しにも買収にも、勝利を放棄させるような対価は存在しない!」と答えた。
すると圭一は、「ならば聞くべきじゃないのか?それほど尊い勝利を放棄させるに値するどんな対価が提供されるのかを!!」と言った。
亀田は「そんなもの存在するわけがない」と言いながら足を止めた。
圭一は、亀田が、魅惑的条件に期待していることに気付いて、さらに攻める!
「君は雑誌のインタビューに、好物は焼肉で、嫌いなものは甘い物だと答えたらしいが、それはウソじゃないのかい?例えば、君が焼肉食い放題に行ったとすると、君が皿に盛ってくるのは肉じゃない、食い放題のプリンやゼリーやケーキなのだ!!」
それを聞いた亀田は一気に青くなる。彼が焼肉食い放題の店で、デザートばかり山盛り食べているのはすでに部活の知るところだ。そして、そのことを恥ずかしがっているのもすでに承知。
まさか亀田も鹿骨市のチェーン展開しているあの焼き肉店が、園崎一族の店だなんて知らないだろう。
圭一は、「まるで無垢な穢れを知らぬ少女を連想させる可愛いデザートを、ニキビだらけの欲望丸出しのスポーツ刈りが、汚し、蹂躙し、しゃぶりつくしているだけ!」と言い切ると、「もうダメだぁ!知られてしまったぁぁぁぁ!!!もう生きていけない、死ぬしか・・・こんな変なことを考えてデザートを食べているのは世界で俺けだけだぁぁぁ。俺はさわやかなスポーツマンのふりをした隠れすけべなんだ。」と亀田は泣き崩れる。
圭一は、亀田の肩を熱くたたきながら、「男がすけべで何が悪い。だがそれを認めるか否かで、男の器は天と地の差を持つのだ!自分を誇りに思え!俺はお前に感銘を受けたのだ。デザートはただ単に食後に食べる甘い物、それは間違っていた。お前がそれを教えてくれたんだ。お前に出会ったお陰で、明日から同じデザートを一味も二味も違った味わい方ができるようになるだろう。」と力説し、ケーキ盛り合わせを少女たちに見立てながら、熱く語った。
そして、圭一は静かに、「俺たちを勝たせろ」と言うと、亀田は、トイレの床の上で土下座し、「俺が間違ってました!あなたみたいな人に出会ったのは初めてです。」と言った。
圭一は、「俺と一緒に俺たちの世界を認めるんだ」と攻めると、亀田は泣き出し、二人で握手を交わす。のちにエンジェルモートのデザート食い放題デーに出入り禁止を食らうまでになる伝説の男が誕生した瞬間であった。
「とりあえず、試合は今話した通りの手筈で頼むぜ」と圭一は言って、トイレを後にしようとすると、亀田が名前を聞いてきた。
「俺の名は、前原圭一。いや、俺のことはKと呼べ」と言って、圭一はトイレを後にした。
圭一が「交渉は成功、エンジェルモートでデザート食い放題で妥結した。」と報告すると、魅音が、「了解、手配しとく」と答える。
その後、試合を再開。
圭一は、魅音の代打としてバッターボックスに入った。
圭一は、亀田の投げる剛速球を前に、余裕の顔で挑発を始める。
やがて、カウントがフルカウントになった。
この過剰な演出は、全て沙都子による脚色。亀田が負けてもおかしくない雰囲気を創り出そうとしていた。
圭一はファーボールで出塁し、二人は、「Kさん、バッチリ筋書きどおりですよね?」「でかした亀田くん、この調子で次のバッターも頼むぞ!」「早く食べ放題に来ましょうよ!」と悪の笑いを浮かべながら、心の声で会話する。
次の打席は沙都子だったが、沙都子はこれまでの打席はすべて大振りの三振だった。
亀田は、「お前ごときに本気で投げても仕方がないから、一球を下投げでのんびり投げやる。1発くらいヒットを打って、自慢できるタネにさせてやる」と言った。当然、これも沙都子の筋書き通り。
予告通り、亀田はキャッチボールのようなのんびりした球を投げた。
そう、今日の凡退はすべてこの打席のための布石。
沙都子の放った特大アーチが校舎屋上へ消えていった。
「沙都子、お前、野球、得意なんだろ」と圭一が尋ねると、沙都子は、八重歯を見せるくらいににやりと笑った。
圭一は、沙都子は昼休みとかに富田達に誘われて野球をしていたことを、思い出した。誘われるんだから、弱くはないだろう。
沙都子は、「ワナは一つ。それも最後の最後で、本当にさりげないくらいで充分なんでしてよ。」と言った。
圭一と沙都子が順にホームベースを踏み、見事にサヨナラ勝ちだ!仲間たちが祝福して迎えてくれた。
魅音が、よくぞ亀田を口説き落とした!と圭一を褒めると、梨花が、口先の魔術師だ、と言った。
ゲームが終わり、審判をしていた入江もやってくる。
魅音が、「監督、約束覚えている?」と聞くと、入江は、「仕方ありませんねぇ」と言って頭をかく。
それを聞いたレナが、「明日はバーベキュー大会だよ」と告げると、みんなが踊りだす。
話のわからない圭一に、沙都子は、今日の試合に勝てたら、高級お肉いっぱいのバーベキュー大会を振舞う約束になっていた、と説明してくれる。
圭一は、入江から、明日のバーキュー大会と雛見沢ファイターズへの参加を勧められる。
入江は圭一と握手しながら、「すべすべなおててですね」と言って手を撫でてくる。
さらに入江は、「当家のメイドたちにも、これくらいの肌のお手入れはするように厳命しなくてはいけないですねぇ」とオリジナル魔空間を漂い妄想うっとりでつぶやいている。
レナは、「監督はちょっと変わっている人だけど、とっても面白い人だよ」と説明する。
TIPS:沙都子のトラップ講座(中級)
富田と岡村が体育倉庫へ歩いていくのが見えた。
次の体育の授業でコートラインを引くのに使う石灰の袋を出すためだ。
今日は二人が当番なのだが、倉庫には恐るべきトラップが待ち受けているだ・・・
圭一は、「トラップって仕掛けた側から見ると本当にハラハラするなぁ」と言うと、沙都子は、その醍醐味がわかるなら素質がある、と答えた。
富田が体育倉庫の錠前をガチャガチャやっていると、岡村が扉の一部を指さし、何かに気付いたらしく扉から遠のいた。
沙都子は、二人が入口のトラップに気付くのは計算済みで、次にどういう行動に出るかも、もちろん計算済み、と言った。
沙都子は、二人は扉の不審な仕掛けに気付くと、裏の窓を外して入ろうとする、と言った。
そして、沙都子の予告通りに裏の窓に向かった二人が窓から忍び込もうとした瞬間、窓から石灰の白い粉が爆風のように吹き出した!
全身真っ白けの二人を見た沙都子は爆笑しながら、この瞬間がたまりませんわね、と言った。
沙都子は、「トラップの第一歩は相手の観察から始まりますよの?相手の行動パターンを読み、相手ならこの時、こう動く、というのを綿密に読み切るんですの!そうすれば必要最低限の仕掛けで最大の効果が狙えるトラップが仕掛けられますのよ。」と言った。
そういえば、土壇場の最後の一手を読むことに関しては、沙都子には天性の才能がある、って魅音が言っていたことを思い出す圭一。
「みんな俺が読まれているから、引っかかってわけか?」と圭一が尋ねると、沙都子はうなづきながら、「だから、ある日突然、いつもと違うクセやパターンになってしまったら、掛からなくなってしまうわけですわ」と答えた。
読み切っていると言われて面白くない圭一は、「沙都子の読みが当たるがどうか試してみろ」と言った。
教室に戻った沙都子は、ノートを千切り、裏に何かを書いた3枚のカードを作った。当然、圭一には何が書いてあるかわからない。
沙都子は、「この中の1枚を引いて、ハズレを引かなければ圭一の勝ちですわ」と言って、3枚のカードを差し出した。
ハズレは引かなければ圭一の勝ちということは、ハズレを引かせれば沙都子の勝ちということだ。つまり、絶対に圭一にハズレをひかせる方法は何だ?
その時、魅音ならきっとこうするだろうというひらめきが浮かんだ圭一は、沙都子の手から3枚まとめて奪った。
沙都子は絶対に圭一にハズレを引かせたいということは、3枚ともハズレだ!ということに、圭一は気付く。
圭一がカードを裏返すと、それぞれに「ハ」「ズ」「レ」と書かれていた。
沙都子は、「1枚しか取らなかったらハズレにならなかったということですわ」と言った。
沙都子は、圭一が3枚まとめて引くことを読んでいたのだ!
その時、沙都子の頭に石灰の粉がかけられた。
真っ白けの富田と岡村が、石灰の粉を持って、沙都子に復讐に来ていた。
沙都子は、こういう結末になることまでは読めなかったようだ・・・
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