今日のひぐらしのなく頃に粋はどうかな?
ルート:魅音 #1 カレー勝負
トロフィー:ボキャ貧は辛いわぁをゲット!
今日は半日かけて家庭科の授業だ。みんなでカレーライスを作り、校舎として間借りさせてもらっている営林署の皆さんに食べてもらおうという企画なのだが、上級生は一人ずつカレーを作り、採点されるのだ。
知恵先生は、カレーの鬼だから、採点は厳しいらしい。秘伝のカレーを研究するために、毎年インドに旅行しているくらいで、ウワサでは、3食カレーライスで、たまに他のものを食べるときでもカレー味だそうだ。
それを聞いた圭一が、栄養が偏っているとつぶやいた瞬間、調理道具一式が圭一の足元めがけて飛んできた・・・遠くで知恵先生がこっちを見て微笑んでいる。
魅音は、料理勝負だと宣言すると、知恵先生と校長先生がやってきて、自分たちと営林署の人間5人とで採点すると言い出す。
レナは、もちろん料理上手で、カレーも得意だ。
同じ学年の沙都子と梨花は、低学年なので同学年みんなといっしょに作るとのこと。梨花も、料理上手だ。
まずはご飯。圭一は、父親がデイキャンプ好きのため、飯ごう炊飯は完璧。
さてカレーのほうだが、レナと梨花の包丁さばきは完璧。
そして、意外にも魅音の包丁さばきも完璧だった。
魅音は祖母仕込みで、裁縫からお華にお琴、銃器から無線機、ヘリの操縦までできるとのこと。
圭一はといえば、ジャガイモの皮はうまくむけない・・・
圭一は野菜一式をかかえて、その場をあとにする。そして、先日のおもちゃ屋イベントと義兄弟の契りを結んだ下級生の富田と岡村に、圭一が勝てば、梨花と沙都子の作ったカレー、しかも食べかけのものをスプーンも付けて食べさせてやると持ちかけて、下級生の所属する班の料理上手な女子がむいた野菜と交換する。
圭一があたりを見渡すと、レナは完璧な技でカレーを煮込み、梨花は隠し味のリンゴを投入、魅音は家から持ってきたハンバーグやらスパイスやらでゴージャスに仕上げようとしていた。
圭一は材料の持ち込みの対し異議を申し立てるが、知恵先生は、おいしいカレーができればなんでもOKといって、却下する。
苦戦する圭一だが、富田と岡村が、自分達下級生の班で作ったカレー鍋を持ってきて、圭一の鍋とすり替えてくれる。(富田と岡村は、日直3回交代という条件で、同じ班の女子を説得して、カレー鍋を持ってきた)
あとは、鍋をガス台にかけて煮込むだけ。
沙都子から、梨花が圭一を呼んでいると言われて、圭一が梨花のところへ行くと、梨花はラクガキしていた。しばらく見ていた圭一が、用は何?と尋ねると、用は終わったと答える梨花。
あわてて戻った圭一は、自分の鍋の前に沙都子がいるのを発見。
圭一の鍋の周囲には、お皿やスプーンなどが不安定に並べられている。と思ったら、順次ドミ倒しで倒れていき、最後にフライパンが圭一のカレー鍋をひっくり返し、校庭にカレーがぶちまけられる・・・
そして、レナのカレーと、魅音のご飯には、大量の塩が入れられ味が変えられていた・・・料理ができない沙都子をノーマークにしていた結果だ。
審査が始まった。
レナの塩カレーを食べた審査員たちは顔をしかめる。
梨花のカレーは評判が良かったが、営林署の一人がニンジンが嫌いだと言い出す。
すかさず名札を見た梨花が、名前を呼び、ニンジンを残してはいけないと諭すと、涙をこぼしながらニンジンを食べ始める。梨花がお代わりを薦めると、「お母ちゃん」と泣きながらそれも食べる。梨花のカレーは、お袋の味だったのだ。
そこへ魅音が完璧に盛り付けたサラダ付きのハンバーグカレー(ハンバーグはてこね、ドレッシングは自家製)を持ってくる。
知恵先生は、魅音のカレーに百点をつける。
魅音は圭一の飯ごうからご飯を取って、自分のカレーに使ったのだ。魅音は、勝負を最後まで諦めなかったのだ。
圭一は勝負に勝つために必死で考えて、秘策を思いつき、魅音のしょっぱいご飯をもらい、レナにお茶を用意してもらう。
圭一は、沙都子と梨花に一騎打ちを申し込み、圭一が百点を取れたら、沙都子と梨花のカレーをもらうことを了承させる。
圭一はカレーをぶちまけたと言って、塩おにぎりとお茶を審査員に出す。
カレーに食べ飽きた審査員には、おにぎりが一番だ。
しかし、カレー勝負なのにおにぎりの点数はつけられないと審査員が言い出す。
すると圭一は、カレーもおにぎりもお米をおいしく食べるための知恵で、同じ米食文化の結晶だと力説する。
魅音も、食文化は決められたルールに縛られるものではない、カレーもおにぎりも同じ日本の文化だと、援護してくれる。
知恵先生は、お鍋をひっくり返したことで減点20、最後までがんばったので20点プラスで、百点をつけてくれる。
圭一は百点をとったので、梨花のカレーを半分もらい、後輩に渡す。
その後、怒気を纏った知恵先生に呼び出された圭一は、神聖な料理であるカレーとおにぎりを同一扱いするなんで許せないといわれ、長々とカレー談義を聞かされるはめに・・・
ルート:魅音 #2 下校
結局、おにぎりは校長先生に食べられしまい、昼食抜きの圭一は、空腹でフラフラになりながら、レナと魅音とで下校する。
魅音が今日もバイトだと言うので、ウェイトレスは大変だと返す圭一だが、魅音は自分はおもちゃ屋の店番で、ウェイトレスは詩音だと答える。
レナは詩音のことは知らないらしく、詩音って誰?と聞いてくる。
圭一は、魅音の双子の妹で、性格は違うけど外見は瓜二つだと答える。
魅音は、自分はやさしくて思慮深いが、詩音は冷めてておっかないと付け加える。
それを聞いた圭一は、生まれたときに、魅音の女の子らしい部分は、詩音に全部言ってしまったとちゃかす。
レナは、詩音に会ったことはないし、そもそも詩音がいることを魅音から聞いたこともないと言い出す。
魅音は、詩音は興宮の実家に住んでて、あんまり仲がよくないので、雛見沢には来ないと答える。
そして、バイトに遅れるからと言って、魅音は、一方的に会話を打ち切って、レナと圭一を置いて走って帰ってしまう。
空腹でフラフラになりながら家にたどり着いた圭一。すると、玄関のチャイムが鳴って扉が開くと、そこには詩音が立っていた。
詩音は、魅音から圭一がお昼抜きだと聞かされたので、差し入れを持ってきたと話し、お弁当箱を圭一に渡す。
そして、詩音は、今からバイトだと言って、あっさり帰ってしまう。
魅音ならおかずの何らかの細工がされていそうだが、詩音作の弁当は、細工は何もされておらず、おいしかった。
TIPS:ごちそうさま
翌日、学校で、圭一は昨日のお弁当箱を魅音に返し、ごちそうさまと礼を言うと、魅音の顔は真っ赤になる。
魅音が「どうだった?」と聞いてきたので、圭一は、「うまかった」と答えると、魅音は自分のことのように気持ちよさそうに笑う。
魅音が弁当箱をしまおうとすると、カラカラと音がする。
魅音が弁当箱を開けると、中にきれいな包み紙で包まれた飴が入っていた。
圭一は、母親にお礼に入れておけと言われたからと答える。
魅音は、陶酔しきった顔で、ありがとうとつぶやく。
圭一は、それは詩音にあげるものだと言うと、魅音は残念そうな顔をしながら、弁当箱をしまう。
ルート:魅音2 #1 梨花の練習
今日の4時間目は体育の授業。この学校では、最初に準備体操をすれば、あとは生徒たちの自由時間になる。
さっそく魅音が部活タイムを宣言するが、梨花が不参加を表明し、部活は中止になる。
梨花は、今度の日曜日に行われる綿流しの練習をするといって。沙都子といっしょに校舎裏へ向かう。
話がまったくわかない圭一に、魅音とレナが、梨花が綿流しの巫女役となり、奉納の演舞をするから、その練習だと教えてくれる。
綿流しのお祭りは、冬の間にお世話になった布団に感謝し、巫女が供養して、最後に川に流す祭りとのこと。
巫女は、祭事用の大きな鍬を持って演舞するのだが、梨花にはとても重たいものらしい。祭事用の神聖な鍬のため、落としたら大事になるとのこと。
圭一が練習しているところを応援したいと言うと、レナと魅音から、梨花は努力しているとこを人に見せるのが好きじゃないから、そっとしといてあげてと言われる。
午後の授業、昨日の昼飯抜きの反動から、昼ごはんを食べ過ぎて気持ち悪くなっている圭一。
魅音は、圭一に、いつもご飯一粒を残さずきれいに食べてると指摘すると、作ってくれた人に感謝して食べてるからと答える圭一。
それを聞いた魅音は、圭一は見かけによらず律儀だというと、レナも同感する。
雑談の声が大きすぎて、知恵先生に怒られる魅音。
レナは、人は見かけによらない、見かけとは逆が真かもと言い出す。
それを聞いた圭一は、沙都子にもしおらしい面があるのかと尋ねると、レナは、沙都子には内緒だが、ちょっと前までは甘えんぼだったと答える。
圭一は、そういえば見た目可愛らしい梨花の中身が狸だということに気づく。
レナは、梨花は大人になったら、男を振り回す小悪魔のような女性になると断言する。
圭一は、がさつで計算高くてずる賢い魅音はどうだろうとレナに聞いてみる。→魅音は、気のいい仲間だってことだぞ?
レナは、魅音は女の子だけと男の子みたいに振舞っているが、本当はすっごく女の子らしいと答える。そして、レナは、魅音はみんなのリーダーとしてがんばっているけど、本当はとってもかわいい女の子で、圭一には忘れて欲しくないと話す。
それを聞いた圭一は、詩音のことを思い出す。
最後に圭一は、レナも見かけによらないのかと尋ねると、レナは自分はどう見えてるのかと逆に聞き返してくる。
圭一は、自分ににとってレナは、ときどき悪ふざけがすぎるが、基本的におしとやかで親切でやさしい理想的な女の子だと答えると、レナは嬉しいと喜ぶ。
レナは、逆ならどうなの?と聞いてくるので、圭一は、逆でもレナはレナだと答える。
下校時、家の鍵をなくしたことに気づく圭一。
魅音に特徴を聞かれて、夏休みの宿題に作らされた青いオットセイのキーホルダーが付いていると答える圭一。
魅音はそれを聞くとなにやら思い出した様子。→・・・見たのか?
魅音は、一昨日エンジェルモートで圭一が食事をした晩に、店でオットセイのキーホルダーの付いたカギの落し物があったと詩音が言ってた、と答える。
帰宅後、圭一はカギを返しにもらいにエンジェルモートへ向かうが、停めてあったバイクを不注意で蹴っ飛ばしてしまい、3台こかしてしまう・・・
すぐそばにいたバイクの持ち主である不良に見つかり、取り囲まれる圭一。
そこへ詩音が現れ、「失せな」と声をかける。それは、圭一が一度も見たこともない恐ろしい形相の魅音だった。
魅音の周りには、敵意に満ちた年齢・性別がバラバラな人たちが集まり始め、周囲を取り囲む。
圭一がよく見ると見知った顔も交じっている。雛見沢の人たちが集まっているのだ。
20人ほどの人間が集まったところで、警官たちがやってくる。
それを見た詩音は、恐喝の現行犯を捕まえてと訴える。
不良たちは、警官に引きずられてバトカーの中に消える。
警官たちのリーダーらしき刑事は、集まってくれた人々に軽く一礼すると、詩音は、「ご苦労様です、大石刑事」と声をかける。
二言三言会話して、パトカーは去っていく。
それを確認した詩音が指をパチンと鳴らすと、みんながいっせいに笑い出し、圭一に声をかけて去っていく。
詩音は、魅音からオットセイのカギの落とし主が圭一だと聞いたと話す。
ルート:魅音2 #2A エンジェルモートにて
エンジェルモートに入った圭一は、制服に着替えた詩音から、アイスコーヒーをおごってもらう。
圭一が詩音に礼を言うと、詩音は、自分がピンチになったらきっと助けに来てと答える。
圭一は、もちろんだと約束する。
詩音は、おなかがすいたと言って、圭一にも食べる?と声をかける。
圭一は遠慮なく頂くと答えると、ホットケーキを2つ注文する詩音。
圭一が、バイト中でそれはまずいんでは?と言うと、詩音は、不良に絡まれているところを圭一に助けられたと叔父さん=エンジェルモートの店長に伝えたら、ねぎらってあげろと言われたと答える。
ホットケーキを食べながら詩音と他愛のない会話をするうちに、詩音は女の子だなと思う圭一。
詩音は、魅音と圭一がノンセクシャルな関係で仲が良いので、うらやましいと言い出す。
そして、詩音は、詩音と魅音がピンチで崖にぶら下がっているとしたら、一人だけ助けるならどっち?と、圭一に尋ねる。
詩音だと圭一が答える。そもそも魅音ならそんなピンチに陥らないと思うし、自分でなんとかできるろう。
詩音がさっきの出来事に話題を戻し、雛見沢の人間はみんな結束していると話す。一人の敵は全員の敵だと。
詩音は、雛見沢は昔から廃村の危機に逢うたびに、結束して戦って存続を勝ち取ってきたと話す。10年くらい前の雛見沢ダム計画のときも、みんなで団結して中止させたとのこと。
詩音が生まれる前からダムの話はあったのだが、いつのまにか巨大ダムの計画に発展して、雛見沢どころかさらに上流の村まで水没することになってしまい、住民運動が始まった。
土地の強制収用が始まる頃、機動隊と小競り合い目立つようになり、詩音も殴られてケガをしたとのこと。
詩音の祖母が激怒して、全面戦争になり、ダム建設中止の仮処分を裁判所に申請、世論を見方につけるため雛見沢の生態系がいかに貴重なものであるかをアピール、ダム建設派の知事の罷免要求などを行い始めた。
そして、マスコミと連携し、機動隊の暴力行為をすっぱ抜き、住民闘争を踏みにじる政府をテーマに特番を組ませ全国放映させ、機動隊を封印させた。
連日のように署名活動やデモで運動をアピールし、とうとうダム計画を無期限凍結すると国に発表させることに成功した。
家に戻って夕食をとったあと、圭一のところに詩音から電話がかかってくる。
明日、夏の新デザートコンテスト=新作デザートの味見があり、圭一をモニター当選者として登録しておくから参加して欲しいと、詩音から誘われる。当然、無料で食べ放題とのこと。
詩音は、明日のバイトは短時間なので、バイトが終わったあと、散歩に付き合って欲しいと話し、圭一が了承して電話を終える。
TIPS:三人組の顛末
警察署につれ行かれた3人組の不良に、大石は、地元の人間じゃないから知らなかっただろうが、雛見沢の人間に手出しするなと忠告する。1人をいじめたら、村中が総出でやってくるからと。
さらに大石は、雛見沢の人間ににらまれたら、鬼隠しにあって、跡形もなく忽然と消えてしまうと続ける。
そして、大石は、不良たちに、バイクを取りにさっきの場所に戻ったら、袋叩きにあうと忠告するが、不良は拒否する。
盗難バイクだと気づいた大石は、署員を呼び不良たちを取り囲む。
ルート:魅音3 #1 ちょっとしたラッキー
今日は詩音とデザート食い放題のため、部活はなし。
圭一はウキウキしており、レナになんだかうれしそうと指摘される、
決められた人しか入店できなさそうなので、レナには、「ちょっとしたラッキーでさ、明日報告してやるよ」と答える。
魅音は、二ヶ月前にエンジェルモートの三角くじに当たったのか?と聞いてくる。
圭一は、転校してくる前じゃないかと突っ込むと、魅音は、デザートフェスタじゃないんだと言う。
レナがよくわからなさそうにしているので、魅音は昨日詩音から聞いた内容をレナに説明し、クジ当選者以外は入店できない貸切デーだと付け加える。
圭一は、魅音にだけ聞こえるように礼を言うが、魅音は何?と小首をかしげる。
魅音は、今日のバイトはハードなんだと言って、去っていく。
レナは、魅音は最近うれしそうにしていると、言い出すが、圭一は、知らなかったと答える。
レナは、魅音が機嫌が良いとレナも嬉しいと話す。
「・・・そうか?」と圭一が答えると、レナは、魅音は最近すごく傷つけられたと話し始める。初めは気にしてないふりをしてたけど、だんだん腫れてきて、とうとう痛みがこらえきれなくなったので、夜中に目を覚まして、泣きながらレナに電話をしてきたと。
何の話かと圭一がレナに聞き返すと、レナは、何もしらないとはぐらかし、とうとう圭一が聞きなおすことができなかった。
ルート:魅音4 #1 デザートフェスタ
圭一がデザートフェスタに着くと、招待客ではない男たちに囲まれる。
彼らは、チケット1枚で4人入店できるので、自分達をお供にしてくれと頼んでくるが、それを無視して店内に逃げ込む圭一。
名前を告げて店内に案内してもらうと詩音がやってきたので、さっそく礼を言う圭一。
詩音は、仕事が終わったら一緒に遊びにいきましょうと言って、厨房へ戻る。
しばらくすると、ガシャーンという盛大な音が響いた。
振り返ると詩音が転んで、お客にオーダーをぶちまけていた。
お客は生クリームでベトベトになっているにもかかわらず、なぜか嬉しそうに、フキフキしろと言いだし、周りの客もフキフキコールを始めだす。
先輩ウェイトレスは、詩音はわざと足を引っ掛けられたと話す。最近、わざと衣服を汚させて絡んでくる客が多いのだと。
圭一は詩音に助けられたことを思い出し、あのときの恩を返すべく、立ち上がる。
しかし、オタクは何かの武道をやっているらしく、逆に圭一のほうが吹っ飛ばされる。
圭一が気づくと、自分の席に寝かされており、詩音が謝っている。
詩音が持っているおしぼりには、生クリームが付いていた。
圭一は、あと3人呼べることを思い出し、店の電話を借りて、レナ、沙都子、梨花を呼び出す。
圭一は、ここでバイトしている魅音の妹の詩音がさっきここでやられたことと、自分の不甲斐無さを、3人に話し、詩音の護衛と敵勢力=詩音にちょっかいと出そうとするやつらの殲滅を頼む。
そして、3人への報酬は、今食べているデザート。全責任は圭一が取るので、手加減はなしで。
詩音がオーダーのパフェを運んでいる。レナは、かぁいい詩音の制服に釘付けで、背後をぴったり護衛している。
オタクどもが詩音の足を引っ掛けようと足を出してくるが、レナは、「おいたはメッ!」といいながら電光石火な早業を使い、オタクども足に攻撃を加える。
詩音がオーダーのため店内を何往復かするころには、足や手にアザを作った連中が悶絶していた。
続いて、アザを作った連中どもへ、沙都子の手の入ったデザートが一斉同時に配られる。
沙都子のデザートを食べた男たちは、腹を押さえながら席を立ち、トイレへ殺到する。沙都子は下剤を仕込んだらしい。
圭一が様子を見に行くと、トイレに通じる狭い通路は男たちでひしめき合っている。なんとすべての便器に故障中の紙が張られ、蛇口の栓がはずされている。
男達は最後の手段で、女子トイレに向かうが、そこには梨花がいた。
男どもは梨花に事情を説明すると、梨花は外のトイレに案内するといって、のんびりと外へ連れ出そうとする。
外に出る扉の前で圭一が、チケットに途中退店無効の記載があると告げる。つまり、いったん店の外に出たら、二度と戻れないのだ。
悪態をつき始める男たちを見て、怖い人たちの案内はしたくないと言い出す梨花。
それを聞いた男達は、態度を変えておとなしく梨花について店外へ出て行く。
圭一たちの完全勝利!!!
自分のために、圭一たちが仕返しをしたことに気づいた詩音は顔を真っ赤にしながら厨房へ逃げる。詩音はみんなには感謝しているが、みんなの前でお礼を言うのが恥ずかしいらしい。
お店のスタッフや、紳士的なお客さんたちも、拍手で称えてくれる。
ずいぶん時間が経ってから梨花が戻ってきた。梨花はヘンな道を通ってトイレに案内したので、帰り道で迷子になったらしい。
後日、新聞で、飛騨山中で行方不明男性10人を保護の記事を見つけた圭一。男性たちは、鹿骨市から徒歩でトイレにやってきたと主張しているが、保護された場所と100キロ以上離れていると書かれおり、改めて梨花の恐ろしさを知る圭一。
ルート:魅音4 #2 レナの助言
部屋の片付け中だった梨花と沙都子は、圭一の用事が済んだので帰り、レナと二人きりになった圭一。
レナ・・・なに怒っているんだ?
そう思っている圭一のところへ、詩音が4人分のコーヒーを運んでくる。
照れているらしく詩音は素っ気無い態度で礼を言うと2人分のコーヒーを置いて、厨房へ戻っていく。
レナは、詩音のことを、双子というよりは、もう一人の魅音みたいだと言い出す。
圭一は、外見はそっくりだけど中身は違うと言うと、レナは、中身もそっくりだと言い返す。
圭一は、レナに再度、魅音が傷つけられた話を聞いてみるが、とぼけるレナ。どうやら、圭一が魅音を傷つけたと言っているのだ。
どの出来事かは分からない圭一は、悪気はなかったと話すと、レナも同意する。
どうやらレナは、圭一が何気なくしたことで魅音が傷つけられて、それに圭一が気が付かないことに怒っているのだ。
圭一は、自分に落ち度があるなら、はっきり言ってほしいとレナに伝えるが、レナは、圭一には落ち度はなく、魅音がずるいのかもしれないが、こういうのは自分で気づかなきゃと、ぴしゃりと言い切る。
圭一が頼むと、レナは、ヒントだと前置きして、詩音が髪を上げて結んだら魅音と見分けが付かないが、魅音が髪をほどいたら詩音と見分けがつかない?と聞いてくる。
圭一は、見分けが付かないと答えると、レナは、双子の妹の話はウソで、あれは詩音のフリをした魅音だったら?と聞いてくる。
圭一は、何のためにそんなことをするんだと聞き返すと、レナは、そこを考えろと言って席を立つ。
レナは、なかったことにして圭一が忘れてしまったもいいが、同じ女の子としては、圭一が自分で気づいて自分で謝りに来て欲しいものだと言って、帰ってしまう。
バイトが終わり、私服に着替えた詩音が、圭一のところへやってくる。
圭一は、さっそく感謝の言葉を述べる。
店の外に出て、ブラブラ歩き出すと、詩音は自己紹介を始める。詩音は、魅音とは外見がそっくりだが、魅音は大雑把で暑苦しいが、自分は几帳面で涼しい人間だと話す。
圭一は、魅音が自分のことを何と言っているか聞きだすと、詩音は、お気に入りだがら、やられたとかやり返したとこ男の子みたいな話ばかりいろいろ教えてくれたと答える。
詩音は、圭一をつれていろんな店の商品を見て回る。
突然詩音が腕を組んできたので、おどろく圭一。
恥ずかしいのかと詩音に聞かれて、強がってわざと腕を出す圭一。すると詩音は、圭一の腕に組み付いてくる。
詩音のイタズラっぽい笑い方があまりにも魅音にそっくりなので、圭一は、詩音に、魅音が詩音のフリをしているのか?と尋ねると、詩音は、圭一は魅音と詩音の区別は付いていると答える。
詩音に、もし魅音が腕を組んできたらどう思うと聞かれた圭一は、関節技をかけられそうでドキドキすると答える。
それを聞いた詩音は、男の子と腕を組んでドキドキさせないなんて、女の子失格だと言い出す。そして、魅音はぶきっちょだから、女の子したいのか男の子がしたいのか中途半端だと続ける。
詩音が魅音に対して辛らつだと圭一が言うと、詩音は、魅音のどことなく甘えたところが好きじゃないと答える。
二人はあんまり仲良くないのかと圭一が尋ねると、そこそこ仲良くやっているが、姉妹として許せないところはいろいろあると答える。
突然、詩音が指を差すと、その先には→あれは・・・レナにあげた人形?があった。
そこは、見覚えのあるおもちゃ屋のショーウィンドウだった。この前部活をやったおもちゃ屋だ。
詩音は、かわいいと言うが、圭一にはわからない。
詩音は、人形とかぬいぐるみとかを嫌いな女の子はそんなにいないと話す。魅音でさえかわいいと言っていたとも。
圭一は、イベントを盛り上げたお礼に圭一がもらった人形が、これだと思い出す。そして、魅音が実は照れ隠しでいろいろ言っていたが、うらやましそうにみんなの後ろから見ていたことに今気づいた!
圭一は、最初は何ももらっていない魅音に人形を譲ろうとしたが、結局レナに渡し、その時、魅音にあげようと思ったが、ちょっと違うと思って、レナに渡したと、弁明したことも思い出す。
その時、魅音が、どうして男に生まれなかったんだろうと、明るく笑って答えたので、圭一は、魅音を傷つけたことに気が付かなかったのだ。
それと、詩音のことをレナにはじめて話したときも、圭一は、生まれたときに、魅音の女の子らしい部分は、詩音に全部言ってしまったとちゃかしたことを思い出した。
そして、レナも、魅音はみんなのリーダーとしてがんばっているけど、本当はとってもかわいい女の子で、圭一には忘れて欲しくないと話していたことも思い出す。
魅音は、あのとき、圭一から人形をもらいたかったのだ。魅音だから圭一から人形をもらえないと知った魅音は、詩音というキャラを作り上げたのだ。
詩音が人形がほしいと言うので、魅音のために買ってやると答える圭一。
詩音は、自分は詩音だと言い張るので、圭一は、詩音に買ってやると言いなおす。
店に入り、人形が欲しいと告げると、店の奥から、エプロンを付けた魅音が出てくる!
圭一と詩音が腕を組んでいるのを見て驚く魅音。
詩音は、魅音に、圭一とデート中だと告げる。
圭一は、今まで、詩音のことを魅音が別キャラを演じているだけと思っていたのに、本当に魅音とは別人だと気づいて大慌て。
詩音は、魅音に、魅音のお気に入りの圭一がどんな人か知りたくで、デザーフェスタのチケットを都合したと話し出す。圭一は、嫌なお客に絡まれているところを助けてくれたと続ける。
本当に詩音は、詩音だったのだ。
詩音は、魅音に、あの人形を大好きになった人から初めてもらうプレゼントだから、ちゃんと包んで欲しいと頼む。
TIPS:初めましてじゃないです
詩音の家の人がワゴン車で迎えに着たので、自転車ごと車に押し込まれた圭一。
「初めましてじゃないです」と言う詩音は、魅音以上の役者だった。
詩音は、昔を服を取替えっこしただけで、誰も見破れず、いろいろと騙したと話す。
それを聞いた運転手の葛西は、深いため息をつく。
別れ際に葛西は、圭一に、しばらく災難があると思うが、そのうちに飽きるので、それかで辛抱くださいと告げる。それは、詩音が、魅音並に迷惑をかけると言っているようなものだった。
ルート:魅音5 #1 別々の昼食
翌日、魅音は圭一と目が合うとどこかへ行ってしまい、見かねたレナが介護していた。
圭一はレナに呼び出されて、魅音が昨日までの数日間はなかったことにするから、圭一もなかったことにしてほしいと言われる。そして、今日は部活もなにもないから、今日だけは一人で下校してほしい、明日からは元通りだからと、レナは言った。
レナは魅音にずっと付きっ切りで、圭一と魅音はお互いに意識しないように振舞い、お昼も圭一一人で、魅音はレナと二人っきりで食べた。
梨花が圭一を慰めてくれるが、沙都子がそれをちゃかし、結局、バタバタになってしまう。
放課後→はぁ、帰ろう・・・
ルート:綿流しB #1 祭りの手伝い
梨花が明日の綿流しのお祭りの予行練習があるとのことで、今日の部活はなし。
下校途中、圭一は、祭りはどこでやるのかを尋ねると、魅音は、以前お散歩したときに行った古手神社だと教えてくれる。神社には立派な集会所があり、公共施設なような雰囲気があるとのこと。
祭りの設営には男手がいるとのことで、町から魅音の親類が大勢手伝いに来るという話を聞いた圭一は、設営の手伝いを飛び入りだけどしたいと伝え、了承される。
どうやら魅音は、昨日1日で完全に立ち直ったようだ。
さっそく着替えて神社に向かった圭一。
神社には大勢の人が集まり、祭りの準備をしている。
魅音を探してキョロキョロしてる圭一に、校長が声をかけてくる。校長に促されて、テントの設営をしている人のところへ行き、圭一は手伝いに来たことを告げ、あいさつする。
テント設営は初めての圭一に、大人たちは、上機嫌でいろいろ教えてくれる。
その後、たっぷり手伝いをし、女衆から麦茶をもらって休憩中の圭一は、社のほうに人だかりができてるに気づく。よく見ると巫女姿の梨花が、じいさんたちとセレモニーの段取りをしていた。
梨花にがんばれと圭一が声をかけると、スマイルを返す梨花。
圭一に麦茶を運んでくれた女衆は、ありがたやと言いながら、梨花の姿を拝んでいる。
そういえば、ここは古出神社で、梨花の苗字も古出だと圭一は気づく。
すると横で休憩した男が、梨花は古出一族の人間で、古出一族はオヤシロさまをお祀りする由緒正しい一族だと教えてくれる。梨花は、一昨年、神主だった父親が亡くなってから、祭事を引き継いだとのこと。
手伝いの途中で、圭一は同じく手伝いをしている魅音とすれ違い、お互いにがんばれと声をかけあう。
祭りの準備が終わり、大人たちは酒盛りをしている。未成年の圭一は、それを遠くで見ながらボーッとしていると、詩音がお疲れさまと言いながら、麦茶の入ったコップを圭一に差し出す。
詩音は、仲直りの麦茶だから、機嫌を直してと言う。
詩音にもらった麦茶を一気に飲む圭一。
その時、麦茶の入ったコップを2つ持った魅音が現れる。
「お姉は、クラスメイトの男の子に甲斐甲斐しく麦茶を持ってくるわけない」と詩音に断言された魅音は真っ赤になりながら、紙コップを隠そうとし、喉が渇いたから2杯飲もうと思ったと言い出す。
それを聞いた詩音がイッキコールをしたので、魅音は、麦茶を2杯とも飲み干す。
詩音に頭が上がらない魅音を見て驚く圭一。
その時、シャッター音が聞こえてきた。
カメラマンの富竹と、連れの女性が挨拶してきた。圭一以外は、顔見知りのようだ。
女性は、診療所の看護師をやっている鷹野三四とのこと。
魅音を鼻であしらう詩音を見て、エンジェルモートで弱弱しくしていのは、演技だと疑う圭一。詩音のほうが、魅音よりずっと役者は上のようだ。
鷹野は、魅音と詩音は昔はもっとそっくりで、両親でもわからなかったと話す。
そこへ大石刑事もやってきて、みんなに軽く挨拶する。
大石の去り際に、詩音が「今年はみんなの手を煩わせない綿流しにしたい」と言うと、鷹野は嬉しそうな顔をし、富竹は「君も好きだね」とあきれたように言う。
富竹が、オヤシロさまの祟りと言い出すと、魅音が圭一の手を引っ張り、お菓子をもらいにテントへ行こうと誘う。
詩音が、「今年は誰が死んで、誰が消えるんでしょうね」と言い出し、思わず詩音に聞き返す圭一。
魅音は圭一に教えたくないようしているが、圭一は、除け者なんて気分が悪い、知っているなら教えてくれと言い出したので、魅音は圭一の手を離し、一人でテントに向かう。
富竹が、ダム工事について話し始める。
数年前に、雛見沢が丸ごと水没する巨大ダムの計画が発表され、それに反対するため住民運動が結成され、国との激しい戦いを繰り広げた。
雛見沢の住人は持てる力を全て振り絞って、村一丸となって戦い、国の背策を跳ね返した。
その雛見沢の人たちが結束して旗揚げした反対同盟の事務所は、この神社の集会所だった。村人は、雛見沢の守り神であるオヤシロさまを祀る神社に本陣を置くことで必勝を祈願したとのこと。
続いて、鷹野がオヤシロさまについて話し始める。
オヤシロさまは、雛見沢に伝わる古い神様で、神聖なこの地が俗世に汚されることがないよう守り続けてきたと伝えられている。
オヤシロさま崇拝は、一種の選民思想(自分達は優れた民族、神に選ばれた特別な民族だとするナショナリズム的な思想)の表れとのこと。
大昔の雛見沢の人たちは、自分達は人間とは異なる格の違う存在だと強く信じており、下界との交流を格が落ちるとして忌み嫌っていた。だから、村に下界の人間が来ると不純が交じってオヤシロさまのバチが当たると強く信じ、何者を近寄せなかった。
そして、4年前、ダム計画の反対運動をしている最中、雛見沢ダムの建設現場の監督が殺されバラバラにされるという事件が起こった。
その翌年、雛見沢の住人でありながらダム推進派グループを結成した男が、旅行先でガケから落ちて死んだ。雛見沢中から敵視されていた人物なので、警察も念入りに調べたが、事故と断定さてた。
さらにその翌年、この神社の神主が原因不明の病で急死した。この神主は、ダム反対運動とは距離を起きたがっていたため、当時の村人の中には怒りを抱く人もおり、神主が死んだとき、年寄り連中は、オヤシロさまの祟りだと言っていたとのこと。
そして、これらの事件や事故は、毎年、綿流しのお祭りの晩に起こった。
さらに翌年、つまり去年は、事故死したダム推進派のリーダー格の男の弟の妻が、撲殺死体で発見された。この事件の犯人は捕まっている。
オヤシロさまの祟りだと信じる人が増え、不信心者にはバチがあたるかもとのことで、近年、祭りへの参加者が増えたとのこと。
話を聞き終えた圭一は、祟りではないと思っているが、信じる人の気持ちもわかると答える。
鷹野は、祟りでもなく、偶然でもないないのに、毎年人が死ぬってことは、人の意思が働いているとしか考えられないと言い出す。
大石は、犯人は雛見沢の人間だと見ているとのこと。
そして、詩音は、雛見沢の人間にはわかる、雛見沢の人間尾犯行だという証拠あると言い出す。それは、必ず1人が死んで、もう1人が消えるからと。
雛見沢の古い古い伝統にひとつに、オヤシロさまの怒りを鎮めるために、生贄を捧げたというのがある、と鷹野が話し始める。簀巻きにされて、底なし沼に生きたまま三日三晩をかけてじわじわと沈めたと。
鷹野は、郷土史とか民間伝承が趣味で、独学で調べたとのこと。
富竹は、過去の事件では、必ず1人が死ぬほかにほう1人が消えていると話す。
最初のダム現場の監督の殺人事件では、複数犯の最後の1人がいまだに逮捕されていない。
次の年のダム推進派のリーダー格の男の事故死では、いっしょに落ちた奥さんの遺体が発見されていない。
その翌年の神主の病死のときは、神主が死んだ晩に、神主の妻が「死んでオヤシロさまのお怒りを鎮めに参ります」という内容の遺書を残して、底無し沼で入水自殺したが、遺体は発見されていない。
その翌年のダム推進派の男の弟の妻の殺人事件のときは、被害者の義理の甥の北条悟史という詩音と同じ年の男の子が消えたとのこと。
詩音は、誰かがオヤシロさまの祟りという名で1人目を殺し、誰かがその生贄として2人目をさらっていると言い出す。
魅音は雛見沢のことが好きだから、圭一に悪いイメージを持たせまいとして、オヤシロさまの祟りには話さなかったが、詩音は、雛見沢のことが嫌いなようで、雛見沢の人間が犯人だと強く確信している。
鷹野は、自分は探偵になるつもりはないと言い切る。古式ゆかしい残酷な風習やおとぎ話に興味があって、知的好奇心で面白がっているだけだと。
明日は一体誰が死んで、誰が消えるのかしら?と、微笑みながら話す鷹野。
話が終わったので、圭一は魅音が待つテントに行くが、魅音はすでに親族と帰ってしまったと言われる。
TIPS:スクラップ帳よりⅠ
オヤシロさまの祟りについて
古代鬼ヶ淵村では、オヤシロさまの怒り(祟り)は何よりも恐れられていた。
だが、オヤシロさまが怒ると最終的にどうのような神罰(祟り)が下されるのかは記述が少ない。
伝聞から調べる限りでは、「地獄の釜が開く」「鬼が溢れ出す」「地獄の瘴気が溢れ出し、村人たちことごとく逃れることも叶わず、息絶えるなり」といった、村の全滅を想起させる物騒なものが目立つ。
オヤシロさまの怒りに触れる条件=鬼ヶ淵村における禁忌といえるだろう。
この禁忌を犯す行為が行われたとき、オヤシロさまは怒ったと称され、その怒りを鎮めるために生贄の儀式が行われたと考えられる。
TIPS:スクラップ帳よりⅡ
生贄の儀式について
儀式は、神聖な沼である鬼ヶ淵沼に言えk煮を沈めることで成立した。
鬼ヶ淵村の儀式で特徴的なのは、生贄を三日三晩もの長い時間をかけてゆっくりと沈める点にある。
生け煮を沈めて殺すことよりも、沈める(鎮める)行為に重きが置かれていたと考えられるが、その方法は知る限り文献には載せられていない。
私の想像では、丸太等で巨大なイカダを組み、そこへ処刑台を設え、縄で生贄を吊り上げ、時の刻みに合わせて少しずつ沼へ沈めて行ったのではないかと思う。
だがそうだとするのならば、その儀式に使った祭具は神聖なものとして崇められ、どこかに祀られていてもおかしくない。
TIPS:スクラップ帳よりⅢ
儀式の祭具について
古代の宗教儀式に用いられた儀式道具は祭具と呼ばれ、その一部が今日も古手神社や御三家の蔵に祀られている。
だが、それらの確認できる祭具はいずれも装飾的なものばかりで、鬼ヶ淵村の暗部を司る儀式にしようされたと思われるものは何一つない。
鬼隠しの夜の宴に使った祭具も、生贄の儀式に使った祭具も、人知れずそれらは祀られ、現存しているに違いない。
それがどこに祀られているか、九分見当はついている。
これまでは堅牢だった施錠が、今年からどういうわけか低廉な安っぽい南京錠に変わったのだ。あの程度の錠前なら、彼なら何とかできるかもしれない。
だが、集会所が遠くないということもあり、常に人の気配の絶えない場所でもある。
雛見沢中の全ての村人の死角となる夜が、もうすぐやってくる。
TIPS:いよいよお祭り
明日がいよいよ綿流し。
大石は、警備の準備にあたる刑事たちに、犯罪の抑止のために任務を全うするようにと訓示をたれる。
大石は、今年も必ず事件が起きて、誰かが死んで、誰かが消えると言い出し、課長に注意されるが、大石は、起こった何かに迅速かつ徹底的にどこまでも食いついていくこと、オヤシロさまの祟りのバケの皮を完璧に引っぺがす!と気勢を上げる。
TIPS:スクラップ帳よりⅣ
綿流しについて
綿流しの儀は今でこそ、毎年6月に行われる村祭りだが、その原点を紐解くと、実に血生臭い儀式にたどり着く。
本来、綿流しは、一定周期に基づき、オヤシロさまの信託を得て生贄を選び出し、それを村ぐるみで狩り(鬼隠し)、儀式めいた方法で饗するう宴であった。
古代の鬼が淵村の住人は自分達が妖しの力を持つ仙人で、人間よりも高貴な存在であると固く信じ、それを内外に認めさせていた。
以下は仮説だが、綿流しの儀を、閉鎖環境である鬼が淵村の内側に何らかの不満が募った場合のはけ口や、目を逸らすための目的で開かれた、政治的なイベントとも考えられないだろうか。
こうした目的で主に開催されていたとするならば、儀式の不定期性にも説明がつきやすい。
TIPS:スクラップ帳よりⅤ
なぜ祭具はこれほどまでに必要なのか
祭具の具体的な形状についての記述はほとんど見つらない。
一部の文献では、綿流しの儀に用いた祭具だけでも二百を数えると記されている。
ここでぶつかる疑問は、なぜ多種多様なものが必要だったかという点だ。
綿流しの儀は、鬼隠しによって狩ってきた生贄を饗すものだ。
そのための解体道具や拘束道具が考えられるが、それでも二百を越えるとは多すぎる。
基本的に道具の進化は、ある到達点への模索である。
時代と共に多様化する文化のひとつに娯楽がある。
娯楽に使用する道具は時間と共に進化し、多様化する。
一般的な道具とは違い、到達点に至ることはすなわり行き詰まり(マンネリ)であり、次なる到達点を求め、いくつもの亜種にも分裂する。
では二百を越えると伝えられる祭具にも、娯楽性が宿っているとは考えられないか。
もちろんこれも仮説だが、生贄を捧げる過程が一種の娯楽(見世物)として扱われていたのではないだろうか。
観客を飽きさせないために、様々な斬新で興味を引く祭具(解体道具)が歴代の御三家当主たちによって、次々開発されていった。そう考えられなくもない。
あの祭具殿の中に、それらが全て祀られているのは間違いない。
あなたの乾きを癒せない。
真実を欲するあなたがそれを認めないから。
あなたの乾きを癒せない。
あなたの期待する真実が存在しないから。
それでもあなたの渇きを癒したい。
あなたを砂漠に放り出したのはわたしなのだから。