アパシー鳴神学園七不思議のプレイ開始!
イジめで死んだ真美の人形を、イジメてた良江が拾うが、人形の方が、真美をマミちゃん人形と認識しており、良江もヨシエちゃん人形と認識している・・・
新聞部では、日野貞夫が、一学期最後の学校新聞は七不思議の特集をやろう、と言い出す。
倉田恵美も、長年使われていない旧校舎が夏休み中に取り壊されるし、季節的にも受ける、といって賛成する。
日野が学校の怪談好きの七名を集めるとのことで、今度の金曜日の放課後に、新聞部の部室で行うことになった。
日野から、七不思議の記事を書くように言われたのは、主人公の坂上修一だった。
坂上が嫌がっているのに気づいた倉田が、怖い話が好きだから自分がやります、と言い出したので、坂上は、実は怖い話が苦手だ、と打ち明ける。
それを聞いた日野は、新聞部一番の怖がりの坂上だから指名した、と答える。
怖い話を聞いて思いっきり怖がって、その恐怖を記事にしてほしい、という理由からだった。
倉田は、なら自分は語り部をやりたい、と日野に訴えると、日野は、今ここで怖い話をしてみろ、と言い出す。
それくらいできないようじゃ、語り部は務まらないとのこと。
→やります
→あ~、やっぱりいいです
「学校で、実は卒業するまで一度も行かないような場所があるのって知っている?」
→プール
→放送室
→保健室
→トイレ
シナリオ:カエルですか?ネズミですか?
松原さくらは、学校が大好きなのに保健室に通っていた。
彼女は生まれつき身体が弱く、重度の貧血で悩んでいた。
なので、中学生の時からほとんど体育も見学だったし、暑い日や寒い日は学校に来られてたとしても一日保健室で過ごしていた。
鳴神学園は生徒数が数千人を超えるため、保健室は小さな病院と思えるほど大きい。
ベッドは全部で十台以上あるし、診察室も3カ所あり、保健室の先生も何人もいる。
保健室の先生は、保健室に行かない限りほとんど関わらないため、入学してから卒業するまで一度も顔を合わせない生徒もいるのだが、さくらは、保健室の常連だったから、入学して1カ月もたたないうちに保健室の先生たちと仲良くなった。
特にさくらが慕っていたのは、葛城美和というまだ30歳くらいの若くて美しい女の先生だった。
葛城先生は、当時鳴神学園に来たばかりだったが、若くてきれいだったで、男子に相当人気があり、保健の先生のことは名前すら知らなくても、葛城先生のことだけは知っている男子生徒は少なくはなく、仮病を使って会いにいく男子もいたとのこと。
葛城先生は、男勝りで気が強かったので、下手な仮病を使う生徒はどんどん追い返していた。
いつも貧血で歩くだけで疲れてしまうさくらを葛城先生は、強い口調で咤激励してくれていて、さくらにとっても心強い存在だったのだろう。
さくらがつらい思いをしてまで学校に通ったのも、そういう理由があったのかもしれない。
残暑も厳しい9月のある日、身体がつらいさくらは、3時限目から保健室に登校した。
さくらが保健室の扉を開けて声を掛けたが、保健の先生は誰もいなかった。
急な用事が入ったのだろうと思い、さくらは勝手にベッドを使わせてもらうと保健室に入ったが、ふと机の引き出しからはみ出ている紙に目が留まった。
→ベッドに行く
→紙が気になる
さくらは、入口から一番近いベッドに向かった。
ベッドは10台以上あったけど、それぞれが白いカーテンで区切られているため、いちいちカーテンを開けて中を確認しなければならなかった。
さくらが、入口から一番近いベッドのカーテンを開けて中を覗くと、一人の女子生徒がすやすやと眠っていた。
さくらは、そっとカーテンを閉め、隣のベッドに行きそっとカーテンを開けたが、そこにも女子生徒が寝ている。
そっとカーテンを閉め、次のベッドへ行きまたカーテンを開けるが、そこにも同じように生徒が寝ている。
9月だというのに今日はとても暑い。この暑さでは熱中症になるのも無理はない。
さくらは次々とベッドを覗いていったが、ベッドは埋まっている。
しかも、そのすべてに青白い顔をした女子生徒が死んだように眠っている。もちろんみんな別人だ。
とうとう最後のベッドを覗いたが、そこも女子生徒が眠っていた。
すべてのベッドが使用されていたのは、今までに一度もなかった。
その時、さくらは突然息苦しさを感じ始めた。この部屋には嫌な気が満ちている。
とにかく窓を開けてこの悪い空気を入れ替えよう。
ふらつく足取りで窓際に立ったが、なぜか窓は開かなかった。
確認しても鍵はかかっていない。それなのに、何か強い見えない力が窓をしっかりと押さえているようで、ビクともしない。
さくらは、めまいを覚え、さすがに立っていられなくない、ソファに腰を下ろした。
葛城先生が、ここで横になって休んでいるのを何度か見たことがあったので、さくらは、ソファに横になり、目を閉じた。
突然、「おいでヨ」と誰かが呼ぶ声がした。
さくらは目を開け、辺りを見回したが、誰の姿もなかった。
もしかしたら、ベッドで寝ていた誰かが目を覚まして、呼んだのかも、と思ったさくらは、ゆっくりと立ち上がってベッドに歩み寄った。
このカーテン、開ける勇気がある?
→開ける
→開けない
さくらがそっとカーテンを開けると、そのベッドには先ほどと全く同じ姿勢のまま生徒が横たわっていた。
本当に生きているのだろうか、と思ったさくらは、生徒の頬に触れようとしたが、冷たい風がさくらの頬を舐め上げたため、手を引っ込めた。
風がどこから来たのかと、さくらが見回すと、窓を覆っているカーテンが風をはらんで大きく膨らんでいた。
その動きは、まるでカーテンの陰に人が隠れていてバタバタと暴れているようだった。
いつの間に窓があいたのだろうか?
さくらは、ゆっくりと窓に近づいていった。
→開ける
→開けない
さくらがカーテンをかき分けようとしたら、その奥から何か手のようなものが伸びてきた。
あれは黒ずんでいたけれど人間の、ミイラのような手だった。
その時、風に煽られたカーテンが膨れ上がると、まるで腹をすかせた獣のようにさくらに襲い掛かってきた。
生暖かい風が、さくらの頬を舐めまわすように撫でていく。
そしてカーテンは何事もなかったように動かなくなった。
カーテンが襲い掛かる一瞬で、さくらは、窓が固く閉ざされたままだったことを確認した。
それを裏付けるように、カーテンは全く動かなくなり、どこからか吹いていた風もピタリと止んだ。
さくらは身の危険を感じ、この保健室を一刻も早く立ち去ることに決めたが、目眩がどんどんひどくなっていった。
さくらが、近くにあったベッドに手をつくと、なぜかそのベッドは空いている。いつの間に帰ったのだろう。
さくらは、そのベッドに身を任せた。
「おいでヨ」
またさくらを呼ぶ声を聞こえてきた。
見ると、さくらの枕元のカーテンに大きな影を映っていた。
その影はひょろりとやせており妙に背が高く、天井に打ち付けられているカーテンレールを越えてしまいそうなほどの身長だった。
ゆうに2メートル以上はある。これは人間の影じゃない。
すると影はゆっくりと左右に揺れ動き始めた。
ひょろよろとした影はうねうねと身をくねらせながらどんどん伸びていき、その頭の部分が天井にあるカーテンレールの留め金にたどり着いた。
影は留め金と天井の隙間から、赤くて大きな目でこちらをじっと見ていた。
次の瞬間、ベッドの周りを覆っていたカーテンが一瞬にして開いた。
そして、カーテンが開くと同時に影は消えていた。
「来たよ」
さくらの耳元で突殿声がした。
「来てくれないから、来たよ」
その声の主は子供のようだった。
というのは、ベッドから見えているのは頭だけで、その体はベッドの下に隠れて見えなかった。
身長は1メートルほどだが、子供の顔は見えない。
何故かというと、頭には医者が手術の時にかぶるメディカルキャップと、顔が全部隠れるほどの大きなマスクを着けていたから。
メディカルキャップとマスクの間から辛うじて赤い目だけが見えていた。白目と黒目というものがなく、眼球自体が赤かった。
「君は貧血だね」
「はい」と答えてしまうさくら。
その時さくら、子供の顔がおかしいことに気付く。
まるで、鼻と口をつかんで引き延ばしたというか、犬やキツネのように尖った顔がマスクの上から見てもわかった。
「貧血には血が必要だね。それでは輸血をしましょう。カエルとネズミ、どっちがいいですか?」
言葉の意味の恐ろしさを察したさくらは、声を出すことのできないため、ただただ首を振り抵抗した。
「それではネズミにしましょう」
そう要ったが早いがスタンドの輸血バッグを引っ掛けるフックに、巨大な透明なポリ袋がひっかけられた。
その中には何十匹という生きたネズミが押し詰められ、逃げ出そうと必死でもがいていた。
「輸血は生きのいい血に限ります」
そう言いながら、赤い目の子供はポリ袋の上からネズミを1匹ずつ握りつぶしていった。
「こんなに生きのいい血を輸血してもらえるなんて、君は本当に幸せ者だね」
そしてポリ袋の底に貼り付けられた、まるでゴムホースにように太い筒の先をさくらにチラつかせた。
筒の先には、のこぎりの歯のようなトゲがびっしりと生えている。
そしてその刃が左腕に突き刺さり血管にねじ込まれた瞬間、あまりの痛みにさくらは気を失ってしまった。
「さくらさん、大丈夫?」
さくらは、葛城先生の声で目が覚めた。
先生の顔を見た途端、さくらは大声をあげて泣き出した。
葛城先生は、さくらを落ち着かせて何があったのか話を聞き、口を開いた。
その保健室では、昔ある事件がおきた。
いつもいじめられいる女子生徒がいて、彼女はいじめっ子たちから逃げるためによく保健室を利用していた。
しかし、保健室の先生が外出している隙を見計らって、いじめっ子たちは彼女にネズミはカエルを食べさせるひといいじめをしていた。
いじめられた彼女は、喉にネズミを詰まらせて死んでしまった。
それが起きたのがちょうど今日のことで、その日は彼女の命日としていまだに一部の関係者は彼女の魂を偲んで弔い慎んでいる。
さくらは、たまたまその日に保健室に来てしまい、奇妙な体験をしてしまった。
ちなみにこの体験をしたのさくらは、倉田の知り合いの姉で、今はすっかり元気になってOLをしている。
なんでも、この奇妙な体験をしてからというもの、ネズミの血のおかげか、貧血が治ったとのこと。
ただ貧血が治った代わり、さくらはネズミはカエルを見ると「おいしそう」と言って、赤い舌をチロチロとのぞかせている。
倉田は、この事件が事実かどうかを調べてみたら、本当にあった。
いじめっ子グループは、学校側の調査の結果、いじめはなかったと判断されて何の罪にも問われたかった。
それから1カ月と経たないうちに、いじめっ子グループのメンバー全員が、保健室で大量の睡眠薬を飲んで集団自殺を図った。ヘッドの上で仰向けになって、まるで眠るように死んでいたらしいが、学校側はひたすら隠して表沙汰にはならなかった。
いじめられて亡くなった被害者の名前は、葛城聡子。
葛城っていうのは、現在調査中とのこと。
エンディング数 1/656 達成率0%
エンディング№363:カエルですか?ネズミですか?
キャラクター図鑑 5/112 達成率 4%
坂上修一
日野貞夫
倉田恵美
松原さくら
葛城美和
イラストギャラリー 3/272 達成度1%
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