今日のアパシー学校であった怖い話1995特別編はどうかな?
1週目クリア
1人目は荒井昭二を選択→シナリオ:誕生日プレゼント→荒井エンディング№03~05
2人目は風間望を選択→シナリオ:五百円硬貨→風間エンディング№10
3人目は細田友晴を選択→シナリオ:夜泣き石→細田エンディング№13・14
4人目は岩下明美を選択→シナリオ:命の値段→岩下エンディング№03~05
5人目は福沢玲子を選択→シナリオ:愛と友情のはざま→福沢エンディング№20~22
6人目は新堂誠を選択→シナリオ:呪いのマンシール→新堂エンディング№06~08
7人目はシナリオ:記憶のほころび→七話目エンディング№01~03
2週目プレイ開始!
1人目は岩下明美を選択→シナリオ:偽りの愛→岩下エンディング№01・02
2人目は新堂を選択→シナリオ:高木ババア→新堂エンディング№01~05
3人目は風間を選択→シナリオ:かぐわしきにおひ→風間エンディング№01
4人目は細田を選択→シナリオ:魅惑のトイレ→細田エンディング№01~03
5人目は荒井を選択→シナリオ:ゲーマーの条件→荒井エンディング№01~02
6人目は福沢を選択→シナリオ:彼と彼女の秘密→福沢エンディング№23~28
1人目:岩下エンディング№02:二人だけの世界
→2人目:新堂エンディング№03:六本の右足
→3人目:風間エンディング№01:かぐわしきにおひ
→4人目:細田エンディング№01:イラつく奴
→5人目:荒井エンディング№01:ゲーマーの条件
→6人目:福沢エンディング№23:彼女は悪魔だった
→7人目のシナリオ:包帯の女へ!
6人の話が終わったが、まだ7人目は現れない。
語り手たちは次々を部室を出て行き、残ったのは細田だけだった。
「坂上君は帰らないの?」
「僕はまだ片付けがありますから」
「ね、一緒に帰ろう」と言って、細田は坂上に顔を近づけた。
「やめてください。僕、一人で帰れますから」
「・・・じゃあ僕は帰るよ」
「はい」
細田も部室を出て行き、坂上は独りで部室を片付け始めたが、机の端にあったコーラのペットボトルを倒してしまい、床にコーラをこぼしてしまった。
その時、坂上の耳に何か濡れた重い何かをひきずる音が聞こえてきた。それは、この新聞部に近づいてきていた。
そして、坂上の背後に少女が立っていた。
「遅れてきてごめんなさい。私が7人目です。話してもいいですか?」
急に現れた少女を見て失禁しそうになってた坂上はただうなずくしかなかった。
少女はうちの学校の制服を着ていたが、顔に包帯を巻きつけていた。
包帯の隙間から見える少女の瞳は、吸い込まれそうなくらい綺麗だった。
坂上は、もしかして彼女は美人かもしれないと思った。
「あの、これ、良かったら、ズボン、濡れてますよ」
「すみません」
こぼしたコーラで坂上のスボンは濡れており、坂上はありがたく彼女のハンカチを受け取り、ズボンを拭いた。
「床の拭かないと」と言って、少女は雑巾で床を拭き始めた。
その姿を見て、坂上は、いい子じゃないか、と思い始めた。
「ハンカチ、ありがと・・・」と言いかけて坂上は、ハンカチが赤黒く染まっていることに気づいた。
さっきは気づかなかったが、スボンを拭いた時、面を変えたのだ。
少女は、ハンカチを奪うとスカートのポケットにねじ込んだ。
「ごめんなさい、ごめんなさい。全部話しますから。聞いて下さい。お願いします」
可哀そうに思った坂上は、思わず「聞きますから」と答えた。
「はい、これから話すのは私の話です。あなたにどうしても聞いてもらいたい話なんです」
少女は二目と見られない顔のため包帯を巻いて生活している。
包帯を巻くようになった原因は火傷だった。
少女が5才のころ、祖母の家にあった反射式ストーブに兄がぶつかり、ストーブにかけていたやかんのお湯が昼寝をしていた少女の顔にかかったのだ。
すぐに皮膚移植の話が出て、当時7歳だった兄が責任を感じて、自分の皮膚を使ってほしい、と言い出し、兄の皮膚が少女に移植されることになった。
少女の顔は綺麗になり幼稚園に通うようになったある日、顔に緑色のシミができて、こするとポロっと取れてしまった。皮膚がとれた後がとてもかゆかったので、かきむしっていたら手が血まみれになっていた。ふと、鏡に映った自分の顔を見ると、皮膚がはがれて肉が剥き出しの真っ赤な筋の上に、緑色のカビがびっしりと生えていた。
拒絶反応が起こり、兄の皮膚との間に隙間ができ、そこにカビが入って繁殖したとのこと。
植皮が怖くなった少女は、植皮を受けないで包帯をまいてすごす人生が始まった。
幼稚園で、包帯を巻いた少女はいじめられるようになってしまった。
少女はいつも馬乗りで下の役ばかりさせらるようになり、リーダー格の子の下敷きになっていた。
ある日、リーダー格の子に顔の包帯を解かれてしまい、化け物のような顔を見られてしまった。
みんなは少女の恐ろしい顔を見て泣き出したが、リーダー格の子だけはそれを見てよだれを垂らしながら笑っており、少女の顔を見せびらかすように連れて歩いた。
その結果、少女は幼稚園を変わることになったが、新しい幼稚園に行くことはなかった。
少女の兄は、自分が守ってやればこんなことにならなかった、とすべてを背負いこんでしまった。
けれど、少女のことが原因で両親は離婚してしまい、兄は跡取りとして父に引きとられ、少女は母に引き取られた。
小学校に上がった少女はクラスに受け入れられたが、上級生から蹴られるなどのいじめを受け、転校することになった。しかし、お金がなく引っ越しできなかったため、近くの学校に行くことになった。
二つ目の小学校に転校したが、すでにグループができていたので少女は独りで過ごしていた。
ある日、太った少年に男子トイレの個室に押し込まれて、「僕達友達だよね。だから、一緒にいじめられてくれるよね」と言われてしまう。
少女はいじめられることよりも、太った子に付きまとわれる方が嫌で、また転校した。
3つ目の学校は少し遠くにあったので、毎日、少女は母親に車で送り迎えしてもらっていた。そのせいで、学校に行きたくない、と言える雰囲気ではなかった。
その学校では、2年間もの間、少女はとある上級生から観察され続けていた。
そして、小学校3年生の時、ついに上級生から「包帯を取った顔を見てみたい」と話しかけられたが、少女は断った。
すると上級生は催涙スプレーを少女の顔に吹き付け、包帯を取った。
少女の顔が見られた上級生は喜び、少女の顔に爪を立てて、頬の肉をそぎ落とした。
彼は皮膚のない顔の肉が欲しくて、2年間も観察していたのだった。
そして、少女はまた学校に行けなくなった。
1年ほど経ってまた転校したが、その学校は少人数クラスの進学校だった。
少女は頭だけは良かったので、奇跡的にその学校に通うことができた。
表面上では少女に対してのいじめはなかったが、とある男子生徒にだけ、「偽善者ぶるのに疲れた」と言われ、ストレスのはけ口としていじめられた。
少女は学校に行けなくなり、体がだるい、と言って卒業まで欠席した。
そして、少女が中学生になり、入学式のあとに女子の先輩から「美術部に入らない?私一人しかいないの」と誘われた。
先輩は、「あなたがどうして包帯をしてるかなんて興味ないの。あなたはとてもきれいで、頭がいいわ。私はそんな子が好きなの。だから私を裏切らないで。毎日ここでお話しましょう」と言ってくれた。
けれど少女は風邪をひいて学校を1日休んでしまった。
翌日の放課後、美術部の部室に行くと、先輩は「あなたも私を裏切ったのね」と言ってカッターを振りかざして来た。
それ以来少女は学校へ行けなくなった。
そして、受験した高校には合格したので、籍はあるが通っていないとのこと。
自分をいじめていた奴のことが夢にまで出てきて、忘れることができず、少女は自殺を考えるようになったが、母親のことを思うと実行できずにいた。
そんなある日、兄が尋ねてきた。
同じ高校に通っており、名簿を見て、様子を窺いにきたのだ。
少女は、今までのことを兄に打ち明けると、兄は鬼のような形相になった。
そして、昨日、兄は復讐計画を少女に打ち明けた。
「学校新聞で学校の七不思議の特集することにした。そこで会を開き、6人に怖い話をさせる。そして7人目に俺が登場して、お前の話をして怖がらせてから、殺す。お前はそれを見届けるんだ」
7人目の日野先輩はまだ現れない。
「私にひどい目を合わせた6人。
馬乗りになった福沢玲子。
理不尽に蹴りつけた新堂誠。
トイレに押し込んだ細田友晴。
頬の肉を削いだ荒井昭二。
偽善者ぶるのに疲れた風間望。
裏切られたとカッターを振りかざした岩下明美。
そして、私への罪悪感に狂った、私の兄、日野貞夫。
あなたは復讐のための先導役だったんです」
「日野先輩はまだ現れてはいない。冗談だよね?」
「裏庭で兄と打ち合わせをしました。兄を止める最後のチャンスだったんです。
気絶させるつもりで、落ちていたレンガを手に取り、兄の頭に振り下ろしました。頭が割れて、血を吹いて兄は死んでしまいました。
ハンカチで手を拭いて・・だから血が付いていたんです」
「大体どうして僕に話すんだ。話すんだったら警察に行けばいい!!!」
「私たちの父親は国家の中枢部と関与している人間です。私と兄の事件をもみ消す力があるんです。だから、あなたに、私のことを学校新聞に書いてほしいんです。真実を!」
「そんな、嘘だよ」
「それなら扉の外を見てください。連れてきたんです、兄を」
坂上が廊下を覗き込むと、血まみれの黒い塊があった。
少女は言った。
「私思うんです。本当に怖いのは幽霊なんかじゃない。
人の恐怖を笑う、理不尽に人を殴る、人を道連れにする、人で自分の好奇心を満たす、人を不満のはけ口にする、人を自分の道理に押し込める、人のためにしか生きられない、そんなことを平気でしてしまう、そんな人間の方がよっぽど怖いって。
私はきっと、そんな狂気を呼び起こさせるものを持っているんですね。
それでなくても、あんなに大切な兄を」
彼女はゆっくりと歩き、窓の前に立って、窓を開けた。
「お母さん、悲しむかなぁ」
彼女は坂上の方を見て、包帯に手をかけた。
「坂上君、巻き込んでしまって、本当にごめんさない」
腐ったような肉の筋、削ぎ落された頬は確かに抉れている。
- 彼女をまっすぐ見る→特殊エンディング№38:包帯の断罪者
- 叫ぶ
あまりのおぞましさに坂上は叫んでしまった。
逃げないと殺される。
「やっぱり怖がるんだね」
「来るな、来るな!!!」
「悔しい・・・私だって普通の人間なんだよ」
「お前は人間なんかじゃない!化け物だよ」
「・・・あなたもそうなんだ」
化け物はそう呟くとパイプ椅子を振り上げて、坂上に振り下ろした。
(痛い)
坂上の意識が一瞬朦朧とした。
「皮膚が付いているくらいで何偉そうにしてるの?」
ガラスの割れる音がした。
彼女は坂上の上に乗って、ガラス片を坂上の頬に押し当てた。
そして、皮膚を引っ張り削ぎ落していった。
「きったない皮膚。こんなの付けているから調子に乗るのよ。
ねえ、聞いてるの?人の話はちゃんと目を見て聞きなさいって習わなかった?
ああ、目がいらないのか」
坂上の左目に激痛が走った。彼女がガラス片を左目に突き立てたのだ。そして、さらに奥まで突っ込み、抉る。
坂上は絶叫した。
「うるさいなぁ。目、要るの?」
坂上は必死に頷いた。
「違うなぁ。残していただけませんか、でしょう」
「の、残して、いただけませんか・・・」
「嫌」
彼女は眼球に指を突っ込んだ。
思わず開いた坂上の口に、彼女は腕を突っ込んだので、坂上は戻してしまった。
「きったない。殺されたいの?」
坂上は首を横に振った。
「今、あんたの喉に毒を塗った。お兄ちゃんが私にくれたの。
3時間後にあんたも死ぬよ。吐いても無駄だから」
「し、死にたくありません・・・どうか、助けていただけませんか・・・」
「よくできました。だったら、3時間以内にあの6人の首をここへ持って来なさい。そしたら解毒してあげる。
6人を説得して私を殺そうとしても無駄だから。そんなことしたらあなたもろとも6人全員を殺す。
逃げてもいいけど、解毒できる病院、この近くにあるかな?
ほら、さっさと行かないと、時間なくなるよ。首切るのってきっと大変よ」
彼女は、血まみれになった坂上の顔に包帯を巻いてくれた。
そして、6人に家を記した地図を渡した。
激痛に耐えながら廊下に出た坂上は、日野だった塊を見つけた。
彼もまた彼女の狂気に魅せられた者の一人だ。
彼女は虐げる側の人間だ。その資格がある。素質がある。
僕がそれを開花させた。その喜びに坂上は打ち震えていた。
(だから僕は抗わない。彼女の仰せの通り、6人の首を持ってくる。それが彼女への崇拝の証)
特殊エンディング№39:崇拝の証
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