今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
イジめで死んだ真美の人形を、イジメてた良江が拾うが、人形の方が、真美をマミちゃん人形と認識しており、良江もヨシエちゃん人形と認識している・・・
新聞部では、日野貞夫が、一学期最後の学校新聞は七不思議の特集をやろう、と言い出す。
倉田恵美も、長年使われていない旧校舎が夏休み中に取り壊されるし、季節的にも受ける、といって賛成する。
日野が学校の怪談好きの七名を集めるとのことで、今度の金曜日の放課後に、新聞部の部室で行うことになった。
日野から、七不思議の記事を書くように言われたのは、主人公の坂上修一だった。
坂上が嫌がっているのに気づいた倉田が、怖い話が好きだから自分がやります、と言い出したので、坂上は、実は怖い話が苦手だ、と打ち明ける。
それを聞いた日野は、新聞部一番の怖がりの坂上だから指名した、と答える。
怖い話を聞いて思いっきり怖がって、その恐怖を記事にしてほしい、という理由からだった。
倉田は、なら自分は語り部をやりたい、と日野に訴えると、日野は、今ここで怖い話をしてみろ、と言い出す。
それくらいできないようじゃ、語り部は務まらないとのこと。
→やります
→あ~、やっぱりいいです
「学校で、実は卒業するまで一度も行かないような場所があるのって知っている?」
→プール
→放送室
→保健室→以下に分岐
- エンディング№363:カエルですか?ネズミですか?
- エンディング№364:松原さくらは何人いるの?
- エンディング№365:本当に命日?
- エンディング№366:霊を取り込むカメラ
- エンディング№367:先生は地下アイドル?
シナリオ:カエルですか?ネズミですか?
放送室は、放送部員とか校内インタビューで取材を受けるとか特殊な状況じゃないと一般生徒は行くことはない。
1年生に三津見志保という放送部員がいる。
ある日、放送部で作業をしていると、染谷洋子が、魔音のレコードを手に入れた、やってきた。
→知らない
→知っている(下の染谷の会話から)
レコードの溝の一番外側に針を落すと、レコードの回転に従い針はどんどん内側に進んでいき、溝がなくなったとことで音楽は終了するが、悪魔の音楽を聴く方法は、それを逆にすること。
針を一番内側に置き、レコードを逆に回す。もちろん、逆回転機能なんてプレーヤーに付いていないから、手で回すのだ。
その時、ある特定のレコードは悪魔の音を奏でる。
例えば、キタがローマ字ではKITAとなり、それを逆回転で再生すると、ローマ字を逆さにしたATIKとなり、それを読んだ時の音アティクと聞こえる。
その法則をうまく利用して意図的に逆回転させることで意味のある言葉を仕掛けたレコードが作られた。
それを作ったのは、ある有名なミュージシャンだった。
彼はイギリスのあるトックバンドの一員だったけど、そのグループは悪魔を世に布教するために作られたグループだと一部では言われていた。
彼らは悪魔の申し子であり、音楽活動を通じてこの世を乱すために地獄から使わされた、と。事実、彼らは瞬く間に若者の間で大人気となり、彼らの音楽は世界中で人気を博した。
彼らは世界中でコンサートを行い、彼らの信者を増やすことに成功した。そして、それと同時に世界の情勢は崩壊していった。
若者の怒りが世界を動かしていった。世界中を遠征して回った演奏旅行は世界の乱れとともに中止され、その直後、例のレコードが作られた。
そのレコードは逆回転することで、ある呪文が聞こえるようになっている。それは、世の中を呪い、人間を憎み、怒りを抑えるなという歌だった。
そのレコードを逆回転させたものたちは、気持ちが高揚し、暴力的になり、怒りを表現した。若者たちは、怒りを抑えることなく、本能で動くようになった。
日本でも、そのレコードを聞いた若者たちは自由を主張し、ことあるごとに大人に反発し社会問題になった。
そして、そのロックバンドはそのレコードを製作し終えた後、突然解散した。残されたレコードは、悪魔崇拝者の間で魔音の呼ばれ、崇められた。
もともと海外では逆さ文字は悪魔の文字と呼ばれていたから、それもあって逆回転で聞こえてくる音を悪魔の音と決めつけた連中をいた。
たとえ、まったく意味のない不思議な言葉になったとしても、それは悪魔の言葉であり、人間には理解できないとさえ言う者までいた。
悪魔を呼び出す方法の一つに、真夜中の決められた時刻に二つの鏡を合わせると、その間を悪魔が通るという話がある。
悪魔は鏡の中に住んでいるという伝説もあるし、悪魔と鏡は結構切り離せない存在だから、鏡に映った文字は悪魔が使うという説も一般的だ。
だから、レコードを逆回転することで悪魔のメッセージを世に送り出すという行為は、悪魔崇拝者からすればごく当たり前で、当然納得のいく話だった。
そして、彼の後は継いで魔音を作るロックバンドが続々と現れた。特にヘヴィメタルとかパンクと呼ばれるミュージシャンたちは好んで魔音を作った。
中には優れた魔音もあり、それは悪魔崇拝者たちが行うサバトという集会で重宝された。
でもそんな魔音もあるときを境にほとんど作られるころはなくなった。理由は簡単。もう、魔音を作る必要がなくなったから。
悪魔たちが満足しうるだけ、布教が成功し、悪魔たちはこの世界で人間に交じって生きていけるようになった。
もちろん、鳴神学園にも悪魔崇拝者だけではなく悪魔も密かに人間に交じって生活しているって噂もあるくらい。
聞く者を暴力的に変え、社会を憎み周囲の人間に対し意味もなく反発させてしまう魔音だけど、中にはもっと強力で恐ろしい魔音もある。
例えば、人の呪い殺す魔音。殺したい相手に聞かせれば、その相手は数日後に不可解な謎の死を遂げてくれる。もっともこの魔音を封印され、今はどこにあるのか不明とされている。
それから、悪魔を呼び出す魔音もあるらしい。一般的に悪魔を呼び出すには魔法陣は特定の儀式が必要なんだけど、それがいらなくなる。でも、今はこの世を悪魔が自由に行き来しているから、あまり役に立たないだろう。
実は、そんな魔音を日本で作ろうとした人がいたの。
もう何十年も前の話なんだけど、それはこの鳴神学園小学校の音楽の先生だった。
名前を知らないけれど、彼がまだ学生だった頃、イギリスのロックバンドが作った魔音に取り憑かれた若者だった。
そんな彼が、初めて魔音に触れたのは音大生の時だった。最初、音楽学校の仲間から魔音の噂話を聞いた時、冗談と笑い飛ばした。
でも、その数日後、魔音を聞いたと興奮して話した友人は、学生運動に参加して警察と衝突し、そのまま帰らぬ人となってしまった。
彼は、死んだ友人の遺品として一枚のレコードを譲り受けた。
彼はオープンリールのテープにそのレコードを録音し、それを逆再生した。
このオープンリールの特徴は、再生する音のスピードを自由に変えたり、逆再生ができたことだった。
テープから流れたきたのは、奇妙な旋律の中で静かに響く呪いの言葉だった。
しかもそれは、とても逆再生とは思えないはっきりとした言葉で歌われていた、もちろん歌詞は英語だったから、日本語に訳さなければ内容は理解できない。
なのに、わざわざ訳す必要はなかった。耳の流れ込んでくる悪魔の響きに、言葉の壁なんて関係なかった。
身体の芯からふつふつを湧き上がってくる、言い知れない怒り。
でも、彼はあまりにも偉大過ぎる魔音に救われた。自分でもこれと同じ衝動を作りたい。
まだ高校生の頃、音楽家として成功したいという漠然とした夢を抱いていたころの記憶が蘇ってきた。大学生になり、音大に通うことで自分よりもはるかに才能ある人々に触れてしまい、音楽家の夢を早くも諦めてしまい、学校の音楽教師になることで満足しようとしていた自分に嫌気を感じた。
言葉を超越した魔音。おそらくそれは人間と言う壁させも超えてしまうだろうと感じた彼は、犬や猫にも影響を及ぼすか実験した。
結果は大成功。近所に住む人懐っこいペットの犬が、突然飼い主のお婆さんを襲った。
彼は歓喜した。初めて味わう喜びだった。魔音が人間以外にも効果があるのを発見したのは、自分が最初かもしれない。そして、より激しい衝動に駆られた。
人の作った魔音ではなく、自分が作った魔音でこの喜びを味わいたい。
そして、彼は夢を叶えるため、鳴神学園の音楽教師になる道を選んだ。
理由はいくつかあった。
まず、この学校に所蔵されているレコードの数は他の比ではなかった。もちろん魔音を奏でるレコードも所蔵されていた。
そして、まだ見ぬ世に触れぬ魔音もあるかもしれない。それを探すのも、彼の目的だった。
それから、レコードを製作する環境も整っていた。なぜ学校にプレス機まであったのかは不明だが、昔は校歌でも自主制作でレコード化しようと考えていたのかもしれない。
学校であれば、その機材を自由に使用できる。音楽教師という顔は、教材という名目で新たなレコードの入手は魔音の情報収集など、魔音を作るための環境としては最高だった。
特に小学校の教師であれば、適当に子供たちをあしらっておれば、ほぼ時間は無限に使うことができる。
学校での評判も上々だったらしい。ずっと音楽室にこもって何やら研究をしているから、問題も起こさないし、真面目に仕事をしている。
そんな彼は、どこから情報を仕入れてくるのか世界中から毎年怪しいレコードを買いあさった。
彼は、突然自殺してしまった。ある日、鍵のかかった音楽室から出てこない彼を心配して、他の先生が無理矢理ドアをこじ開けた。
音楽室の中央には、レコードを作るプレス機が置かれていた。
彼はそのプレス機にレコードの材料となる塩化ビニールの塊ではなく、自分の頭を押し込んで、自分の頭でレコードを作ろうとしていた。
プレス機は容赦なく彼の頭を押しつぶし、辺りにはプレス機から押し出されたようにミンチになった肉が飛び散り、血だまりに浮かんでいた。
そしてプレス機には、レコードの形になった肉が張り付いていた。彼は、魔音を作ることができずノイローゼになって自殺してしまった。
だからレコードは完成せず、プレス機は処分されてしまった。
でも、本当に魔音は完成しなかったのだろうか。実は鳴神学園が所蔵しているレコードの中に、死を呼ぶレコードを言われているものがある。
普通のレコード盤は、塩化ビニールが黒いから、黒い。時々、この塩化ビニールに色を流し込んで独特な模様を作り出したものもあり、これらはカラー盤を呼ばれて珍しがられた。
死を呼ぶレコードと呼ばれているのは、幽霊のような男の顔が描かれたジャケッドに入れられていて、血のように赤い色をしたカラー盤だそうだ。
そして、そのレコードには曲名は歌手名が書かれているラベルに、ただ一言『MANON』と書かれているらしい。
そしてそのレコードは、見つけようとしても絶対に見つからないが、ふと気まぐれに見つかってしまうことがあるらしい。
あるレコードを捜していると、ふと棚からはみ出たレコードがある。何だろうと手に取ると、気味の悪い男の顔がジャケットに描かれているだけで、タイトルも歌手名も何も書かれていない。
レコードを取り出すと、ラベルには『MANON』と書いてあり、なぜか気になって聞いてしまう。
でも聞いたが最後、その人間は、数時間後に世にも恐ろしいものを見たという恐怖に引きつった顔で変死体となるという噂。
だから、この学校では今までに何人もの人間がそのレコードの犠牲になっているんだって。ある数名の生徒がこのレコードを発見し、彼らがその後変死したことでこの噂が広まった。
その中に一人いじめられっ子がいて、仲間外れにされてそのレコードを聞かされなかったことで助かった。
死のレコードを聞いた人だけ死ぬって噂だけど、魔音は逆回転させないとその効力が現れない。なのに人が死ぬっていうことはそれは魔音の力じゃなくて、何か別の力が働いていることだよね?
だから、それが魔音だったとしたら、逆回転させるとどうなるんだろう。
→知っている、はここから
染谷がそれを手に入れてしまった。
前任の音楽教師がプレス機で頭を挟んで死んだから、その後任として鳴神学園小学校の音楽教師に、染谷の祖父が赴任したのだ。
染谷は祖父の日記を盗み、中を読んで、死を呼ぶレコードを見つけることができたのだ。
三津見と染谷がレコードを掛ける掛けないと言いあっていると、中山真美華がやってきて、「そのレコード頂戴」と言ってくる。
二人が断るとナイフをちらつかせて「殺す」と中山が言うので、レコードを手渡す。
中山が放送室を出ていくと、今度は加瀬ひなたがやってくる。
加瀬は、中山は悪魔崇拝者だから、レコードを聞いたら世界が終わってしまう、と話す。
それを聞いた染谷は、あのレコードは偽物だ、と打ち明ける。
加瀬は、絶対にこの話は他の人間にはするな、と釘を刺して言って去っていく。
しかし、倉田はこの話を染谷から聞いているので、染谷は全然約束を守っていない・・・
エンディング数 6/656
エンディング№368:魔音の行方
キャラクター数 14/112 12%
加瀬ひなた
中山真美華
染谷洋子
三津見志保
イラスト数 8/272 2%
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