サマーセールで買っちゃった忌火起草のプレイ開始!
1日目
薬学の教授によるドラッグの講義を受けている主人公の牧村 弘樹(まきむら ひろき)は、講義の途中で、眠り込んでしまうが、早瀬 愛美(はやせ まなみ)によって起こされる。
TIPS:『愛美の基本情報』
おとめ座。身長162センチのスレンダー体型。
合格最低点スレスレで入学できた弘樹と対照的に、非常に優秀な成績で現役合格した。
愛美はその学力を鼻にかけることなく、授業についていけない弘樹を親身になってサポートした。
そんな彼女に弘樹が惹かれたのはごく自然なことだった。
講義はとっくに終わっており、講義室には、弘樹と愛美しかいなかった。
愛美に机にラクガキしてると指摘されるが、身に覚えのない弘樹。
ラクガキは、鉛筆でラフに描かれているのに、妙に生々しい女性の顔だった。
愛美といっしょに学食に向かう途中、弘樹は、愛美に始めてあったときのことを思い出す。
愛美とは大学1年生のときに、新入生歓迎コンパであい、弘樹は一目ぼれしたのだった。
愛美の心の中に一人の男性の存在が深く刻まれているため、大学3年生になった弘樹は自分の気持ちを伝えることができなかった。
学食で昼ごはんを食べる二人だが、愛美は「あの一件」以来、心からの笑顔を見せていない。
そこへゴスロリファッションの皆川 香織(みながわ かおり)が声をかけてくる。
TIPS:『香織の基本情報』
さそり座。身長150センチのぽっちゃり体型。
レースがふんだんに使われたゴスロリ衣装で大学構内を闊歩する姿は良くも悪くも人目を引くが、本人はいたって気にしていない。
弘樹を好きだと公言しているものの、あまりにアピールしすぎるので周囲には本気だと思われにくい。
香織の後ろには、渡辺 正人(わたなべ まさと) もいる。
TIPS:『正人の基本情報』
いて座。身長175センチの肥満型。大学には奨学金制度を利用して在学中。
見た目どおり食欲旺盛。好物はカレーだが、どんな不味い料理でも笑顔で食べることができる。
体格に反比例して気が小さいので、よく周りにからかわれては笑われている。
ポカをやらかしても笑って済まされる愛嬌の持ち主。
二人とも、弘樹が所属している野草研究サークルの仲間だ。
サークルの活動内容は、キャンプのついでに野草を摘むことがあるというぐらいもの。
香織は弘樹にベタベタしてくるが、弘樹は愛美一筋なため、まったく相手にされていない。
正人がお茶を差し出すが、貧乏学生の正人からもらうのは気が引ける。
しかし、正人が強引に受け取れというので、弘樹はもらって一口のんだが、妙に焦げ臭くて苦いもんだから、吐き出してしまう。
正人のいたずらかと思ったが、正人の驚きようからそうでもないらしい。
弘樹は、正人に、貧乏学生は水でも飲んでろと言い切る。
TIPS:『正人の経済状況』
正人は高校卒業後の進路を2つにしぼっていた。ひとつは就職の選択肢を広げるための大学進学。
もうひとつは衣食住に困らない自衛隊。結局、正人は大学進学を選んだ。
講義のない日はアルバイトに費やしたが、それでも足りない生活費を楽して増やそうとギャンブルに手を出した。
月々のバイト代は、増えるどころか減る一方。彼の貧しさは筋金入りだ。
愛美が話題を変えるため、さっきの講義についてみんなに尋ねる。
正人の歯切れが悪いことから、居眠りをしてたと決め付ける香織。
TIPS:『正人の成績』
正人の成績は平々凡々。ということなら評定はBが多いのかと思われがちだが、実はAとCが大体同数である。
正人は、討論や発表といったことは苦手だが、レポートや筆記の試験問題を予想するのがとてもうまい。
だから優秀な成績を残すことができるのだ。その能力をギャンブルで活かせればいいのだが、なぜかそれはできないようだ。
TVのワイドショーは、駅前のビル火災の現場を放映していた。
被害者は、関東芸術大学の学生8人とのこと。
それを見た正人は、イスから立ち上がった。
A:正人の様子が心配になった
正人の顔面からは血の気が失せ、体が小刻みに震えている。
正人は、帰ると一言だけ言って、学食から出て行ってしまう。
ニュースでは、大学生たちが自分の体に火をつけたため、火災になったと報道している。
ふと弘樹がTVに映し出されたビルの壁についている黒い焦げ跡をよく見ると、人の姿をかたどったように見えた。
弘樹が愛美に教えようともう一度TVを見るが、焦げ跡は消えていた。
午後の授業を終え、愛美と別れて、サークルの部室へ向かった弘樹は、同じサークル仲間の中森 健吾(なかもり けんご)に声をかけられる。
TIPS:『健吾の基本情報』
ふたご座。身長169センチの痩せ型体型。
トレードマークになっているヒゲはただでさえ濃い顔をよりいっそう濃い印象にしている。
二浪した挙句ぎりぎり補欠合格で大学に入っただけあって、成績は優秀とは言えない。
興味のある分野はオカルト全般。怪しいグッズに目がなく、うさんくさい商売文句にすぐ引っかかる
健吾は、二浪して弘樹より年上だが、トラブルメーカー的存在だった。
去年の夏の合宿では、宇宙人を呼ぶと言い出し、コートに変な絵を描いてメンバーたちの大顰蹙をかった。
健吾は駅前の火事を生で見て、死体の運び出しを見たと話し始める。
健吾は、ポケットから黒い錠剤を取り出す。
先週、サークルのメンバーたちは郊外のキャンプ場へ二泊三日で遊びに行ったのだが、弘樹は参加してなかった。
健吾は、この錠剤を飲んで盛り上がったと話す。
A:「そんなのやめとけよ」
健吾をたしなめる弘樹。
TIPS:『都市伝説』
健吾は都市伝説の類に目がない。日々ネットで新しいネタを仕入れては、嬉々としてみんなに話す。
中でも特にお気に入りのねたがある。女の子が友達と一緒に夜遅く帰ってきて、落ち着くまもなくその友達がやたらとコンビニに行きたいというので仕方なく家を出ると、友達から『あんたのベッドの下に男の人がいた』と言われる話だ。
合コンの時の評判もいいので健吾の十八番となっている。
健吾は、このビジョンは学校でも流行っていると言いだすが、弘樹はきっぱりと断るが、健吾は、特に心霊スポットで飲むとキマると話を続ける。
弘樹がイライラしてきたので、健吾は、みんなには黙っていろといってカバンにビジョンをしまって去っていく。
サークルの部室に入ると香織が花をカビンに飾っていた。
あまり見たことがない黄色の花で、香織はキャンプで摘んできたもので、忌火起草(イマギキソウ)だと話す。花言葉は、悔恨とのこと。
香織は、キャンプ場の近くにあった心霊スポットである無人の屋敷に、知らずに入ってしまったと打ち明ける。
そこは戦前からの建物で何度も持ち主が変わっている。最近の持ち主が改築しようとして地下室で・・・と香織が言ってから、最後まで聞くと呪われると言い出したので、弘樹は止めとくと言って話を打ち切らした。
弘樹がキャンプに行かなかったのは、愛美がキャンプに行かないと言ったからだ。
香織は、弘樹とキャンプに行きたかったと話す。
A:「次は必ず行くよ」なぐさめるつもりで言った。
それを聞いた香織は、今度二人でキャンプへ行こうと言い出す。
TIPS:『香織の性格』
そのファッションが示す通り、わが道を行くマイペースな性格。
見かけによらず気が強い面もあり、奇抜な香織のキャラクターについて陰口を叩くような相手には面と向かって応酬する。
まだサークル仲間と打ち解けていない頃、愛美が先輩にしつこく言い寄られて困っていたときも香織が撃退し、それ以来愛美の香織に対する認識が変わったらしい。
弘樹が来週は予定があると答えると、香織は、行きたくない?と聞いてくる。
それを聞いた弘樹は黙ってしまう。
香織は、弘樹がどう思おうが、諦めないからと言って、部室を出て行く。
弘樹は1年前に香織に告白されたが、愛美のことが好きだった弘樹は断ったが、香織には理由を伝えていなかった。
TIPS:『愛美と弘樹の出会い』
当時未成年だった愛美が、入ったばかりのサークルのコンパで先輩からお酒を勧められたことがあった。
それを弘樹が庇ったのがきっかけで愛美は彼のことを知る。
ちなみにサークルは当時、存続の危機に瀕しており、彼女たちの世代を除くとすべて4年生だった。
新入生である弘樹にとってはかなり勇気がいる行為だっただろう。
C:下手にどうこう言うよりも、香織が勝手に心変わりするのを待つことに決めた。
弘樹が香織のことを何とも思っていないことに、香織が気づいていないはずない。
いろいろ→百八怪談№93
そこへ和泉 飛鳥(いずみ あすか)と松下 和子(まつした かずこ)が部室に入ってくる。
TIPS:『飛鳥の基本情報』
みずがめ座。身長179センチの痩せ型体型。
彫りの深い人目を引く外見でかつ博識であるため人気がある。
入試をトップで合格したというのはそれなりに有名な話だった。
コーヒー好き。ブラック、それも苦すぎるくらいのイタリアンローストに限る。
和食を食べるときもコーヒー。
TIPS:『和子の基本情報』
おひつじ座。身長169センチ。性格ははっきり物を言うタイプ。それゆえに誤解されがちだ。
彼女はモデルもやっていて、活動の中心は雑誌のモデルと、通販関連のモデルだ。
大学でも彼女の可憐さは噂になっており、ときには雑誌を見たと言って話しかけてくる男もいるが、曖昧にせずその場ではっきり断っている。
ただ、2人きりになったら、恋人の飛鳥にベタベタして甘えているらしい。
入試成績トップの飛鳥と、容姿端麗の和子は、非の打ち所のないカップルだ。二人は高校生のころから付き合っている。
TIPS:『和子の美容』
モデル活動だが、和子は真剣にやっているわけではなく、アルバイト感覚でやっているだけだ。
それ故なのか、スキンケアは人並み程度。
最近のお気に入りの化粧水は近所のドラッグストアで特売されていたB級品、使っているタオルは近所の酒屋の店名が入った贈答品だ。
だが、彼女なりの努力として、毎日10キロのマラソンを欠かさず行っているのだ。
飛鳥は、駅前の火事が写っていると言ってデジカメを弘樹に見せる。
映像には、人間が自然発火したように写っていた。
飛鳥は、服のどこかに火がついていて、燃えやすい化学繊維の服だったので、一気に火達磨になったんだろうと話す。
和子が、自分のカメラだからデータを消してと訴えると、飛鳥はデータを消去した。
飛鳥が、現場に来ていた記者と店員のやりとりを聞いたところ、集団焼身自殺の線が濃厚らしい。
飛鳥は、一番辛い自殺方法だと話し出す。意識がはっきりとしたまま、皮膚が焼ける苦痛を味わい続けるのだと。
弘樹は話題を変えるため、キャンプの話を振ると、飛鳥はビジョンを飲まなかったと話し、和子は、楽しかったし、あの屋敷もスリルがあったと答える。
TIPS:『飛鳥の素質について』
飛鳥はどちらかというと、天才肌というよりは努力家である。
優秀な成績は日々の勉強の賜物で、課題に取り組む時間も熱意も人一倍なのだ。
高校の時にそれを知った和子も自然と飛鳥に習って真面目に勉強に取り組むようになった。
飛鳥の協力もあって、和子は結果的に最初の志望ランクよりも上である今の大学に、飛鳥とともに合格した。
イマギキ草は、キャンプ場周辺だけでの呼び方だと、飛鳥が教えてくれる。
和子は、縁起が悪い花だから捨ててしまおうと言い出し、止める弘樹。
TIPS:『飛鳥がサークルに入会したきっかけ』
もともと飛鳥はサークル活動に興味がなかった。野草研究サークルに入ったのも和子に連れられてきただけだ。
飛鳥の野草についての知識は、暇つぶしに読んでいたサークル所有の活動記録や書籍から得たものだ。
以前は真面目に活動が行われていたため、その手の資料は大量にあった。
今では彼はそれらを完全に把握し、新たな研究を一人で行っているのだ。
弘樹が、飛鳥たちと別れて部室を出ると、ベンチに正人が座っているを見つける。
隣に座ると、正人は、ビジョンを飲んだから、俺は焼け死ぬと言い出す。
さらにさっきのニュースで焼け死んだ大学生も、ビジョンを飲んだはずだと話す。
正人は、黒い女が見えると言って震えている。
正人は、ブツブツと、至高の快楽を得る代わり、黒い女に骨まで焼かれるだろう、大壺に火が焚かれる限り、地獄の炎から逃れる術はない、などつぶやきながら去っていく。
アパートの扉の前で、キーホルダーを落としたことに気づいた弘樹。
よくキーホルダーを落とすので、予備の鍵はポストの中に隠してある。
予備の鍵を使って部屋に入り、コンビニ買った惣菜のハンバーグとサラダを晩御飯にする弘樹。
ハンバーグとサラダはおいしかったのだが、ご飯を食べた瞬間、昼間飲んだお茶と同じ苦い味が口いっぱいに広がり、弘樹は食べたものを吐き出した。
ご飯の匂いをかいだところ、焦げ臭い匂いがしたので捨てることにした。
お茶と同じ味がしたということは、ご飯に何か混入されている?
あの場にいたのは、愛美、正人、香織の3人だ。
B:香織が……?
香織を疑う弘樹。
TIPS:『香織とゴスロリファッション』
香織がゴスロリにはまったのは1年ほど前。それ以前は茶髪に独特なメイクをし、春夏秋冬日焼けしていてミニスカートだった。
傾倒するようになった理由は映画。なにを言われてようとポリシーを貫くロリータファッションの少女の生き方に共感して、その日のうちにワンピースにヘッドドレスからドロワーズまで買い揃えた。
友人たちがその姿を最初に見たときは、みんな必ず2回見返した。
よく考えたら、お茶をくれたのは正人だが、お茶のペッドボトルの封は開いてなかったし、この部屋に侵入しなければ炊飯器に仕掛けができないことに気づいた弘樹。
ドアをノックされたので、ドアスコープを覗くと正人だった。
正人を部屋に入れ、TVをつける弘樹。
TVでは、駅前の火事の被害者と同じ関東芸術大学の学生4人による別の集団焼身自殺が報道されている。
続いて、臨時ニュースが入り、関東芸術大学の学生の男女の乗った車が、崖下に転落しているのが発見され、二人とも全身大やけどを負っていると報道される。
正人は、みんなビジョンを飲んだんだと言い出す。
正人は、この前のキャンプ場に、関東芸術大学の学生もいて、ビジョンを飲むと言ってたが、焼身自殺した学生と同じ人物だという確認はできていないと、話す。
正人は、ビジョンには、恐ろしい秘密が隠されていると言い出す。
正人がおかしくなったと思ってる弘樹に、正人は、変なモノが見えると続ける。
弘樹が何が見えるのかを聞くと、正人は、一人でいると黒い女が見えると答える。
正人の爪を見ると、なぜか黒く変色している。
正人は、今晩、ここへ泊めてほしいと頼んでくる。
何も食べていないと正人が言うので、弘樹は、正人を部屋に残して、コンビニに買出しに出かけた。
部屋を出て5分もかからないうちに、弁当と酒を買って、弘樹は部屋に戻ってきたが、正人がいなくなっていた。
テーブルの上には、正人が書いたメモが残されており、黒い女がきた、と書かれていた。