チラシの裏~弐位のゲーム日記
社会人ゲーマーの弐位のゲームと仕事とブログペットのことをつづった日記

 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


  本を読んで、昭和のナイトクラブに了永が不老の人間を探しに来ていて、そこで如水にあったことを知ったはるか。
 なぜ弥宵はこの本を持っていたのだろうか?とはるかが思っていると、蓉子がやってきた。
 蓉子からはいい匂いがしているので、はるかが尋ねたところ、先妻の美幸のために焚いているお線香の匂いだとのこと。
 美幸は、永司の母親でがんで亡くなったのだ。
 はるかが蓉子に弥宵が持っていた本を見せると、蓉子は、「ナイトクラブ赤椿、懐かしい名前」と言い出す。
 バブル崩壊の頃に赤椿が潰れて劇場になり、当時、杏(きょう)という名前で役者をやってた蓉子は、そのステージに立ったことがある、と話した。
 本名のYOKOから、KYOを拾って名付けたとのこと。
 役者としては芽が出なかったが、了永と出会えた、と話す蓉子。


 蓉子の過去→了永さんは事件後にあの店に行ったんだ


 10年くらい前、蓉子の最後のステージに了永がやってきて、「磨かれてきたところなのにもったいない。桜は満開のときだけじゃない。散りゆく瞬間まで美しいものだ」と言ったとのこと。


 散りゆく瞬間まで美しい→すてきな言葉だ


 「舞台は辞めてしまったが、あの人の側にいられてとても幸せよ」と蓉子は言った。
 蓉子は、「四十間家が不老の研究をしてことに嫁ぐまで気が付かなかったし、知ったところで、自分にとってどうでもいいことだった。若い頃は年を取るのは怖かったが、年齢を重ねるっていうのも案外悪いものなない、違う景色が見られるし、発見だってあるとあの人は教えてくれた。」と話してくれた。
 永司と明里がやってきたので、蓉子は席を外す。


 【謎】弥宵の秘密とは?+【手がかり】あの探偵のせいで大切は人を失いました→【仮説】弥宵は伊夜である


 「昔、探偵のせいで大切な人を失った」と弥宵は言っていた。
 彼女はナイトクラブの事件で彩綾を失った伊夜ではないか?


 【謎】弥宵の秘密とは?+【手がかり】あの探偵のせいで大切は人を失いました→【仮説】弥宵は彩綾である


 「昔、探偵のせいで大切な人を失った」と弥宵は言っていた。
 彼女はナイトクラブの事件でかな子を失った彩綾ではないか?


 【謎】弥宵の秘密とは?+【手がかり】あの探偵のせいで大切は人を失いました→【仮説】弥宵は理奈である


 「昔、探偵のせいで大切な人を失った」と弥宵は言っていた。
 彼女はナイトクラブの事件でかな子を失った理奈ではないか?


 【謎】弥宵が恨んでいた人物は?が出現!+【手がかり】久坂如水→【仮説】弥宵は如水に復讐した


 50年前、弥宵がナイトクラブで働いていたのであれば、彩綾が歌う最後の機会を奪った如水を恨んでもおかしくはない。
 西毬を如水と思い込み復讐したのだろう。


 【謎】弥宵が恨んでいた人物は?が出現!+【手がかり】四十間了永→【仮説】弥宵は了永に復讐した


 弥宵がナイトクラブで働いていたのであれば、彼女は50年も前に了永と出会っていたわけだ。
 了永の話や勝手なふるまいを彼女は許すことができなかった。
 それで、了永に仕返しをするためこの家にお手伝いとして潜り込んだ。


 【謎】弥宵が恨んでいた人物は?が出現!+【手がかり】西毬真琴→【仮説】弥宵は西毬に復讐した


 50年前、如水を名乗った探偵は実は西毬だったのではないか?
 彩綾が歌う最後の機会を奪った西毬を、弥宵は恨んでいた。
 それで、50年後の今ようやく復讐を果たしたのだろう。


 推理完了!


 弥宵は→弥宵は伊夜である


 この本の主人公である伊夜が、弥宵である。
 伊夜にとっての歌姫が、50年前に探偵によって失った大切な人だった。
 伊夜は、憧れていた不老の歌姫を、永遠にステージから降ろした探偵に50年越しに復讐をした。


 弥宵が復讐した人物は→弥宵は如水に復讐した


 弥宵は久坂如水に復讐した。
 この如水という探偵は、100年前に大正の小説にも出てきていた。
 大正時代と、50年前の昭和の如水、さらに西毬真琴と名乗る探偵も如水だとすると、不老の人間が存在することになる。
 弥宵のこのことを突きつけようと思っているが、本当のことを話してくれるとは思えない。
 ということで、文藝世界の編集部の連絡して、投書の差出人の伊夜についての情報を教えてもらおうということになったが、明里は、「連絡先は知ってけど、ライバル会社だから、私の方からはちょっと・・・」と言ったので、はるかが連絡を取ることになった。


 はるかが、明里から連絡先を聞き出して、「昭和47年に起こった事件の投書の差出人を教えて頂きたく存じます」と文藝世界の編集部にメールをすると、なぜか昭和47年、つまり1972年という年に聞き覚えがあることに気付く。
 光司が、「赤椿が犯行を再開したのが、1972年」と言っていたことを思い出すはるか。


 赤椿は→赤椿は投書を読んだ?
 赤椿は、了永や如水という探偵のことが書かれた投書を読み、その内容に刺激され再び犯行を開始した?
 雑誌の刊行は1973年で、犯行再開は前年の1972年ということは、赤椿はナイトクラブにいたのではないか。
 そこで四十間の人間と如水を見て、再び動き出したのでは?
 ということは、了永も弥宵も、50年前に赤椿と出会っていた可能性がある。


 そこへ草刈がやってきて、白骨死体を掘り起こしたのが了永だ、と言いに来る。
 桜の下を掘っていたら出てきた、と了永は言っていたが、なんでそんなところを掘っていたのかわからない、と草刈と話してくれた。


 永司と明里は、投書のことを了永の意識が戻ったら尋ねる、と言い、はるかは、弥宵に話を聞きに行くことになった。


 はるかは蔵に行き、弥宵に、「あなたが殺した探偵は、この投書の如水と同じ人物なんですか?」と尋ねが、弥宵は「そうだと言っても信じないでしょ」とはぐらかす。


 はぐらかす弥宵に→赤椿という人物をご存じですか?
 「赤椿とい人物をご存じですか?」とはるかが尋ねると、弥宵は「あの探偵を殺したのは私じゃなく、その人だと?」と言い出す。
 はるかは、弥宵に、「知っていることを教えて頂けませんか?」と頼むと、弥宵は、「ずっと前からこの蔵にあったものです」と言って、四十間佳乃の手書き原稿を差し出す。
 それは、新青年に掲載された物語の続きだった。


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 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 伊夜がみんなを集めて自分なりの推理を話し出す。
 マイクの毒針を仕込むのはステージに上がれる人だけができたことなので、スタッフ以外では了永にも疑いがある。
 彩綾は何者かに脅迫されており、彩綾を狙って行われた計画が巡り巡ってかな子を死に追い詰めた。
 今夜は彩綾のラストステージで、脅迫者はマイクに毒針を仕込んで、彩綾が歌うことを絶対に阻止したかった。
 犯人は普段めったに使われない予備のマイクに毒針を仕込み、本番用のマイクが故郷したことでかな子が殺されてしまった。


 本番用マイクが壊れていた理由→本番用マイクは脅迫者によって壊された


 本番用のマイクは彩綾を付け狙っていた脅迫者によって意図的に壊された、と伊夜は言うと、彩綾は、壊さなくてもそもそも本番用のマイクに毒針を仕込めば済む話じゃないの?と聞いてきた。
 マイクを壊した人と毒針を仕込んだ人が同一人物ならそうだ、と伊夜が答える。
 本番用のマイクを壊した人、つまり彩綾を付け狙っていた脅迫者は誰だったのか?


 脅迫者を特定する証言は→かな子「水筒のコーヒーに殺菌剤が入っていたんですよね」


 かな子は、彩綾のいつもお茶が入っている水筒にどうしてコーヒーが入っているとわかったんでしょうか?


 脅迫者を特定するふたつ目の証拠は→かな子は本番用マイクの故障を知っていた


 かな子はマイクの不具合に気付いた時、すぐにマイクを交換した。
 本番用マイクはたびたびマイクケーブルがミキサーから抜けるというトラブルが起こっており、ケーブルを差し直せば問題ないことも、店のみんなは知っていた。
 でも、かな子はすぐに予備のマイクを取りに行った。本番用のマイクが壊れていて待ってても復旧しないことを知っていたから。
 つまり本番用マイクを壊したのはかな子で、彩綾の脅迫者だった。


 かな子が毒針で死んだ理由→かな子は予備のマイクに毒針があると知らなかった


 かな子は予備のマイクに毒針が仕込まれている知らなかったので、何のためらいもなく予備のマイクを手にした。
 つまり予備のマイクに毒針を仕込んだ者と本番用のマイクを壊した者は別の人物だった。


 犯人が予備のマイクに毒針を仕込んだ理由→犯人は予備のマイクなら誰も触らないと思っていた


 誤って誰かがマイクに触れてしまうことを犯人は恐れていた。
 かな子が自分からステージに立ちたいと言い出したことは、犯人にとって予期しない出来事だった。


 予備のマイクの毒針はいつ仕込まれた?→毒針はかな子の出演が決まる前に仕込まれた


 予備のマイクの毒針は、かな子がステージに立つと決まる前に仕込んであった。
 それを聞いた尾藤は、犯人はかな子を殺すために毒針を仕込んだんじゃない、と言い出す。


 犯人が殺そうとしたのは→彩綾


 犯人は予備のマイクに毒針を仕込んで彩綾を殺害しようとした。
 それを聞いた彩綾は、自分が予備のマイクを使うかどうか犯人はわからないでしょう?と聞いてきた。
 犯人は彩綾が予備のマイクを使うことをわかっていた、と答える伊夜。


 彩綾が予備のマイクを使う理由→毒針を仕込んだのが彩綾自身だったから


 予備のマイクに毒針を仕込んだのは彩綾で、その毒針で殺そうとしたのも彩綾自身だった。
 彩綾は自殺するつもりだったのだ。


 彩綾が自殺しようとしていた根拠は→彩綾が着る予定だったドレスが破かれていたから


 破かれたドレスが彩綾のものだってことは、彩綾とオーナーしか知らなかった。
 彩綾は、今夜着る予定だったドレスを破り、オーナーが死に装束みたいだといっていた真っ白なドレスを着、自分で用意した毒針を刺して、ステージの上で死にたかったのだ。
 彩綾は、半月前あのコーヒーを飲んでしまったせいで、声がでなくなった。特に自慢の高音が。だから今夜ステージの上で最後の歌を歌いながらしんじゃおうって思った、と告白する。
 彩綾は、リハーサル中に予備のマイクをチェックしているように見せかけて、毒針を仕込んだのだ。
 ステージに上がる前に毒薬を飲むという方法もあったが、いつ効いてくるかわからないため、それは断念したとのこと。
 かな子はリハーサルの前にマイクを壊していたので、彩綾はリハーサル中にマイクの故障に気付いていた。


 スピーカーから聞こえていた声は→レコードの歌声だった


 伊夜は、いつも聞いていた歌声とまったく同じだったから、驚いていたとのこと。
 彩綾は、喉の調子が悪いから本番まで温存していたい、と尾藤に頼んで、レコードをかけてもらった。
 彩綾は、かな子がすぐにマイクの交換をしたのを見て、マイクを壊したのがかな子だと確信し、その時、止めなきゃと思いつつ、自業自得だと思う自分もいて、ただかな子が死んでいくのを見ていたとのこと。
 そして、彩綾も、かな子がコーヒーに殺菌剤が入っていたという話をしたことで、脅迫者がかな子だと気づいていた。
 彩綾はかな子のことが好きだったが、かな子は彩綾を降ろして自分がステージに立つために彩綾に近づいてきたのだった。


 彩綾とかな子→でも、これじゃあ誰も幸せにされない


 伊夜は、彩綾に向かって、かな子を殺すことによって、大切な最後のステージを自分の手で奪ってしまった、と指摘する。
 彩綾は、みんなが自分のことを不老の歌姫と呼ぶのは、みんなが自分にそうあってほしいという理想を投影するから。人は老いるもので、みんなが望む自分と現実の自分の姿はどんどん離れていく、と話す。
 最後の彩綾は、かな子に向けたレクイエムをステージで歌わせてもらいたい。それなら高音を出さなくても歌いきれるから、とオーナーに頼む。
 それを聞いた伊夜もいっしょに頼み込み、オーナーは了承する。
 すると如水が、自分を殺した相手にレクイエムを歌ってほしいと誰が思うのか?と反対する。
 さらに、如水は、オーナーが警察に連絡していないことも指摘する。
 結局、警察に連絡していないことに気付いた如水が、警察に連絡していたため、彩綾は最後のスレージに立つことなく警察に連行される。
 伊夜は、「あなたのおかげで謎は解けたかもしれない。でもこんなの私が望んでいたものじゃない」と抗議する。
 それを聞いた如水は、「仮に彩綾さんがステージに立ったとしても君が望むような美しい歌声など聞けるわけない。自分が殺した人間のために歌うレクイエム、そこにあるのは魂を鎮めたいという想いなんかじゃない、ただただ自分が歌いたいという欲望だけだ」と言い切る。


 あの時あの探偵が言ったことが正しかったのか?
 彩綾さんの最後の望みを叶えるのは許されないことなのか?
 私はどうすべきだったのか?
 それを皆様に問いたくここにすべてを書き記します。


 評価点900をゲットして、ランクSでクリア!


 トロフィー:巡情エレジーをゲット!


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 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 【謎】脅迫者の手がかりは?
 【謎】犯人が毒針を予備のマイクに仕込んだ理由は?
 【謎】かな子がステージに立ったとき何があった?


 【謎】脅迫者の手がかりは?+【手がかり】『ステージを降りろ』という脅迫状→【仮説】脅迫者は彩綾に歌手を辞めさせたかった


 脅迫状には『ステージを降りろ』と書いてあった。
 脅迫者は彩綾をステージに立たせたくなかった。
 つまり、彩綾の歌手としての活動を辞めさせたかったのだろう。


 【謎】脅迫者の手がかりは?+【手がかり】カミソリの刃や動物の死体が入れられたり→【仮説】脅迫者は彩綾を自殺に追い込もうとしていた


 脅迫者は、数か月前から彩綾を脅し続けていた。
 カミソリの刃や動物の死体を用いた悪質は嫌がらせだ。
 彩綾を精神的に追い詰め自殺に追い込もうとしたのかも・・・


 【謎】脅迫者の手がかりは?+【手がかり】破れたドレス→【仮説】脅迫者は彩綾のドレスが気に入らなかった


 今朝届いたばかりの彩綾のドレスが破られていた。
 脅迫者は、美しいドレスが気に入らなかったのだろう。


 【謎】脅迫者の手がかりは?+【手がかり】若く見られるっていいことばかりだと→【仮説】脅迫者は彩綾の若さの秘密を知りたがっていた


 彩綾は周囲から若くみられることが多かった。
 その若さを保つ秘密を、脅迫者は知りたがっていたと考えられる。


 【謎】脅迫者の手がかりは?+【手がかり】美しくあろうとしても妬まれる+【手がかり】美貌と歌声はちっとも変わらない→【仮説】脅迫者は彩綾の衰えない美しさを妬んでいた


 いつまでも若々しい彩綾を妬む者は少なくない。
 さらに、衰えない美しさに加えて華麗な歌声を持っていれば・・・
 脅迫者から、とても大きな妬みを買ったと考えても不思議ではない。


 【謎】ドレスを破いた人物は?+【手がかり】かな子の笑み→【仮説】かな子がドレスを破いた


 かな子は、彩綾が楽屋を去るときほんの微かに笑みを浮かべた。
 あれは、彩綾の不幸を密かに喜ぶ本性の現れだったのではないか?
 もしそうならば、ドレスを破いたのはかな子かもしれない・・・


 【謎】代わりに調達されたドレスで気になることは?が出現!


 【謎】脅迫者の手がかりは?+【手がかり】ドレスが彩綾のものだと黙っていた→【仮説】オーガーがドレスを破いた


 破られたドレスが彩綾のものだと知っていたのはオーナーと彩綾だけ。
 つまり、他の人には彩綾のドレスを狙って破くことはできない。
 オーナーが脅迫者だと官ゲルと彩綾のドレスを破いたのも筋が通る。


 【謎】脅迫者の手がかりは?+【手がかり】ドレスが彩綾のものだと黙っていた→【仮説】彩綾がドレスを破いた


 破られたドレスが彩綾のものだと知っていたのはオーナーと彩綾だけ。
 彩綾は、このドレスのデザインが前から気に入っていなかった。
 そこで、脅迫者の仕業にみせかけてドレスを自ら破いたのだろう。


 【謎】代わりに調達されたドレスで気になることは?+【手がかり】私が衣装を調達してくる→【仮説】オーナーは絶対に彩綾をステージに立たせたかった


 「ドレスを調達してくる」と言いオーナーは仕立て屋へ行った。
 オーナーは、なんとしても彩綾をステージに立たせたかったのだ。
 ドレスの到着がもう少し早ければ彩綾が死んでいたかもしれない。


 【謎】代わりに調達されたドレスで気になることは?+【手がかり】死に装束みたいだろう?→【仮説】オーナーは脅迫者を殺して死に装束を着せる予定だった


 オーナーがボツにしたという死に装束の白いドレス・・・
 オーナーは、あのドレスを脅迫者に着せるつもりだったのではないか?
 脅迫者を殺し、死に装束に着せ替え自殺に見せかけるために・・・


 【謎】脅迫者の疑いがある人物は?が出現!


 【謎】脅迫者の疑いがある人物は?+【手がかり】短気なオーナー→【仮説】ずっと苛立っていたオーナーが脅迫者


 オーナーは気が短く誰彼構わず当たり散らす性格だ。
 しかし、店の看板である彩綾には威圧的な程度をとれずにいた。
 その苛立ちが募り脅迫という行動に及んだのだろう。


 【謎】脅迫者を誰を狙っていた?、【謎】オーナーが苛立っていた理由は?が出現!


 【謎】脅迫者の疑いがある人物は?+【手がかり】もっと別な秘密があるのさ→【仮説】彩綾の秘密を知る尾藤が脅迫者


 尾藤は彩綾の秘密を知っている素振りだった。
 その秘密を使って、彩綾を脅迫していたのだろう。


 【謎】脅迫者の疑いがある人物は?+【手がかり】パナマ帽を深くかぶる如水→【仮説】人目を避けていた如水が脅迫者


 如水は室内であるにもかかわらず深く帽子をかぶっていた。
 人目を避けていた理由は如水自身が脅迫者だったからだろう。


 【謎】脅迫者の疑いがある人物は?+【手がかり】確かめにきた+【手がかり】ステージ脇にいた了永→【仮説】ステージ脇にいた了永が脅迫者


 了永は、かな子が毒で倒れたときステージ脇にいた。
 おそらく彼は、ステージ脇にあった何かを確かめていたのだ。
 脅迫に使えそうな何かを・・・


 【謎】了永がステージ脇にいた理由は?が出現!


 【謎】脅迫者の疑いがある人物は?+【手がかり】水筒に殺菌剤が入ってたんだ→【仮説】彩綾の水筒に殺菌剤を入れたオーナーが脅迫者


 彩綾の水筒には殺菌剤が入れられていた。
 オーナーなら、彩綾が歌っている合間に殺菌剤を淹れることができる。
 脅迫者の正体はオーナーかもしれない。


 【謎】脅迫者の疑いがある人物は?+【手がかり】水筒に殺菌剤が入ってたんだ→【仮説】彩綾の水筒に殺菌剤を入れたかな子が脅迫者


 彩綾が殺菌剤を飲んだその日、水筒にはいつものお茶ではなくコーヒーを入れていたらしい。
 なぜ、かな子はそれを知っていた?
 水筒に殺菌剤を入れた脅迫者はおそらくかな子だったのだろう。


 【謎】脅迫者の疑いがある人物は?+【手がかり】水筒に殺菌剤が入ってたんだ→【仮説】自分の水筒に殺菌剤を入れた彩綾が脅迫者


 彩綾の水筒には、その日に限ってお茶ではなくコーヒーが入っていた。
 わざわざコーヒーを入れたのは殺菌剤の臭いを隠すため?
 だとしたら、殺菌剤を入れたのは彩綾自身ということになる。


 【謎】脅迫者の疑いがある人物は?+【手がかり】やっぱりあんたが犯人だったのね+【手がかり】絶対に怪しいわ→【仮説】了永に疑いの目を向けさせようとした理奈が脅迫者


 理奈は、最初から了永が犯人だと決めつけているようだった。
 怪しい行動をしていた了永が脅迫者であるかのように見せかけ、自分自身が脅迫者であると疑われないようにしていたのだろう。


 【謎】脅迫者は誰を狙っていた?+【手がかり】彩綾→【仮説】脅迫者は彩綾を狙っていた


 脅迫状は嫌がらせは彩綾に対して行われていた。
 脅迫者が彩綾を狙っていたことは間違いないだろう。


 【謎】脅迫者は誰を狙っていた?+【手がかり】かな子→【仮説】脅迫者はかな子を狙っていた


 脅迫者は彩綾を追い詰めることで、かな子がステージに立つことになる状況を狙っていた。
 脅迫者の本当の標的はかな子だったのだろう。


 【謎】オーナーが苛立っていた理由は?+【手がかり】御曹司だから無下にできない→【仮説】
は了永に苛立っていた


 ステージに勝手に上がったり隣の客に絡んだりする了永。
 しかし、名家の御曹司である彼をオーナーは無下に扱えなかった。
 あのオーナーのことだから内心は苛立っていたに違いない。


 【謎】オーナーが苛立っていた理由は?+【手がかり】脅迫者は私のことを狙っている→【仮説】オーナーは彩綾が受けていた脅迫に苛立っていた


 彩綾は脅迫者から狙われていた。
 オーナーは店の看板でもある彩綾が脅迫されているころに苛立っていた。


 【謎】オーナーが苛立っていた理由は?+【手がかり】店やってくのも大変だよ→【仮説】オーナーは店の経営が厳しいことで苛立っていた


 オーナーは店の経営に苦労しているように見えた。
 彩綾が脅迫を受けたことでステージに立つ回数が減ったなら、店の経営に影響していたはず。
 それで、オーナーは苛立っていた。


 【謎】了永がステージ脇にいた理由は?+【手がかり】不老の歌姫がいると聞いた→【仮説】了永は次の脅迫のネタを探していた


 了永は不老の歌姫の噂を知っていた。彩綾を次に脅すネタとして探りを入れていたのだろう。


 【謎】了永がステージ脇にいた理由は?+【手がかり】不老の歌姫がいると聞いた→【仮説】了永は彩綾が本当に不老か確かめたかった


 了永は不老の歌姫の噂を知っていた。
 了永は噂通り、彩綾が本当に不老なのか確かめたかったのだろう。


 【謎】了永がステージ脇にいた理由は?+【手がかり】この盗人を捕まえてたのよ→【仮説】了永はステージの備品を盗もうとしていた


 理奈は了永のことを盗人と呼んでいた。
 言いがかりにも聞こえるが、実際彼はステージ脇に立ち入っている。
 備品を盗もうとしていたに違いない。


 【謎】了永がステージ脇にいた理由は?+【手がかり】ただ、トイレと間違えて・・・→【仮説】了永はステージ脇をトイレと間違えた


 了永はステージ脇にいたことを「トイレと間違えて」と言っていた・
 店に来たのも初めてで、本当に場所がわからなかったのだろう。


 【謎】了永がステージ脇にいた理由は?+【手がかり】だたのファンとは思えませんけど→【仮説】了永は彩綾の熱狂的なファンだった


 了永はおそらくただの彩綾のファンではない。
 熱狂的なファンなのだ。


 【謎】犯人が毒針を予備のマイクに仕込んだ理由は?+【手がかり】予備のマイクでめったに使わない→【仮説】犯人は予備のマイクなら誰も触らないと思っていた


 「予備のマイクは滅多に使われることがない」と尾藤は言っていた。
 また、毒針はテープで貼り付けただけの簡素で小さなものだった。
 犯人は、予備のマイクなら誰も使わないと考え、そして、何らかの理由で、目立たないように小さな毒針を仕込んだのだ。


 【謎】犯人が毒針を予備のマイクに仕込んだ理由は?+【手がかり】予備のマイクでめったに使わない→【仮説】犯人は毒針を予備のマイクに一時的に隠した


 「予備のマイクは滅多に使われることがない」と尾藤は言っていた。
 毒針を持ち歩くのは危険なので予備のマイクに毒針を一時的に隠し、頃合いを見て、毒針を回収する予定だったのだろう。


 【謎】かな子が毒針に触れた死んだのは偶然の出来事?が出現!


 【謎】犯人が毒針を予備のマイクに仕込んだ理由は?+【手がかり】予備のマイクと同じ製品ですね→【仮説】犯人が毒針を仕込む前にマイクが入れ替えられた


 予備のマイクと本番用マイクは同じ製品だった。
 犯人は毒針を本番用マイクに仕込んだつもりだったが、何者かが、その前に本番用と予備のマイクの位置を入れ替えていた。
 そして、犯人が毒針を仕込んだ後に再びマイクの位置を戻したのだろう。


 【謎】犯人が毒針を予備のマイクに仕込んだ理由は?+【手がかり】予備のマイクと同じ製品ですね→【仮説】犯人は本番用と予備のマイクを勘違いしてた


 予備のマイクと本番用マイクは同じ製品だった。
 犯人は毒針を本番用マイクに仕込んだつもりだったが、置かれていた位置を勘違いして予備のマイクに仕込んでしまった。


 【謎】かな子が毒針に触れた死んだのは偶然の出来事?+【手がかり】予備のマイクに仕込まれた毒針→【仮説】かな子は予備のマイクに毒針があると知らなかった


 毒針は予備のマイクに仕込まれていた。
 かな子は、そのことを知らず予備のマイクを取りにいった。
 そして、マイクに付いた毒針に触ってしまったのだろう。


 【謎】かな子が毒針に触れた死んだのは偶然の出来事?+【手がかり】予備のマイクに仕込まれた毒針→【仮説】かな子は本番用マイクに毒針があると思っていた


 毒針は予備のマイクに仕込んでありかな子はそれに触れて絶命した。
 彼女は毒針のことを知らなかった?
 もし、毒針を仕込んだ犯人がかな子だったとしたら?
 彼女は本番用マイクに毒針を仕込んだつもりで、誤って予備のマイクに毒針を仕込んでしまったのかもしれない。


 【謎】かな子が毒針に触れた死んだのは偶然の出来事?+【手がかり】予備のマイクに仕込まれた毒針→【仮説】かな子は針に毒が塗られていることを知らなかった


 予備のマイクに仕込まれていた毒針によって、かな子は死んだ。
 かな子は針の存在を知らなかった?
 もし、彩綾を脅迫していたのが、かな子だったならば、彩綾へに嫌がらせに針を仕込んだとも考えられる。
 しかし、ただの嫌がらせのために死に至る猛毒を使うとは思えない。
 毒は別の何者かによって針に塗られた可能性がある。
 かな子はそれを知らなかったのだ。


 【謎】犯人が狙っていたのは本当にかな子?、【謎】毒針はいつ予備のマイクに仕込まれた?が出現!


 【謎】犯人が狙っていたのは本当にかな子?+【手がかり】毒針を仕込んだマイクを送り込んだ→【仮説】犯人は彩綾ではなくかな子を狙った


 犯人が予備のマイクのほうに毒針を仕込んだのはなぜか?
 仮にもし、彩綾とかな子が同時にステージに立つことになれば、彩綾が本番用マイクを使いまな子が予備を使うことになる。
 犯人は彩綾ではなくかな子を殺すつもりだったのだ。


 【謎】犯人が狙っていたのは本当にかな子?+【手がかり】毒針を仕込んだマイクを送り込んだ→【仮説】犯人は意図せずかな子を殺してしまった


 犯人は、マイクに仕込んだ毒針でかな子を殺害した。
 本来は、ステージに立つ予定の彩綾を殺すつもりだったのだろうが、予定は狂い、実際にステージに立ったのはかな子だった。
 犯人は意図せず、かな子を毒針で殺害していまったのだろう。


 【謎】毒針はいつ予備のマイクに仕込まれた?+【手がかり】急な話で悪いけどお願いね→【仮説】毒針はかな子の出演が決まる前に仕込まれた


 かな子の出演は急に決まったことだった。
 犯人がそこまで予測できるわけがない。
 毒針は、かな子の出演が決まる前に人目を盗んで仕込まれたのだろう。


 【謎】毒針はいつ予備のマイクに仕込まれた?+【手がかり】急な話で悪いけどお願いね→【仮説】毒針はかな子の出演が決まった後に仕込まれた


 かな子の出演は急に決まったことだった。
 犯人は、かな子を殺そうとして、かな子の出演が決まった後にマイクに毒針を仕込んだのだろう。


 【謎】かな子がステージに立つと言い始めた理由は?が出現!


 【謎】毒針はいつ予備のマイクに仕込まれた?+【手がかり】ステージに立つかな子→【仮説】毒針はかな子がステージに来てから仕込まれた


 犯人の標的はかな子だった。
 ステージに立つかな子を見て、犯人は、とっさに予備のマイクに毒針を仕込んだに違いない。


 【謎】かな子がステージに立つと言い始めた理由は?+【手がかり】ステージに穴が空いちゃう→【仮説】かな子は絶対にステージに立ちたかった


 「ステージに穴を空けてはいけない」とかな子は彩綾にそう訴えた。
 しかし、ずっと見習いを続けてきたかな子の本心は別だったのだろう。
 彼女はこの機会を、自分がステージに立つ口実にしたのだ。


 【謎】かな子がステージに立つと言い始めた理由は?+【手がかり】私たちも受けて戦わなけれななりません→【仮説】かな子は脅迫者に屈したくなかった


 「脅迫者に屈せず戦う」とかな子は言い、彩綾の代役でステージに立った。
 かな子にとって、この店はとても大切な場所だった。
 ステージに立つことで、かな子は脅迫者に立ち向かおうとしたのだ。


 【謎】かな子がステージに立つと言い始めた理由は?+【手がかり】すべて見せてやります!+【手がかり】かな子は私の教え子のようなもので→【仮説】かな子は彩綾に恩返ししたかった


 かな子は彩綾からさまざまなことを教わっていた。
 そんな彩綾が開園に間に合わなくなってしまった。
 自身がその穴を埋めること、それがかな子の恩返しだったのだ。


 【謎】かな子がステージに立ったとき何があった?+【手がかり】ステージ脇にいた尾藤→【仮説】尾藤は本番用マイクの故障を知っていた


 尾藤はステージ脇でかな子の様子を窺っていた。
 本番用マイクが壊れたら、尾藤はすぐにケーブルを差し直したはず。
 しかし、彼はそうしなかった。
 尾藤は、本番用マイクが壊れていることを知っていて、あえてかな子に予備のマイクを取らせたのだ。


 【謎】本番用マイクが壊れていた原因は?が出現!


 【謎】かな子がステージに立ったとき何があった?+【手がかり】かな子は予備のマイクに交換した→【仮説】かな子は本番用マイクが壊れたとき落ち着いていた


 かな子は、本番用マイクの故障に気付き、マイクを交換した。
 急なアクシデントにも、かな子は冷静に対処していたようにみえた。


 【謎】かな子がステージに立ったとき何があった?+【手がかり】かな子は予備のマイクに交換した→【仮説】かな子は本番用マイクの故障を知っていた


 かな子は、本番用マイクの故障に気付き、マイクを交換した。
 その際、ケーブルが抜けただけの可能性も考えられたはず。
 それなのに、すぐに予備のマイクと交換した、ということは、かな子は、本番用マイクが壊れていることを知っていたのだ。


 【謎】かな子がステージに立ったとき何があった?+【手がかり】突然倒れたかな子→【仮説】毒は即効性のある強力なものだった


 かな子は予備のマイクに仕込まれた毒針を触ってすぐに倒れた。
 この毒が即効性のある協力んあ毒であることは間違いない。


 【謎】かな子がステージに立ったとき何があった?+【手がかり】壊れていた本番用マイク→【仮説】本番用マイクは前もって壊されていた


 本番用マイクはすでに壊れている状態だった。
 犯人によって、前もって意図的に壊されていたに違いない。


 【謎】本番用マイクが壊れていた原因は?+【手がかり】数か月前から誰かに脅かされていた→【仮説】本番用マイクは脅迫者によって壊された


 彩綾は数か月前からずっと脅迫は嫌がらせを受けていた。
 本番用マイクが壊されていたのも脅迫者による嫌がらせだろう。
 ステージでうろたえる彩綾の姿を脅迫者は期待していたのだ。


 【謎】本番用マイクが壊れていた原因は?+【手がかり】ケーブルがゆるくてよく抜ける→【仮説】本番用マイクは実際には壊れていなかった


 本番用マイクは、よくケーブルが抜けて音が出ないことがあった。
 尾藤は「壊れている」と言っていたが、本当は、本番用マイクは壊れていなかったのではないか?


 【謎】本番用マイクが壊れていた原因は?+【手がかり】つながっていることを確認した→【仮説】本番用マイクは機材チェックのときに壊された


 リハーサル前、尾藤と彩綾は機材のチェックを行った。
 そのとき、こっそりと何者かがマイクを壊したのではないか?


 真相が見えた!


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 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 1972年、ナイトクラブ赤椿で起こった事件についての伊夜の投稿が文芸世界に投稿された。
 赤椿には、いつまでも変わらない歌声と美貌を持つことから「不老の歌姫」と呼ばれる歌手の彩綾がいた。
 伊夜はそんな彩綾に憧れて赤椿に入ったホステスだ。
 彩綾が引退する日、ステージのマイクの前に立っている見習い歌手のかな子が、オーナーの増田元樹に怒られていた。


 →オーナーはいつも以上にピリピリしている。
 伊夜が、従業員の尾藤文太郎に、彩綾の不老の秘密は人魚の肉でも食べたんじゃないか、と冗談で尋ねると、尾藤は「もっと別な秘密があるのさ」と答える。
 トロフィー:経験豊かな観察眼をゲット!


 伊夜が席を見渡すと、パナマ帽を深くかぶったあやしい客がいるし、キャンドルが消えている席もある。
 そこへ客席係の理奈がやってきたので、伊夜は→あちらの席のキャンドルが消えてます、と伝えた。


 理奈は、暗い中でステージを見たいとおっしゃってるのでいいの、と返事する。
 伊夜は、理奈からさっき勝手にステージに上がったので引きずりおろした客の接待を頼まれる。
 本当は追い出したかったのだが、そのお客はどこかの御曹司なので、無下にできないとのこと。
 伊夜がその男に挨拶すると、男は了永と名乗る。
 伊夜が、彩綾のステージを見に来たのか?と尋ねると、了永は、見に来たというより確かめにきた、と答える。
 了永は、このクラブの名前の赤椿についての由来を伊夜に尋ねると、伊夜は、人魚の肉を食べて800年生きたという伝説の女性の八百比丘尼が赤い椿を持って全国を回っていたという話から、いつまでも若い女性が集まる場所という意味だ、と答える。
 了永は、この店に不老の歌姫がいると聞いていると話すと、伊夜は、彩綾の美貌と歌声はちっとも変わらない、と答える。
 続けて了永は、「トキジクという不老の果実があり、それを代々受け継いでいる一族がいた。不老の果実は100年に一度しか実をつけない。君ならそんな果実をどうする?」と聞いてくる。


 →私にはもったいないです
 「一番長生きする価値がある人が食べたらいいんじゃないですか」という伊夜の答えは聞いた了永は、「その一族は、もっとも長生きする価値のない人間に与えたんだ」と言い出す。
 「どうして」と尋ねる伊夜に、了永は、「不老の果実をもっとも活かす方法は、それを食べた人間を研究することだ。そこから不老のメカニズムを探ることができれば、たった一つの果実から、万人のための成果を得ることができる」と答える。


 →不老の果実を食べた人間を研究する?
 「つまり実験台ってことですか?」
 「ただただ一族の実験台として生き続けること、そうした人生を強いても構わないと判断を下された人間が、その果実を与えられたんだ」
 それを聞いた伊夜は、「誰かの幸せを犠牲にしていいわけない、というより許されないことだと思います」と憤る。
 そこへオーナーがやってきて、伊夜に指名が入ったので、代わりにかな子をつける、と言っているが、了永は、一人でステージを見たいと言って、断る。


 指名が入ったのは口実で、伊夜はオーナーに連れられて楽屋へ行くと、今朝届いたばかりの彩綾のドレスだけがビリビリの破かれていた。
 オーナーは、彩綾は数か月前から誰かに脅されてた、と打ち明ける。
 最初はステージを降りろという一通の脅迫状だったが、そのうち、化粧道具の中に剃刀の刃や動物の死体が入れられたりしていたが、半月ほど前には彩綾がいつも使っている水筒に殺菌剤が入っており、それを飲んだ彩綾は喉をやられて高い声が出せなくなり、風邪を引いたことにして、ステージを休んでいたのだ。
 彩綾は、みんなに心配をかけたくないと今まで黙っていたとのこと。
 あの日、彩綾は、いつものお茶ではなくコーヒーを入れていたため、臭いに気付かなかったのだ。伊夜は、オーナーから、彩綾に万が一のことが起こらないように、今日は一日彩綾についていてほしい、と言われる。
 伊夜が一番信頼できるから、と彩綾がオーナーに頼み込んだとのこと。


 →彩綾さんのラストステージ、絶対に無事に終わらせる!
 彩綾のドレスのことを聞いたかな子も楽屋にやってくる。
 オーナーは、前にボツにした彩綾のドレスを仕立て屋に調達してくる、と言うが、ステージの開始まであと30分しかない。
 かな子が、ステージに穴が空いちゃうから自分がステージを繋ぐと言うが、彩綾は「脅迫者は私のことを狙っている。もしあなたの身に何かあったら」と反対する。
 彩綾が、今までどれだけ危険な目に遭ってのか知ってるの?と聞くと、かな子は、水筒のコーヒーに殺菌剤が入れられたり、剃刀の刃が送られてきたことも知っていた。
 かな子は、彩綾への脅迫はこの店に対する攻撃と一緒だから、私たちも受けて戦わないといけません、と言い切る。


 →気持ちはわかるけど、かな子さんを危険な目には遭わせられない
 客席をしっかり見ておきます、と答える伊夜。
 それを聞いた彩綾は、「急な話で悪いけどお願いね」と言って、かな子にステージを任せることにし、オーナーも了承する。
 ステージを任されたかな子は、「今まで彩綾さんから教えられたことをすべて見せてやります」と話し、笑みを浮かべる。


 2階から店内を眺める彩綾は、「この中に脅迫者がいるのかしら」と言い出す。
 「昔は若く見られるのっていいことばかりだと思ってたけど、大変よ、妬まれるんだから。美しくあろうとしても妬まれる、しかも時の流れには勝てない。みんなの期待に応えるには、美しいうちに舞台からいなくなるしかないんじゃないかって。そうすれば今の姿のままみんなの記憶の中で生きられる。脅迫者もそう伝えているのよ」と話す。
 それを聞いた伊夜は、自分で歌うことは叶わないけど彩綾の歌に救われた、と話すと、彩綾は、絶対に負けられない、今日のステージは必ず出る、と言ってくれる。


 →まもなくステージが始まる
 かな子のステージが始まったが、マイクの音が出ない。
 ステージ脇からそれを見つめる尾藤。
 かな子はステージのマイクと舞台袖にあった予備のマイクを交換し、再び歌い出そうとマイクを掴んだところ倒れてしまう。
 ステージは中止となり、関係のない客は退出させられる。
 「マイクに毒針が仕込まれている。毒を塗り込んだ針をテープに貼り付けてマイクを握ると手に刺さる仕掛けだ」と男が話す。
 男は、オーナーが雇った探偵の久坂如水だった。


 如水が、いつも使うマイクかどうかの確認をすると、尾藤が、「予備のマイクでめったに使わないが、たまに二人で歌うときのため、一応予備のマイクをミキサーに繋いだ状態で、ステージに準備している」と答える。
 如水が本番用マイクを調べると、予備のマイクとまったく同じ製品だった。
 本番用マイクは今は壊れている、と尾藤が言うと、彩綾が、リハーサルのときは普通に使えていた、と話す。
 それを聞いた如水は、「リハーサル終了後から本番までの間に、犯人がマイクを壊した可能性がある。犯人は本番用マイクを壊して、予備のマイクに毒針を仕込むことで、被害者の手元に毒針を送り込んだ」と話す。


 →もっと早く脅迫者を見つけるべきだった
 彩綾が、本当はこのステージに自分がが立つ予定で、かな子は、自分の身代わりに殺されたのかも、と言い出す。
 かな子は、彩綾の教え子のようなもので、歌姫になりたいといって、半年前に入ってきた、とのこと。
 如水の捜査に協力する、と申し出た伊夜は、如水といっしょに捜査することになった。


 尾藤に話を聞くと、彩綾といっしょにマイクチェックはした、と答える。
 この前もマイクの不具合があったことを伊夜が指摘すると、尾藤は、「本番用マイクは、ケーブルが緩くてよく抜けてしまい、それが原因で音が飛ぶことがあるから、ちゃんとミキサーに繋がっていることを確認した」と答える。
 伊夜が、今日のリハーサルはいつもと違い、スタッフ立入禁止だった理由を尋ねると、尾藤は、彩綾に何かあったらいけないからとオーナーから頼まれていた、と答える。


 →オーナーは私たちスタッフを疑っていた?
 リハーサルは、尾藤と彩綾だけで行った、と話すと、如水が、彩綾にもマイクを壊せたのでは?と言い出す。
 尾藤は、自分が見てたら、そんなことはしてない、と答える。


 了永と理奈に話を聞くと、ステージに勝手に上がった了永は、理奈に引きずりおろされた。
 理奈は、了永に、やっぱりあんたが犯人だったのね、あたしはこの盗人を捕まえたのよ」とののしる。
 了永はあの後、トイレに行こうとして、薄暗い店の中で迷い、ステージ脇に出てしまい、事件が起きるまでずっとそこにいた、と話す。
 理奈にステージから引きずりおろされたあともウロウロしていた了永は、「絶対に怪しいわ」と理奈に言われてしまう。


 →彩綾さんを間近で見たかったんですよね
  ただのファンとは思えませんけど、と伊夜が指摘すると、了永はきっぱりと否定する。
 了永は、彩綾ではなく不老を追っている、と答える。
 どういう意味かと伊夜が尋ねると、了永は、うちは不老とゆかりのある家だ、と答える。
 それを聞いた如水が名字を尋ねると、了永は、四十間だ、と答える。


 オーナーに話を聞くと、オーナーはリハーサルが終わってすぐに開店し、その後しばらくは客の相手をし、伊夜といっしょに楽屋に行き、ドレスを受け取りに仕立て屋に行って戻ってきたら事件が起きた後だった、と話し、店やってくのも大変だ、とぼやく。
 オーナーが取りに行ったドレスは真っ白で、オーナーは死に装束みたいだからボツにした、と話す。


 →ラストステージにふさわしいドレスだと思うけど
 オーナーは、破られた彩綾のドレスを如水に見せて、今朝届いて目を離した隙にやられた、と話す。
 いたずらされるのが怖くて、このドレスが彩綾のものだってことをみんなに黙ってた、と続ける。


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 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 玄関から声が聞こえてきた。
 来客のようだが→医者?


 電話で往診を依頼してた医者の桐生恵だった。


 はるかと永司は、赤椿が弥宵かどうかを話しあう。


 【謎】弥宵が赤椿ではない理由は?→【手がかり】住み込みで働いている弥宵→【仮説】弥宵は屋敷の外に出ていない


 弥宵は四十間家に住み込みで働いているそうだ。
 食料品は週に一度麓から取り寄せているらしい。
 弥宵は屋敷の外にでていないだろう。


 【謎】弥宵が赤椿ではない理由は?→【手がかり】切落されたばかりでまだ新しい→【仮説】赤い椿は最近誰かが用意したものだった


 西毬が見つけた赤い椿は、切落されたばかりで新鮮だった。
 最近になって誰かが用意したものと思われる。


 【謎】弥宵が赤椿ではない理由は?→【手がかり】赤椿、その花は四十間と因縁が・・・→【仮説】赤椿の話は四十間家の人間しか知り得ない


 赤い椿は四十間家と因縁がある、と光永はそう話していた。
 その因縁は、四十間家の過去を調べてようやくわかったものらしい。
 光永でさえ詳しく知らない四十間家の内情を弥宵が知っているはずがない。


 【謎】弥宵が赤椿ではない理由は?→【手がかり】この家に椿はないんです→【仮説】赤い椿は屋敷の外から持ち込まれた


 屋敷には椿はない、と草刈は言っていた。
 椿は屋敷の外から持ち込まれたのだ。


 推理→完了!


 弥宵が赤椿ではない理由→赤い椿は屋敷の外から持ち込まれた


 草刈は、この屋敷には椿はない、と話していた。
 だから、屋敷の外から椿は持ち込まれた。
 弥宵は、住み込みで働いており、この屋敷から外に出ていないので、赤椿ではない。
 外から椿を届けてもらう手もあるが、弥宵が荷物を受け取れるのは、週に一度の食料品配達に混ぜてもらうしかないが、最後に届いたのは3日前だし、不自然だ。
 それに毒殺なら、お茶を運んできた弥宵が真っ先に疑われるに決まっている。
 一方でそういう単純な方法を使いながら、もう一方の探偵殺しで凝ったトリックを使うのは、一貫性がない。
 弥宵は赤椿ではない、という結論にたどり着く。
 弥宵の探偵殺しの動機が、彼のせいで大切な人を失ったから、と言っていたが、釈然としない。


 そこへ一永と光永がやってくる。
 恵の診断も、ヒ素が原因らしいが、解毒薬を持ってきていないとのこと。
 今は、蓉子と明里が付き添っているが、了永は、うわごとで「医者なんかいらない」と何度も言っているとのこと。


 医者を拒む了永→医者なんかいらない・・・どういう意味だろう


 一永と光永が去ったあと、草刈がやってきて、蓉子に言われて弥宵に毛布と荷物を届けたが、弥宵の部屋に雑誌が残っており、どうしたらいいか、と話す。
 永司が預かると、草刈は去っていく。


 雑誌は、文藝世界で、1973年の発行だった。
 パラパラとページをめくると、四十間了永の名前がある。
 書いた人間は伊夜で、知らない名前だった。
 刊行が昭和48年とのことで、了永は20歳になったばかり。
 さらに読み進めると、如水の名前もある。
 はるかは、この雑誌を読むことにし、その間永司は、了永の様子を見に行く。


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 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 気になったのは


 犯行現場→犯人が注目させたかったことは?→犯人は刀で殺されたことを印象付けたかった


 犯行に使用されたもの→犯人はどうやって刀を木まで突き刺した?→犯人は刀を持って突き刺した


 西毬の胸の刺し傷と、後頭部の打撲痕。
 どちらが直接の死因が不明だが、これに関わる【仮説】の中に、真相に近づくための手がかりがありそうだな。


 アリバイ→力の弱い女性でも犯行は可能?→弥宵には刀と木に深く突き刺すほどの力はない


 みんなの話を聞いた限りでは、誰にも確固たるアリバイはなく、確実に犯行は不可能と言える人はいないように思える。
 だけど、アリバイの確認で重要なのは、その中に、犯人自身も気づいていない小さな矛盾があるかもしれないことだ。


 その他→ポリタンクには何が入れられていた?→犯人はポリタンクに水道水を入れた


 死体発見現場にあったもの、誰かに使われた形跡があったもの、本来あった場所からなくなっていたもの・・・
 さまざまなものの中で、何がどのように犯行に使われたかを見極めればきっと真相にたどり着けるだろう。


  はるかは、この中に犯人がいる、と話を始める。


 犯人は・・・
 →男性3人の中の誰でもありません


 光永が犯人でない理由
 →光永には木に刀を深く突き刺すほどの腕力はない


 光永はスキーで右腕の腱を切ってしまい、それ以来重たいものを持てなくなった、と言っている。


 草刈が客間の刀を持ち出せない理由
 →草刈は庭にいて会合の中断を知らなかった


 庭にずっといた草刈は、会合が中止になっていたことを知らず、みんなが広間で話をしていたと思っていたので、広間の前通って客間の刀を持ち出そうと考えるはずはない。


 一永が外にでていない証拠
 →勝手口の外に一永の足跡はなかった


 一永の足はものすごく大きい。
 勝手口の出たところの通路はぬかるんでいて、必ず足跡がつくが、特大サイズの足跡はひとつもなかった。
 

 永司、はるか、明里は、3人ずっといっしょにいたし、弥宵は年齢的に木に刀を突き刺せたとは思えない。
 残るは蓉子だが、人が一番通りそうな玄関にいたと証言するのは不自然だ。


 はるかは、ひとりだけ事件を起こせた人がいる、と言って、ポリタンクを見せる。
 「犯人はこのポリタンクを犯行に使用した。ここに付いている花びらが証拠です。」


 このポリタンクは犯行現場で使われ、その後勝手口に戻された。
 ボヤ騒ぎでこれを取りに行ったとき、すでに内側が濡れていた。
 犯行現場も、何かが撒かれたみたいに濡れていた。


 ポリタンクの内側が濡れていた理由
 →犯人はポリタンクに水道水を入れた


 犯人は犯行現場の近くにあった水道のホースで、このポリタンクに水を入れた。


 犯人は何をするためにポリタンクに水を入れた?
 →振り子にするため


 事件前後になぜか蔵からロープがなくなっていた。
 犯人はあらかじめ空のポリタンクとロープを結んで、その後ポリタンクに水を入れて振り子にした。
 犯人は被害者を殴って昏倒させ、木に寄りかからせて胸に刀を突き立てた。
 その状態で振り子を使って刀を木に打ち込んだ。


 振り子が使われたことを示す証言
 →蓉子「物がぶつかるような音が何度が聞こえた気がするのよ」


 蓉子言っていた音は、振り子で刀を打ち付けた音だった。
 犯人は、西毬を殺害後、ポリタンクの水をしてロープをほどき、木に垂れ下がったロープも外した。
 このトリックを使ったと仮定すると、力がなくても刀を深く突き立てることができる。
 光永と弥宵が容疑者に上がる。


 犯人は・・・
 →春日弥宵


 弥宵の証言でおかしなところとは・・・
 →死体のそばを通ったのに気づかなかったと言ったこと


 事件が起きたのは午後1時か30分の間で、弥宵は午後2時ごろ蔵へ行ったが死体には気づかなかったと証言したが、ボヤに気付くくらい鼻がいい弥宵が、血の臭いに気付かないはずはない。
 なぜなら弥宵が犯人だから!


 弥宵は、後悔はしてない、と言い切る。
 昔、あの探偵のせいで大切な人を失ったとのこと。
 弥宵は、お茶を持ってきたときに西毬を見て、あの日のことを思い出し、犯行を思い立った。
 客間から刀、勝手口からポリタンク、蔵からロープを持ち出して、仕掛けを作り、やってきた西毬を落ちていた石で殴りつけてから、仕掛けを使い刀を突き立てた。


 教えていただけませんか?
 →失った大切な人ってどなたなんです?


 はるかの問いに、弥宵は、「私にお答えできることがありません」と答える。
 ひとまず警察が到着するまでは、弥宵を鍵のかかる蔵に閉じ込めることになった。


 ランクSでクリア!


 トロフィー:論理の路はつながらないをゲット!


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 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 【謎】死体の特徴は?→【手がかり】後頭部を殴られているな→【仮説】西毬は刀を突き刺される前に死んでいた


 死体には胸の刺し傷とは別に後頭部に打撲痕があった。
 刀を胸に刺す前に、犯人が西毬を殴打したと考えられる。
 西毬は別の場所で襲われてここに運ばれた可能性がある。→【謎】犯行現場を特定する手がかりは?が出現!


 【謎】死体の特徴は?→【手がかり】刀がかなり深く突き刺さっている→【仮説】犯人は西毬に恨みがあった


 刀の刃先は死体を貫き木に深々と突き刺さっていた。
 刀を刺すときに西毬がまだ生きていたなら・・・
 犯人は西毬にかなりの恨みをもっていたと考えられる。


 【謎】死体の特徴は?→【手がかり】刀がかなり深く突き刺さっている→【仮説】犯人は殺害方法を印象付けたかった


 刀の刃先は死体を貫き木に深々と突き刺さっていた。
 なぜ、このような特殊な殺し方をしたのか。
 犯人は殺害方法を印象付けたかったのだろう。


 謎が出現!
 【謎】なぜ西毬は殺害されたのか?
 【謎】犯人が注目させたかったことは?
 【謎】犯人はどうやって刀を木まで突き刺した?
 【謎】犯人が犯行に使ったものは?
 【謎】力のある男性の犯行?
 【謎】怪しい物音の正体は?


 【謎】死体の特徴は?→【手がかり】死体に付いた桜の花びら→【仮説】犯人は近くの桜で死体を美しく演出した


 死体には桜の花びらが付着していた。
 ある種の狂気をも感じさせられるような美しさ・・・
 犯人は死体を美しく演出する必要があったに違いない。


 【謎】犯行現場を特定する手がかりは?→【手がかり】庭にあった大きな石→【仮説】西毬は庭で石を打ち付けられて殺された。


 庭には大きな石が点在していた。
 犯人は、この石で西毬を殴りつけて殺害したのだろう。
 つまり、犯行現場は庭だったと考えられる。


 【謎】犯行現場を特定する手がかりは?→【手がかり】庭にあった大きな石→【仮説】西毬は庭で転び、頭を石にぶつけて死んだ


 庭には大きな石が点在していた。
 西毬は犯人と揉み合いとなり転倒した。
 その際、落ちていた石に頭を強く打ちつけてしまった。
 つまり、犯行現場は庭だったと考えられる。


 【謎】犯行現場を特定する手がかりは?→【手がかり】客間に飾られていた刀→【仮説】西毬は客間の刀の鞘を使って殴り殺された


 客間には、西毬の胸に突き刺さっていた刀が飾られていた。
 犯人は客間で刀の鞘を使って西毬を殴りつけて殺害した。
 つまり、犯行現場は客間だったと考えられる。


 【謎】なぜ西毬は殺害されたのか?→【手がかり】四十間家の歴史に・・・→【仮説】西毬は四十間家の隠された歴史を解明した


 四十間家は古くから続く名家だ。語られざる過去の秘密もあるだろう。
 西毬が偶然にもその秘密を知ってしまい・・・
 それを知られたくない何者かの手で命を奪われたかもしれない。


 【謎】なぜ西毬は殺害されたのか?→【手がかり】10年ごとに事件が起きて・・・→【仮説】西毬は10年ごとの変死事件の真相に気づいた


 西毬は10年ごとの変死事件の調査を依頼されていた。
 変死事件の真相に気づいた西毬は、それを知られたくない何者かの手で命を奪われたかもしれない。


 【謎】なぜ西毬は殺害されたのか?→【手がかり】10年ごとに事件が起きて・・・→【仮説】西毬は10年ごとの変死事件に巻き込まれた


 四十間家では10年ごとに人が亡くなる事件が発生している。
 必然が偶然かはわからないが今年は前回から10年目だ。
 西毬は、この事件に巻き込まれ命を落としたのではないだろうか。


 【謎】なぜ西毬は殺害されたのか?→【手がかり】親父と毒を持った犯人と同じ・・・→【仮説】西毬は了永に毒を盛ったと思われ報復を受けた


 殺人事件が起きたのは了永が毒を盛られた後だった。
 犯人は、了永に毒を盛ったのが西毬だと考え・・・
 そして、その報復として西毬を殺したに違いない


 【謎】なぜ西毬は殺害されたのか?→【手がかり】犯人の目星をつけたと言う探偵は・・・→【仮説】西毬は了永に毒を盛った犯人に気づいた


 西毬は毒を盛った犯人の目星がついている様子だった。
 犯人は、そんな西毬を・・・
 口封じのために殺害したに違いない。


 【謎】犯人が注目させたかったことは?→【手がかり】桜参りのこの日に・・・→【仮説】犯人は桜参りとの関連性を印象付けたかった


 今日は四十間家にとって大切な行事を執り行う日だった。
 その行事である桜参りの後に殺人事件を発生させることで、犯人は行事と事件が関係していると強く印象付けたかったのだろう。


 【謎】犯人が注目させたかったことは?→【手がかり】西毬に突き立てられた刀→【仮説】犯人は刀で殺されたことを印象付けたかった


 死体は、木にもたせかけられ刀を刺された状態で発見された。
 しかし、これは真相から目をそらすための偽装工作ではないか?
 犯人は刀で殺害したように印象付けたかったのかもしれない。


 【謎】犯人が注目させたかったことは?→【手がかり】まるで見せしめみたい→【仮説】犯人は四十間家の皆に見せしめだと印象付けたかった


 死体は、まるで磔のように刀を深く刺されて殺されていた。
 犯人は見せしめであることを強く印象付けたかったのだろう。


 【謎】犯人はどうやって刀を木まで突き刺した?→【手がかり】犯人は相当な力のあるやつだ→【仮説】犯人は刀を持って突き刺した


 木まで刀を深く刺すためには相当な力が必要なはずだ。
 まず、犯人は刀を手に持ち西毬に向かって突き刺す。
 その後、さらに力を入れ木まで深く差し込んだと考えられる。


 トロフィー:数多くのひらめきをゲット!


 【謎】犯人はどうやって刀を木まで突き刺した?→【手がかり】犯人は相当な力のあるやつだ→【仮説】犯人は刀を投げて突き刺した


 木まで刀を深く刺すためには相当な力が必要なはずだ。
 犯人は離れた場所から手に持った刀を西毬に投げた。
 その刀は西毬を貫きさらに木まで刺さったに違いない。


 【謎】犯人が犯行に使ったものは?→【手がかり】石鹸→【仮説】犯人は石鹸で刀の滑りをよくした


 死体の近くには水道と石鹸があった。
 西毬に刀を突き刺すために犯人は石鹸を利用した。
 刀に石鹸を塗り、滑りをよくし木まで刺さりやすくしたのだろう


 【謎】犯人が犯行に使ったものは?→【手がかり】石鹸→【仮説】犯人は石鹸で庭の地面を滑りやすくした


 死体の近くには水道と石鹸があった。
 犯人は地面に石鹸を塗って滑りやすくした。
 西毬が滑って転倒するように犯人は罠を仕掛けたのだ。


 【謎】犯人が犯行に使ったものは?→【手がかり】使われた痕跡のあるホース+【手がかり】死体の近くにあった水道→【仮説】犯人はホールの水で足跡を消した


 死体の近くにあったホースには使用された痕跡があった。
 地面の一部がぬかるんでいたことから考えて・・・
 犯人は自分の足跡を消すためホールで水をまいたと思われる。


 【謎】犯人が犯行に使ったものは?→【手がかり】使われた痕跡のあるホース+【手がかり】死体の近くのぬかるんだ地面→【仮説】犯人はホースの水で血痕を洗い流した


 死体の近くにあったホースには使用された痕跡があった。
 地面の一部がぬかるんでいたことから考えて・・・
 犯人は何らかの理由で、犯行時に流れた血の痕跡を消そうとした。
 ホースで水をまき、最後には手に付いた血も洗い流したのだろう。


 【謎】犯人が犯行に使ったものは?→【手がかり】ロープが一束なくなっていました→【仮説】犯人は西毬の体をロープで木に固定した


 草刈によると蔵からロープが消えていたそうだ。
 西毬に刀を突き刺すとき、体が動かないようにする必要があるはず。
 ロープは西毬の体を、木に固定するために使われたに違いない。


 【謎】犯人が犯行に使ったものは?→【手がかり】ロープが一束なくなっていました→【仮説】犯人はロープを木にひっかけて登った


 草刈によると蔵からロープが消えていたそうだ。
 犯人は西毬を襲うとき近くに隠れていたはずだ。
 その隠れ場所が木の上だと考えられないだろうか。
 つまり、犯人は隠れるためにロープを使い木に登ったのだろう。


 【謎】犯人が犯行に使ったものは?→【手がかり】空のポリタンク→【仮説】犯人はポリタンクを何かの入れ物として使った


 勝手口には空のポリタンクが置かれていた。
 見つけたときは何かの液体が少しだけ残っていた。
 犯人は、このポリタンクを入れ物として使ったに違いない。


 【謎】ポリタンクには何かが入れられていた?が出現!


 【謎】犯人が犯行に使ったものは?→【手がかり】そこのトイレで煙草吸ってたろ→【仮説】犯人は一永の煙草で証拠を隠滅した


 犯人は、一永がトイレで煙草を吸うことを知っていた。
 また、一永が煙草の不始末をすることも予想していたのだろう。
 犯人は犯行の証拠をダンボールに紛れ込ませて隠蔽したのだ。


 【謎】犯人が犯行に使ったものは?→【手がかり】そこのトイレで煙草吸ってたろ→【仮説】犯人は一永の煙草で火事を起こそうとした


 犯人は、一永がトイレで煙草を吸うことを利用した。
 トイレの外にダンボールを置けばポイ捨てした吸い殻で火事が起こる。
 犯人は、その火事の合間に事件の証拠隠滅を謀ったのだ。


 【謎】ポリタンクには何かが入れられていた?→【手がかり】ジュースの中に農薬が混入・・・→【仮説】犯人はポリタンクに農薬を入れた


 ジュースに農薬が混入された事件を犯人も知っていたに違いない。
 犯人は、その農薬を今回の事件でも使おうとしていた。
 そこで、使うまで隠しておくためにポリタンクを利用したのだろう。


 【謎】ポリタンクには何かが入れられていた?→【手がかり】死体の近くにあった水道→【仮説】犯人はポリタンクに水道水を入れた


 死体の近くにも、勝手口付近にも水道はあった。
 犯人は何かに使うためポリタンクに水を入れたはずだ。


 【謎】ポリタンクには何かが入れられていた?→【手がかり】灯油じゃない・・・→【仮説】犯人はポリタンクに灯油を入れた


 ポリタンクに入っていたのは水だと思っていたが・・・
 一般的には、ポリタンクは灯油を入れておるためのものだ。
 犯人も何かを燃やすためにポリタンクに灯油を入れたのだろう。


 【謎】力のある男性の犯行?→【手がかり】四十間家は呪われているのかも→【仮説】四十間家は怪力を持つ謎の人物に呪われている


 光永は「四十間家は呪われているのかも」と言っていた。
 呪いで人を怪力にして操ることができるのなら、その呪いによって、今回の殺人が起きたとも考えられる。


 シーン確認して、トロフィー:裏どりは推理の基本をゲット!


 【謎】力のある男性の犯行?→【手がかり】「「トキジク」ってやつを探してた→【仮説】一永は屋敷から外に出ていなかった


 「屋敷の中でトキジクを探していた」と一永は証言した。
 トキジク探しで、屋敷の外に出ていないのなら犯行は難しいはず。
 つまり一永の犯行ではないと考えられる。


 【謎】一永が外に出ていない証拠は?が出現!


 【謎】力のある男性の犯行?→【手がかり】こっちの腕の腱を切ったんです→【仮説】光永には木に刀を深く突き刺すほどの腕力はない


 光永は「昔、スキーで腕の腱を切る大怪我をした」と言っていた。
 その状態では刀を木に深く突き刺すことはできないだろう。
 つまり光永の犯行ではないと考えられる。


 【謎】力の弱い女性では犯行は可能?が出現!


 【謎】力のある男性の犯行?→【手がかり】父さんの部屋で付き添っていたよ→【仮説】光永には了永の部屋にずっといたアリバイがある


 「了永にずっと付き添っていた」と光永は言っていた。
 了永の看病をずっとしていたなら犯行に及ぶ時間はなかったはずだ。
 つまり光永の犯行ではないと考えられる。


 【謎】力のある男性の犯行?→【手がかり】庭の手入れをしてました+【手がかり】了永さんは倒れて会合は中止→【仮説】草刈は庭にいて会合の中断を知らなかった


 草刈は庭にいて「会合の中断を知らなかった」ち証言した。
 その証言を信じるならば彼は犯人ではない。
 なぜなら、客間に刀を取りに行くには広間の前を通る必要があるからだ。
 広間でずっと会合が行われていたと思っていた草刈には犯行は不可能だ。


 【謎】力のある男性の犯行?→【手がかり】屋敷には立ち入らないように・・・【仮説】草刈は了永の言いつけで屋敷に入れなかった


 草刈は、了永から屋敷に入らないよう言いつけられていた。
 草刈は、雇い主である了永の言いつけを絶対に守るはずだ。
 つまり草刈の犯行ではないと考えられる。


 【謎】一永が外に出ていない証拠は?→【手がかり】勝手口付近の状況+【手がかり】俺の足、でかくてね→【仮説】勝手口の外に一永の足跡はなかった


 勝手口の通路はぬかるんでいてたくさんの足跡が残っていた。
 一永の足はかなり大きいがそんな足跡は見当たらなかった。
 つまり、一永は勝手口から外には出ていないのだろう。


 【謎】一永が外に出ていない証拠は?→【手がかり】勝手口付近の状況+【手がかり】俺の足、でかくてね→【仮説】勝手口には一永が履ける靴はなかった


 勝手口には、一永が履けるほど大きい履物は置かれていなかった。
 つまり、一永は勝手口から外には出ていないと考えられる。


 【謎】力の弱い女性でも犯行は可能?→【手がかり】しばらく玄関に座り込んでいたわ→【仮説】蓉子は弱っていた犯行はできなかった


 「体調が悪くて玄関で休んでいた」と蓉子は言っていた。
 夫である了永が倒れ、精神的にも辛い状況下では犯行は難しいだろう。
 西毬の死体の状況から考えても蓉子には犯行は不可能と思われる。


 【謎】力の弱い女性でも犯行は可能?→【手がかり】食料品は麓から届けてもらう→【仮説】弥宵には刀を木に深く突き刺すほどの力はない


 「1週間に一度、食料品を運んでもらっていた」と弥宵は言っていた。
 麓を行き来することさえ難しいほど非力な彼女に、犯行は無理だ。
 刀を木に突き刺した人物は弥宵以外の誰かと見るべきだ。


 【謎】怪しい物音の正体は?→【手がかり】物音が聞こえたような気がして→【仮説】犯人が捜査の状況を窺っていた音だった


 死体発見現場を調べていたときに茂みから聞こえた物音・・・
 永司は、あの音を動物が立てた音と思ったようだが、犯人が茂みの中から捜査状況を窺っていたのではないだろうか。


 【謎】怪しい物音の正体は?→【手がかり】物がぶつかるような音が聞こえた→【仮説】犯人が西毬に刀を突き刺していた音だった


 「物がぶつかるような音を聞いた」と蓉子は言っていた。
 西毬の胸の刀は、かなりの力で打ちつけられたようだった。
 蓉子が聞いたのは刀を何度も打ちつける音だったのだ。


 【謎】怪しい物音の正体は?→【手がかり】物がぶつかるような音が聞こえた→【仮説】犯人が西毬を殴りつけていた音だった


 「物がぶつかるような音を聞いた」と蓉子は言っていた。
 西毬の後頭部には打撲痕があった。
 蓉子が聞いたのは、西毬の頭を何度も殴打した音だったのだ。


 【謎】怪しい物音の正体は?→【手がかり】物がぶつかるような音が聞こえた→【仮説】犯人が蔵を開けようとした音だった


 「物がぶつかるような音を聞いた」と蓉子は言っていた。
 犯人はロープを入手するため蔵に行った可能性がある。
 つまり、犯人が鞍に強引に入るため扉に体当たりしていた音に違いない。


 【謎】怪しい物音の正体は?→【手がかり】物がぶつかるような音が聞こえた→【仮説】土砂崩れが起きた音だった


 「物がぶつかるような音を聞いた」と蓉子は言っていた。
 麓へ下りる道では土砂崩れが起きていた。
 蓉子が聞いたのは土砂崩れの音だろう。


 真相が見えた!




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 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 机の上に、切落されたばかりの赤椿を発見。
 光永が、赤椿は四十間の因縁がある、と話し出す。


 今から100年前に、いくつかの殺人事件が起こった記録があるが、詳細まではわからなかった。
 それから、今から50年前の昭和47年、1972年に、了永の一人目の弟が大学の冬休みの登山中に滑落して死亡。ひとりで登っていたため発見が遅れ死に至ったのだが、現場のあたりには咲いていない赤い椿が落ちていた。
 そして、1982年、了永の年の離れた弟が、大学からの帰り道に飲んでいたジュースに中に農薬が混入されていて、それを飲んで死亡。その現場にも赤い椿がひとつ置いてあった。
 1982年は毒入りジュース事件が立て続けに起こり、多くが未解決のままとなっており、そのうちの一つとして処理された。


 1972年から10年ごとに、四十間家の人間が、何らかの理由で死ぬ事件が起きているらしい。


 10年ごとの不審死
 →その後も10年ごとに事件が起こったんですか?


 その後も四十間に縁のある者の不幸が10年ごとに繰り返され、残ったのは、ここにいる人物だけ、とのことで、光永は「四十間家は呪われているのかも」と話す。
 10年前、永司たちの母親が亡くなったとき、献花の中に差出人不明の椿が混じっていた。


 赤い椿
 →赤い椿には何かの意味がありそうだけど・・・


 そこへ蓉子がやってきて、四十間邸に向かう道で土砂崩れが起きて、今日いっぱいは医者が来るのが難しい、と告げる。
 さらに草刈もやってきて、「たいへんなことになりました」と告げる。


 草刈に連れられて庭に行くと、胸に刀を突きたてられた西毬の死体があった。
 西毬に突き立てられた刀が刺さっている部分からは血も流れている。


 外にずっといて屋敷内の状況を知らない草刈に、了永が倒れたことを草刈に伝えると、草刈は驚きながら、警察を呼ぶため、現場を離れる。
 永司は、「親父に毒を持った犯人と同じなのだろうか」とつぶやく。永司は、両方の事件が同一犯によるものだと考えているようだ。


 永司のまなざし
 →まさか私に調べろと?


 犯人を見つけ出してくれ
 →やるしかないですね


 光永と蓉子は、了永に戻に戻ると、永司とはるかは、了永に使われた毒の特定を行うため、西毬の遺体を調べる。
 西毬は大量出血しており、血の臭いがひどい。
 凶器となった刀は、柄の部分が特徴的なことから、客間に飾られていた刀に間違いない。
 西毬の身体を貫いた刀は、西毬の後ろにある木にも深く差し込まれている。
 永司いわく「15~20センチくらいは刺さっている」とのことで、犯人は相当な力のあるやつだ
 うっすら死斑が出ており、体温も下がってきているが、死後硬直がまだ始まっていないことから、死後1~2時間程度であることが判明。
 今が午後2時30分で、最後に西毬を見たのが午後1時だから、殺害時刻は午後1時から1時半の間と推定される。
 西毬は後頭部を殴られており、出血しているので、犯人は、まず後頭部を何かで殴ったあと、刀で胸を刺したのだろう。
 その時、近くの茂みから音が聞こえてくるが、永司は動物かなにかだろう、と答える。
 雨も降っていないのに、死体の近くのぬかるんだ地面を発見。
 近くに石鹸がぶら下がっている水道に繋がれたホースがあることから、何かを流したのだろうか?


 状況から考えて・・・
 →いや、そうは思えない


 家の人間に見られるリスクを冒してまで、刀を客間からとってくる理由がないことから、外部の者ではなく、屋敷の中にいる誰かによる犯行だ。


 いったん屋敷に戻り、アリバイを精査することになった。
 みんなが広間に集まったのは、12時。
 午後1時ごろ了永が倒れて会合が中断、西毬は外へ。
 そして、犯人は、1時半までの間に西毬を昏倒させ、刀で刺した。
 広間から犯行現場までは往復で5分くらいかかるため、犯行時間を含めると15分くらい必要だ。
 この時間に外に出ていた人間を探せばいいので、午後1時からのアリバイを確認することになった。
 ずっと一緒にいたはるか、明里、永司と、毒を盛られた了永を除外すると蓉子、一永、光永、弥宵、草刈の5人が容疑者だ。
 明里が了永の様子を見に行き、残されたはるか、永司。


 永司を見て・・・
 →任せてください


 蓉子に午後1時から1時半までアリバイを確認すると、病院に電話しようと思って玄関まで出たが、めまいがして座り込んでしまった。しばらくしたら治まってきたので、1時半ごろに部屋に戻ったが、誰とも会っていない。
 でも、部屋の窓を開けていたから、遠くて物がぶつかるような音が聞こえた、とのこと。


 物がぶつかるような音
 →被害者は後頭部を殴られていた


 一永に午後1時から1時半までのアリバイを確認すると、ずっと屋敷にいてドキジクを探していた。
 玄関にずっといた蓉子も、誰も通っていない、と証言する。
 勝手口から出たのでは?とはるとが言うと、一永は、勝手口には俺に合うサイズの外履きは置いていない、と答える。
 はるかが、あらかじめ靴を勝手口に移動させていたのでは?と言うと、一永は、蓉子がずっと玄関にいるなんて事前に予測できたことじゃない、と答える。
 はるかが一永の足のサイズを確認すると、確かに足のサイズは大きいようだ。


 光永は、了永の部屋で意識のない了永にずっと付き添っていた、と答える。
 そして、光永は、自分の右腕を見せて「スキーで大きな怪我をしてこっちの腕の腱を切ったんです。だから重たいものは持てないし、あんなふうに刀を突き立てるなんてできません。」と話す。


 草刈に話を聞きに行くと、警察とは連絡がとれたが、道路が復旧するまでは行けない、と言われた、と答える。
 永司が、現場の周りが濡れていたので、ホースを使ったのかを確認すると、草刈は、今日は使っていない、と答える。
 草刈は、了永から今日は身内とお客様だけで話をするので屋敷には立ち入らないようにと言われたいたので、ずっと庭の手入れをしていて、誰にも会っていない、と話す。
 そして、草刈は、蔵に道具を取りに行ったときに、ロープが一束なくなっていました、と話す。


 ロープが一束なくなっていた
 →一束ってどれくらいの長さですか?


 30メートル以上あった、と草刈は答えた。


 はるかが、赤い椿が咲いている場所を尋ねると、草刈は、了永がいい顔をしないので、この屋敷にはない、と答える。


 弥宵にアリバイを尋ねると、了永が倒れた後、夕食の支度のため台所に戻り、醤油を切らしたので、午後2時ごろ蔵に取りに行った、と答える。
 四十間家では、1週間に一度、麓から食料品を届けてもらっており、それを蔵で保管しているとのこと。
 蔵は、西毬の死体があった場所の近くだが、目が悪い弥宵は死体には気づかなかった、と答える。


 弥宵が、変な臭いがする、と言い出し、周囲を探すと、束ねられたダンボールが燃えている。
 草刈が、勝手口の空のポリタンクがある、と言うので、はるかと永司が取りに行く。


 勝手口には、空のポリタンクがいくつか置かれている。


 ポリタンクの液体
 →においを嗅ぐ


 はるかはポリタンクの中に残っていた液体のにおいを嗅ぐと、においがないので、灯油ではなく水が入っていることに気付く。


 水を入れたポリタンクをもってボヤの現場に戻ると、草刈がそれを使って無事に消火できた。
 トイレでタバコを吸っていた一永が、窓から吸い殻をポイ捨てして、ちょうどそこにあったダンボールが燃え出したのだ。


 弥宵も草刈も、最近ポリタンクは使っていない、と言うので、はるかがポリタンクをよく調べると、ポリタンクに付いていた桜の花に気付く。


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 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 はるかは、四十間佳乃についてスマホで調べようとするが電波が不安定で、ネットにつながらない。
 明里から、関東大震災や第二次世界大戦でその後の記録が曖昧で、佳乃がどうしていたかも不明なまま、と言われる。
 そこへ四十間家の人たちが、広間に戻って来た。
 了永は、これから話すことは、はるかと明里には証人として聞いてほしい、と言って話し出す。


 四十間桜が咲いたら当主は家のすべてをひとりの後継者に譲らなければならないが、自分はこの責務を放棄する。
 先代もこのしきたりをやめようとしたと聞いているが、改めて自分の代で終わりにすることにした。
 この家は売るので、今回が最後の桜参りになる。
 息子たちはこの屋敷に縛られることなく自由に生きろ。


 四十間家の歴史
 →まさか、後継者に譲られてきたのは不老の実?


 了永は、すべての財産は均等に分配するというと、永司は、四十間家の不老不死の研究はどうなるのか、と尋ねる。
 了永は、形ばかりの研究だから、誰も困らない、と答える。
 永司が、死んだ母親から聞かされた100年ごとの桜参りで受け継がれきた不老の実のトキジクのことを聞くと、了永は、何も知らない、と突っぱねる。
 永司は、トキジクの実を使えば母さんは救えたかも、と言い出す。


 不老の実
 →本当に不老の実はあるかも・・・


 永司は、トキジクを研究して未来の医療に役立てたい、と話すと、了永は、「人の命を救うことと、本来あるべき命の在り方を変えることとは違う。万物はすべて移ろいゆき、命をつなぎやがて滅びる。我々は先人の想いを胸に、限りある日々をつつましく生き、その記憶だけ抱えて死ぬべきなのだ。」と答える。
 そして、了永は、あの白骨死体は四十間の人間が始末しないといけない、と話す。
 そこへ、了永が雇った探偵の西毬真琴がやってくる。
 真琴は、白骨死体のニュースをみて真っ先に連絡してきたとのこと。


 西毬真琴・・・!?
 →映画『殺意のDNA』の俳優?


 はるかは、明里に、あの探偵は映画版の俳優なのか?と尋ねると、明里は否定する。
 真琴は永司に向かって、不老の実を研究して医療の未来に役立てないと言っているが、本当は亡くなった母親を利用して、父親に意趣返ししたいだけなのでは?と言い出し、永司は、それを否定する。
 真琴は、自分がここへ来た理由を話し出す。


 ちょうど100年前の大正11年に四十間家はある事件に見舞われた。
 自分が調べた限り他にも複数の事件が四十間家の周辺で起こっている。
 四十間家の周りでは人が死に過ぎているので、調査にしに来たとのこと。


 了永は、四十間家に決着をつけるため真琴に調査を依頼したことと、多くの誤解が残されたまま四十間家を終わらせるのは忍びないので、正しい形であれば世に出すことは構わないので、はるかにしっかり取材してほしい、と話す。


 よろしく、作家さん
 →よろしく、探偵さん


 そこへ弥宵がお茶を持ってやってくる。
 真琴が毒を警戒して、自分が注ぐと言ったので、はるかも手伝う。
 了永がお茶の一口飲み、「賢木の家が滅びたというのに、四十間もまたこのような結末になるとはな」と言ったあと、苦しみ出し、床に倒れてしまう。
 医者に電話をかけるため真琴は庭に出ていく。
 了永は、医者はいらん、と言っている。


 弥宵が湯呑を取ろうとして
 →湯呑に触っちゃいけない


 はるかが弥宵に湯呑に触らないように言い、了永が横になれるよう布団の用意を頼むと、弥宵は寝室へ向かおうとするが、医者への連絡を済ませた真琴が戻って来て、弥宵を制止する。
 真琴は床にこぼれたお茶の舐めて、毒はヒ素の類だろう、と告げる。
 はるかと真琴は、湯飲みには何もないことを確認した、と皆に話す。
 急須のお茶に毒が入っていた、ということになり弥宵の疑いがかかるが、弥宵は、台所にあったいつものお茶を使ったが、ずっと見ていたわけではない、と答える。


 急須に毒が・・・
 →毒を入れる機会は全員にあった?


 真琴が、玄関にこれがあったと赤い椿と皆に見せると、光永は「また赤い椿」とつぶやき、蓉子は膝から崩れ落ちてしまう。


 了永を寝室に連れて行き布団に寝かせたが、真琴はどこかに行ったまま帰ってこないし、救急車もこないため、蓉子がもう一度電話を掛けにいく。
 一永は、なぞか落ち着きなく屋敷をうろうろと歩き回っている。
 永司は、真琴がヒ素のようなものと言っていたが、ヒ素は無味無臭の物質で舐めたくらいじゃわかるようなもんじゃない、と話す。
 それを聞いたはるかは、四十間家のルールなら了永を確実に狙える、と言い出す。


 【謎】四十間家のルールとは?→【手がかり】四十間家の着席の順序→【仮説】了永が着席するまで誰も座らない


 広間で会合が始めり四十間家の人たちが着席する際、全員が当主である了永の着席を待っていたようにみえた。
 四十間家では、当主より先に行動しない決まりがあるようだ。


 【謎】四十間家のルールとは?→【手がかり】四十間家の着席の順序→【仮説】四十間家では了永が上座につく


 広間で会合が始まり四十間家の人たちが着席する際、上座には誰も座らず、当然のように了永がその席に座っていた。
 四十間家では、了永が上座につく決まりがあるのだろう。


 【謎】四十間家のルールとは?→【手がかり】桜参りの作法→【仮説】桜参りでは了永の後に皆が行動する


 桜参りが始まると、四十間家の皆は、桜に向かって頭を下げた。
 あのとき、まず了永が一礼し、それを見届けてから皆が従った。
 四十間家では、皆が了永より先に行動しない決まりがあるようだ。


 【謎】四十間家のルールとは?→【手がかり】了永が着席するまで誰も座らない


 はるかは、四十間家では何かするときは、まず了永からであることに気付く。
 それを永司に確認すると、昔からそうだ、とのこと。
 犯人がそのことを知っていれば、最初にお茶を飲むのは了永だから、急須のお茶に毒を入れても問題はない。他に飲む人がいるかもしれないが、確実に了永に飲ませることはできるのだ。


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 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 気になったのは・・・


 →犯行現場→せつはどこで殺害された?→せつは保管室で殺された


 地下の廊下に残された血痕や保管室の状態から、犯人は犯行現場を偽装している可能性が考えられる。[本当の犯行現場]が、この事件では重要になるだろう。


 →犯行に使用されたもの→犯人が犯行のために使ったものは?→犯人は、せつを平将門の刀で斬り殺した


 保管室にあった出品物や調度品には、犯行に使えそうなものもあった。
 せつを保管室におびき寄せてさえすれば、手ぶらでも犯行は可能だ。
 [何が犯行に使われたか]が、真相を解明する上で重要となるだろう。


 →木乃伊→何者かが木乃伊に変装した目的は?→何者かは犯人が木乃伊だと思わせようとした


 木乃伊が今も生きているなんて、信じられるわけがない。
 地下の廊下で遭遇した動く木乃伊は、おそらく何者かによる変装だろう。
 木乃伊に変装した目的が何にせよ、[木乃伊は何者かの変装だった]という点が事件の核であることは間違いない。


 →その他→せつは何を企んでいた?→せつは出品物を盗み出そうとしていた


 せつは銀作を説得して保管室の鍵を受け取った。
 せつは『他の出品物に傷を付けて売買会を有利に進めるため』と話していたが、本当にそうだろうか?
 せつの[本当の目的]は何だったか、推理してみるのもいいだろう。


 推理がまとまった佳乃は、全員が集まっている談話室で、「この中に犯人がいる」と言って、話し出す。


 正午前に地下の廊下で、佳乃、如水、将憲が見たあの木乃伊は
 →木乃伊は誰かの変装だった


 それ聞いた将憲は、「犯人はせつさんを殺害したあと木乃伊に変装して我々の目の前に現れた。」と言うと、きぬが、「だとしたら木乃伊を目撃したときに談話室にいなかった人が犯人ってことね」と続ける。


 銀作は・・・
 →犯人ではありません


 銀作が犯人ではない理由
 →銀作が犯人ならば木乃伊に鍵を持たせない


 せつの遺体を発見した後廊下の奥で木乃伊が見つかったが、その手には保管室の鍵が握られていた。
 銀作にとってせつに鍵を貸したということは誰には知られたくない秘密のため、銀作が犯人なら木乃伊に鍵を持たせず、必ず回収したはず。
 でないと、鍵の保管者である銀作が真っ先に疑われてしまうから。


 木乃伊に変装したのは誰か?
 →玄関ホールにいた面々は木乃伊に変装できない


 木乃伊に変装したたのは殺されたせつ。


 被害者のせつは・・・
 →木乃伊騒ぎの後に殺された


 せつは木乃伊騒ぎのあった正午より後に殺害された。
 木乃伊騒ぎの前の時間は、せつを含めてすべての人が自由に行動できた。
 せつは木乃伊に変装して、保管室の鍵をかけ、保管室の外で他の人間が来るのを待っていた。
 せつの目的は、保管室を荒らして皆の出品物の価値を下げ、相対的に自分の出品物の価値を上げようとした。
 木乃伊に変装して姿を現したのは呪いの信憑性を高め、落札価格を吊り上げるためだった。
 せつは、銀作の木乃伊、将憲の刀、如水の竜の血で、生ける屍を演じ、木乃伊の変装を解いて何食わぬ顔で皆と合流するつもりだったが、殺された。
 せつは正午過ぎまでは生きていた。


 犯人は・・・
 →南将憲


 木乃伊騒ぎのあとせつ以外の人間は談話室に集まっていた。
 売買会が始まる時間になってもせつが戻ってこないため、一人でせつを探しに行った将憲は、保管室へ行きせつを殺害した。
 そして、せつから鍵を奪って保管室を閉め、持ち出した木乃伊を廊下の奥に放置してから、談話室に戻った。


 観念した将憲は話し始める。


 自分が保管室に行ったとき、保管室の扉は開いており、中でせつが木乃伊の変装を解いていた。
 出品物が荒らされていることに気付いたので、せつに詰め寄ったらもみ合いとなり、思わず刀でせつを斬ってしまった。
 その後、せつの起こした木乃伊騒ぎを利用すれは自分に疑いの目が向かないと思い、木乃伊を廊下の奥に放置した。
 不老長寿について研究しているのは嘘で、本当はある人に雇われてトキジクを探していた。
 3日ほど前にせつからこの売買会のことを聞き、トキジクが出品されるかもしれないと期待して参加した。
 競り落とすつもりでいたが、落札できなくても帰りの夜道で襲って奪えばいい、と考えていた。


 トキジクは・・・
 →どこかに隠してありますよね


 佳乃は、トキジクは元々自分の物だったが誰かに奪われた、と打ち明ける。
 如水が、盗ったのはせつで、銀作も知っていた、と指摘するが、銀作は黙ったまま。
 佳乃が、トキジクを返してほしい、と言うと、将憲は、手に入れてすぐ、表にいる使いの物に渡したのでもうない、と答える。
 将憲は、ここで逃げたら犯人だと告白したも同然なので、あえてここに残った、とのこと。
 如水が、雇い主について尋ねると、将憲は、一度も会ったことはないが、使いの者が赤椿と呼んでいた、と話す。


 やがて警察がやってきて、南将憲は逮捕された。
 佳乃は、如水に、トキジクのことを話す。


 四十間家は代々トキジクを賢木家から譲り受けて、100年ごとの桜参りで選ばれた者だけが食べていた。
 しかし賢木家がトキジクを狙う何者かに滅ぼされてしまった。
 四十間家にもたったひとつ残っていたが、その事件を受けてトキジクの存在を公にしないよう隠してきた。
 自分が、それを父親の元永から託された。
 乳はよく、「いつまでも老いずにいるというのは、人としてあるねき生き方ではない」と話していた。
 父は、四十間の家に背く覚悟で、代々伝わるトキジクを佳乃に託したので、自分は絶対に赤椿から取り返したい、と。


 如水に、なかなか頑固だと指摘された佳乃は、母親譲りだ、と答える。
 佳乃は、母親とは幼い頃に生き別れており母親の記憶がない、と言いながら、形見の根付を見せる。
 佳乃は、小説家になって、自分が書いた小説を読んでもらった読者に会って、感想を聞いてみたい、と父親に話したが、四十間家は医学の家系だから結婚して子供を産め、と反対されたとのこと。
 それを聞いた如水は、その頑固さがあれば道も開ける、と答える。


 佳乃が、如水がトキジクを狙っている理由を尋ねると、如水は懐からトキジクを取り出す。


 如水が持っているのは・・・
 →いや、私のとは少し違う・・・


 如水は、「ある事情があって、これを守りながら赤椿をさがしている。賢木家も赤椿に滅ぼされた。こいつには関わるな。不老は死を呼ぶ。不老の私が言うんだから間違いない。」と言い出す。
 佳乃の叔父の四十間永山との恋人の長浜常盤子がお供をひきつれてやってきたのを見て、如水は姿をくらます。
 トキジクを狙っている永山から逃げ出した佳乃だが、また熱を出して倒れてしまう。


 永山のお供に追われて・・・
 →じっどしてやり過ごそう


 如水といっしょに逃げることになった。


 スコア600で、ランクSをゲット。
 トロフィー:頭脳明晰、うろつく木乃伊をゲット!


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 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 トロフィー:歩み始めた探究者をゲット!


 【謎】木乃伊の正体は?→【手がかり】木乃伊がつけていた仮面→【手がかり】木乃伊に巻かれていた包帯→【仮説】木乃伊は誰かの変装だった


 トロフィー:突然のひらめきをゲット!


 木乃伊は仮面をつけその全身に包帯も巻かれていた。
 顔と体が隠れるような様相なら木乃伊になりすますことは簡単だ。
 目撃した動く木乃伊は誰かが変装した姿に違いない。


 【謎】木乃伊の正体は?→【手がかり】生ける屍と呼ばれている→【仮説】木乃伊は生きていた


 銀作に話しによればこの木乃伊は今も生きているはず。
 実際に地下では動く木乃伊が目撃された。
 あの木乃伊が木箱から這い出てさまよい歩いていたのだろう。


 【謎】何者かが木乃伊に変装していた?→【手がかり】古富谷きぬ→【仮説】きぬが木乃伊に変装していた


 動く木乃伊を地下で目撃して慌てて玄関ホールに戻った。
 あのとききぬは急いで木乃伊の変装を解き秘密の通路を通り、真っ先に談話室に戻ったのかもしれない。
 木乃伊に変装していた人物はきぬだったのでないか。


 【謎】何者かが木乃伊に変装していた?→【手がかり】後藤銀作→【仮説】銀作が木乃伊に変装していた


 動く木乃伊を地下で目撃して慌てて玄関ホールに戻ったとき、少し遅れて合流した銀作には変装を解く時間があったはずだ。
 木乃伊に変装していた人物は銀作に違いない。


 【謎】何者かが木乃伊に変装していた?→【手がかり】南将憲→【仮説】将憲が木乃伊に変装していた


 動く木乃伊を目撃したときの将憲は本当に将憲だったのだろうか?
 将憲によく似た共犯者だった可能性も被芸はできない。
 その共犯者は、せつを探しに出て本物の将憲と入れ替わった・・・
 将憲が木乃伊に変装することは不可能ではない。


 【謎】何者かが木乃伊に変装していた?→【手がかり】玄関ホールに集まった人々→【仮説】玄関ホールにいた面々は木乃伊に変装できない


 動く木乃伊を地下で目撃して慌てて玄関ホールに戻ったとき、みんながすぐに集まってきた。
 変装を解いて戻ってくるほどの時間はなかったはずだ。
 玄関ホールにいた面々には木乃伊の変装はできない。


 【謎】何者かが木乃伊に変装した目的は?→【手がかり】地下の廊下の奥で遭遇した木乃伊→【仮説】何者かが木乃伊が生きていると思わせようとした


 地下で目撃された動く木乃伊が何者かの変装だったら、変装して、その姿を見せたのには何か目的があったはず。
 木乃伊が生きていると思わせようとしたのではないか


 【謎】何者かが木乃伊に変装した目的は?→【手がかり】地下の廊下の奥で遭遇した木乃伊→【仮説】何者かが犯人を木乃伊だと思わせようとした


 地下で目撃された動く木乃伊が何者かの変装だったなら、変装して、その姿を見せたのには何か目的があったはず。
 せつを殺害したのは木乃伊だと思わせようとしたのではないか。


 【謎】何者かが木乃伊に変装した目的は?→【手がかり】木乃伊に驚く面々→【仮説】何者かは木乃伊を使って皆を驚かせようとした


 銀作が地下の保管室で木乃伊のお披露目をしたとき、その場にいた誰もが驚きを隠せなかった。
 それを見た何者かが、いたずらの感覚で木乃伊に変装したのだろう。


 【謎】変装するために使われたものは?→【手がかり】木箱に入っていた包帯と仮面→【仮説】木乃伊の包帯をほどかなくても変装は可能


 木乃伊が入っていた木箱には包帯とぼろきれが詰められていた。
 何者かは、あのぼろきれを使って木乃伊に変装したのだろう。
 わざわざ木乃伊の包帯をほどかなくても変装は可能だ。


 【謎】変装するために使われたものは?→【手がかり】木乃伊が持っていた血まみれの刀+【手がかり】竜の血の入った小瓶→【仮説】血まみれの刀は木乃伊を恐ろしく見せる偽装


 刀を染めていた赤い液体はおそらく竜の血だろう。
 木乃伊に変装した何者かは偽装工作をしたのだ。
 まるで、今誰かを殺してきたかのように・・・


 【謎】変装するために使われたものは?→【手がかり】トキジク→【仮説】トキジクは変装につかわれていない


 木乃伊の変装にトキジクは必要なさそうだ。
 なのに、再び保管庫に入ったときトキジクはなくなっていた。
 トキジクがなくなっていた理由は、別にあるはずだ。


 【謎】犯人が犯行のために使ったものは?→【手がかり】木箱→【仮説】犯人は、せつを木箱に閉じ込めて窒息死させた


 出品物のひとつ、木乃伊。
 その木乃伊を入れていた木箱は人が入るほど大きなものだ。
 犯人は、せつを木箱の中に押し込み、窒息死させたのだろう。


 【謎】犯人が犯行のために使ったものは?→【手がかり】平将門の刀→【仮説】犯人は、さつを平将門の刀で斬り殺した


 出品物のひとつ、平将門の刀。
 せつの首元にあった切り傷。
 犯人は平将門の刀でせつを斬り殺したに違いない。


 【謎】犯人が犯行のために使ったものは?→【手がかり】竜の血→【仮説】犯人は、せつに竜の血を飲ませた


 出品物のひとつ、竜の血。
 犯人は、竜の血が本物か確かめるために、せつに、それを飲ませたのだろう。


 【謎】犯人が犯行のために使ったものは?→【手がかり】竜の血→【仮説】犯人は地下の廊下の血痕を残すため竜の血を使った


 出品物のひとつ、竜の血。
 犯人は本物の血痕に見せかけるため、地下の廊下に点々と竜の血を垂らしたのだろう。


 【謎】犯人が犯行のために使ったものは?→【手がかり】木箱の中に入っていた木乃伊+【手がかり】呪い殺されたかも→【仮説】犯人は、せつを木乃伊の呪いで呪い殺した


 出品物のひとつ、木乃伊。
 将憲も恐れていたが木乃伊の呪いが本当にあるなら・・・
 犯人は、せつに木乃伊を触らせその呪いが降りかかるようにした。
 つまり、せつを呪い殺した。


 【謎】犯人が犯行のために使ったものは?→【手がかり】トキジクが入っていた小箱→【仮説】犯人は、せつをトキジクの小箱で殴り殺した


 出品物のひとつ、トキジク。
 トキジクを入れていた小箱は手に取って殴るには十分な大きさだ。
 犯人は、その箱でせつを殴り殺したのだろう。


 【謎】木乃伊の目的は?→【手がかり】不老の果実を守り続けている家→【仮説】木乃伊は不老の果実を取り戻そうとした


 せつによると、不老の果実を代々守り続けている家があったらしい。
 木乃伊がその家の一族ダッタナラトキジクを守るため、せつを殺して奪い返したとも考えられる。


 【謎】木乃伊の目的は?→【手がかり】木乃伊を食べると長生きするって→【仮説】木乃伊は不死の仲間を増やそうとしていた


 木乃伊の肉を食べると長生きするという噂は昔からある。
 木乃伊は自身と同じ不死の仲間を増やすため、自らの肉を食べさせようと徘徊したのではないか。


 【謎】木乃伊の目的は?→【手がかり】人の血を求め夜中にさまよう→【仮説】木乃伊は血を求めていた


 銀作によると、木乃伊は人の血を求めてさまようことがあるらしい。
 その噂通り木乃伊は血の臭いを嗅ぎつけ、地下の暗がりをうろついていたかもしれない。


 【謎】せつはどこで殺害された?→【手がかり】地下の廊下に点々と続く血→【仮説】せつは地下の廊下の奥で殺された


 血痕は地下の廊下の奥から保管室まで点々と続いていた。
 犯人は地下の廊下の奥でせつを殺害して立ち去った。
 その際に、せつを襲ったときの凶器から血が垂れたのだろう。
 つまり、せつは地下の廊下の奥で殺されたということだ。


 【謎】せつはどこで殺害された?→【手がかり】保管室の血だまり→【仮説】せつは保管室で殺された


 保管室には血だまりができていた。
 保管室以外の場所で殺されたなら血だまりはそこにできるはずだ。
 つまり、せつは保管室で殺されたということだ。


 【謎】鍵を管理していた銀作の犯行?→【手がかり】木乃伊が持っていた鍵+【手がかり】鍵を渡したのを誰にも知られるな→【仮説】銀作が犯人なら木乃伊に鍵を持たせない


 銀作はせつに内緒で鍵を渡し「必ず返せ」と言っていた。
 一方、地下の廊下の奥で発見された木乃伊は保管室の鍵を持っていた。
 これでは、鍵の管理者である銀作が真っ先に怪しまれることになる。
 もし銀作が犯人なら必ず鍵を回収したはずだ。


 【謎】鍵を管理していた銀作の犯行?→【手がかり】木乃伊が持っていた鍵+【手がかり】鍵を渡したのを誰にも知られるな→【仮説】銀作は鍵を現場にあえて残した


 銀作は、せつに保管室の鍵を内緒で渡していた。
 そして、地下の廊下の奥にあった木乃伊は保管室の鍵を持っていた。
 銀作は「せつに渡した鍵が犯人の手に渡ったのだ」とでも説明すれば、容疑は自身以外へ向くと考え鍵を現場にあえて残したのだろう。


 【謎】保管室で何が起きた?→【手がかり】せつは鍵を受け取った→【仮説】せつは殺害される前に保管室を荒らした


 トロフィー:進み続ける探究者をゲット!


 保管室の鍵はせつが銀作から受け取っていた。
 せつは、その鍵で保管室に入り何らかの目的で室内を荒らしていた。
 その際、犯人に襲われたのではないだろうか。


 【謎】保管室で何が起きた?→【手がかり】荒らされた保管室→【仮説】犯人は証拠を隠すために保管室を荒らした


 保管室の鍵を壊して入ったとき室内は荒れた状態になっていた。
 犯人が、せつを殺害したとき保管室に何らかの証拠が残ったため、その証拠を隠そうと、犯人は保管室を荒らしたに違いない。


 【謎】保管室で何が起きた?→【手がかり】荒らされた保管室→【仮説】犯人とせつは保管室の中で激しく争った


 保管室の鍵を壊して入ったとき室内は荒れた状態になっていた。
 犯人が、せつを襲ったとき無抵抗だったとは考えられない。
 つまり、保管室の中で犯人とせつの争いがあったのだろう。


 【謎】せつは何を企んでいた?→【手がかり】荒らされた出品物→【仮説】せつは売買会を中止させようとしていた


 せつの死体を発見したとき出品物は荒らされた状態だった。
 せつは殺害される前出品物を意図的に壊して、売買会を中止させようとしたのかもしれない。


 【謎】せつは何を企んでいた?→【手がかり】荒らされた出品物→【仮説】せつは出品物を盗み出そうとしていた


 せつの死体を発見したとき出品物は荒らされた状態だった。
 せつは、出品物を盗もうとしていたのかもしれない。
 そのことに気付かれないように保管室を荒らしたのではないか。


 【謎】せつは何を企んでいた?→【手がかり】トキジクが・・・なくなっている→【仮説】せつはトキジクで不老になろうとしていた


 せつの死体を発見したときトキジクがなくなっていた。
 せつは、自身の出品物であるトキジクが惜しくなり、自ら食べて、不老になろうと考えていたかもしれない。


 【謎】せつは何を企んでいた?→【手がかり】トキジクが・・・なくなっている→【仮説】せつはトキジクを隠そうとしていた


 せつの死体を発見したときトキジクがなくなっていた。
 せつは、自身の出品物であるトキジクが惜しくなり、なくなったようにみせかけてどこかに隠そうとしたのだろう。


 【謎】なぜ銀作はせつに鍵を渡した→【手がかり】銀作は平手打ちされた→【仮説】銀作にはせつに歯向かう度胸はない


 銀作はせつから平手打ちを受けていた。
 少なからず、銀作とせつは特別な関係のようにもみえたが、それ以上に、銀作はせつが怖くて保管室の鍵を渡したのだろう。


 【謎】なぜ銀作はせつに鍵を渡した→【手がかり】特別な関係だと思います→【仮説】銀作はせつを愛していた


 銀作とせつは特別な関係だった。
 それを裏付けるように銀作は保管室の鍵を渡した。
 せつを愛しているからこそ、鍵を渡すことを断れなかったのだろう。


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 今日の春ゆきてレトロチカはどうかな?


 大正11年、東京市内某所にある後藤銀作の屋敷にて、ある個人売買会が行われる予定になっており、そこで不老の果実トキジクが売りに出されるという噂と聞きつけた四十間佳乃は、トキジクを手に入れるために、売買会に参加する方法を探っていた。


 銀作は南将憲の後ろで庄田せつの背中を触りながら、館にせつと将憲を招き入れる。
 それを、遠目に見ていた佳乃は、男性とぶつかってしまう。
 男性が落とした赤い液体の入った瓶を拾った佳乃は、家で豚を飼ってたことがあったので、瓶の中身が豚の血であることに気付く。
 男に向かって豚の血であることを指摘するが、男は「大事なものだから」と言って瓶を懐にしまう。


 大事なもの?
 →だったら一緒に参加させてもらえないかしら


 佳乃は、「何と偽って出すの?」と尋ねる。


 君は誰だ?
 →四十間佳乃


 佳乃は、「私も個人売買会に参加したいんです。でも参加者は不老不死に関わる品物を用意しないといけないと聞いてますが、あの人は違う。」と話すと男は興味深そうに佳乃を見る。
 佳乃は、中に入っていった女性は、つれの男性に見つからないよう館の主人となれ合っていたので、たぶん売買会の主人と特別な関係だ、と話す。
 佳乃は、豚の血だと言いふらされたくなかったら、中に連れて行ってほしい、と男に頼みこむ。
 男は、「君の推理は間違っている。彼女はれっきとした参加者だ。」と言って先に行ってしまうが、佳乃の方を振り返り、「来ないのか?君の観察眼はおもしろい、役に立ちそうだ。」と声を掛ける。


 館の入口で銀作に挨拶した男は、久坂如水と名乗る。
 銀作との会話で、如水はせつの紹介で個人売買会に参加したことを知る佳乃。
 如水は銀作に、佳乃を自分の供の者だと紹介する。
 ふと佳乃が屋敷の方に目をやると、2階の窓の内側を黒い影が通り過ぎていくを見る。


 人・・・?
 →そこの窓に変なものが・・・


 よく見ると、壁に飾られた黒い般若の面だった。


 談話室に集められた一行は、銀作から1時間後の正午から売買会を始める、と言われる。
 骨董屋の古富谷きぬが、今日の売買会は、参加者が持ち寄った不老長寿に関する品物を並べて、気に入った物を競り落とす、というものだと説明する。
 せつは、怪奇小説蒐集家とのことで、不老長寿に興味がある、と話す。
 如水は、豚の血を竜の血だと偽って、参加者に見せる。


 トロフィー:駆け出しの観察眼をゲット!


 竜の血は、飲めば不老になるという伝説があるらしい。
 将憲は、平将門の刀を持ってきた。
 平将門の首は、斬り落とされて後も腐らなかったらしい。
 医学者で陸軍科学研究所で働く将憲は、兵士の身体強化、ひいては不老長寿についての調査と研究をしているとのこと。
 せつが持ってきたのは小箱に入ったトキジクだった。
 ある地方に不老の果実を代々守り続けている家がったが、没落し数あったトキジクはすべて失われてしまったが、せつは偶然にも手に入れたとのこと。
 佳乃は、このトキジクを取り戻そうとしているのだった。


 銀作は貴重な品々を鍵のかかる場所に保管しよう、と言って一行を地下に案内する。
 最後尾を歩く佳乃に如水は、声を掛ける。
 目的はトキジク
 →なぜそう思うんです?


 はぐらかそうとする佳乃に対し、如水は、本当のことを話す気がないなら帰らせる、と言い話す。
 そこへはぐれた二人を探しに銀作がやってきたので、如水は、あとでしっかりと話してもらうぞ、と言っていったん話を終わらせる。


 一行は、地下の保管室に品物を置く。
 保管室は外側から鍵をかけることができ、その鍵は銀作が持つ。


 将憲が大きな木箱に気付く。
 銀作の出品物の木箱の中に入っていた木乃伊だった。
 木乃伊は全身に包帯が巻かれ、仮面をつけている。
 木乃伊を食べると長生きする話があるが、この木乃伊は生きる屍と呼ばれており、人の血を求めて夜中に彷徨っているらしい。
 銀作が鍵をかけて、一行は談話室に戻る。


 庭で如水に問い詰められた佳乃は、トキジクは元々自分の家にあったものだから、取り戻したい、と答える。
 父親からこれを持って家を出ろ、とトキジクを託された佳乃だが、行く当てもなくお寺の境内で行き倒れてしまい、目覚めたらトキジクがなくなっていた。
 あちこち探しているうちに、ある骨董屋から、この個人売買会のことを聞き、やってきたとのこと。
 それを聞いた如水は、自分はトキジクを盗みに来た、と打ち明け、佳乃に、自分と手を組んで協力してトキジクを手に入れよう、と提案する。


 私と手を組まないか?
 →たしかに、協力してくれると助かるけど・・・


 佳乃は、如水にトキジクを渡すわけにはいかない、と答えるが、如水は体調が万全でない佳乃に気付き、「後で話し合えばいい、私を敵に回すならそれでも構わないが、その時は皆に真実を話すぞ」と言い出す。
 佳乃と如水が話し合っていると、すぐ近くの部屋の中から銀作とせつとの会話が聞こえてきた。


 せつが、自分たち以外の出品物を安く買いたいので、ネズミにかじられた風にキズをつけるため、鍵を貸してほしい、と銀作に頼むが断わられてしまう。
 せつは銀作を平手打ちし、今回不老にまつわる品を集めたのは、銀作に少しでも長生きしてほしいからだ、と言い出し、とうとう銀作は「鍵を渡したのを誰にも知られるな」と言って、せつに鍵を渡してしまう。


 熱がぶり返した佳乃は、意識を失ってしまうが、如水に介抱され、約20分後に目覚める。
 もうじき正午になり売買会がはじまってしまうが、佳乃の体調はすぐれない。


 協力する?
 →わかりました


 と、言った佳乃が、トキジクは譲りませんけど、と念を押すと、如水は、勝気なのは嫌いじゃない、と答える。


 部屋を覗くと銀作が一人でいる。
 どうやらせつは保管室からまだ戻って来てないようだ。
 トキジクを取り戻すのは今だばかりに二人は保管室へ向かうが、間に合わず、せつと入れ違いになり保管室の鍵はかかっていた。
 売買会の時間になっても来ない如水と佳乃を探しに将憲がやってくる。
 将憲にここで何をしているかを問い詰められた如水は、せつが銀作から鍵を借りるところを見てしまい、出品物に何かあったら困るので見に来た、と答える。
 将憲は、せつがどこにもいない、と言いだす。
 佳乃は、地下の廊下に点々と続く血を見つける。


 血・・・?
 →誰かが廊下の奥にいる?


 廊下の奥にいくと、全身に包帯を巻きつけた仮面の木乃伊が血まみれの刀を振りかざしてきたので、3人は逃げ出す。
 1階の玄関ホールに戻ると、時計が正午ちょうどを告げる。
 騒ぎを聞きつけ現れたきぬは、木乃伊に襲われたことを信じてくれない。
 きぬや将憲が言うには、保管室に出品物をしまったあと、別々に好き好きに行動していたこと。
 2階から銀作が降りてくる。
 銀作はせつを探していた、と話す。
 如水が、銀作に、出品物に傷をつけ価値を落すため、せつに保管室の鍵を渡すところ見た、と言うと、銀作は、「自分は反対したけが、せつが・・・」と答える。
 如水が合鍵の存在を尋ねると、銀作は、「ない」と答える。
 将憲が、廊下で木乃伊に襲われた時、保管室の鍵がかかっていたから、木乃伊がせつを襲って鍵を奪った、と言い出す。


 せつがいない
 →まずはせつさんを見つけないと


 銀作は、陸軍関係ということで、半ば強引に将憲にせつの捜索を命じる。
 10分ほどで将憲は戻って来たが、鍵のかかった保管室の中以外を調べたが、せつはいなかった、と話す。


 保管室には鍵が・・・
 →保管室を確認しに行こう


 保管室の鍵を壊して保管室に入ると、首を切られて血まみれで死んでいるせつを発見。
 荒らされた保管室は、様々なものが散らかっており、小箱の中のトキジクがなくなっていた。
 木箱の中には木乃伊はなく、包帯だけが残っている。
 廊下の奥には、仮面を付けた木乃伊があり、口元には血がべったりとつき、手には血まみれの刀と保管室の鍵(木乃伊が持っていた鍵)を持っている。
 佳乃と如水は、今警察に来られるとまずい立場にあるため、警察が来る前に犯人と犯罪の確たる証拠を見つけることになった。


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 春ゆきてレトロチカのプレイ開始!


 2022年、ミステリ小説家の河々見はるかのサイン会に細胞周期学者の四十間永司がやってくる。
 はるかの代表作である探偵西毬真琴シリーズ3作目の「殺意のDNA」の映画化が決定したのだ。
 永司は、はるかの編集者の山瀬明里にぞっこんな様子。
 永司は、今度実家で100年に一度行われる代替わりの儀式があり、それにはるかと明里も招待したいと言い出す。永司は、取材を名目にはるかにどうしても調べてほしいものがあると話す。
 永司の実家の四十間家は、老化抑止の研究を続けてきた家系だが、永司は父親とこじれて実家を出てしまっていた。
 永司が調べてほしいものは、四十間家に伝わる不老の果実と、数日前に四十間家の庭で掘り起こされた白骨死体とのこと。


 四十間家は、富士山麓にある静岡県傳馬村にある。
 永司の父親の後妻である蓉子に、お茶をふるまってもらうはるかと明里。
 はるかが、自分の書くミステリ小説の科学考証を永司に依頼していることを話すと、蓉子は、永司のことを「彼」とよそよそしく呼んでいた。
 永司のインタビュー記事が載っている雑誌を読んだ蓉子から、ミステリ小説の読むコツを聞かれるはるか。


 謎と、それを解く手がかりを結び付けて、仮説を立てる。


 そこへ着物に着替えた永司がやってくる。
 永司に着物について尋ねると、永司は口ごもってしまう。


 →明里さんにいいところを見せたかったから?


 蓉子は、永司の着物が「あってよかった」と言っている。
 永司は、この着物は、昔、自分用にしたててもらったと話す。
 そこへお手伝いの弥宵がやってくる。
 弥宵は3年前から働いているが、すでに家を出てしまっていた永司とは初対面だった。
 弥宵は、何か懐かしい感じがする、と話すと、明里は、自分がシトラスの香水をつけているせいだろう、と答える。
 弥宵は桜参りの祭具を揃えるよう当主の了永に言われているが、場所がわからないものがあるとのことで、蓉子は弥宵と一緒に探しに行ってしまう。


 はるかは、蓉子と永司は義理の親子だと気づいてしまう。


 蓉子と永司が義理の親子である根拠は?
 ①蓉子は永司のことを「彼」とよそよそしく呼んだ。
 ②蓉子は永司の着物に対し「あってよかった」と言っていた。
 →蓉子と永司の父親の後妻で、永司が家を出た後に結婚したのだ。
 さっき永司が口ごもったのは、着物は実の母親が用意した、と言いそうになったから。


 永司に連れられはるかと明里は、四十間桜の前にやってくる。
 四十間桜は、100年に一度咲くと言われており、四十間桜が咲くときに一族が参集し、桜参りと呼ばれる儀式が行われる。
 四十間桜の下で見つかった白骨死体は、およそ100年ほど前のものだが、胸のあたりに刃物が傷つけられような痕があった。


 永司が知りたいのは
 →100年前の殺人犯ですよね


 永司は、白骨死体が四十間の家に伝わる不老の実に関係している、と思っているのだ。
 不老の実は、正しくはトキジクノカクノコノミ(非時香菓)という名前で、日本書紀や古事記によれば、食べれば不老長寿になるといわれる果実のことで、永司は母親から聞かされていた。
 永司は、不老の実があるなら、見つけ出して未来の医療に役立てたい、と話す。
 人間の染色体の末端にはテロメアという細胞分裂の回数を決めるチケットのようなものがあり、このチケットを消費することが老化だが、チケットがいつまでのなくならない存在が自然界にもある。それはがん細胞で、テロメアが都度修復されるため、無限に増殖が繰り返すことが可能で、いわば不老の存在だ、と永司が説明する。


 人を不老にする果実、えっとなんだっけ
 →トキジクノ・・・えっと


 トキジクを巡って100年前に殺人事件が起きたという話を入手した、と永司が言い出す。
 四十間家では昔から、未解決事件に巻き込まれてたり、事故死したりする人が多いで、トキジクの在り処と四十間家にまつわる事件と白骨死体の真相を解き明かしたいとのこと。


 手伝ってくれないか?
 →もちろんです!


 そこへ永司の兄の一永と弟の光永がやってくる。
 イヤミを言う一永
 →さりげなくイヤミを返したくなる・・・


 さらに了永、蓉子、見知らぬ男性もやってくる。
 了永は、永司に向かって「白衣姿も似合ってなかった」と言い放つ。
 はるかに向かって「あなたがベストセラー作家ですか?」と聞いてくる。
 →永司さんにはお世話になっております


 了永は、桜参りは四十間家にとって100年に一度の大事な行事で、本来は部外者立入禁止だが、白骨死体のせいでマスコミが余計な勘ぐりをしてきて迷惑しているので、きちんと取材をして世に出してくれるなら助かる、と話す。


 見知らぬ男性は、四十間桜の世話をしている庭師の草刈孟彦とのこと。


 桜参りが始まった。


 広間に戻ったはるかと明里。
 はるかには気になることがあった。
 了永は、はるかを知っていた?→あなたがベストセラー作家ですか?→仮説:了永ははるかがミステリ小説家だとは知らない


 了永からは、ベストセラー作家と認識されているようだった→ミステリを書いていることまでは知らなかったと思われる。


 了永は、はるかを知っていた?→白衣姿も似合ってなかった→仮説:了永はインタビュー記事ではるかを知った


 「白衣姿も似合ってなかった」と了永は永司に対してそういった→しばらく会っていなかった永司の白衣姿をどこで見たのか?→それはおそらく雑誌のインタビュー記事だ→その記事で、永司が監修している小説の著者のことも知ったのだろう


 推理:了永ははるかがミステリ小説家だとは知らない
 推理:了永はインタビュー記事ではるかを知った
  ↓
 明里が事前に、了永に永司のインタビュー記事が載った雑誌を送り、ついでにはるかがベストセラー作家だと伝えていた、とのこと。
 はるかがミステリ作家と言ったら取材させてもらえないだろうから、それは了永には伝えてない、と明里は言った。


 四十間家の人たちは仏壇でお線香をあげており、広間にははるかと明里だけがいる。
 鞄の中をごそごそ探している明里は、ストラップを落したと言い出し、あとで四十間桜まで探しに行く、と話す。
 そして、荷物の中から、新青年という雑誌を取り出して、話し始めた。


 100年近く前に発売されたこの雑誌に、永司の先祖である四十間佳乃が書いた連作小説が掲載されたが、続きが発表されることがなかった。
 永司が言っていた100年前の殺人事件はこれのことで、この小説にはトキジクも出ている。
 そして、ここに書かれている話が本当に起こった事件だった、と。


 小説の内容が実話と知ったはるかは、ここで読み始めようとすが、明里は、「完璧じゃないのよ、この話」と注意してくる。
 古い雑誌のため、部分的に判読できなくなっており、主人公の言動や事件の真相に触れる箇所が読めない状態になっているとのこと。
 明里は、物語が想像しやすいよう、登場人物を身近な人物に当てはめてみては?とアドバイスする。
 主人公は、小説家志望の女子なので、はるかで補うことにする。


 相手役の如水には、誰が思い浮かぶ?
 →永司


 それ以外の登場人物は、四十間家の人たちを置き換えることにした。


 トロフィー:桜参りをゲット!


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