チラシの裏~弐位のゲーム日記
社会人ゲーマーの弐位のゲームと仕事とブログペットのことをつづった日記

 今日の探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.1 仮面幻想殺人事件はどうかな?


 場所移動
 伊綱「じゃ、事務所に帰りましょうか」


 伊綱「お疲れさまでした。それでは要点を推理しながら、今日の捜査をまとめてみましょう」


 考える→事件概要
 伊綱「先月26日、ゲームプログラマ村崎氏が自宅で変死。死因は、紅茶の砂糖に混ぜられた青酸による中毒死。警察では自殺と判断されたが、不審な点が多いため、被害者の勤める会社から調査を依頼。とまあ、こんなトコロでしょうか?」


 考える→動機
 伊綱「現在、自殺の動機となるような事柄はありません。仕事も順調なようでしたし、プレイベートでも悩んでいる様子はなかった。他殺だとして今のところ考えられる動機は、妬みでしょうか?大抜擢と言われる出世に対する妬み、あるいは萌奈さんと付き合っていることは公になっていなかったようなので、彼女に想いをよせる人物からの妬みを買ったとか・・・。ともあれ、今の段階で動機を探るのは難しいですね」


 考える→方法
 伊綱「青酸カリは、その気になればメッキ工場でもネットでも手に入れられますし、紅茶の砂糖に毒を混ぜる方法はいくらでもあります。直接訪問したことがある人ならば混ぜる隙はあるでしょうし、そうでなくても『余ったから』とか言って砂糖を手渡しする方法もありますし。とりあえず、顔見知りの犯行のである可能性が高いですね」


 考える→タクリマクス
 伊綱「やはり、村崎さんの言い残したスノーマンの件もありますし、このゲームに何か隠されている気がします。プレイ中に死んだ、という状況も何かを物語っているのではない。あれ?そういえば、どっかで似た話を聞きませんでしたっけ?」


 考える→容疑者
 伊綱「現在、もっとも犯行しやすい人物は唐島萌奈です。合鍵を持っており、個人的な事情があったとも考えられます。やはり携帯電話にあった『みに』という人物も気になりますね。もし村崎さんが二股をかけていた女性がいたとすれば、その人も合鍵を持っててもおかしくないですよね」
 生王「両方にカギを持たせたら、大変なことになるんじゃない?」
 伊綱「そうか!生王さん、お詳しいですね!」
 生王「いや、誰彼構わず合鍵を渡す人もいるし・・・」
 伊綱「ご謙遜を」


 考える→事件概要
 伊綱「部屋にあらわれたコートといい、無くなったメモリーカードといい、今回の事件の裏には明らかに人為的なものを感じます。私も殺人であるような気がするんですが、とまあ、今日はこんな感じでしょうか。あるはタクリマクスというゲームを中心に調べてみましょうか。実際にプレイできればいいんですけどね」
 生王「それと、クロッシュの人にもう少し話が聞きたいかな」
 伊綱「じゃあ私、とりあえずネットでスノーマンのこととか調べておきますね。また明日、よろしくお願いします」
 生王「うん、それじゃ」
 伊綱「うふふ、生王さんも探偵が板に付いて来ましたね!それじゃ、おやすみなさい」


 翌日
 伊綱「生王さん、おはようございます。早速ですが、昨夜ネットで調べた情報を報告しておきますね」

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 今日の探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.1 仮面幻想殺人事件はどうかな?


 場所移動→警察署
 伊綱「警察署です。あ、尾場警部がすごい顔してこっちに来ます」
 尾場「お前らいいトコロに。頼むからあのやかましい探偵、持って帰ってくれよ」
 伊綱「え?」
 癸生川「やあ君達奇遇だね。捜査は進んでるかい?」
 伊綱「先生、何やってるんですか、こんなトコで」
 癸生川「ゲームの攻略本を買いに出たついでに寄っただけさ」
 尾場「ここはゲームセンターじゃねえんだって、この馬鹿にもわかりやすく教えてやってくれ」
 癸生川「日本の警察はとても優秀だ。探偵なんが必要ない」
 伊綱「何突然、自分の存在を真っ向から否定してるんですか」
 癸生川「ここの優秀な刑事さんにも言っておいたのだが、やつは仮面をかぶっているぞ。注意したまえ!」
 伊綱「はぁ?」
 癸生川「だからこんな攻略本なんて必要ないんだー!くそぅ!」
 伊綱「先生、ちょっと・・・行っちゃいました。せっかく買ったっていう攻略本、思い切り床に叩きつけてましたけど・・・」
 尾場「何しに来やがったんだ。で、お前ぇらは冷やかしか?・・・冗談だよ」


 彼が捜査一課警部補 尾場九歳(おば こことし)。これまで癸生川達の活躍で解決した事件の多くで彼と関わってきていた縁で、表沙汰にはなってないがお互いに情報交換をするようになっている。余談だが、彼はその名前と苦手の動物から『オバキューさん』とあだ名されていたりする。


 話す→事件の事
 尾場「ありゃ、自殺ってことでとっくにカタァ付いちまってるぞ」


 話す→証拠品
 尾場「こっちでまだ預かっているのは、ノートパソコンとマグカップだけだな」


 話す→ノートパソコン
 尾場「ノートパソコンはこっちで調べようとしたんだがよ、ハードディスクは全部、初期化・・・フォーマットされていた。立つ鳥跡を濁さずってヤツだろうな。やっぱ自殺なんだろうよ」
 伊綱「じゃあ、研究データはもうない?」


 話す→マグカップ
 尾場「マグカップからは本人の指紋しか検出されてない。他は、部屋中に唐島萌奈って女の指紋があったが、他のヤツの指紋は検出されなかった」


 調べる
 伊綱「さっき先生が床に叩きつけた攻略本が落ちています。あっ、これ、タクリマクスって書かれてますよ!」


 見せる→携帯電話
 尾場「何だと!部屋にこの携帯電話が?コートのポケットだって?いや、聞いてねぇぞ」
 伊綱「ちょっと調べてもらえますか」
 尾場「まァ、一応預かっておくが、自殺のセンはそう簡単には覆らないと思うぜ」


 見せる→カギ
 尾場「何!これがコートのポケットに?分かった、預かっておく」


 話す→事件の事
 伊綱「村崎さんの正確な死亡推定時刻と死因を教えていただきたいのですが」
 尾場「ちょっと待ちな。えーと、死亡推定時刻は6月26日の午前3時で間違いない。死因は青酸入りの紅茶をグイっと一気飲みでお陀仏だ」
 伊綱「青酸って、シアン化カリウムですか?」
 尾場「ああそうだ。いわゆる青酸カリだ。科学研の調査で、どうやら砂糖に混ぜられていたらしいことまではわかった」
 伊綱「誰かが砂糖に青酸を混ぜた?あるいは青酸入りの砂糖を渡したのか・・・」
 尾場「お前さん、どうしても他殺にしたいようだが、自分で混ぜたって可能性を忘れるなよ。毒ってのは、そのまま飲むのは精神的に抵抗があるものだからな」


 話す→事件の事
 伊綱「ですが、村崎さんの死亡後に、付き合っていた女性の元にメールが届いたそうですし」
 尾場「そいつは聞いてるよ。まァ、それは遺書の一種だろうよ。メールが遅れて届くなんてよくある話じゃねェのか?」
 伊綱「確かにそうですけど・・・」


 話す→証拠品
 尾場「ゲーム機のメモリーカード?俺は知らねえぜ」
 伊綱「え!今日はそんなところでしょうか」
 尾場「気は済んだか?じゃ、俺は用があるんでこれで失敬するがよ、あまり厄介事を持ち込むなよ」
 伊綱「はい、ありがとうございました。また何かあったらよろしくお願いしますね」
 尾場「だから持ち込むなっつってるんだろが!」
 伊綱「お仕事がんばってくださいね」
 尾場退場
 伊綱「今日の捜査はこのくらいでしょうか。生王さん、事務所に帰って整理してみましょう」

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 今日の探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.1 仮面幻想殺人事件はどうかな?


 場所移動→(株)クロッシュ
 伊綱「株式会社クロッシュの応接です」
 砂永「申し訳ないですが、実は私、今ちょっと立て込んでまして・・・村崎君と仲の良かったプログラマの綾城(あやき)君とデザイナの唐島萌奈(からしま もえな)君に話を通して置きましたので、遠慮なく呼びつけてください」
 伊綱「わかりました」
 砂永「では失礼します」
 伊綱「もしかしてさっきの電話にメモリーされていたもえなさんでしょうか?」


 呼ぶ→綾城
 綾城「綾城です。どうぞよろしくお願いします」


 話す→会社の事
 綾城「確かに、仕事柄残業泊まりは当たり前って感じですけど、ノイローゼを起こしたり過労で倒れるほどではないですよ」


 話す→村崎の事
 綾城「あの日は、村崎が3日も会社を無断欠勤して、連絡も取れない有様だったんで住所を頼りに尋ねたんです」


 話す→砂永の事
 綾城「ああ見えて、とても面倒見の良い人なんですよ。開発に専念できるよう、スタッフの精神的な部分まで気を配ってくれるし」


 話す→綾城の事
 綾城「僕と村崎は同期入社で同じプログラマということもあって、それなりに仲良くしてましたよ。今はチームが違うけど、たまに呑みに行ったりもしてました。まさかこんなことになるなんて、本当に残念です」


 話す→萌奈の事
 綾城「なんだかここ数日、明らかに覇気が無くなってますね。普段はとても元気で職場のアイドル的存在なんですが、やっぱ村崎が・・・あ、なんでもないです」


 話す→事件の事
 綾城「僕が第一発見者ということになるんでしょうか。発見時の詳細はおっしゃる内容で間違いありません。ホントにびっくりしました」
 伊綱「そういえば、一目見て村崎さんが死んでると判断されたそうですが?」
 綾城「え!そんな事、言ったかなぁ。すみません、何分動転してたもので。でもあの状況なら、誰でもそう思っちゃうじゃないんでしょうか?」


 話す→タクリマクス
 綾城「最近、彼はタクリマクスに夢中でしたよ。それがもう、魂が奪われたように・・・いや、僕はやってないから、よくわからないんですけど」


 呼ぶ→萌奈
 萌奈「唐島です。何の御用でしょうか」


 見せる→携帯電話
 萌奈「!それ一体どこで?」


 話す→携帯電話
 萌奈「そうですか、彼の部屋にその電話が・・・それじゃあ、さっき電話を鳴らしたのはあなた方だったんですね。驚きました。死んだ彼からまた連絡が来たかと・・・」


 話す→携帯電話
 伊綱「また、とは?」
 萌奈「あっ、いえ、あの・・・実は彼が無断欠勤した日に、あたしの携帯にメールが来たんです。ええと、これなんですけ」


 [日付]
 6/24(月)
 [本文]
 スノーマンに逢ってくる。
 ぼくは大丈夫。
 明日は出社するから心配しないで。
            ひとろし


 伊綱「これって、まさか?」
 萌奈「ハイ、今だから申しますが、村崎さんとは親しくお付き合いしてました。それで、これがそれから2日後、26日の夜に届いたメールなんですが・・・」


 [日付]
 6/26(水)
 [本文]
 スノーマンに逢った。
 最高の気分だ。
 もう思い残すことはない・・・
           ひとろし


 伊綱「遺書とも受け取れる内容ですが、それよりもこれが届いたのは死亡推定時刻より後なんですね」
 萌奈「間違いなく、彼がその携帯から送ったものです。彼があたしにメールする時だけ、一人称『ぼく』に、署名を『ひとろし』にしていることを誰も知らないハズですから」


 話す→村崎の事
 萌奈「村崎君・・・」


 話す→携帯電話
 伊綱「メールのグリーティング機能は?指定した時間にならないとメールが表示されない、という機能を使ったのかも」
 萌奈「いえ、その場合にはそうだとわかるようになってますから」
 伊綱「だからと言って、死人がメールを送れるわけがないですから、誰かが村崎さんになりすましてこの携帯から萌奈さんにメールしたってこと?」
 生王「村崎さんのクセを知ってた人物か?」
 伊綱「それじゃあこの電話、大事な証拠品じゃないですか!べたべた触っちゃったよぅ。まあこれで、何者かの人為的な策略が絡んでいる可能性が強くなったわけですね」


 話す→村崎の事
 萌奈「村崎君が自殺するなんて、絶対考えられません!もともとアルジェが作りたくてこの会社に来たらしくて、やる気満々だったし。来週には、鞠浜台の港公園に遊びに行こうって、言ってたし・・・」
 伊綱「プライベートで何か変わったことはありませんでした?」
 萌奈「いえ、特には。オンラインゲームに夢中になっていたことくらいで。でも、仕事を大事にしている人なので、会社を休んでまで熱中するというのは、ちょっと考えられないです」
 伊綱「彼が言っていたスノーマンに心当たりはありますか?」
 萌奈「いいえ。ゲーム中のキャラクタか何かだと思うんですが」
 伊綱「それと、彼のコートはグレーのダッフルでしたか?」
 萌奈「はい、そうです。冬場はそれ1着だけで越したりする人でした」
 伊綱「では、『みに』という人物に心当たりは?」
 萌奈「!!!いいえ、知りません!」
 伊綱「じゃあ最後に、彼の部屋の合鍵は持ってます?」
 萌奈「・・・はい、持ってます」
 伊綱「わかりました。ありがとうございます」


 呼ぶ→その他
 伊綱「あ、社員の人が通りかかってます。呼んで話を聞いてみましょう。すいませーん、ちょっとよろしいですか?」
 スタッフ「はい、なんでしょう?」


 話す
 スタッフ「ああ、村崎さんの件を調べているんだ。彼はとても優秀なプログラマでね、なんでも画期的なモーションの圧縮展開技術を開発したとかで、入社3年目にしてウチの看板タイトル、アルジェのメインプログラマを担当することになったんだ。嫉んでいる人もいたんじゃないかな?」


 話す
 スタッフ「村崎さんは元々生真面目な人なので、メインで担当して結構ストレスがあったんじゃないかなあ。普段表に出さない分、危険な感じもしましたけど・・・残念です」


 呼ぶ→綾城
 綾城「はい、お呼びでしょうか」


 話す→村崎の事
 綾城「彼の家に行ったのはあの時が初めてです。休日に会ったりとかはしませんね。プライベートの事はよくわかりません」
 伊綱「合鍵を持っているような人に心当たりは?」
 綾城「それって、彼女はいたのかってことですか?それはちょっと、僕は知りませんね」


 話す→村崎の事
 綾城「仕事上ではそんなに思い悩んでる様子もなかったですけど、意外とプレッシャーがあったのかもしれませんね。でも自殺はプレイベートな理由だと思いますよ。いや、特に根拠はないんですが」


 話す→村崎の事
 綾城「村崎の開発した圧縮技術ですか?ええ、アルジェの新作はその技術が取り入れられ、これまでのゲームでは表現できなかった映像を表現する予定ですが・・・」
 伊綱「へえ、それは楽しみですね」
 綾城「実は研究の完成を目前に今回の一件があって、我々も困ってるんです。最新ソースは村崎本人しか持ってなかったんですが、会社のマシンにも残ってなくて、どこにあるのかもわからず、どうしたものかと途方に暮れてるんですよ」
 伊綱「あ、もしかしたら村崎さんの自宅のパソコンに残されてるのかも?」
 綾城「!」
 伊綱「調べてみる価値はありそうですね」


 呼ぶ→萌奈
 萌奈「はい、まだ何か?」


 話す→綾城の事
 萌奈「あの、ここだけの話なんですけど。綾城さんて、村崎君に結構強く当たっている感じで、あまり好きじゃないんです」
 伊綱「強く当たる、とは?」
 萌奈「何でしょう、妬んでいたのでしょうか。見てると『お前さえいなければ』みたいな態度に見えて・・・仕事の件を気にしているのかも」


 話す→村崎の事
 萌奈「村崎君が自殺するなんて考えられません。探偵さん、犯人を捜してください」
 伊綱「生王さん、あとで警察署に行って尾場警部にお願いしてみましょう」


 呼ぶ→綾城
 綾城「はい、お呼びでしょうか」


 話す→タクリマクス
 綾城「そういえば、彼は欠勤する前に何度も何度も『スノーマンに会いたい』とか言ってましたね。まあ、恐らくゲームの中での話だと思うんですが」


 呼ぶ→その他
 スタッフ「はい、なんでしょうか?」


 話す
 スタッフ「村崎さんは、タクリマクスに夢中になっていました。あれ、村崎さんにタクマク勧めてたのって綾城さんじゃなかったかな。攻略法とか、いろいろ細かく聞き出してる様子でしたよ」


 呼ぶ→綾城
 「はい、お呼びでしょうか」


 話す→タクリマクス
 綾城「勧めていた僕がなぜタクマクをやってないのかって?実は彼がやっているのを見てから、買おうか決めようと思ってて」
 伊綱「村崎さんがそれだけハマってても、綾城さんはやってないんですね」
 綾城「僕には合わないかな、と思ったんで」
 伊綱「村崎さんに攻略法とかを聞いていたって話もありましたが?」
 綾城「そりゃやっぱ業界人として、ヒット作の内容は知っておかないといけませんから。オンラインゲームは、日本ではまだまだ開発中のジャンルですからね」

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 今日の探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.1 仮面幻想殺人事件はどうかな?


 場所移動→2040号室
 山王丸「ここが村崎さんの部屋じゃ。あの日もこうしてカギを開けたら、ホレそこのテーブルに突っ伏して倒れとって。あのゲームを動かすやつ?」
 伊綱「コントローラ?」
 山王丸「それを握り締めたまンまで。わしゃあ、最初寝てるンかと思ってがよ、その同僚ってヤツぁ真っ先に『死んでる!』言うて・・・」
 伊綱「倒れてるのを見ただけで?」
 山王丸「ああ、そうだ」
 伊綱「ちょっと失礼。部屋は当時のままですか?」
 山王丸「警察がなんか調べていろいろと持ってったが、あとぁそのまンまだ」


 調べる→テーブル
 伊綱「コタツ兼用のテーブルですね。今は何も載ってないようです」


 調べる→テレビ
 伊綱「大手メーカー製の21型ですね」
 山王丸「わしが見た時ゃテレビが点いていて、何か画面が映っておったでよ。ゲームのやつだと思うが」
 伊綱「ゲームの画面が?それでコントローラを持ったままということは、村崎さんはゲームをプレイしている途中で亡くなったってこと?」


 調べる→ゲーム機
 伊綱「これ、最新のゲームマシンですよね。あれ?中にロムが入ってますよ・・・中にタクリマクスというゲームソフトが入っていました。生王さん、御存じですか?」
 生王「最近発売されたオンラインRPGだね」
 山王丸「おお、家庭用ゲーム機でありながら、ネットワークにつながないと遊べないRPGでよ。最近結構人気があるようでの」
 伊綱「詳しいですね。他のソフトも見当たらないし、村崎さんはこれをプレイしてたんでしょうね」


 調べる→窓
 伊綱「バルコニーへの窓にはクレセント錠が掛かってますね。大家さん、ここは当時も閉まっていたんでしょうか?」
 山王丸「窓とカーテンは閉まっとったが、カギが掛かってたかどうかまではわからんな」


 調べる→机
 伊綱「事務用のシンプルなデスクですね。今は本立てがあるだけですが、ここには何かありました?」
 山王丸「ん~・・・すまんの、思い出せんでよ」


 調べる→コート
 伊綱「この季節にコートが出てるって、なんだか妙な感じですね」
 山王丸「つーかよ、こんなコート、前来た時はなかったような気がするでよ」
 伊綱「え?」


 調べる→コート
 伊綱「だとすると、このコートはどこから来た・・・あ!このコート、少し湿ってます!これってどういう事?」
 生王「誰かが直前まで使っていた?」
 山王丸「警察の調査が終わってからは誰も来とらんでよ」
 伊綱「合鍵を持っている人がいるのかも・・・あ!コートのポケットに携帯電話が入ってました」


 調べる→携帯電話
 伊綱「ちょっと古い機種ですね。新規なら安く手に入るようなやつです。電話帳には2件だけ、もえなとみにという名前で電話番号だけが登録されています。どちらも女性っぽい名前ですね」
 生王「2件だけってことは、その二人と連絡を取るためのホットライン電話なのかな?」
 伊綱「とりあえず、電話番号は控えておきます」


 調べる→携帯電話
 伊綱「電話、掛けてみましょうか?」


 →もえな
 伊綱「ダメです。いくらコールしても出ませんね」


 調べる→携帯電話→みに
 伊綱「え?」
 生王「不通?」
 伊綱「なんでわかるんですか?」
 生王「そりゃこのパターンからすりゃね」
 伊綱「現在使われてない番号だそうです」


 調べる→コート
 伊綱「反対側のポケットにカギが入ってましたよ」


 調べる→カギ
 伊綱「よくあるタイプの部屋のカギですね。キーホルダーなどはなく、カギだけです」
 山王丸「このタイプのカギは、うちのマンションのカギじゃないでよ」
 伊綱「だとすると、このコートを持ち込んだ人となにやら関係ありそうですね」


 取る→携帯電話
 伊綱「携帯電話を取りました」


 取る→カギ
 伊綱「このカギ、重要な手がかりっぽいですね。預かっておきます」


 調べる→テーブル
 山王丸「そういや、あれだ。わしが見た時ゃ、そのテーブルの上にコップがひとつ載ってたでよ。今はもう警察が持って行っちまったようだが」
 伊綱「どんなのですか?」
 山王丸「取っ手のついた温けえの飲むやつよ」
 伊綱「マグカップのことかな?・・・中身は?」
 山王丸「確かカラだったように思ったな」
 伊綱「服毒死と何か関係ありそうですね」


 調べる→ゲーム機
 生王「メモリーカードは差さってない?」
 伊綱「ありません。抜き取られているようですね」
 生王「警察かな?あとで確認してみよう」


 場所移動→外に出る

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 今日の探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.1 仮面幻想殺人事件はどうかな?


 場所移動→警察署
 伊綱「やっぱり、警察でないと知らない情報は尾場警部に頼るしかないですね」
 音成「ややっ!あなた方はもしや噂の探偵さんですか?」
 伊綱「まあ、ちょっと違うんですが・・・ええと、あなたは?」
 音成「おおと、失礼!僕は尾場警部の部下で、捜査一課刑事の音成(おとなり)です。探偵さん方の噂は尾場警部からよく聞いていますよ。いやあ、確かに口うるさそうな人だ」
 伊綱「いい度胸ですね」
 音成「あ、尾場警部に御用ですか?あいにく外回り中でいないんですよ。それじゃあ僕は忙しいのでこれで!」
 伊綱「あっ、言うだけ言って、行っちゃった・・・」


 場所移動→西河谷
 伊綱「村崎さんが住んでいたマンション前です。村崎さんの部屋は204号室らしいですけど、調べさせてもらうには大家さんにお願いしないとなりませんね」


 見回す
 伊綱「いかにも閑静な住宅街の一角って感じですね。ですがここ、シャンブリオン西河谷って大層な名前がついてますけど、マンションというよりコーポって感じですよね」


 見回す
 伊綱「あっ、このコー・・・マンションの住人らしき女性が出てきましたよ。ちょっと話を聞いてみましょう」


 話す
 中年女性「ここで人が死んだって事件があったワね、アタシはその人のことよく知らないんでけどね」


 話す
 中年女性「まったく気味悪いったらありゃしないワ」
 伊綱「あの、ここの大家さんてどちらにいらっしゃるかご存じですか?」
 中年女性「大家さんなら、そこの山王丸さんってお宅がそうよ、んじゃ、アタシ急ぐんで、じこれで」
 伊綱「ありがとうございました」


 叫ぶ
 伊綱「では、大家さんを呼んできましょう」
 山王丸「なんじゃいな、お前ら204号室の村崎さんのコトが聞きたいんじゃと?」
 伊綱「はい、お願いします」


 話す
 山王丸「警察から自殺じゃと言われたようじゃが、気味悪がって誰も入ってくれなくなっちまって、こっちとしても迷惑なこった」


 話す
 伊綱「遺族が保証人ならば減額した家賃分を請求できると思いますけど?
 山王丸「村崎さん、数年前に事故で両親を亡くしてるらしくてな。ウチの保証人も確か上司だかがなってたでよ。ああ、確か砂永というヤツだったな」
 伊綱「えっ!それで自殺にしたくないのかもしれませんね」


 話す
 山王丸「あんときゃ、会社の同僚ってヤツが来てカギを開けたんだけどよ。そしたら中でお陀仏ンなってて、そりょもうおったまげたでよ」
 伊綱「発見された時、部屋のカギは掛かってたんですね?」
 山王丸「ああ、そうだ」
 伊綱「よろしければ村崎さんの部屋、見させていただきたいのですが」
 山王丸「もう片付けるだけだから、構わんけどもよ」

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 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.1 仮面幻想殺人事件のプレイ開始!


 7月3日 癸生川探偵事務所
 フリーのシナリオライターの生王正生(いくるみ まさお)は、友人の癸生川(きぶかわ)がやっている探偵事務所を訪ねると、癸生川の助手の白鷺洲伊綱(さぎしま いづな)が迎えてくれる。


 話す
 伊綱「紅茶を淹れながらテレビを見ていたんですよ」


 見回す
 マンションの一室を改装して作った探偵事務所だ。応接セットの向かいに小さなテレビが置かれている。


 調べる→テレビ
 昼の報道番組が映っている。
 アナウンサー「昨日午後未明、OLの笠見由紀乃さん22歳が自宅で死んでいるを、訪れた友人が発見し、110番しました。死因は極度の緊張状態から来る心臓マヒと見られており、笠見さんがテレビゲームをプレイした状態のまま倒れていたことから、警察当局ではそのゲームに何らかの原因があるのではないかと見て・・・」


 話す→報道
 伊綱「22歳といったら、私と同い年ですね。私はゲームはあまりしないのですが、ゲームってそんなに緊張するものなんですか?」
 生王「そうでもないと思うけど、もともと心臓が悪かったんじゃないかな?」
 伊綱「そういえば以前スロットで777を出した人が、興奮のあまりショック死した事件がまりましたね」


 話す→報道
 生王「しかしこんな事件が起こると、決まってゲーム業界が槍玉に上げられるのがどうもね」
 伊綱「生王さん、今はゲーム関係のお仕事をされてるんでしたっけ?」
 癸生川「ええい、うるさいぞ君達!眠れないではないか。伊綱君、紅茶を1杯頼むよ」
 伊綱「あ、はい」


 癸生川凌介(きぶかわ りょうすけ)は生王の友人であり探偵で、一風変わった男であるが数多くの難事件を解決に導いている。


 話す
 生王「すまない、寝ていたのかい?」
 癸生川「ゲームをしていたに決まってるだろう」
 生王「さっき、眠れないって言ってなかった?」
 癸生川「僕は寝ながらだってゲームをすることができるんだ」
 生王「それってゲームしながら寝てるだけなんじゃ?」
 癸生川「それは少し違う。なぜならゲームはキチンと進んでいるからだ」


 話す
 癸生川「これがなかなか面白くて気が付いたらこんな時間だ。さあ共に仮面を被り幻想の世界へと旅立とうではないか!」
 生王「なんのゲームをやって・・・」
 癸生川「そんなことはこの際どうでもいい。僕は眠いぞ。ひと眠りするので夜まで起こさないでくれたまえ!」
 伊綱「はい、紅茶です。って、いないじゃないですか!」


 話す
 伊綱「あ、ごめんなさい、誰か来たみたいなので、ちょっと失礼」


 伊綱「どうぞ、こちらへ」
 砂永「こりゃどうも。私、砂永(すなが)と申します」
 砂永は名刺を取り出した。
 伊綱「紅茶をどうぞ。探偵は取り込み中なので、私たちがお話を伺います」
 砂永「ある調査をお願いしたいのです」


 調べる→名刺
 砂永の名刺には、株式会社クロッシュ 営業部長 砂永光二と書かれている。
 クロッシュと言えば、誰もが知っている大手のゲームソフトメーカーだ。


 話す→依頼内容
 砂永「実は、先日当社の社員の村崎という男が自宅で亡くなっているのが発見されまして、昨日警察から過労による自殺だと判断されたのです。幸いニュースで取り上げられたりしていないので騒ぎにはなっていませんが・・・過労自殺者が出たとなれば遺族に賠償金を支払わなければなりません。それに万一漏洩した際の企業イメージの悪化だけは何としても免れたいので、あなた方に調査をお願いしたいのです」


 話す→依頼内容
 伊綱「仮に遺族から訴訟されることがあったとしても、裁判で過労自殺が認められるのは極めて困難だというのが現状です。そんな事実がないんでしたら、問題はないと思うのですが?」


 話す→依頼内容
 砂永「確かに自殺するほど忙しかったわけではありません。しかし、彼が自殺する理由というのが、どうにも考えられないのです。もしも、彼が何者かに殺害されたのだとすれば、会社が彼に掛けていた保険金が下ります。またメインプログラマとして活躍していた彼を失った会社の損失は大きいので、犯人に損害賠償を請求することもできるのです」


 あくまで会社の利が優先のようだ。


 話す→依頼内容
 砂永「というわけなのですが、お引き受けいただけますか?」
 伊綱「しかしそういうことは、本来警察とか保険屋の領分ですよね」


 話す→村崎の事
 砂永「彼の死因は服毒による中毒死とだけしか聞いていないので、詳しいことはわからないのですが、少なくとも事故ではありえない毒物だったのだそうです。死亡推定時刻は6月26日水曜日午前3時ごろと聞いています」


 話す→村崎の事
 砂永「村崎君は西河谷地区のマンションに一人暮らしでした」


 話す→村崎の事
 砂永「彼は我が社の大プロジェクトのメインプログラマとして、これからの活躍を期待されていただけに誠に残念です。そうそう、村崎君については私よりも彼の同僚に聞いたほうがいいでしょう」


 話す→会社の事
 砂永「ご存じかと思いますが、当社はゲーム開発を主な業務としております」


 話す→会社の事
 砂永「有名なタイトルでは、アルファ・ジェネシスというRPGのシリーズを出しております」
 伊綱「アルジェですか!」
 砂永「はい。村崎君は、それの新作のメインプログラマでした」
 伊綱「アルジェの新作を作っているんですか!」
 砂永「本来なら社外秘なのですが・・・」
 なんか伊綱が盛り上がってきている。


 話す→依頼内容
 伊綱「わかりました!お引き受けします」
 生王「早っ!」
 砂永「ありがとうございます」
 伊綱「ただし、ですが・・・捜査にあたってアルジェの新作の情報が必要になってくるかもしれません。その場合はすべて隠さずに教えていただけますか」
 砂永「確かに何が関係しているのかわからないですので。了解いたしました」
 生王「ゲームの話はしないんじゃなかったの?」
 伊綱「あまり、って言ったじゃないですか。アルジェだけは別なんですよ♪」
 砂永「では、よろしくお願いいたします」
 伊綱「お任せください、くふふ」


 今回の仮面幻想殺人事件は幕を開けたのだった。

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HN:
弐位(にい)
性別:
非公開
職業:
中間管理職
趣味:
もちろんゲーム
自己紹介:
 大人になりきれない社会人ゲーマー。
 現在の夢:ゲームする時間の確保、サービス残業時間減少、年棒アップ
 将来の夢:がんばってお金を稼いで、ニートでゲーム三昧の日々を送ること
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