
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
1週目クリア
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る
2週目開始!
倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
5人目は新堂誠を選択!
新堂誠は3年D組の生徒。
新堂誠は3年D組の生徒。
「お前がどうして新聞部に入ったか教えてくれないか?」
- なんとなく入りました
- 前から憧れていました→シナリオ:高木ババア
- ゲーム実況者になりたかったので
シナリオ:ゲーム実況怪談
「ゲーム実況者ってのはあれだろう?ゲームをして、その様子を配信するんだよな。それが新聞部とどう関係あるんだよ」
「僕はあまりうまくしゃべることができなくて。それでゲーム実況者になるにはしゃべりがうまくならないとダメですし。
そもそもYチューバーになるためには、取材スキルが高くならなければならないと思いまして。それで新聞部でまずは勉強しようと」
「ははん、お前は流行りのYチューバーになりたいってわけか?
でもよ、一見楽に見えたって、何事も楽に稼げるものはねえんだぜ。楽に稼ぐ方法はたった二つだけ。
一つは犯罪に手を染めること。そしてもう一つは命を懸けることさ。
その二つの選択肢を付きつけられたら、怖くて選べねえよな。
ところが、選んだ奴がいるんだよ。これから、そいつの話をしてやろう」
あるところにマジルという名前のゲーム実況者がいた。
そいつは、別名、『呪いのゲーム実況者』なんて呼ばれていた。
マジルの名前は聞いたところによると、マサルっていう本名と「まじない」と混ぜたものだった。
マジルは、もともとは割とメジャーで人気の高いゲーム実況を的に絞った、よくいるタイプのゲーム実況者だったが、能力が人より優れていたわけじゃなかったので、チャンネル登録者数十人、視聴回数100以下の実況者だった。
そんなマジルだったが、あるホラーゲームをしたとき、視聴者の反応が良かったのだ。
それは巷では呪われたゲームと言われて、プレイ中におかしな現象が起こると噂のゲームだった。
それをプレイしたところ、謎のラップ音や画面の乱れが相次いだのに、文句を言いながらもプレイするマジルの反応が面白いと評判になり、再生数はけた違いに増え、登録者も一気に100人以上増えた。
そこで、マジルは、ゲーム実況者から呪いのゲーム実況者に方向転換を決めた。
マジルは、ゲームの腕前はそこそこだが恐怖耐性は人一倍で、霊的なものは一切信じていなくて、『怖い目に遭えるなら逢ってみたい』が口癖だった。
そして、世間で言われる呪われたゲームを平然とプレイする姿勢に、ファンも定着していった。
「なぁ、お前はどうだ?『プレイすると呪われるゲーム』なんてものがあったとしたら」
- 自分でプレイした
- 動画なら見てみたい
- 興味がない
マジルは、とにかく様々な呪いのゲームを見つけてきてはプレイした。
たいていはバグが原因で、グラフィックがトラウマ級のものになったり、住人が消えてイベントが進まなくなったり、プレイするとPCのハードディスクが壊れるなどのゲームであったが、『プレイすると呪われる』という噂のゲームもプレイしていた。
ずっと2桁どまりの再生数が500を超えたので、マジルは、この路線を突き詰めていくことにし、自分の動画に寄せられたコメントを読んでみた。
すると、呪いのゲームの視聴者は、ゲームそのものを楽しみたいわけじゃなく、実際にプレイしたらどんな現象が起こるのか、他人の不幸が見たいという好奇心を満たしたいだけであることがわかった。
そして、誰も取り扱っていない『呪いのゲーム』を発掘して実況すれば自分自身が先駆者になれる、という結論に至った。
それまでマジルは、ネット上の掲示板やSNSから『呪いのゲーム』の情報を入手していたのだが、他の実況者たちも当然同じことをしている。彼らの上を行くには、自分だけが得られる情報に活路を見出すしかない。
そこで、マジルが思いついたのは、友達の友達を辿るというリアルな人脈に頼ることだった。
マジルはツイていることに、ゲーム会社で働いた叔父の遺品を整理していたら、故人が曰く付きのゲームのコレクターだったことが判明して、どう処分したものか悩んでいる、という情報がもたらされた。
マジルは貯めていた小遣いのほとんどを切り崩して、そのコレクションを一切合切買い取って、片っ端から実況動画に上げていった。
ゲーム本体を手に入れることはもちろん、情報を得ることだって、他の奴らが真似できものではなかったので、マジルは一躍人気者になり、再生数はうなぎのぼりだった。
そうして、ある日、マジルは初めて生放送に手を出した。
新堂はたまたま動画サイトにアクセスしたときに、ちょうどマジルの初の生放送をやっていたので、なんとなく見ることにした。
今回マジルが実況するゲームは、ある人のコレクションで缶に入れられて、缶ごとガムテープでぐるぐる巻きにされて厳重に封印された状態で発見されたものだった。
マジルは、これまではあるコレクターから譲り受けたコレクションをプレイさせてもらったいたが、それにはコレクターさんのメモが付いていて、どう曰くがあるのか書かれていたが、このゲームに関しては、メモも何もついていなかった。
ゲームタイトルは、クリミナル・キッズで、ドット絵の横スクロールアクションだった。
マジルは、この実況の前に少しプレイしたと前置きし、このゲームが序盤から結構な難易度で死にまくったが、主人公の死にざまがやたら凝っているのが気になった、と話した。
早速マジルはプレイを開始したが、説明通り、主人公が敵を倒しながら進んでいくアクションゲームで、言われた通り、主人公の死にざまはグロかった。
今回は、どこに異常があるのか自分で探す必要があるが、ノーヒントだった。
マジルは必死に盛り上げようとしてたが、ゲームの腕前はたいしたことなく、何度も死ぬものだから、視聴者は飽きてきてすごい勢いで減って行った。
新堂は、友達からの電話があり、動画を流しっぱなしにして、電話で話し込んでいた。
2時間ほどしゃべって電話を切った新堂が画面を見ると、マジルが「マジでこの壁壊れそう!隠しルート見つけたかも」と興奮しきった声で言っていた。
ゲームの主人公が行き止まりの壁にビームを撃つと、壁のヒビが広がっていった。
30回ほど続けると、ついに壁が壊れて真っ黒な穴が広がり、主人公は吸い込まれるように穴へ入っていき、画面が暗転した。
次の瞬間、画面が真っ赤になり、マジルは大きな声を上げた。
目が慣れると、真っ赤な画面に白い文字が次々と表示されていった。
39.****140.****クビキリ
37.****140.****ハラサキ
34.****135.****ヒダルマ
わけのわからない長い数字と、物騒なことが書いてあるカタカナだった。
コメントでは、カタカナは主人公の死因で、数字はゲームの処理に必要なものって指摘があった。
「ああ、確かにそうっすね。これ、主人公も死に方だ。うん、一通り見たかな。
つまりここって開発中に使ってたシステム部屋なのかな?語彙はグロいけど、ま、普通のことっすね。
というわけで、クリミナル・キッズは、グロい死にグラと物々しいシステム部屋があるというだけの、ただの未完成作品でした!」
生放送を締めくくろうとしていたその時、コメントで、「いどとけいど」、「どすうひょうき」と流れていた。
「緯度と経度?度数表記?」とマジルが不思議そうに言うと、コメントで、数字を緯度と経度として捉えた場合の住所が流れてきた。
マジルは半信半疑の様子でコメントの裏をとった。
「あ、これ、マジですね。全部、日本のどっかに当てはまります。しかも結構全国に近場っているような・・・」
すると、この場所すべてで殺人があった、というコメントが流れてきた。
しばらくすると、殺人はカタカナと同じ死因だった、といコメントも流れてきて、最初にいどけいどとコメントした人間が殺害犯かも?というコメントが流れた。
マジルが口を挟んだ。
「みんな落ち着こう。ね?たぶんこれは偶然だから。このゲームは殺人事件があった時よりも前に作られている」
再度、マジルが実況を終えようとしていると、画面に33.****130.****シュジュツという1行が増えた。
「なんだ、これ」と言いながら、マジルは緯度と経度を調べ始めた。
しばらくして、小声である住所を口にした途端、「嘘だろ?なんだよ、これ!」とマジルの裏返った声が聞こえてきた。
「いやいやいや、これ、なんかすっごい近いんですけど」
その時、「これからいきます」「わたしたちみんなでいきます」「おもいっきりいたくするね」「いただきます」というコメントが流れてきた。
その瞬間、画面から何かが潰れる音がし、喉に詰まった悲鳴と水っぽいものが噴き出したような音が聞こえた。
画面全体にノイズが走り、ゲーム画面ではなくマンションの一室のような風景が映し出された。
そこに一人の男が座っていた。間違いなくマジルだ。
マジルの口からは赤黒いものが滴っていた。同時に頭部がぱっくりと割れたように見えた。
「これでおしまい」「つぎはだれにしよう」「だれでもいい」「あなたでも」というコメントが流れてきたので、新堂はブラウザを閉じた。
マジルが口にした住所は、この鳴神学園のある場所だった。
マジルは、鳴神学園の生徒であるという噂があった。
そして、あれ以来マジルはYチューブに現れなくなった。
マジルは本物の呪いのゲームをプレイしたせいで、ゲームの主人公の死にざまのひとつを味わることになった。
『クリミナル・キッズ』が缶の中に封じられていたのは、ゲームの中のあいつらを外に出さないためだったのだろう。
そして不思議なことに、あのマジルの生放送の話がネットで出回らないことだ。
マジルの惨殺事件はマスコミに発表されていないが、マジルのアカウントが消えてしまった。
結局、マジルは何も見つけられずに、皆に飽きられてYチューバーを辞めて行った、という結論に落ち着いた。
「なあ、お前は今の話を聞いてどう思った。俺の話を信じられるか?」
- 信じられる
- 信じられない
エンディング№053:呪いのゲーム
エンディング数 71/657 達成度10%
キャラクター図鑑 54/122 達成度44%
イラストギャラリー 44/283 達成度15%
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