
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
1週目クリア
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る
2週目開始!
倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
3人目は福沢玲子を選択!
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒→シナリオ:恋愛教
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
「もしかしたら、世間で悪い噂があるような宗教なのかな?
坂上君、大変だよね。将来、苦労するよ、絶対」
- 宗教から離れてください
- それ、わかります
シナリオ:彼と彼女の秘密
福沢のクラスに八重樫彰という男子生徒がいた。
彼は甘いマクスで、アイドルみたいだって、入学当初からクラスで話題になっており、彼に恋い焦がれる女子も多かった。
女の子たちは、八重樫とお付き合いできたらどんなにいいだろうって、あれこれ頭の中で想像を膨らませていたが、実際にアクションを起こせる人はそんなに多くなく、自分に自信がある女の子だけが、八重樫に果敢にアプローチしていった。
その方法は、みんなの前で堂々と話すのではなくて、ラプレターだった。だから、八重樫の机や下駄箱には、しょっちゅう可愛い封筒のラブレターが入っていた。
そして、校舎裏あたりに呼び出された八重樫は、女の子たちからの真剣な告白を受けるが、八重樫にも細かい好みがあるらしく、なかなか応えてあげることができず、女の子たちは軒並み討ち死にだった。
しまいにはいったい誰と付き合うんだろう、って女の子間では噂になっていった。
その日も登校した八重樫が机の中を確認すると、ラブレターが入っていた。
そして日課のように、彼は放課後になると呼び出し場所に向かった。
そこで佇んでいたのは、同じクラスの美津見志保だった。
この瞬間、美津見はとりたてて美人というわけじゃないが、どこか惹かれる魅力を持っている女の子だと、八重樫は感じだ。
「一目見た時から好きでした。私と付き合ってください」
「ああ、いいよ」
晴れて恋人同士になった八重樫と美津見は、周囲に見せつけるようなことはなくて、初々しく健全な学生らしいお付き合いをしていた。
キスなんて当然してないし、手をつなぐこともない。そんな二人を周囲は静かに見守っていた。
八重樫にふられた子たちも、腹いせに嫌がらせをするとかもなく、美津見にとっては穏やかな、そして甘い時間を過ごすことができた。
実は八重樫は不良グループの一員だった。
彼は、表向きは優等生で通っていたが、裏ではケンカに万引き、不良が通る道は一通り済ませているっていうなかなかの不良だった。
そして、ケンカもなかなか強かった。
ルックスが爽やかな美少年だから、親や先生には全然バレず、暇さえあれば不良仲間とつるんでいた。
そんな八重樫だったが、美津見のために悪い連中とは縁を切ったほうがいいんじゃないか、と思い始めた。
八重樫は、美津見の告白を受けた時、自分が本当は不良だなんてことはもちろん言えなかった。
でも、そういうグループから抜けるのって、すごく勇気がいる。
暴力に訴えられなくても、悪い噂を流されるかもしれない。それも真っ赤な嘘じゃなくて、さんざん仲間と繰り返してきた真実だから、否定することは無理だった。
そんなことされたら、美津見に知られるどころか学校中に広まってしまう。
結局、八重樫は、美津見に不良グループのことを話せず、脱退する決意を持てず、そのままずるずると隠しながら付き合うことを続けた。
八重樫と美津見は休日になるたびに、つつましくデートを重ねていった。
でも、楽しい時間を過ごす一方で、八重樫は、このままでいいのだろうかって、複雑な気持ちだった。
不良ってことがバレたら、きっと美津見は悲しみ、怒る。そして、別れを切り出されてしまう。
それはなんとしてでも避けたいというのが、八重樫の一番の望みだった。
八重樫は、彼女ができてからは、不良連中と会う頻度を減らしていたが、最近付き合いが悪いことに、吉川虎之助と星野元風に気づかれてしまった。
「なあ、最近付き合い悪くね?」
「まあ、ちょっといろいろ忙しいもんで」
「まさか、女でもできなんじゃないだろうなあ?」
「いや、それは・・・」
「おいおい、図星かよ。それで、最近は呼んでも断ってきたんだな。
でよう、どんな彼女なんだ?」
「可愛っすよ」
「八重樫よ、彼女ができたからって、俺らと疎遠になるってことはないよな?」
「そんなことはないっす。彼女ができたのは初めてなんで、なるべく構ってやりたかったんですよ。これからはグループの付き合いもちゃんと参加させていただきますから」
八重樫はしばらく、美津見と彼氏と不良グループの一員という二足のわらじを、3対7くらいの割合で履いていた。
美津見は八重樫と一緒にいられる時間が少し減ったが、特に疑問に思わなかった。むしろ、短い時間で濃密なデートを求めようとした。
「手、繋いでみていい?」
「うん」
そっと握った美津見の手は、とても女の子らしい柔らかさと温かさがあって、ますます八重樫は美津見がいとおしくなった。
同時に、自分の秘密が明らかになることを恐れた。幻滅されたくない、この子に、自分が不良だということを、絶対に知られたくない、と。
不良仲間に気を遣って、つるんでいる時間をなるべく増やしていた八重樫だが、彼女と一緒にいるほうが楽しいし、この仲間から離れたい、と思っているせいか、思っていることが顔に出てしまっていた。
「なあ、八重樫、心ここにあらずってか?」
「別にそんなことはないっすよ。勉強もやらないとならないんで、ちょっと疲れてるっす」
「お前は勉強もできるし、顔もいい。俺たちの希望の星だからな。
お前の彼女さ、俺たちに紹介してくれねえ?」
自分が不良だってことを誰よりも知られたくない八重樫には、無理に決まっていた。
「逆らったらどうなるかわかったもんじゃない。
ねえ、坂上君ならどうする?」
- 彼女を紹介する
- 逆らった
翌日、八重樫は美津見を遊びに誘った。
「今日は友達を紹介したいんだ。そいつらも一緒に遊ぼうと思ってるんだけど、いいかな」
「わかったわ。初めての友達が一緒なら、おめかししていかないとね」
八重樫が美津見を連れて、待ち合わせ場所まで向かうと、すでに不良仲間たちは全員そろっていた。
ニヤニヤ笑いながら、不良たちは舐めるように美津見を品定めした。
美津見は、目つきは悪いし、髪を染めていたり、ピアスをしている不良たちをみて、ビックリしていた。
不良たちは八重樫と美津見を連れて、ゲーセンにカラオケと回ったが、誰にも憚らずタバコをふかしていた。
八重樫が美津見の顔を覗き見ると、あからさまに嫌そうな顔はしていなかったが、楽しそうな表情でもなかった。
リーダーの吉川が、アジトへ行くか、と声を掛けた。
不良たちは、人気の少ないところにある誰も使っていない廃墟をたまり場にしていた。
アジトに着くと、いきなり吉川は八重樫を殴りつけて、「本当はグループを抜けたいって、顔に出まくりなんだよ。そんなこと許すわけねえだろうが!」と怒鳴った。
「俺らの子と内心バカにしてだんたろう?ああ」と他のメンバーもガシガシと蹴ってくる。
そして吉川は、「ナメた野郎には、お灸を据えてやらなきゃな。へへ、お前の目の前で、この女を・・・」と言って、美津見を無理やり地面に押し倒した。
「ねえ、坂上君なら、こんな状況でどうするの?」
- 諦める→エンディング№140:美津見さんの正体
- 諦めずに抵抗する
- 相手を脅す
やっぱり諦めたくない。そう思った八重樫は、頭の血管が切れそうなほどに叫んで身をよじった。
でも、無駄な足掻きで、八重樫は頭を掴まれ、固い地面にガンガン叩きつけられ、頭が割れて血まみれになった。
もっと俺に力があれば、こんなことには・・・際限のない怒りが八重樫を支配したその時、周囲の気温がものすごく高くなっていった。
立ち上がった八重樫の瞳が、炎のように赤く燃え盛っていた。熱は彼の全身から発散sれて、まるで砂漠の真ん中にでもいるかのようだった。
八重樫の全身が赤く燃えていた。
「てめぇら、許さねえ!」
次の瞬間、八重樫はリーダーをぶんなぐっていた。
リーダーは軽く10メートルは吹っ飛んで、口から血と折れた歯をまき散らして、そのまま失神した。
我先にと逃げ出す不良たちだが、八重樫はチーターみたいな瞬発力で回り込み、クマみたいなパンチで殴ると、誰も彼も一撃で地面に倒れて行った。
最後の一人を倒すと、リーダーから失神から目覚めた。
状況を理解したリーダーは、八重樫が何も言わないうちに、ものすごい勢いで土下座をした。
「やめてくれえええ!俺らが悪かった!」
八重樫はリーダーに近づくと、その頭を靴の裏でグリグリとした。
「なら、これから俺がリーダーだ。俺に忠誠を誓うか?」
「誓う!」
「言葉遣い!」
「あ、すいません。誓わせていただきます。だから命だけはどうかご勘弁を!」
「よぉし、よくできました!」
不良たちは順に目覚めていったけど、八重樫を同じように踏んづけて、自分に忠誠を誓わせていった。
そして、すべてを見守っていた美津見は、
「ありがとう、八重樫君。諦めず、私を助けようとしてくれて」
と言って、悪魔のような力をふるった彼氏に、何も恐れず寄り添った。
八重樫は大声で笑って、彼女の肩を抱き寄せた。
「俺、すごくいい気分だ。何か、不思議な力が宿ったような気がするぜ。これからも君を守ってみせるよ」
「ええ、頼りにしているわ」
「こうして八重樫君はグループの新しいリーダーになったの。今も彼らはつるんでいるわ。
休日は朝から公園や駅前の掃除、そして午後からは老人ホームや児童養護施設の慰問をしているの。
それに元リーダーの吉川さんて、怖い顔しているけれどお年寄りや児童には物凄く優しいんだって。
まあ、逆らったら何をされるかわかっているから余計に必死なんだとは思うけど、もしからしたら、性根は真面目で優しい人だったのかもね。
私さ、八重樫君に告白したけどふられちゃって。それなのに、彼ってば、美津見さんと付き合したもんだから、納得できなくてさ。
それでいつも、二人を監視してたの。まさか、あんな場面がみられるなんてねえ。
その時私、しっかり確認したんだ。八重樫君に寄り添う美津見さんの影が、人間ではない生き物の形になっているのをさ。
影に羽が生えているの。あれって悪魔?それとも天使?
実は、その時美津見さんとうっかり目が合っちゃってね。
そうしたら彼女、私を見てにっこり微笑んでウインクなんかしたんだよ。あれは小悪魔?それとも堕天使?
でもさ、人間じゃないのは間違いないよね。
八重樫君が不良たちを叩きのめせたのは、美津見さんの能力を分け与えらえれたからなんだよ。
このことを新聞に書いたら、もしかしたら大スクープになるかもね。もっとも、みんなが信じてくれればの話だけれど。
実は私、あの後美津見さんに呼び出されたの。でね、その時こう言われたの。
『私たちのことを知ったあなたに、これをあげるわ。これは時を呼ぶペンダントっていうの。いつか、これをあげる人が見つかったら、渡してあげて』
『それって、どんな人?』
『その人と会えたら、直感があなたに教えてくれるから。だから、忘れないで渡してね』
それが、この時だ。今、ビビッときたもの。
だからね、この時のペンダントってやる、渡しておくよ。何がどうなるのかさっぱりわからないけれど、私からのプレゼントだと思って大事にしてね。きゃはははは」
エンディング№141:悪魔と天使の狭間で
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キャラクター図鑑 54/122 達成度44%
イラストギャラリー 37/283 達成度13%
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