チラシの裏~弐位のゲーム日記
社会人ゲーマーの弐位のゲームと仕事とブログペットのことをつづった日記

 今日のひぐらしのなく頃に粋はどうかな?


 鬼隠し編 #1 沢のほとりにて


 沢でぼんやりとしていた圭一は、いつの間にかレナとはぐれていた。
 しばらく待っていると、女性を連れた富竹に声を掛けられる圭一だが、女性の名前が思い出せない。
 圭一は、雛見沢に馴染めたつもりでいるが、出合った人の顔や、雛見沢の過去の出来事を知らないので、知っておきたいと話すと、富竹は、自分緒知っている範囲で教えると言ってくれる。


 ダム工事については、あまり詳しくはないが新聞で読んだ範囲でとのこと。
 7,8年くらい前に、ダムの計画が決まり、この雛見沢からずっと上流の谷河内辺りまでが全部沈むことになった。当然、雛見沢では反対運動が起こった。
 裁判にもなったし議会でも取り上げられたが、そのうち、いろいろな不祥事や汚職が発覚して、工事中止が決まった。


 バラバラ殺人については、事件当時、富竹は雛見沢にいたので、よく覚えているとのこと。
 4年前の綿流しの日に起こり、ダム計画に終止符を打った事件だった。
 ダム工事の現場の人たちでケンカがあり、被害者を殺してしまった。発覚を恐れた加害者6人は、被害者の遺体を6分割にし、それぞれが遺体を隠したが、6人の犯人のうち5人は自首し、残った一人は逃亡中で、彼の隠した右腕部分は、まだ見つかっていない。
 圭一が以前に拾った週刊誌で読んだ内容と同じだった。
 当時は、若い人たちはそうは思わなかったみたいだが、お年寄りたちはオヤシロさまの祟りだと、疑わなかったらしい。
 しかし、今では、若い人にも、オヤシロさまの祟りだと信じる人が結構いると、女性が付け加える。


 その後、毎年綿流しの日になると誰かが死ぬと、富竹は告げる。
 バラバラ殺人の翌年の綿流しの日、雛見沢の住人だが、ダム誘致派の男が、旅行先で、崖下の濁流に転落して死亡し、その妻は死体もあがっていない。
 当時、お年寄りたちは、オヤシロさまの祟りだと囁きあったいたらしい。
 さらに翌年の綿流しの晩、この古手神社の神主が、原因不明で急死し、その妻は、その晩のうちに沼に入水自殺したとのこと。
 村人たちは、オヤシロさまのお怒りを鎮めきれなかったとうわさしてたとのこと。
 さらに翌年の綿流しの晩、綿流しのお祭りに参加しなかった近所の主婦=2年前に転落死したダム誘致派の男の弟嫁が撲殺体で発見された。弟本人は、うわさを気にして引っ越してしまったとのこと。


 ということは、その翌年の綿流しの晩、つまり今晩、また誰かが殺されるのか?
 当然、雛見沢の人間はみなそう思い、今年の綿流しに参加しないと、オヤシロさまの怒りに触れると、ウワサしているとのこと。


 富竹は、バラバラ殺人は、酒の上の口論が原因で、犯人は全員捕まっているわけではないが判明しているし、誘致派夫婦の転落は、他殺じゃなく事故、神主は祭りの過労に体調不良が重なり急死で、神主の妻は、死んでオヤシロさまのお怒りを鎮めるという遺書を残していた。主婦殺しの犯人は、捕まっており、雛見沢の祟り騒ぎを面白がって再現したと自供しているとのことで、綿流しの日に起こったことすべては、祟りとは関係ない出来事だと話す。


 連れの女性と別れたあと、圭一は部活のメンバーと再会する。
 そして、さっそく射的の結果が発表され、ビリは富竹に決まる。
 魅音たちは、罰ゲームとして、油性マジックで、富竹の着ているシャツに、メッセージを書いていく。
 富竹は、次に来るときは、これを着て来ると約束する。


 富竹は、さっきの女性といっしょに帰っていく。


 TIPS:古手神社の神主の病死

 古手神社の神主が、不調を訴え病院で手当を受け、一時回復したが、深夜に容態が急変、死亡した。
 関係者の話では、当日開催されていた祭りの準備などで相当の心労があったと言う。
 神主の死亡直後、妻が遺書をのこして行方不明になった。


 鬼隠し編 #2 部活再開

 翌朝、教室に入るなり、圭一は、水を張ったバケツに足を突っ込んでしまう。沙都子のトラップだ。いつも通りの日常のはじまりだ。
 知恵先生から、お祭りの取材で記者が雛見沢に来ているが、取材を受けても、曖昧なことやいい加減ことは言わないようにと言われる。
 放課後の部活は、推理ゲームに決まる。事件の犯人と凶器と犯行現場の3つを当てられた人が勝ちというものだ。
 犯人、凶器、犯行現場のカードをそれぞれ1枚抜き、それが正解となる。残ったカードをシャッフルして、みんなで等分し、お互いに手持ちのカードの質問をして、抜かれたカードが何かを探るゲームなのだ。つまり、誰も持っていないカードが正解だ。
 正解がわかったら挙手し、ゲームが終了。答え合わせをし、正解なら1ポイント、はずれならマイナス1ポイント。
 本日の罰ゲームは、使いっぱしり。みんなからお使いを頼まれて、それを買いに走るのだ。
 初めてプレイする圭一は、コツが掴めない。
 トイレ休憩と言って、教室を出た圭一は、目配せしてレナを教室の外に連れ出す。
 レナもものゲームは苦手で全敗とのこと。
 圭一とレナは勝つために、カードを配った直後、他のメンバーが手元に集中している隙に、互いのカードを公開し合うことにした。


 打ち合わせしたのがバレないように、先にレナを教室に返したところ、知恵先生に呼ばれる圭一。
 圭一にお客が来ているとのことで、さっそく出向くと、中年のおっさん=オープニングで独り言を言ってた刑事が待ち受けていた。
 男は、自分の車ならクーラーが効いているといって、圭一を後部座席に座らせる。
 男は、写真を見せながら、シャツに圭一たちの署名が入っていたと話す。
 圭一が写真を見ると、富竹が写っている。
 男は、もう1枚の写真を見せる。
 そこには、夕べあった富竹の連れの女性が写っていた。
 最後にあったのはいつかと男に聞かれ、綿流しのお祭りの晩に、いっしょに話をしたと答える圭一。
 男が刑事であることに気付いた圭一は、富竹と女性の身に何かあったと気付く。
 刑事は、圭一にオヤシロさまについて知っているかと尋ねると、圭一は、毎年、綿流しの日に事件が起きていると富竹から教えてもらったと答える。
 刑事は、富竹が夕べ、綿流しの当日に死んだと告げる。
 第一発見者は、祭りの警備を終えて帰還中の警察で、時刻は24時5分前。富竹は、血まみれで道路に突っ伏しており、富竹の喉は、自分の爪で引き裂かれていた。つまり、富竹は、自分の爪で力いっぱい喉を掻き毟ったのだ。
 薬物を疑ったが、検出できなかった。
 富竹は、亡くなる直前、極度の興奮状態であったことがわかった。周囲の状況から、富竹は、自分の喉を掻き毟り血まみれになりながら、角材を手に振り回していたらしい。
 富竹の体には、本人によらない外傷があり、何者かに暴行を受けた可能性があった。
 つまり、富竹は、何者かに取り囲まれ襲われた。興奮状態で逃げ惑い、落ちていた角材を拾い抵抗を試み、その最中に錯乱し、自分の喉を掻き毟り、絶命した・・・
 死亡推定時刻は、21~23時ごろで、圭一と別れてからすぐの出来事とのこと。
 富竹の連れの女性は、夕べは自宅に帰っておらず、今も行方不明で、事件に巻き込まれた可能性が高いとのこと。
 刑事は、村人はオヤシロさまの祟りだと言って何も話してくれないので、雛見沢の人間でなく、祟りを信じていない圭一に話を聞きに来たと打ち明ける。このままでは、富竹は、綿流しの儀式のときに、無神経にカメラをバシャバシャやってたから、オヤシロさまの怒りに触れたということになってしまうとのこと。
 刑事は、不確かなことでも何でもいいから、圭一が知ったら教えて欲しいと、電話番号を書いたメモを渡す。
 そして、ここでの会話は他言無用で、特に魅音と梨花には絶対内緒にするよう、圭一に頼む。雛見沢で起こった一連の事件は、村ぐるみで引き起こされている可能性があるからとのこと。
 毎年、綿流しの日に、村の仇敵が死ぬということは、雛見沢に関係があるということだ。最初の年はダム工事の監督で、次はダム誘致派の村人が、被害者だった。その次の年の被害者の神主は、ダム騒動当時、積極的に行動しなかったため、一部の村人から反感を買っていた。
 その次の年の被害者の主婦は、誘致派の村人の弟の嫁で、今年の被害者の富竹は、ダム工事とは関係ないよそ者で、年々、敵対度は希薄になっているようだ。
 刑事は、村の敵でなく、よそ者というだけの理由で犠牲になりつつあり、来年は、圭一のような引っ越してきたばかりの人かもしれないと言い出す。
 刑事は、園崎家は、ダム騒動時、抵抗運動の旗頭で、過激だった。そして、魅音も、ダム抵抗運動時に補導歴があると話す。
 刑事は、祟りを盲信する村人を心配させたくないから内緒で、言うと、圭一は納得し、みんなには秘密にすると答える。
 刑事は、興宮署の大石だと名乗り、圭一を解放する。


 教室に戻った圭一は、先生に職員室に呼ばれてて遅くなったと謝る。
 遅くなったので、次が最後のゲームになる。
 レナがマイナス1点のビリで、圭一は0点でその次だ。
 最終戦は、罰ゲームをレナが一人か、圭一とレナが二人でやるかを決めるものとなった。
 打ち合わせ通り、レナと圭一は互いのカードをこっそりと見せ合うがが、圭一は正解がわからない・・・
 レナが挙手し、答えを告げると、正解だった。
 罰ゲームは、レナと圭一の二人で受けることになった。
 1位の魅音は、自分の買い物リストとお金をレナと圭一に渡す。魅音は、自分のお使いを二人にやらせるつもりだ。


 TIPS:無線記録

 富竹発見時の無線記録で、大石がしゃべっている。
 
 
 TIPS:犯人は4人以上?

 鑑識は、富竹の死は、自分で喉を掻き破った出血性ショック死で、爪の間に本人の皮膚片が残っているし、傷跡も一致すると、大石に告げる。
 富竹の爪ははがれ、体には無数のアザがあるので、複数人に囲まれて暴行を受けたのは明白だ。
 分泌物から、富竹は極度の興奮状態にあったのは間違いない。
 富竹が握っていた角材からは、何も出なかったため、犯人を殴っていないことがわかった。
 富竹の体つきから、生前に何かのスポーツを嗜んでいたらしく、身体能力が高かったと思われるが、角材で一度も殴れなかったことが疑問だ。
 大石は、4人なら何と富竹を襲えると想像する。
 
 
 TIPS:捜査メモ

 富竹ジロウはペンネーム?
 鹿骨市の安ホテルに滞在し、折りたたみ自転車で行動。免許の類はなし。
 自転車は、現場から300m離れた林道脇に放置。
 祭り当日は、失踪中の鷹野三四と一緒に、会場におり、9時ごろに警官に目撃されており、その後は不明。
 雛見沢には5,6年前から、季節ごとに1週間ほど滞在。
 野鳥専門のフリーカメラマン。
 遺品のフィルムには、不審物なし。
 財布が取られていないことから、単なる暴行?
 財布の内容物から、生活基盤は、東京~千葉?
 都内の住民基本台帳に、富竹ジロウの同姓同名なし。
 歯型から都内歯科へ照合。
 顔写真の送付、警視庁へ。
 各雑誌社に富竹ジロウ問い合わせ。


 鷹野三四
 入江診療所勤務の看護婦。
 趣味の野鳥撮影で、富竹と親しい。
 自宅は興宮で、独身。
 富竹と共に、祭り会場で目撃され、その後行方不明。
 誘拐?容疑者?
 富竹を殺す動機がない。痴情のもつれ?


 鬼隠し編 #3 放課後

 夕べ遅くまで起きていた圭一は、眠くて眠くて仕方がない。
 昨日の大石の話がちらつき寝付けなかったのだ。
 昼寝をしようと圭一が机に突っ伏したところ、部活のメンバーは起こすのがかわいそうだというって、圭一の席から離れる。
 そして、小さな声で、魅音が、「綿流しの晩に失踪したらしい」と話し始める。
 圭一は寝たふりをしながら、みんなの会話の盗み聞きする。
 魅音は、彼女が祟りにあったのか、オニカクシにあったのかはわからないと言う。
 そして、今年は、何が起こっても騒ぎにしないで穏便に片付けると、事前に警察と話が付いているとも話す。
 レナが、もう一人いるんだよねと尋ねると、魅音は、オヤシロさまならねと答える。
 さらにレナは、次は自分の番だと言い出すが、魅音は否定し、二人とも黙ってしまう。
 圭一は、二人の会話から、富竹の連れの女性は、綿流し以降、オニカクシ=神隠しにあい消息不明。オヤシロさまの祟りは、必ず犠牲者が2人出る。そして、祟りと鬼隠しは別のもので、必ず対になって起こる現象であることを知る。
 そして、レナは何か見に覚えがあり、オヤシロさまの祟りの標的になる確率が高いことを知っている。


 放課後、魅音は、店の手伝いに行くから部活はなしと宣言し、教室を出て行く。
 圭一は、大石のせいで昨日ろくに遊べなかった推理ゲームで遊びたいと思い、ロッカーの中から推理ゲームを探し始める。
 ところが、他のメンバーは、みんなでそろって遊びたいと言い出したので、今日の部活はなしになる。
 せっかく出した推理カードを片付けようとした圭一は、「悟志」と書かれたカードを見つける。
 この学校には悟志という名前の生徒はいないので、圭一は、悟志はこの学校から転校していった生徒なのかと、レナに尋ねる。
 レナは、去年、レナが転校してきたときに、悟志は入れ替わりで転校していった生徒だから、よく知らないと答えるが、圭一は、その答えに疎外感を覚える。
 レナも自分と同じ転校生だから、自分のこの気持ちを理解してもらえるかと思った圭一は、レナに、転校してきた当時の話を聞いてみる。
 レナは、人の名前も村の中もぜんぜんわからなくて、心細かったと答える。
 そして、レナが転校したきた当時は、部活はまだなく、放課後にみんなで残ってゲーム大会をやり始めたのがきっかけで、部活ができたと教えてくれる。
 圭一は、レナに、みんなは自分に嘘や隠し事をしてると訴えるが、レナは否定し、逆に、圭一こそ、レナたちに嘘や隠し事をしてないかな?と聞いてくる。
 みんなが、圭一にオヤシロさまの祟りのことを隠すように、自分が、富竹の事件のことを内緒にするのは、おあいこだと思った圭一は、「してない」とレナに答えるが、レナは「嘘だよ」と即答する。
 レナは、昨日圭一は職員室に呼ばれたと言っていたが、本当は、校門のところの車の中で、知らないおじさんと話をしていたと言い出す。
 レナに、誰と何の話をしていたのかと問い詰められ、知らない人とみんなとは関係のない話をしていたと答える圭一。
 「嘘だ」と絶叫するレナ。そして、圭一に内緒や隠し事があるように、レナたちにだってあるとやさしく諭すが、竜宮レナの姿をした誰かに恐怖する圭一。


 鬼隠し編 #4 本屋からの電話

 家に帰り、自室でさっきのレナに似た誰かについて考えていた圭一は、母親に、本屋からの電話だと声をかけられる。
 電話の主は、大石で、気を遣って、本屋だと言ったとのこと。
 圭一は、話を聞かれたくなかったので、子機をもって、自室に戻った。
 大石が、昨日渡した電話番号は古い番号だったので、新しい番号を教えると言うので、圭一は、それを書き留める。
 生まれも育ちも興宮だと話す大石に、圭一は、鬼隠しについて尋ねると、人が鬼にさらわれてこつ然といなくなってしまうことで、神隠しと同じ意味だと答える。
 大石は、雛見沢は昔、鬼の住む里と呼ばれて恐れらていたと教えてくれる。この鬼は、里におりて、人をさらって食い散らかしていたとのこと。この鬼が人をさらってしまうことが、鬼隠しとのこと。
 圭一は、オヤシロさまの祟りなら祟りと鬼隠しが必ず一緒に起こると伝えると、大石は初めて聞いたと答える。
 大石は、最初の事件の逃走中の犯人は、実は鬼隠しにあったのではと言い出す。翌年の誘致派夫婦の事故は、妻の死体が上がっていないので、行方不明扱い。3年目の神主の妻は、沼で入水自殺したらしいが、死体が上がってないので、これも行方不明扱い。今年は、富竹の連れの女性が行方不明。いずれも鬼隠しと呼ばれても不思議ではない。
 毎年、1人行方不明になっていることを知った大石は、去年の主婦撲殺事件で、犯人逮捕後、被害者宅の子供が行方不明になったことを思い出すが、主婦撲殺犯は拘置所内で先割れスプーンを喉に詰まらせて死亡したため、もう確かめようがないと話す。
 圭一と大石は、過去5年間、必ず死者と行方不明者が1人ずつ出ている事実に驚く。
 行方不明者は、1年目はダムの作業員、2年目は誘致派の男の妻、3年目は神主の妻、4年目は被害者宅の子供、5年目は交際相手?特に、つながりはなさそうだ。
 大石は、4年目に行方不明になった子供は、北条悟志という名前で、圭一の1つ上で去年まで圭一と同じ学校に通っていたと、教えてくれる。
 圭一は、すっかりオヤシロさまの祟り信じて、おびえてしまい、レナが次は自分の番だと言っていたと大石に話してしまう。
 それを聞いた大石は、レナについて調べると話す。
 そのとき、部屋の扉をノックする音が聞こえてきたので、電話を切ることにする。
 扉を開けると、2人分のお菓子と紅茶の乗せたお盆持った圭一の父親が立っており、レナが遊びに来てたから、お茶を持ってきたと言う。
 父親は、1時間くらい前にレナが2階に上がったのを見たと話す。
 圭一は電話に夢中で、まったく気付いてなかったが、レナは、ずっと圭一の部屋の前の廊下に立っていて、大石との電話を聞いていたのだ。


 TIPS:本部長通達

 雛見沢で起こる事件の影響で、地域住民の生活が脅かされているため、①秘匿捜査指定②情報の非開示③関係各機関緒への報道自粛要請を通達する


 TIPS:自殺を誘発するクスリは?

 大石は自殺を誘発させるクスリについて鑑識に尋ねると、自殺したくなる精神状態を誘発することはできると答えが返ってくる。たとえば、鬱状態から躁状態に転じたとき。
 鑑識は、薬によらなくても異常な精神状態に陥る可能性があると答える。富竹は犯人に囲まれて命の危険にさらされたことで、極度の緊張が続き、分泌異常が重なり、さらに打ち所が悪くて脳に障害が起こり自虐行動に走った可能性があると話す。


 TIPS:脅迫

 園崎県議と園崎市議、雛見沢の村長が興宮署にやってきた。
 その夜、大石は、高杉課長から、署長のところに議員が怒鳴り込んできたと教えられる。
 雛見沢事件の捜査の仕方で、大石を指名して陳情してきたとのこと。
 高杉は、来年定年退職する大石に、署長が退職時特別昇給を見直すかもと言っていたと話す。
 興宮署では、退職直前に特別昇格させて、給料を昇給させることで、退職金を水増しする慣習があるのだ。


 TIPS:元気ないね。

 レナと魅音は、最近圭一の元気がないことについて話している。
 魅音は、圭一が車で話していた相手が、大石だと気付いていた。そして、レナに、大石はオヤシロさまの使いだと話す。
 大石が雛見沢に来ると、必ず鬼隠しが起こるからだそうだ。
 一昨年、梨花の母親が入水したとき、その直前に尋問していたのが、大石だった。
 去年、悟志が転校する前にも来ていた。
 そして、今年は圭一に会いに来た。ということは、圭一は・・・


 TIPS:二重人格???

 TVでは多重人格についての特集をやっている。
 多重人格とは、複数の人格を持つことによる逃避と考えられている。精神を守るために脳が行う防御行動のひとつとのこと。広義でいえば、現実逃避も一種の多重人格。
 幼少期の育児体験が大きく作用しているとのこと。


 鬼隠し編 #5 入江診療所

 圭一は倦怠感と頭痛に襲われていた。
 夕べ、部屋の前に立つ誰かの気配のせいで、眠れなかったのだ。
 待ち合わせの時間を10分ほど過ぎた頃、レナが家まで迎えに来るが、今日は学校を休むと母親に伝え、そのまま圭一は眠り込む。
 圭一が起きたら、両親は仕事で出かけており、病院にいくようにとメモが置いてあった。
 圭一は、入江診療所へ行き、診察してもらうと、風邪だと診断され、3日分の薬をもらう。
 待合室の老人たちが、鬼隠しかもしれないし、東京のカメラマンと駆け落ちしたかもと話している。どうやら行方不明になった富竹の連れの女性は、ここの看護婦で鷹野という名前らしい。
 診療所からの帰り道、圭一は、車に乗った大石に出会い、いっしょにお昼を食べることになった。
 車の中で、大石は、幻覚作用のある薬を調べているが、富竹からは検出できなかったと話す。
 大石は、富竹は死ぬ前に暴行を受けていたことから、祟りではなく、人間が事件に関わっていると断言する。
 大石は駅前のレストランに圭一を連れて行く。
 大石は、自分の母親に昔話を聞いてきたといって、話し始める。
 雛見沢は、昔は鬼ヶ淵と呼ばれていた。その名前は、神主の妻が入水した沼の名前として、今も残っており、その沼の底は、鬼たちの住む国とつながっていると言われていた。
 そして、鬼たちは仙人でもあり、不治の病にかかった村人を鬼ヶ淵に運んで治してもらったそうだが、治した代償に連れ来た人間を食べるのだそうだ。逃げしたりすると、鬼ヶ淵の住人、つまり鬼が全員で追いかけてきて、捕まえて食べてしまったとのこと。
 大石の母親は、鬼の狩りのときは、絶対に邪魔をしてはいけない=獲物の人を助けたり、匿ったりしてはいけないと言っていたとのこと。鬼の狩りを邪魔しないかぎり、村人たちには危害を加えないルールとのこと。
 大石は、去年失踪した悟志の友達である、圭一の友達を調べたと話す。
 1年目の被害者の現場監督は、事件の前に、魅音と何度か取っ組み合いをしていた。
 2年目の被害者である誘致派の夫婦の娘は沙都子で、事件当時現場にいた。
 3年目の被害者である神主夫婦の娘は梨花。
 4年目の被害者である主婦は、沙都子の義理の叔母で、両親のいない沙都子を預かっていた。
 そして、4年目に失踪した北条悟志は、沙都子の兄。
 被害者たちは、なぜか圭一の友達とつながっている・・・
 レナは、去年まで茨城に住んでいたが、引越しの少し前に学校中のガラスを割って回り、3日間の謹慎処分を受けていた。その後、レナは、神経科に通院し、投薬とカウンセリングを受けていた。レナは、カウンセリングの際、オヤシロさまが夜な夜な自宅にやってきて、枕元に立って自分を見下ろしていると言っていたことが、カルテに記録されているとのこと。
 そして、大石は、竜宮家は元は雛見沢の住人で、レナが小学校へ上がるときに村を出たと付け加える。
 今年の被害者である富竹は、圭一たちとお祭りを楽しんだ仲だった。
 大石は、今年で定年で、母親の意向でここを離れる予定なので、在職中に、事件を解決したいと圭一に打ち明ける。そして、圭一が危ないことと、署長から事件を蒸し返さないように言われていることを伝える。


 鬼隠し編 #6 レナと魅音のお見舞い

 家に帰ると電話が鳴っている。圭一がとると魅音からのお見舞いの電話だった。魅音の祖母が山ほどおはぎを作ったからおすそ分けに持っていくとのこと。
 10分もしないうちにチャイムが鳴り、魅音とレナが、魅音の祖母が作ったおはぎを届けに来た。
 レナは、自分の作ったおはぎも混じってるが圭一に見つけられるかな?と話す。
 それが今日の部活をさぼった圭一への宿題だと、魅音が続ける。
 そして、魅音は、突然、圭一に、「お昼何食べた?」と問い詰める。
 大石といっしょだったことを勘繰られていると感じる圭一は、「表で食べた」と短く答えるが、魅音は圭一がレストランで食事したことを知っているかのように、「渋いおじさまとご一緒だったみたいだけど誰?」と続ける。
 圭一は、みんなの話をしてないと答える。
 魅音は、全てをお見通しってことを忘れないでくれれはいいと言って、レナといっしょに玄関を後にする。
 二人が出て行って、玄関の扉を閉じかけた瞬間、扉がぐいっと開き、扉の隙間から魅音の片目が覗き、「明日、学校休んじゃ嫌だよ?」と圭一に声をかけ、二人は帰っていった。
 玄関の扉のカギをかけ、冷静になれと自分に言い聞かせる圭一。
 魅音が、自分と大石が昼飯を食っていたのを知っているのは、お店に雛見沢の人がいて、魅音に伝えたのだろう。
 圭一は、大石が変な話を自分に聞かせてから、だんだんとみんながおかしくなったことに気づく。へんな好奇心を出して、綿流しの晩に富竹に過去の事件を聞いたのがいけなかったのだろう。そうだ、みんなが自分のために隠してくれていることを、よそ者の富竹が圭一にしゃべったから・・・
 大石も、自分にみんなを疑わせるようなことをいったよそ者だ。
 富竹も大石もよそ者で、オヤシロさまの祟りにあって死ぬべきだ。
 悪いのは好奇心を抑えきれなかった自分の方だ。みんなは悪くない。


 気をとりなおした圭一が包みをあけると、中には、漉し餡のおはぎが5つ入っており、包みの左端からAから順にアルファベットが書き込まれている。
 おはぎをよく見ると、ひとつだけ、ひじょうに丁寧に作られているのに気づく圭一。レナの手作りおはぎは、このEだ。
 まず、魅音の祖母のおはぎを一つ食べる圭一。
 続いてレナのおはぎを食べると、舌に何か触った。
 とりあえず指でつまんで取り出したモノを見た圭一は、食べかけのおはぎを壁に投げつける。
 おはぎの中に、裁縫針のような何かが入っていたのだった。
 残ったおはぎも壁に叩きつけ、圭一は、自室に戻って布団の中にもぐりこみ、殺されてたまるかよと叫ぶ。


 鬼隠し編 #7 足音

 ひた、ひたと殺したような足音が、圭一の部屋の前で止まる。
 勢いよく跳ね起きた圭一は、布団を、扉を開けた母親に投げつける。
 外は朝になっている。
 母親は、圭一がおはぎを壁に投げつけたことを咎める。
 圭一は、昨日のおはぎは、魅音やレナからの脅迫だと解釈した。
 圭一がいそいで学校へいく支度をしているとレナが迎えに来る。
 二人で待ち合わせ場所に行くと、近所の人が、魅音は二人が遅いから先に行ったと教えてくれる。
 突然、レナは、圭一に、昨日のおはぎはちゃんと食べたかと聞いてきた。
 私達の意思は伝わった?と言っていると解釈した圭一は、躊躇しながら、うまかったと返事する。
 さらにレナは、全部食べた?と聞いてきた。
 裁縫針は飲まずに済んだの?と聞いていてるのと感じた圭一は、全部は食べ切れなくて、まだ残っていると言い逃れする。
 すっかり圭一は、オヤシロさまの祟りを信じてしまい、前の学校でガラスを割って回ったレナのことを、オヤシロさまに取り憑かれただけと思い込み、人間であれ祟りであれ、自分は殺されてたまるかと妄想する。


 教室の扉を開けた瞬間、チョークの粉だらけの黒板消しが圭一の頭の上に落ちてきた。沙都子のトラップだ。
 しかし、圭一の反応は薄い。
 レナが、圭一はまだ本調子じゃないと言い訳する。
 魅音に、宿題のことを聞かれるが、食欲がなくて全部食べていないと答える圭一。


 鬼隠し編 #8 作戦会議の授業中

 授業中、圭一は、自分が置かれている理不尽な状態について考えてみる。
 自分は、レナや魅音にとって好ましくないことを知る人間になってしまい、昨日のおはぎは、その警告だ。
 そして、命を狙われているという自覚がある。
 と思ったら、今日の授業は終わってしまった。
 体調が悪いと言い訳した圭一は、一人でさっさと帰る。


 家に帰った圭一は、自分には味方が誰一人いないことに気づき、両親に打ち明けて味方になったもらおうと思ったが、きっと圭一の話は信じてもらえないだろうし、逆に余計なことを知らされた両親も被害者になりうる。だから、両親には何も知らせないことにする。
 大石は、現在の圭一の状況を理解している唯一の人間だが、町に住んでいるため、緊急時に連絡しても駆けつけるまで30分はかかる。
 いざというときのため、学校にある金属バットを、素振りの真似をして、いつも持っておこうと思いつく圭一。
 それと、圭一の身に何かあったとき、大石が捜査しやすいよう日記をつけることにした。
 圭一はノート1ページを破いて、メモを書いてみた。


 私、前原圭一は命を狙われています。
 なぜ、誰に、命を狙われているのかはわかりません。
 ただひとる分かることは、オヤシロさまの祟りと関係があるということです。


 圭一は、そのメモを折りたたんで、壁掛け時計の裏に、テープで貼り付けた。
 そして、両親に、もしも自分が死んだら、自分の部屋の時計を棺に入れてくれと頼んで、自室に戻る。


 鬼隠し編 #9 たったひとりの登校

 翌朝、誰よりも早く起きた圭一は、ひとりで登校するため、いつもより早い時間に家を出る。
 途中で、車のクラクションを鳴らされ、圭一が振り向くと。大型のワゴン車が圭一のほうへ向かってきた。
 サイドミラーが圭一の肩に当たり、圭一は路肩の泥田に叩き込まれる。
 停車したワゴン車は、田んぼから起き上がった泥だらけになった圭一を見ると、急発進で逃げ去る。
 ひき逃げされかけた圭一は、さらに警戒を強める。
 学校へ付いた圭一は、教室に生徒たちのロッカーを端から開けていく。
 とあるロッカーを開けると、金属バットと、野球チームのユニフォームが入ってるのを見つける圭一。
 そこへ、梨花と沙都子が教室に入ってくる。
 泥だけな圭一は、二人の前で着替えを始めたため、梨花と沙都子は教室の外に出て行こうとする。
 梨花は、廊下にでる前に、圭一に向かって、「そのバット、なくさないで下さいね、です」と声をかける。
 着替えをすませた圭一は、さっきの金属バットを持ち、校庭で素振りを始める。


 終業時刻になり、みんなは部活を始めようとしているが、圭一は今日も直帰するつもりだ。
 レナは、女の子と一緒に遊ぶのは嫌だった?と聞いてくる。
 そういうわけじゃねぇよと言って、教室を出て行く圭一。


 学校からの帰り道、圭一は、後ろからぴたりと自分をつけてくる足音に気づき、後ろを振り返るが誰もいない。
 警戒しながら木陰に近づいた圭一は、レナを見つける。
 どうどうと自分といっしょに下校せず、自分を尾行するようなまねをしたレナに対して、ついてくるなと怒鳴る圭一だが、レナは、家が同じ方向だからと答える。
 圭一は、レナに先に歩けと怒鳴るが、レナは、圭一といっしょに帰りたいと答える。
 バットを振り回す圭一の態度を見て、レナは、圭一の前を歩き出す。
 そして、圭一のほうへ振り返って、どうしてバットなんか持っているのかなと尋ねる。
 圭一は、突然、野球がしたくなったと答えるが、レナは、おかしいと言い出し、「どうしてバットまで悟史くんと同じなの?」と、圭一に尋ねる。
 悟史は、圭一の席を去年まで使っていた生徒で、去年のオヤシロさまの祟りで鬼隠しにあったと思われている。同居する叔母が、綿流しの晩に祟りに便乗した異常者によって殺されて、そのしばらくの後に、行方不明になったのだ。
 バットの柄の部分に張られたテープには、北条悟史と書かれている。
 悟史のものとは知らなかったが、誰も使っていなかったから借りたと、答える圭一。
 レナは、悟史は野球なんか好きじゃないくせに、野球チームに入ってたが、ある日、突然バットを持ち歩き始め、圭一のように一人で登校するようになり、圭一みたい素振りの練習を始めたと、言い出す。
 そしてレナは、悟史は転校したと、冷たく告げ、圭一も転校しないよね?と尋ねる。


 鬼隠し編 #10 謝罪の言葉

 気づくと圭一は自宅の玄関前にいた。
 玄関の鍵を開けて、家の中に入った途端、自分にぴったりとくっついて入ってきたヤツの気配を感じる。
 恐怖で後ろを振り向けない圭一は、どなたですか?と声をかけると、若い女の声が聞こえた。
 圭一は後ろを振り返るが、誰もいない。
 圭一は、手に持ったバットを振り回す。
 玄関の靴箱を破壊したところで、気配が消えた。
 しばらくして家の電話が鳴った。
 圭一が電話をとると母親からだった。
 圭一は、買出しの要請かと思い、この前買いだめした豚骨ショウガ味のカップラーメンを夕食にするから、買出しの必要はないと話すが、母親の用事はその件ではなく、圭一の両親は急な仕事で、今、東京におり、帰るのは明晩との連絡だった。
 両親不在を知られないように、車がないことが見えないようガレージをシャッターを下ろし、家中の灯りをつけて、洗濯物や郵便を取り込み、戸締りを確認うる圭一。
 そこへ、近所の人から母親あての電話がかかってきたので、今は電話に出られないとごまかす圭一。
 電話をきると、すぐに次の電話がかかってくる。
 今度は大石からだ。
 子機に持ち替えて、圭一は自室に戻る。
 圭一は、自分の命が狙われているようだと、大石に打ち明け、一昨日、大石と会ったその夜、魅音とレナから、大石と昼食を食ったことを質され、もらったお見舞いのおはぎの中に針が入っていたと話す。
 針が脅迫の証拠になると大石が言うので、圭一はおはぎを壁に投げつけた居間へ行くが、母親がきれいに掃除した後だった。
 壁の近くのじゅうたんをはがして、調べたが、針は見つからない。
 おはぎを捨てただろうゴミ袋も、中をぶちまけて調べてみるが、針は見つからない。
 母親が帰ってきたら尋ねようと思い、圭一は、冷蔵庫に「針はなかった?」と書いたメモを貼り付け、自室に戻る。
 針は見つからなかったと報告し、ついでに、今朝、ひき逃げにあったと大石に伝える圭一だが、白いワゴン車というだけで、ナンバープレートは覚えていない。
 次に圭一は、レナが去年行方不明になった悟史のことを何か知っているようだとも話す。レナは、圭一と悟史はそっくりで、このまま行くと同じ運命を辿る=転校するみたいなことを言ったと。
 この際、ついでにレナをことを聞こうと思った圭一だったが、玄関のチャイムが鳴ったため、大石に待ってもらうことにする。


 時計を見ると午後7時。来訪するには遅い時間だ。
 チェーンをしたまま玄関の扉を開けて確認すると、外にいたのはレナだった。
 レナは、圭一の夕食を心配して、お惣菜を詰めた重箱と、味噌汁、ご飯、お漬物を持ってきたと話すが、なぜ母親が不在で圭一が夕食を食べられないことをレナが知っているのかという疑問がわいてくる圭一。
 母親が今夕食を作っているから、レナからはもらえないと断る圭一。
 それを聞いたレナは、どうして圭一は嘘をつくのか?と問いただす。
 嘘じゃないという圭一に、「嘘たよ!」と一喝するレナ。どうやらレナは、圭一の両親不在であることを知っているようだ。
 そして、レナは、圭一の夕食が、豚骨ショウガ味のカップラーメンだと告げる。
 なんでそんなことを知っているのかと、恐怖を覚える圭一。
 レナは、圭一の後ろをずっとくっついていたから、セブンスマートで買ったことを知ってると言い出し、そのときの様子を話し始める。
 一緒にごはんを食べようとレナは言って、扉の隙間に手をかける。
 「帰れ」と絶叫した圭一は、ドアノブを一気に引っ張り、ドアを閉めようとするが、レナの指が邪魔でしまらない。
 痛いとレナはうめくが、圭一はますます力を入れてドアを閉めようとする。
 レナはごめんさないと謝罪を繰り返すが、圭一はドアノブを引っ張り続ける。
 やがて、レナの指がドアの隙間から抜け、ドアが勢いよく閉まり、その向こうで、レナがしりもちをついた音がした。
 圭一はカギをかけ、謝罪を繰り返すレナを放置して、一気に自室に駆け込み、大石との電話を続ける。


 圭一は、大石に、今レナが来たことと、レナが怪しいと告げ、レナのことを教えてほしいと頼む。
 他言無用でと言った大石は、レナは連続怪死事件の捜査線上に浮上したことはないので、個人で調べたためウラがとれていないと前置きする。
 圭一が大石から聞いたことは、レナは、大昔、雛見沢に住んでいたが、小学校に上がるとき、茨城に引っ越した。やがて校内のガラスを割って回り、医師の診察を受けたときに、オヤシロさまがと告白した。
 大石は、レナが学校のガラスを割った事件は、被害届が出されていないので、正式は事件ではないが、被害者の一人は片目に後遺症が残すぐらい殴られているのに、関係者一同、口が重いので、表沙汰になるのを望まない何者かがいろいろ根回ししたのだろうと話す。


 突然、雷雨が振ってきたので、窓を閉めようと外を見た圭一は、雷雨の中、カサもささずに門のところに立ち尽くす全身すぶ濡れのレナを見つける。レナは、圭一の部屋を見つめている。
 レナの口の動きは、ごめんさないと繰り返しているようだ。


 TIPS:セブンスマートにて

 セブンスマートは、市内にある酒類食料品の安売量販店。
 圭一は、色とりどりのカップ麺をどっさりカートに乗せるが、父親は、箱で選んで来いと言う。
 圭一は、豚骨ショウガ味の大盛カップの箱を見つけ、カートに乗せ掛ける。
 終わってしまった時間の世界を振り返ることはできないので、圭一はこの時間の気配をさらに鋭くするが、レナを見つけることはできない。が、確かに後ろに影の気配があった。
 圭一が走るのとまったく同じように、ぺたぺたという素足のような足音が、圭一の後ろをつけていた。


 鬼隠し編 #11 クールになれ

 結局、一晩中、金属バットを抱きながら座り込んでいた圭一は、朝になったので、窓から外を覗いてみた。さすがにレナの姿はない。
 クールになれと自分に言い聞かせた圭一は、証拠を集めるために登校することにする。
 昨日泥だらけになった制服は、洗濯機に突っ込んだままのため、圭一はジャージで登校だ。
 校庭で素振りをする圭一は、手に包帯をまいて登校してきたレナと目があったが、挨拶しない。レナは、台所でケガをしたとみんなに説明している。
 魅音が素振りをしている圭一に近づいてきて、悪いけど、素振りを今日で止めて欲しいと言い出す。
 誰にも迷惑をかけてないし、大きなお世話だと反論する圭一に、魅音は、人のバットだと答える。
 圭一は、転校生の忘れ物で、本人が取りに来るまで借りてるだけと反論し、妹は転校せず、兄だけ転校するって変わっているなと、魅音に揺さぶりをかける。
 北条悟史は、沙都子の兄で、去年、鬼隠しにあって消えたと続ける圭一は、レナから、失踪直前の悟史と同じだ、と言われたと告げる。
 そして、圭一は、これはオヤシロさまの祟りにあう前兆か?と、魅音に尋ねるが、魅音は自分は信じていないが、レナはやばいくらいに信じているから、オヤシロさまの話はうかつにするなと忠告する。
 魅音は、悟史のマネは絶対にやめてと話すが、圭一は、みんなが隠しているから、悟史のことは何も知らないと答える。
 そして、連続怪死事件のことを隠して、除け者にしたことを責める圭一は、仲間は隠し事をしないもんだ、ダム現場で事件はなかったと嘘を言った魅音は、仲間じゃないと言い出す。
 おはぎのことを聞いてみると、魅音は、自分が仕込んだと打ち明ける。
 圭一は、魅音は仲間じゃないから、自分のことは放っておいてくれと言い放ち、魅音たちが警察に疑われていると宣戦布告し、魅音がダム騒動のときに、警察沙汰になったことも自分は知っていると告げる。
 泣いている魅音を置いて、圭一が教室に戻ろうとすると、魅音は、全部バラしたのは、あの野郎かと、涙を流しながらつぶやく。
 そして、あのとき、殺しとくんだったなと続ける。


 今日一日誰からも声をかけられなかった圭一は、授業が終わると一人で、下校する。
 今日も誰かが、圭一の後ろを付いてきている。
 木陰から、尾行者を覗き込むと、レナだった。レナは、右手に鉈を持っている。
 レナは、宝探しのための鉈で、ダム現場で、新しいかぁいいの見つけたから、発掘すると話す。
 レナが圭一についてくるので、道を変える圭一だが、それでもレナは付いて来る。
 レナは、圭一が話したいことがあるはずだと言い出したので、ないと圭一は即答すると、レナは、「嘘だ」と絶叫する!
 レナは、悟史のときとは違うから、今度こそ相談に乗ってあげられると言い出す。
 レナは、悟史も悩んでいたが、レナは相談に乗ってあげることができずに悲しかった。悟史が転校したときに、すごく後悔した。それで、今度悟史みたいに悩んでいる人に会えたら、助けようと思ったと話す。
 圭一は、連続怪死事件の犯人は誰かとレナに尋ねると、レナは、ニンゲンの犯人なんかいない、全てはオヤシロさまが決めることと、答える。
 そして、レナは、オヤシロさまはいると断言し、許してもらえるまでずっとついてくると話す。
 レナは、自分のとこへもオヤシロさまが来たから、転校して、雛見沢にもどったと話す。そして、圭一のところにも、オヤシロさまが来ていると言い出す。


 圭一は、夕べ、大石から聞いたレナの話を思い出す。
 レナは、学校でガラスを割ったとき、金属バットで男子生徒3人ほど殴り、一人に片目に後遺症を残すほどの大怪我を負わせた。
 被害者が告発しなかったため、傷害事件にならなかった。
 大石は、被害者全員に話を聞こうとしたが、レナが転校した今でも怯えて教えてくれなかった。
 事件当日の放課後、レナは、親しい男子生徒3人とプール倉庫のあたりで、いつものようにたむろって話をしていたが、理由はわからないが、突然、倉庫脇にあった野球部のバットに手に取り、3人を次々に殴り倒し、そのあと、校舎に向かい教室のガラスを次々と割っていったが、教師たちに取り押さえられた。
 被害者3人は、あのとき、レナは突然人が変わったと言っている。
 被害者達は、誰も訴えず、学校は、事件の存在自体を否定したが、事件当日、病院に3人の生徒が担ぎ込まれたのはカルテに残っており、事実とのこと。
 レナは、事件のあと謹慎処分を受け休学し、神経科医のカウンセリングを受ける。
 主治医は口が堅かったので、看護婦からいろいろ聞き出したところ、レナは、主治医に、雛見沢を棄てた人は、必ずオヤシロさまに追われる、そして、自分のところにも、オヤシロさまが来たと話していたとのこと。
 レナは、雛見沢に帰らなきゃいけないと話しており、オヤシロさまは、雛見沢の守り神で、雛見沢を棄てて出て行こうとするとバチを当てるとも、言っていたとのこと。
 大石は、雛見沢には、レナの話していた通り、里を棄てると、オヤシロさまのバチが当たるという迷信があると教えてくれる。鬼ヶ淵の鬼も、俗世に出て行かないよう、オヤシロさまに厳しく見張られていたとのこと。
 つまりオヤシロさまは、この地を外界から隔離しようとする監視者なのだ。


 圭一は、レナを両手で突き飛ばして、脱兎のごとく逃げ出す。
 圭一は、ダム現場にたどり着いていた。
 向こうから村人らしき2人が歩いてきているが、様子が変だ。
 圭一が走り出すと、2人が追いかけてきた。
 圭一が逃げながらバットを振り回すと、追跡者の一人に当たり、転倒する。
 転倒した男にバットを振り下ろそうとすると、男が間合いに飛び込んできて、圭一の腹部を殴る。
 男は、さらに圭一の腹部にパンチを浴びせ、圭一の背後に回り、首をロックする。
 意識を失う圭一。


 圭一が気が付くと、そこは自室の布団の上で、枕元にレナが座っている。
 レナは、医者を呼んだから、もう大丈夫と話す。
 レナは、ダム現場に行ったら、圭一が倒れていたが、圭一は自分で歩けると言うので、肩を貸して家まで連れ帰ったと、話すが、圭一は、まったく覚えていない。
 圭一は、二人組みの男のことをレナに尋ねるが、レナは、いなかったと答える。
 トイレに行きたいと言って、レナを部屋に残して、圭一は、大石に連絡するため、電話のある居間へ向かう。
 そのとき、玄関のチャイムが鳴る。
 医者が来たと思い、圭一は無防備に玄関を開けるが、来訪者は魅音だった。
 魅音は、レナから、圭一が倒れたと連絡をもらったので、様子を見に来たと話す。
 魅音とレナに追い立てられるように布団の中に押し込められた圭一は、大石と連絡がとれそうにない。
 魅音は、レナに、監督に連絡したのかと確認すると、レナはすぐ来ると言っていたと、答える。
 監督って誰?と思う圭一に対し、魅音は、圭一が野球に興味あると知ったら、監督が喜ぶと話している。
 そして、二人して、監督が来る前に、おはぎの宿題の罰ゲームをしようと言い出す。
 レナが圭一の後ろに回り、圭一が動かないよう羽交い絞めする。
 魅音がポケットをまさぐると、小さな注射器が出てくる。そして、富竹と同じ目にあってもらうと、魅音は宣言する。
 圭一は、富竹が、自分の爪で喉を引っかいて死んだが、体からは薬物は検出されなかったことを思い出す。


 鬼隠し編 #12 ごめんさない

 圭一が我に帰ると、魅音とレナが血溜まりの中で倒れている。
 圭一の右手には、二人の血がべっとりと付いた金属バットが握られている。
 圭一は、二人を殴り殺したのが、自分だと悟る。
 レナと魅音が、富竹と同じ症状を起こさせる注射を圭一に打とうとしたので、圭一はレナを投げ飛ばし、魅音の腹を蹴った。そして、机の横にあった悟史のバットを握った圭一は、二人に何度もバットを叩きつけたのだ。
 圭一は、医者に他に監督も、ここへやってくることを思い出す。
 外で話し声が聞こえたので、圭一が窓から外の覗いてみると、門のところに4,5人の男が群がっている。
 ダム現場で圭一に襲い掛かった男によく似た雰囲気の男たちで、白衣の男も混じっている。
 あきらかに医者に変装して、玄関を開けさせる係りのようだ。
 そして、男達の後ろには、圭一をひき殺そうとしたあの白いワゴン車があった。
 圭一は、時計の裏に隠したメモを剥がそうとして、破いていしまうが、「レナと魅音は犯人の一味」と、書き加える。
 続いて、「他にも大人が4.5人以上。白いワゴン車を所有。4年前の殺人事件の被害者をもう一度よく調べてください。生きています。富竹の死は未知の薬物によるもの。証拠の注射器はこれです。」と書いて、証拠の注射器を、テープで時計の裏に貼り付ける。
 玄関のチャイムが鳴り、圭一は、さらに書き加える。
「どうしてこんなことになったのか、私にはわかりません。これをあなたが読んだなら、そのとき、私は死んでいるでしょう。死体があるか、ないかの違いはあるでしょうが。これを読んだあなた。どうか真相を暴いてください。それだけが私の望みです。」
 書き終えたメモを時計の裏に貼り付け、時計を元の位置に戻す。
 チャイムが鳴り響く玄関から、自分の靴を鷲掴み、勝手口から外に出た圭一は、すぐに男達に見つかってしまう。
 背後に誰かがぴたっと張り付いている気配を感じながら、ひたすら全力で走る圭一。

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