チラシの裏~弐位のゲーム日記
社会人ゲーマーの弐位のゲームと仕事とブログペットのことをつづった日記

 今日のアパシー学校であった怖い話1995特別編はどうかな?


 1週目クリア
 1人目は荒井昭二を選択→シナリオ:誕生日プレゼント→荒井エンディング№03~05
 2人目は風間望を選択→シナリオ:五百円硬貨→風間エンディング№10
 3人目は細田友晴を選択→シナリオ:夜泣き石→細田エンディング№13・14
 4人目は岩下明美を選択→シナリオ:命の値段→岩下エンディング№03~05
 5人目は福沢玲子を選択→シナリオ:愛と友情のはざま→福沢エンディング№20~22
 6人目は新堂誠を選択→シナリオ:呪いのマンシール→新堂エンディング№06~08
 7人目はシナリオ:記憶のほころび→七話目エンディング№01~03


 2週目プレイ開始!
 1人目は岩下を選択→シナリオ:偽りの愛→岩下エンディング№01・02
 2人目は新堂を選択→シナリオ:高木ババア→新堂エンディング№01~05
 3人目は風間を選択→シナリオ:かぐわしきにおひ→風間エンディング№01
 4人目は細田を選択→シナリオ:魅惑のトイレ→細田エンディング№01~03
 5人目は荒井を選択→シナリオ:ゲーマーの条件→荒井エンディング№01~02
 6人目は福沢を選択→シナリオ:彼と彼女の秘密→福沢エンディング№23~28


 1人目:岩下エンディング№02:二人だけの世界
→2人目:新堂エンディング№03:六本の右足
→3人目:風間エンディング№01:かぐわしきにおひ
→4人目:細田エンディング№01:イラつく奴
→5人目:荒井エンディング№01:ゲーマーの条件
→6人目:福沢エンディング№23:彼女は悪魔だった
→7人目のシナリオ包帯の女→特殊七話目№38・39を見る


 3週目開始!
 1人目は新堂誠を選択→シナリオ:痛みを感じない男→新堂エンディング№11~15
 2人目は荒井昭二を選択→シナリオ:呪いのヒトガタ→荒井エンディング№14・15
 3人目は風間望を選択→シナリオ:呪いのコッペパン→風間エンディング№4・5
 4人目は福沢玲子を選択→シナリオ:追いかけてヒトシくん→福沢エンディング№12・14・15、13→最終話エンディング№2:追いかけて修一君


 5人目は岩下明美を選択!
 岩下明美は3年A組の生徒。


 「坂上君は、人に裏切られたことあるの?」
  1. あります
  2. ありません
  3. 答えたくないです
 「別にいいわ、何と答えようと、あなたの自由ですものね。
 逆にあなたは、今までに人を裏切ったことがあったと思うのかしら?」
  1. あります→シナリオ:偽りの愛
  2. ありません→シナリオ:命の値段
  3. 答えたくないです
 「別にいいわ、何と答えようと、あなたの自由ですものね。
 秘密主義者なのか、それとも心に何か深い傷を負っているのかしら。良ければ教えてもらえないかしら?」
  1. 秘密主義
  2. 過去、心に深い傷を負った
  3. 答えたくないです
 「そう、何も答えたくないのね。そんなあなたにぴったりの話があるの」


 シナリオ:ポプリ


 鳴神学園に女の子が転校してきた。
 彼女の名前は高瀬美香。
 転校生は自然とクラスになじんでいくものだが、高瀬はいつまで経ってもクラスの中で特別な存在だった。
 例えるなら、まるでアヒルの群れに白鳥が混じっているような、そんな感じだった。
 高瀬は美しかったが、際立って美人だったというわけではなかった。
 それでも、みんなは一目置いていた。
 落ち着いた物腰と思慮深さを感じさせる発言。そして何よりも、彼女からはいつもとてもよい香りがしていた。
 香りといっても、ブランド物の香水のように主張が激しいものではなく、彼女の動きに合わせて、ほんのりと空気に混じるような、そんな控えめな香りだった。
 高瀬とすれ違う時、ふわりと風に乗ったその香りにときめいて、思わず振り返ってしまう男子も多かった。
 だから、高瀬の香りの秘密の聞きたがる女の子は、後を絶えなかった。
 でも、高瀬は誰にもでも打ち明けてくれた。
 ポケットから可愛らしい小袋を取り出して、匂いの元はこれよって。
 その袋の中には、ポプリが入っていた。
 ポプリというのは、香りのいい花やハーブ、スパイスなどを乾燥させたものだ。
 数種類のドライフラワーを作り、それに何種類か混ぜ合わせてから精油を加え、なじませてから、サシェという小さな袋に詰めて、バッグの中に入れて持ち歩いたり、タンスに忍ばせたりして、香りを楽しむものだ。
 女の子たちから、「このポプリ私も欲しい」と言われた高瀬は、自分で作っている、と答えた。
 作り方を教えてほしい、と言われた高瀬は、「特殊な作り方をしているから、みんなにはちょっと難しいと思うわ」と答えて、ポプリを分けてくれた。
 あっという間にクラス中の女の子たちの間に、高瀬のポプリが広まった。
 そして、ポプリが入っていた可愛らしいサシェも、高瀬の手作りだった。


 「みんながその時点で満足していたら、何も問題は起こらなかったわ。
 でも、中にはいるのよね、秘密といわれると、どうしても知りたくなる人。
 坂上君、あなたもそんな人たちの一人なのではなくて?」
  1. そうかもしれない
  2. そんなことはない
 「ふふふ、報道にかける情熱は強いみたい。
 でも、西洋のことわざに、好奇心はネコを殺す、というものがあるのよ。
 あまりになんにでも首を突っ込もうとすると、酷い目に遭うという意味よ。うふふふ」


 高瀬のクラスに弘前歩美という子がいた。
 彼女も、高瀬からポプリをもらっていたが、彼女は、他人が少しでも自分より勝っているのが気に食わないという性格だった。
 自分も高瀬以上にいい香りのポプリを作って、みんなを羨ましがらせないと考えた。
 弘前は、高瀬からもらったサシュの袋をばらして、中身を見た。中にはたくさんの種類のドライフラワーや、乾燥させたスパイスが入っていた。
 それを一つ一つ調べて、同じようなものを用意した。
 でも、同じように素材を用意しても、まったく同じものを作ることは難しかった。アロマオイルは香料を混ぜて、オリジナリティを出していたからだ。
 弘前は、必死にポプリの匂いをかいで、どんな香料が使われているのか、突き止めようとした。
 でも、どんなに同じように作っても、オリジナルには、到底及ばない出来だった。
 弘前は悔しい気持ちを必死に隠して、高瀬に作り方ノレシピを教えてほしい、と頼み込んだが、高瀬は決して教えてくれなかった。
 高瀬は作り方を独り占めして、自分だけ人気者でいたいに違いない、と弘前は、次第にそんな風に思いつめるようになっていった。


 そんなある日、なんとしてもポプリの秘密を知りたかった弘前は、こっそりと高瀬の後をつけようと考えた。
 もしかしたら材料を仕入れているお店に立ち寄るかもしれないし、家の窓をのぞいたら材料が見られるかもしれない。
 高瀬が学校を後にすると、弘前が後を付けていることに気づかず確かな足取りで歩いて行った。
 高瀬は、住宅街を抜け、田畑はあぜ道ばかりが目立つ景色も通り越し、夜の闇が空を覆い始めるころに薄暗い森の入り口に差し掛かった。
 木々はうっそうと茂り、先はまったく見えない。


 「ねぇ、彼女はどうしたと思う?」
  1. 後をつける
  2. 引き返す
 弘前は勇気を振り絞って、暗い森の中へ足を踏み出した。
 鬱蒼とした森の中は、すっかり宵闇に包まれていた。
 高瀬は鞄の中から懐中電灯を取り出した。
 弘前は、高瀬が懐中電灯を持っていることに驚きつつ、懐中電灯の明かりを見失わないように後をつけ続けた。
 しばらく歩いていると、木々が開けて、月の明かりの中に一件の小さな家が浮かび上がった。それは丸太を組んで作られた山小屋のような小さな建物だった。
 高瀬は、手慣れた手付きで玄関のドアを開けると中に消えていった。
 しばらくして窓に明かりが灯ったことを確認すると、弘前は自分もその小屋に近づいた。
 お伽噺に出てくる魔女のおばあさんが住んでそうな、無骨で陰気な木の小屋。
 弘前が忍び足で窓辺に歩み寄り、中を覗こうとしたその時、突然家のドアが開いたので、弘前は手近な茂みに姿を隠した。
 家から出てきた人物は、弘前の存在に気づく素振りも見せず家の裏手へと歩いていった。
 家から出てきた人物は、頭からすっぽりと黒いローブを被っていた。
 裾からのぞくスカートは鳴神の制服だったので、きっと高瀬だろう、と弘前は思った。
 そして、少し離れた木々の間から、その人物の挙動を探ることにした。
 黒いローブの人物は、家の裏手にある物置ほどの大きさの小屋に入ったかと思うと、黒い何かを掴んですぐに出てきた。
 バタバタを大きな音をたてて暴れ、のどから絞り出すような声を上げていたのは1羽の雄鶏だった。
 そして人物はしゃがむと、躊躇うことなく雄鶏の首を両手でつかみ、その場でくびり殺した。
 弘前は喉元まで出かけた悲鳴を必死に押し殺した。
 初めて命が奪われる瞬間を目にした弘前は、恐怖のあまり、歯の根が合わなくなるくらいに動揺して、両の目からは涙がぽろぽろとあふれてきた。
 (こんなに怖い思いをするぐらいなら、もう帰ったほうがいいかもしれない)


 「今なら、まだ引き返すことができる」
  1. 帰る
  2. 帰らない
 「本当にその先を知っても後悔しない?」
  1. やっぱり帰る
  2. それでも帰らない
 湧き上がる恐怖をぐっとこらえて、弘前はその場に踏み留まった。
 でも、目の前の光景に気をとられていたせいか、後ずさったときに、服に木の枝が引っ掛かって音を立ててしまった。
 黒いローブを被った人物は鋭くあたりを見回して、弘前が潜む木陰へと近づいた。


 「ど、どうしよう・・・」
  1. 逃げる
  2. 逃げない
 (逃げよう)
 そう決断した弘前は、元来た道を目指して、木陰を飛び出した。
 でも、黒いフードの人物が弘前の腕を掴んだ。
 「離して!」
 「弘前さん?」
 黒いローブの下から姿を現したのは高瀬だった。
 「何をしているの、こんなところで?」
 高瀬の声は、いつものように穏やかで優しい口調だった。
 「あの、道に迷って」
 「大変だったわね。こんな時間に外で立ち話もなんだから、ちょっと寄ってく?」
 「ええ・・・」
 優しい笑顔の影で、高瀬は弘前の服の裾をしっかりと掴んでいた。


 「ようこそ、私の家へ」
 弘前は、部屋の中央にある木のテーブルに案内された。
 「お茶でもいかが?」
 「あ、ありがとう」
 まるで雪山のロッジのような家の中は、整頓されてはいたけれど、質素で生きていくのに必要最小限のものしか置かれていなかった。
 ただ窓際には、これからポプリに材料にするのかしら、ドライフラワーになる途中の薔薇の花束がいくつも吊るされていた。
 部屋の隅には、蝋燭が灯ったアロマポットがあって、そこからなんともいえない甘くていい匂いが漂ってくる。
 トレーにティーカップを2つ載せて高瀬がやってきた。
 「高瀬さん、ここに一人で住んでるの?」
 「ええ、まあね。そんなことより、飲んで」
 「あ、ありがと」
 弘前は、カップをひとつ受け取ると中を覗き込んだ。
 それは、アロマポットから漂う香りに似て、甘く弘前の鼻腔をくすぐった。
 「ところで、これ何のお茶?」
 「ああ、これ?私が作ったハーブティーよ。どうぞ」
 弘前はカップに口を近づけた。


 「この先、彼女は本当に飲んだと思う?」
  • 飲んだ
  • 飲まなかった
  • 高瀬さんに先に飲ませる→高瀬は優雅な仕草でカップを口に運び、「美味しいわよ、弘前さんもどうぞ」と言った。だが、高瀬は飲んだ振りをしていただけだった。
 弘前は、恐る恐るハーブティーを口に含んだ。
 「どう?」
 「すっごくおいしい!」
 そのお茶は、弘前が今まで飲んだどんなお茶よりも薫り高く、幸せな気分にさせてくれた。
 「すごいね、高瀬さん!ポプリだけじゃなく、こんなおいしいお茶まで。これ、お店で売ってもいいんじゃない!ハーブのお店、開けるよ!」
 高瀬は、満足そうに微笑んだが、弘前は不意に軽いめまいを覚えた。
 指先から始まった痺れが全身に回ったころには、弘前は気を失って椅子から滑り落ちてしまった。


 鼻腔を満たす、むせ返るような腐臭と薔薇の香りに、弘前はぼんやりと目を覚ました。
 身体を動かそうとした弘前は、首から下がまったく動かないことに気づき、愕然とした。
 ようやく、はっきりと意識が戻った弘前は、自分が裸にされて、胸から下を土に埋められていることを理解した。
 周りを見渡すと、同じように首から下が埋められた人たちが、目に入った。
 正しくは人だった物。ある者は、薔薇の蔓に全身を包まれながら、人の形をとどめにまで腐乱していた。またある者は、眼球が腐り落ち空洞となった眼窩から、しっかりとした太い蔓が天に向かって伸びていた。
 そんな死骸が、薔薇の木の根元に何体となく埋められていた。
 「嫌ー!!!」
 弘前は必死に身をよじり土から抜け出そうとしたが、彼女を包み込んだ土はびくとも動かなかった。
 すると、その声を聞きつけて歩み寄ってきた人影がいた。
 「高瀬さん!!」
 「おはよう」
 「なんなのこれ!助けてよ!」
 「私のポプリの秘密よ」
 高瀬は、咲き誇る大輪の花々を眺めて、うっとりと満足そうな笑みを浮かべた。
 「薔薇が香り豊かな花を付けるたけにはね、たくさんの養分が必要なのよ」
 「ごめんなさい、許して!秘密を知ろうとしたことはあやまるから!」
 「あなた、うるさいわ。早くこれを飲んで静かになってね」
 高瀬は弘前の顎を持ち上げると、頬に指を食い込ませて無理やりに口を開けさせ、持っていたガラス瓶から甘い香りのする液体を口の中に注ぎ込んだ。
 「ー!」
 周囲に弘前の声にならない悲鳴が響き渡り、やがてそれすらも聞こえなくなった。
 「もう、私の花たちがびっくりするじゃない、ねえ?」
 そう言って、一輪の花に顔をうずめた。
 

 岩下エンディング№14:薔薇の下で
 CGギャラリー 33/124

拍手[0回]

この記事にコメントする
お名前:
タイトル:
文字色:
メールアドレス:
URL:
コメント:
パスワード:   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
- HOME -
Powered by   | 
カウンター
アクセスカウンター
プロフィール
HN:
弐位(にい)
性別:
非公開
職業:
中間管理職
趣味:
もちろんゲーム
自己紹介:
 大人になりきれない社会人ゲーマー。
 現在の夢:ゲームする時間の確保、サービス残業時間減少、年棒アップ
 将来の夢:がんばってお金を稼いで、ニートでゲーム三昧の日々を送ること
ブログ内検索
最新コメント
[08/01 NONAME]
[08/01 NONAME]
[07/31 弐位]
[07/31 NONAME]
[08/12 けんさん]
カテゴリー
アーカイブ
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
27 28 29 30 31
マルチMIDIプレイヤー
 ゲーム音楽がいっぱい!
 好きなタイトルを選んで、タイトル実行を押してください
最新TB
最新トラックバック
忍者解析(モバイル)
バーコード
フリーエリア
フリーエリア
ブログ内検索