チラシの裏~弐位のゲーム日記
社会人ゲーマーの弐位のゲームと仕事とブログペットのことをつづった日記

 

ネバーランドのリンゴ (スーパーアドベンチャーゲーム)
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 今日ののゲームブックのネバーランンドのリンゴはどうかな?


 お堂を出る。
 東西に続く街道、路傍にドルイドの小さなお堂がある。
 ブランディガン川の中州と岸に東西に渡された橋の上にいる。
 東に進めばブランディガン東街道、西へ進めば中州だ。
  • 東へ行く→一つ前の選択肢に戻る
  • 西へ行く
 少し前から日が暮れている。
 ブランディガン川の中州を東西に横切る道の中ほどにいる。
 北の方には白壁の砦が、南には小さな灌木に囲まれた小さな空き地がある。
  • 東へ行く→一つ前の選択肢に戻る
  • 西へ行く
  • 砦に行く
  • 野宿する
 ティルトは焚火に当たりながら横になっている。
 炎をながめているうちに焚き付けの中に木簡のようなものを紛れ込んでいるのに気付いたので、火の中から拾い上げて調べてみると、ドルイドの護符だった。
 護符の表には24という数字が記されているが、これは体を10分の1に縮めることができるドルイドの呪文だった!
 この魔法を使うと、使うときと場所により減る体力ポイントが変わる。


 体力ポイント  
   ティルト①の初期値  17
   ティルト②の初期値  18
   ティルト③の初期値  22
 戦力ポイント  
   初期値  0
   ライオンの加護  +1
 武器   武器ポイント
   剣①  1
   ライオンの爪  +1
 経験ポイント   7
 金貨   3
 所持品  
   食料1個  
   青い卵  
   蚊まんじゅう2個  
   竜の鱗の楯  
   金色の鍬  壁を破ることができるが体力ポイントが2減る
   黄色水晶  37の数字が刻み込まれている
   貧乏徳利  
   ドルイドの聖水  異境の魔物を調伏する力がある
   ドルイドの護符  24という数字が記されている縮小の魔法の護符
 キーナンバー  
   1:マーリンの祝福  23
   2:竜の鱗の楯  0
   3:ヌー  140
   5:靴底にゴムの吸盤が付いた長靴  19
   17:ガラスが丘の竜を撃破  44
   22:金色の鍬  100
 魔法  
   62:呪いで姿を変えられた者を元に姿に戻す  呪文を詠唱しながら相手にキスをする

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 今日のアパシー学校であった怖い話1995特別編はどうかな?

 
 4週目開始!


 1人目は新堂誠を選択。


 「お前がどうして新聞に入ったのか教えてくれねえか?」
  1. なんとなく入りました
  2. 前から憧れてしました
  3. 何かお勧めのクラブは?
 「俺が勧められる部活は・・・」
  1. ボクシング部
  2. 空手部
  3. パフェ同好会
 シナリオ:ゴングが鳴って開始!


「ボクシング部に入る奴らは何のために入部すると思う?」
  1. 人を殴る為→新堂エンディング№19:へそまがり新堂エンディング№22:強さ
  2. ストレス解消→新堂エンディング№22:強さ
  3. 強くなるため
 「おう、わかってるじゃねぇか。そうだ、ボクシング部にはいる奴は、強くなりてぇと思ってる。
 坂上、お前も男なら強くなりたいと思うか?」
  1. 強くなりたい
  2. 今のままでいい
 「男ならそう思うのが普通だ。でもな、本当の強さってのは、腕っぷしで決まるもんじゃない。
 生きていることへの感謝からくるやさしさと、自信。この精神的な強さから本当の強さが生まれるんだ。
 これを履き違えると、とんでもねえ事態を引き起こすことになる」


 新堂が1年生の時、同じ学年に新谷健也という生徒がいた。
 新谷は、同じクラスの粋がっている連中にしょっちゅういじめられていた。
 ここの学校の教師は、そういうのを見て見ぬ振りをするのがほとんどだったが、担任の植野裕樹だけは、この学校には珍しく、いじめを見逃さない、許さない、心に芯のある男だった。だから、新谷はよく植野に助けられていた。
 「またお前らか!やめろって言ってるのがわからんのか!」
 「やべ、植野が来た。逃げっぞ!」
 「新谷、大丈夫か?」
 「はい、ありがとうございます」
 「しかし、あいつらも懲りないな。
 お前に非があるとは言わないが、やはりいじめられた時に対抗できるようにならないとな」
 「はい」
 「そうだ、俺が顧問をやっている部活に入れ。
 そこで鍛えて、あいつらがいじめてきても、やり返せるようにするんだ!
 本来、腕っぷしに訴えかけるのは、気が引けるが・・・」


 植野が顧問をしていたのはボクシング部だったので、新谷は植野に言われるまま、ボクシング部に入部し、植野の指導が始まった。
 「さあ、練習を始めるぞ!ゴングが鳴ったら試合開始だ!」
 「はい・・・」
 「どうした?相手に向かって行かないと練習にならないぞ」
 「あの・・・暴力は・・・」
 「暴力じゃない、スポーツだ。そして、自分を鍛える鍛錬でもある。
 さあ、新谷、がんばるんだ」


 いじめられている人間に、相手に立ち向かっていくという精神を植え付けるのは大変なことだったが、植野はそれを根気よく新谷に教え込んだ。
 「別に相手に怪我を負わせるのが目的じゃないんだ。お前の場合、いじめられないように防衛できればいいんだからな。
 さらにそういうことに怯えない強い心を作らないとな。そして、立ち向かっていく精神を・・・」
 「はい」
 「さあ、頑張るんだ。ゴングが鳴ったら、お前は変わる!
 新谷、お前は強い。いじめっ子なんかには負けないくらい強いんだ!
 さあ、立ち向かえ!」
 そうやって、植野は毎日新谷に、お前は強いんだ、と言って聞かせていた。
 それを繰り返していると、少しずつ新谷の心に変化が訪れた。


 ある日、いじめっ子たちが新谷のズボンを無理やりに脱がそうとした時、新谷は「やめろよ!」と言って、両手でいじめっ子を押しのけた。
 思わぬ反撃を受けたいじめっ子たちは、新谷に向かって拳を振り上げたが、新谷は植野との練習で体が覚えていたので、とっさにそれをよけて、いじめっ子に右ストレートを叩きこんだ。
 その時、騒ぎを聞きつけた植野が現れたので、いじめっ子たちは蜘蛛の子を散らすように逃げて行った。
 「先生、僕、逆らえました。立ち向かっていけました!」
 「やったじゃないか、新谷。
 これでもう、俺がいなくても大丈夫だな。特訓もしなくてもいいだろう。
 もともといじめらないように始めた特訓だったんだから、立ち向かっていけるなら、もう必要ないだろう?」
 「あの、僕、ボクシング続けたいです!
 確かに最初は、あいつらに立ち向かっていけるように始めました。でも、ボクシング、大変だけど楽しいし、僕、もっと強くなりたいんです!」
 生徒のやる気に応えてやるのが教師だから、植野は喜んで答えた。
 「よし!じゃあ次の練習試合を目指して特訓しよう。これからは、もっと厳しくしていくからな」
 「はい!」


 最初はやらされている感があった新谷だが、次第にボクシングに目覚めていった。
 植野のおかげで心は強くなった。
 次は本格的にボクシングを極めるために、技術を学んでいった。


 「新谷、お前は精神的にはだいぶ強くなった。次は技術だ。
 ゴングの音が鳴ったら、お前は最強の選手になる!」
 「はい!」
 植野の厳しい指導は毎日続いた。
 新谷は試合まで植野に付きっ切りでコーチしてもらった。


 そして次の練習試合の日になった。
 結果はKO負け。2週間やそこらの付け焼刃で何年もやってる奴にかなうわけない。
 でも、植野は、相手に立ち向かっていく心は評価した。
 「今日は初めての試合で緊張しただろう?」
 「はい」
 「緊張すると、普段の自分の力は出し切れないものだ。それにお前は、ボクシングを始めたばかりだから、これから努力していけばいいだけさ」
 「はい!」
 「ゴングが鳴れば、そこは試合の中なんだから、手加減しなくていいんだ。お前の力をすべて出し切り、本気で相手に立ち向かっていく。
 ボクシングはケンカじゃない。れっきとしたスポーツなんだから、ゴングの音が聞こえたら全力でぶつかっていけ!」
 「わかりました!次は全力でぶつかれるように頑張ります!」
 「よ~し、また明日から特訓だぞ」
 「はい!」


 植野はあんなに弱くて、いじめられてばかりいた新谷が成長し、変わっていってくれたことを喜んでいた。
 新谷も、自分が着実に強くなっていることに嬉しさを隠しきれなかった。


 新谷はどんどん強くなっていった。
 半年も過ぎれば、昔のいじめられていた頃の面影はすっかりなくなっていた。
 リングの上の新谷は強かった。ゴングが鳴ると、まるで人が変わったように鋭いパンチを繰り出すとてつもない集中力の持ち主だった。


 その日、いつもの練習試合を終えた植野は、帰りの方向が一緒だった新谷と帰っていた。
 今日の試合は新谷のKO勝ちで、植野はひどくご機嫌だった。
 こんな日は一杯飲みたい気分の植野は、新谷と別れて、一人居酒屋に立ち寄ることにした。
 「それじゃあ新谷。俺は今日こっちだから」
 「お疲れ様です!」


 新谷と別れ、居酒屋で一杯やっていた植野はほろ酔い気分で夜道を歩いていた。
 どこからか、消防車のサイレンの音がする。
 どこかで火事でもあったんだろうか。そんななことを考えながら、ふらふらと歩いて、家に向かっていると、公園の傍でを通りかかったときに、公園から変なうめき声が聞こえて来た。
 植野は気になって公園に入って行った。
 「助けてくれ・・・」
 植野が公園に入ると茂みの中から、男が這いずり出た。
 顔面を殴られたのか、顔中血まみれで、その口からはごふごふと赤い泡を噴出していた。
 しかし、すぐに茂みに引きずり込まれていった。
 その後すぐに人を殴る音が聞こえて来た。
 「ぎゃっ、やめろ、ぐはっ」
 「おい」
 植野は思わず声を掛けた。
 すると茂みの中から誰かがにゅっと姿を現した。
 その姿を見て、植野は驚きを隠せなかった。
 影から出て来たのは新谷だった。血だらけの手で、顔は薄ら笑いを浮かべている。
 「何をしているんだ、新谷」
 「あれ、先生・・・」
 「お前、こんなをことして、どうなるかわかっているのか?」
 「ゴングが鳴ったんです。試合が始まったから、僕は・・・」
 植野は呆然とした。
 その植野の耳にまた消防車の音が聞こえて来た。消防車の音には、半鐘の音も混じっていた。
 途端、新谷の顔つきが変わった。そして、おもむろにファイティングポーズをとった。
 「ぐわああ!」
 新谷は目の前にいる植野を何も言わず殴りつけた。
 ふいをつかれた植野はバランスを崩し、その場に倒れ込んだ。
 そこへ新谷が馬乗りになって、さらに植野にパンチを浴びせ続けた。
 新谷は一心不乱に植野を殴り続けた。植野の鼻が折れても、眼球が飛び出しても、顎の骨が砕けても。試合のゴングが鳴るまで・・・
 結局、近くの住民が気付いて、警察が来て取り押さえるまで殴るのをやめなかった。
 新谷は自分の両手の骨が折れても殴るのをやめなかった。そのせいか、指の骨がめちゃくちゃに砕け、砕けた骨が皮膚を突き破り、何本もの赤黒い骨が突き出していた。
 手はグローブみたいな大きさに腫れあがり、植野の血を浴びて真っ赤なグローブのような輝きを放っていたそうだ。


 「植野はもちろん死んだよ。
 そして、加害者である新谷は、後を追うように自殺した。手の怪我で搬送された先の病院の屋上から飛び降りたんだ。
 『強くなりたい』そんな純粋な気持ちで始めたボクシングだったのに、なんでこんなことになっちまったんだろうな」
  1. なぜ植野を殴ったのか
  2. なぜその話を知っているのか
  3. なぜ、新谷はそんなに強いのか
  4. 植野はそんなに熱心だったのか
 「あの、なぜ新谷さんは植野先生のことを殴ったんでしょうか?」
 「さあな。でも、植野は常日頃から言っていた。『ゴングが鳴ったらお前は強くなる。全力でぶるかれ』ってな。
 それが一種の暗示みたいになってたんだろうな。
 消防車の鐘が鳴ったことでスイッチが入っちまって、その場にいる相手を対戦相手だと思い込んじまったかもしれねえな」


 新堂エンディング№20:ゴングが鳴って
 CGギャラリー:41/124
 2:血に染まるグローブ
 

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 今日のファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼアはどうかな?


 リムサ・ロミンサへ。
 馬奉行に話しかけると、御披露道中をしたいので手助けしてほしい、と言われて、クエスト:馬の縁者の降神祭開始!
 馬与力に話しかけると、午のユニコルトの扱いに困っている様子。
 主人公を見た午のユニコルトは主人公に寄ってきたので、馬与力は自分の代わりに主人公が、午のユニコルトを連れて御披露道中の宣伝をしてきてほしい、と頼んでくる。
 午のユニコルトに話しかけて、同行させる。
 冒険者ギルドにいるカントゥナンに宣伝する。
 黒渦団本部にいるトラッハレート少甲士、調理師ギルドの食事を楽しむ市民にも宣伝する。
 馬奉行に報告して、クエストクリア。


 馬奉行に話しかけると、御披露道中を見守ってほしい、と言われて、クエスト:御披露道中の降神祭開始!
 ゼファー陸門にいる馬与力と話すと、午のユニコルトも御披露道中に参加したがっている。
 午のユニコルトに話しかけて、同行させる。
 牛のユニコルトについていき目的地まで進む。
 馬奉行に話しかけて、クエストクリアして、午のユニコルトをゲット!
 アチーブメント:元気に駆けた御披露道中をゲット!


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 今日の未解決事件は終わらせないといけないからはどうかな?


 紫の鍵:犀華が死んだ日付→0720


 #期間を繋ぐ。
 清崎蒼
 「自首をした理由は何ですか?
 被害者の親はまだ原島公正さんのことを通報していません。
 単に理佐子さんの代わりに処罰を受けようとしたわけではなさそうですね」
 原島公正
 「妻が娘の失踪捜査を頼んだと聞きました。
 義母からそれを聞いた時、また悪化した理佐子の状態が心配ながらも、一方では良かったと思いました。
 離婚した後彼女は、長い時間治療を続けていたことはご存じですよね?
 妻が退院したその日は娘の誕生日で。
 理佐子の人生は娘が亡くなったあの日に足止めされ、その場で果てしなく回る時計の針のようでした。
 妻がまた犀華を探し始めたと聞いて、ほっとしました。
 これからはもう一度生きようとするだろう、と思って・・・
 もしかして理佐子も同じような気持ちで失踪届を出したんじゃないかな。
 娘の出生届がそうだったように、失踪届がまた娘を生き返らせると思ったんだろうか。
 だからバカなお願いを一つします。
 娘の失踪届を未解決事件にしていただけませんか?
 どうかうちの娘がどこかで永遠に生きていられるように」


 2012.2.5 22:43の発言。


 @理佐子をクリック→犀華の母親=松田理佐子


 えっと、つまりこういうこと?
 原島公正と松田理佐子の娘である原島犀華は生後108日で死亡したが、両親がその死を受け入れられなかったため、死亡届は出さかった。
 精神を病んでいる松田理佐子は、原島犀華の小学校の入学案内が届いたことがきっかけで、自分の娘探しを始め、自分の娘だと思い込んで宮城犀華を誘拐してしまう。
 理佐子の犯行に気づいた理佐子の母親の松田貴子は、原田公正に連絡し、火災報知器を作動させ、松田理佐子には内緒で宮城犀華を父親の宮城哲郎の元に送り届けさせた。
 宮城犀華が自分の家に帰されたことで、松田理佐子は原島犀華が誘拐されたと思い、原島犀華の失踪届を出す。
 それを知った原島公正は、清崎蒼に、松田理佐子のために原島犀華が永遠にどこかで生きていられるように未解決事件のままにしてほしい、と頼む。

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アパシー鳴神学園七不思議+危険な転校生
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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~63を見る


 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№062:憧れのミューズ様を見て、7話目に入る。


 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~」
 「元木さん、お久しぶりです。映画製作は順調に進んでしますか?」と荒井が声を掛けた。
 「荒井さん、こんなところで。あれ、私は出たくないんですぅ」
 「あの映画、僕も楽しみにしていただけに残念です」
 「そういえば、さっき荒井さんも早苗ちゃんの話をしてたもんねぇ。これはもう偶然を通り越して運命だね」と福沢が言った。
 「他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 坂上は黙って元木の次の言葉に注目した。
 「7人目というわけじゃないんだけど。おばあちゃんが、行きなさいって言うので~」
 (七不思議の集会のことは、僕と、新聞部との人たちと、日野先輩に声をかけられた7人の人以外は知らないはずなのに)と坂上が思っていると、福沢が、
 「気にしないでね。早苗ちゃんは時々、ヘンなことを言い出すことがあるから。でも。とってもいい子だよ」とフォローする。
 ずっと居眠りをしていた風間がいつの間にか目を覚まして、
 「そうとも、こんん可愛い女の子が、悪い子であるわけがないさ。早く入っておいで。なんだったらボクの膝の上に座ってもいいんだよ」と声を掛けた。
 「それでは、おじゃまします~」
 遠慮がちに入室してきた元木を、坂上は空いている席に案内した。
 「皆さん、改めまして、よろしくお願いします~。私、1年の元木早苗といいます。玲子ちゃんのクラスメイトです~」
 「元木さん、日野先輩にここを教えてもらったわけじゃないんだよね?」
 「はい。あ。ところで、あなたが坂上修一君?」
 「そうだけど」
 (どうして、この子は僕の名前を知っているのだろう)
 元木は可愛らしく微笑むと、不思議なことを口走った。
 「そう、良かった。まだ生きてるので~」
 「え・・・」
 「おばあちゃんがね、ここで坂上君が困っているだろうから、助けに行ってあげなさいって言ってたの」
 「は?」
 福沢が必死にフォローするかのように、目の前で手をひらひらとさせて、その場の空気を変えようとした。
 「あ~細かいことは聞かなかったことにして!運が良ければ、その目で超常現象を確認できると思うから。
 それよりさ、怖い話をさせるんだったら、早苗ちゃんはピッタリだと思うよ。7人目はいつまで待っても来ないみたいだし。
 ね、早苗ちゃんもいい?」
 「はい~、私でよろしければ」
 「さっさと話してもらって、お開きにしようぜ」と新堂が口を開いた。
 「では、元木さん、よろしくお願いします」と坂上は言った。


 これはまだ携帯が一般的になる前の時代の話。
 この学校のあるクラスで、交換日記が流行った。
 はじめは数人の女の子のグループが始めたのだが、その様子があまりにも楽しそうなので、あっという間に、他のクラスメイトにも広まった。
 みんなそれぞれ、仲良しのグループに分かれて、好きな人の名を書き合ったり、自分がおすすめしたいものなんかを書いたり、先生の悪口で盛り上がったりしていた。
 その流行の陰で交換日記のグループに入り損ねた女の子がいた。名前は、大本真美。
 彼女はあまり人付き合いがうまい方ではなく、人の輪に入ることが苦手で、誘われても断ってしまうような自ら壁を作ってしまうような人だった。
 それに、学校は勉強をしに来るところだからという生真面目な一面が強くて、勉強そっちのけで学園生活を楽しんでいるクラスメイトたちを毛嫌いしている部分もありました。
 別に孤立するほどの嫌われ者ではないが、付き合い下手な彼女には、交換日記で互いの秘密を見せ合いっこするほど心を許してくれるような友達もいなかった。
 休み時間にきゃあきゃあと交換日記の話題で騒いでいる子たちを横目で眺めながら、大本は胸の中に湧き上がる敗北感と孤独を、必死に押し隠していた。
 表面上は『そんなものにうつつを抜かすより先に、学生としてやらなければならないことがあるんじゃないの?』と涼しい顔をしていたが、内面では、交換日記に激しい憧れを抱いていた。


 そんなある日のこと。
 大本がいつものように家路を歩いていると、塀の向こうの見慣れた木の洞に、何かがねじ込まれているのが見えた。
 どうやら、それは丸められたノートのようだった。
 大本は木の洞に手を伸ばして、そのノートを引き抜くと、風雨に晒されたように古びていたが、表紙には交換日記と書かれていた。
 彼女はボロボロのノートを開いたが、前半部分は、長い間放置されているうちに水が染みこんだせいか、紙が癒着していた。
 そこで比較的損傷の少ない後ろの方のページを選んでめくると、こんなことが書かれていた。
 『僕と交換日記をしませんか?』
 開いたページの左上に、ぽつんとそれだけが書いてあり、そこから後は何も記されてはなかった。


 大本は誰のものかわからないそのノートを、こっそり持ち帰った。
 『僕と交換日記をしませんか?』
 それは、几帳面そうな性格がうかがえる、読みやすい字だった。
 大本は、字の綺麗な少年と交換日記をしているんだ、という少しロマンチックな想像をしてその書き込みの下に続けて書いた。
 『あなたは誰?うちの学校の生徒なの?いつから交換日記の相手を待ち続けているの?』


 そして、翌日の朝、登校するついでに、同じ木の洞へノートを押し込んだ。
 しかし、数日たっても、ノートに何の変化のないことに落胆しているうちに、大本は、一度希望を持って裏切られた分、さらに暗い感情は強まって行った。


 次の週のある日、大本はいつものようにあの木の側を通りかかった。
 気のせいか、いつもとは少し違う形でノートが突っ込まれていたので、大本は、急いでノートを抜き取り、その場で開いた。
 すると、大本の書き込みの下に、例の几帳面そうな文字で返答が書かれていた。
 『こんにちは。書き込みありがとうございます。僕は他校の生徒です。この学校に通う人と、ずっと交換日記をしていました。でも、ある日突然、相手から返事がこなくなったんです。
 僕は相手の名前しか知らなかったから、何があったのか調べる手段もなくて、つい、新しい交換日記の相手を募るようなことを書いてしまったんです。
 それが2年前のことです。まさか、今になって書き込んでくれる人が現れるとは、思ってもみなせんでした。よろしければ、本当に僕と交換日記をしていただけないでしょうか?』


 大本は家に持って帰ると、ペンを執った。
 『いいわよ。私は大本真美。まずはあなたのことを知りたいわ。あなたはどこの高校に通っているの?
 2年前にいつの生徒と交換日記をしていたということは、今は3年生ぐらいかしら?以前の交換日記の相手とも、こうして顔も知らない状態でやりとりしていたの?
 突然音信不通だなんて、可愛そうね。私、その人について調べてあげましょうか?』


 大本は次の日の朝、木の洞の中にノートを戻した。
 そして、数日後、ようやく待ち望んでいた変化があった。
 『お返事ありがとうございます。よろしくお願いします。前の交換日記の相手とも、やはりこんな風に偶然やりとりがはじまったんです。
 2年前の突然の音信不通にショックを受けましたが、こうして新しいご縁が見つかったので、すっかり未練も晴れました。調査の件は、気持ちだけいただいておきます。
 それよりも、僕はもっと大本さんのことが知りたいです。差支えのない範囲で、いろいろと書いていただければ嬉しいです。僕は、桂雅彦といいます』
 彼は必要以上に自分のことを書いていませんでしたが、この落ち着いた文体と丁寧な口調は、大本の胸をときめかせた。
 (こんな素敵な文章が書ける人なんですもの、きっと頭が良くて知的な感じの文学青年ね)
 彼女の中で、勝手に妄想が膨らんだ。
 まるで彼女は、桂さんのことを不遇な自分を助け出すために現れた、白馬の王子様であるかのように感じた。
 桂の日記は、こんな一文で締めくくられていた。
 『一つお願いがあります。このノートの前半部分は読まないでいただきたいのです。前の相手とのやりとりが残っていて、読むことも読まれることも心苦しいのです。どうかお願いします』
 大本はあくまでも強気な返事を書いた。
 『わかったわ。私は余計な詮索は嫌いだし、読もうにも、すっかりページがくっついちゃってるから、読めないの。安心してね』
 そして、彼のリクエストに応えて、自分のことを書き始めた。
 自分が2年生であること、進路の希望はある程度固まっていて、それに向けて努力をしていること・・・そんな、相手に都合よく見えることだけを書いた。
 最後に、クラスで交換日記が流行っていることを記し、ついでに小耳に挟んだルールを書いた。
 当時彼女のクラスで流行っていた交換日記にはあるルールがった。それは他人の日記の文章に、赤いペンと青いペンで下線を引くことで、読み手の意思を伝えるというものだった。


 他人の日記の文章全体に赤いペンで線を引くと、同意、好意、喜びなどの前向きな感情を表し、文章の一部に青いペンで線を引くと、否定、反感、悲しみなど、後ろ向きなニュアンスを現した。
 そして、そこから余白に矢印を引っ張って、コメントを書き込む。
 大本は、クラスの女の子たちが、そんな秘密めいたやり取りをしているのを盗み見て、交換日記をするときには、そのルールを試してみたいなって思っていた。
 『結構便利システムなのよ。せっかくだから、あなたも私の分に線を引いてみてね。じゃあ、末永くよろしくね』


 いつものように木の洞にノートを入れて数日後、大本の書き込みのあちこちには、赤い線がいっぱい引かれて、コメントが添えられていた。
 ノートの前半は見ないという約束や、大本さんの進路や努力に対しての部分、ルールを採用したいという意見や、『末永くよろしくね』の箇所にも、賛同の赤線が引かれていた。
 そして、心待ちにしていた桂からの返信に目を通した。
 『こんにちは、桂です。僕のお願いを聞いてくれてありがとう。君は2年生のうちから将来を見据えていて、えらいと思うな。
 僕はその時に努力しなかったことを、遅まきながら悔やんでいます。赤い線と青い線のルール?面白いものがあるんだね。僕もさっそくやってみました。
 交換日記なのに、話し合っている感じがして、けっこう楽しいね。こちらこそよろしく』
 桂の新しい書き込みに対しても、彼女は賛同や喜びの赤線を、どんどん引いて行った。
 しかし、桂の書いたこんな一文が、大本の手を止めた。
 『大本さんのクラスでは交換日記が流行っているそうだけど、今、誰かと交換日記をしているの?』
 大本は、いつか桂と直接会うことがあった時、嘘つきだと思われたくなかったので、みじめさを押し殺して真実を記した。
 『交換日記は、あなた以外の誰ともしてないわ。誰にも誘われなかったからなの。
 学生は勉強をしに学校へ通うべきだと思ってるし、将来を見据えて、今から努力を積み重ねていくべきだと考えているの。
 だから、そういう人間を軽蔑し、避けている。それに私は、あまり人付き合いがうまい方じゃないの。
 やっぱり、心のどこかでそういう連中を見下しているのかもしれない。でも、こういう意見は煙たいんでしょうね。あなたにも嫌われてしまうかもしれない。
 でも、あなたの顔が見えないから、こんなことも素直に書けてしまう。私がバカなんだわ。こんなこと書いても、ネガティブだし嫌われるだけだよね』
 そこには、寂しさ、誇り、反省、後悔・・・クラスメイトの前では出すことのない、大本の本当の気持ちがつづられていた。


 あんなことを書いてしまっては、もう返事は来ないかもれいない。
 そんな心配をよそに、桂から帰って来たノートにや、いたるところに赤線が引いたあったが、『私がバカなんだわ』という一文には青線が引かれ、『そんなことない!』というコメントがついていた。
 『大本さんはしっかりした魅力的は人だと思う。学生の本文について、将来を見据えた勉強の必要性について、きちんと理解している高校生は珍しいよ。
 たしかに、考え方が正しければ高圧的な態度に出ていい、ということはないけれど、でも僕はこう思う。あの時、僕の側に君のような人がいてくれたなら・・・
 僕の不真面目で怠惰な生活に警鐘を鳴らしてくれる人がいたなら、僕はもっと早く目を覚まして、進路について考えていただろう。
 誰もが切羽詰まってから、きっと君の正しさを理解し、尊敬し、ありがたく思うはずだよ。
 なによりも、自分の態度を反省しているのが偉いね。自分のことを客観的に見て反省することは、難しい。
 君は自分が孤独だと思っているようだけど、その誠実さは、クラスの誰かには伝わっていると、僕は思うよ』
 大本は、感動のあまり涙を流した。そしてノートに向かって、何度も、ありがとう、と呟いた。
 桂に認められたことで、大本は失いかけた自信を取り戻すことができた。
 (そうよ、やっぱり私は正しいんだわ。受験に備えることの大切さを理解しているのは、私だけなんだから、私は別にそんな人たちを群れる必要はない。
 一人でも大丈夫。いつか私のことを理解してくれる人たちに囲まれて生きる日がやって来るはず)


 次の日から、大本は、一人でいることに寂しさを感じることはなくなった。
 だから、二人の交換日記は順調に続いた。
 むしろ、学校でため込んでいる孤独や反発を慰めてくれる桂の言葉は、大本にとって、なくてはならないものになっていった。
 それに自分の発言が、自信を失いがちな桂の支えになっていることを確信し、彼から頼られる喜びすら感じていた。
 桂が大本に好意を持っていることは密かに感じていたが、それ以上の進展は全くなかった。


 実は大本は同じクラスの畑中亨が好きだった。
 畑中は、クラスで孤立している大本に話しかけてくれる数少ない人だった。
 畑中は、宿題を忘れた、と言ってノートを借りに来て、
 「頭がいいだけじゃなくて、マジメだし、努力家だよな」なんて、声を掛けてくれていたので、大本は密かに、畑中は自分のことが好きなんじゃないか、と思っていた。
 そんなわけで、大本は桂をキープしつつ、畑中からの求愛を待っていた。
 ところがある日、畑中がある女の子に告白し、相手もそれを受け入れたのだ。
 その一部始終は、休み時間の教室で、クラスメイトたちの前で堂々と行われて、当然大本を目撃していた。もともと畑中は、ボクシング部で強くてかっこよくて、クラスの人気者だったから。


 その日の放課後、忘れ物を取りに大本が教室に戻った時、帰らずに残っていた女の子たちが、大本についてウワサしているのを聞いてしまった。
 「大本さんさ、畑中が告白したとき、すごい顔してたよね」
 「あの人、鬼みたいな顔してたよ」
 「へー、やっぱり大本さん、畑中のことが好きだったんだ」
 「でもさ、畑中ってずっとアユミちゃん狙いじゃん。見ててもわかんないのかな?」
 「畑中がよくノートを借りにいったから・・・」
 「あー、誤解しちゃったのね。自分のことが好きなんだって」
 「なんかかわいそー。畑中、影ではかなり大本の悪口言ってたのにさ」
 「そうそう、『大本にはノート書く以外の取柄はない』なんてきっぱり言っちゃってね~」
 「畑中も卑怯だよね。ノート借りるときは調子いいくせに。まあ、大本さんの態度もさ、調子乗ってるというか」
 「学級委員でもないのにいつも偉そうにしているし、ムカつくのもわかるかなって」
 「いい気味かもね」
 「きゃははは」


 大本は気づかれないよう、その場を去り、走って走って交換日記の隠し場所のある木ののころまで来たが、汗と涙で顔がグチャグチャになっていた。
 大本はノートを取り出し、その場で書き込むと、またすぐ元に戻した。
 『今日学校でひどいことがあった。もう明日から学校行けない。死にたいよ。助けて』


 翌日大本は学校を休んだ。頭まで布団をかぶって、泣きながら一日を過ごしたが、夕方になって、あの日記の返事が気になって仕方がなくなくなり、あの木の下へ向かった。
 ノートを開くと、まったく予想をしていなかったことが書かれていた。
 『じゃあ、会おうか。
 君が本当に僕の助けを必要としているのなら、会おう。夜中の2時にこの木の下に来て欲しい。僕は君と会えるまで、毎日待っているから』


 夜の2時なると、大本はこっそり家を抜け出し、いつもの木の元に向かったが、途中で、桂と会えなかったらどうしよう、という考えた頭をよぎった。
 なんらかの事情で、桂がこちらに向かえないこともあるでしょうし、もし会えなかったら、待ち合わせ場所に来たということと、彼への感謝の気持ちを日記に書き残しておいたほうがいいだろう、と大木は考えた。


 手ぶらだった彼女は、文房具を取りに家に戻ったと思いますか?
 エンディング№062:憧れのミューズ様を通過した場合は以下の内容に変化!


 彼女は一度文房具を取りに戻って改めて出発したが、最初から早めに家を出ていたので、木の下には約束の時間の5分前に着くことができた。
 木の下には誰もいなかったので、大本はその場で桂を待つことにした。
 ところが、決められた時間を過ぎても、桂は現れない。
 時間を持て余した大本は、ノートを開いた。すると、昼間の書き込みに新しい文章が付け加えられていた。
 『君が本当に僕の助けを必要としているのなら、会おう。夜中の2時にこの木の下に来て欲しい。
 僕には君を連れて行くことしかできない。
 僕が手伝ってあげるから、気を楽にして』
 大本がなんとなく嫌な予感を覚えながら首をかしげた寸簡、大本の喉に何かが食い込んできた。
 何者かに襲われて、背後から紐で絞められている!大本はそう思い、慌てて喉に手を当てたが、そこには何もなかった。それなのに、喉の肉が何かが食い込んでいるかのように凹んでいる。
 大本はパニックに陥りつつ、息苦しさから逃れるため、顔を上に向けた。
 すると、木の枝から首を吊っている男の子が、大本を見つめていた。
 見えない力に、大本の意識はどんどんと遠ざかっていった。
 (このままじゃ、いや!いやよ!)
 大本はもだえ苦しみながら、鞄の中から筆記具を取り出し、『君が本当に僕の助けを必要としているのなら』の部分に青線を引くと、首の締め付けが少しだけ楽になった。
 『僕には君を連れて行くことしかできない、僕が手伝ってあげるから』
 大本は、桂からの返事に否定の意味の青い線を引いた。
 『死にたいよ。助けて』という発作的に書き込んでしまった自分の後ろ向きな言葉も青いペンで否定した。気が付くと喉を締め付ける圧力は完全に失われており、木の上を見上げても、そこにはもう何もなかった。


 大本は恐怖にもつれる足を引きずりながら、自分の部屋に駆け込み、布団が被って震えていたが、なぜかあの交換日記を持っていた。
 朝が来ても、自分が助かったことに確信が持てず、大本は机の上に投げ出したままにしておいたノートから逃げるようににして、学校に行った。
 もちろん、通学する時も、あの木の近くを通る気にはなれないので、普段は通らない回り道を選んだ。
 畑中の件に関する決まりの悪さも、女の子たちの嘲りも、昨夜の恐ろしい出来事に比べたら大したことではなかった。


 重い足取りで家に帰って、自分の部屋に入った大本は、机の上にノートを見て声にならない悲鳴をあげた。閉じたまま置いていたはずなのに、勝手にページが開いていたのだ。
 『どうしても、こちらに来るのはいやなのかい?』
 そこには、新たな書き込みがあり、大本はちゃんと返事をしなければならないと思った。
 (私が中途半端な気持ちで死にたいなんて書いたからいけなかったのよ。ちゃんと書いて、わかってもらわなきゃ)
 『ごめんなさい。どうしてもそっちには行きたくない。私は死にたくない。あなたの気持ちは嬉しいけど、私はまだ生きていたいのよ。こっちにいたいの。
 あなたのことは、きちんと供養させてもらいます。今までありがとう』


 その夜、不意にある疑問が大本の脳裏をよぎった。それはノートの前半部分には何が書かれていたのだろうか、ということだった。
 ノートを手にとってみると、紙と紙とがくっついてはいますが、へりの部分から剥がれてきていて、うまくやれば閉ざされていたページを読むことができそうだった。
 加湿器のスチームを当ててみたり、定規をすべりこませてみたり、慎重に長い時間をかけて作業を行い、ようやくページを開くことに成功した。


 一番最初のページには、こう書かれていた。
 『私と交換日記しませんか?』
 それは見慣れた桂の文字とは違うものだった。最初に交換日記をしようと誘ったのは、相手の方だった。
 その次は桂の書き込みがあり、桂と大本の時と同じようなやりとりで日記は進んでいった。
 日記の文章から察すると、桂の最初の交換日記の相手は女の子だった。
 大本たちと同じように、お互いに自分の愚痴を書いたり、それを励まし合ったり慰めあったりして、信頼や結束を強くしていったようです。
 そして、恋心を育んでいく過程がひしひしと伝わって来た。
 ある日、受験勉強に苦しんでいた桂が、深刻な書き込みをしていた。
 準備を怠った後悔、勉強しても成績が上がらない苦しみ、模試の結果、ライバルたちの成長ぶり、両親の期待・・・そこには桂の苦悩が書き連ねられていた。
 『いっそのこと死んでしまいたい』
 日記はそう結ばれており、それに対する彼女の返信は、
 『会おうか。今夜2時、例の木の下で待ってるよ』
 そう、桂と自分のやりとりとまったく同じだった。


 そのページを最後に、しばらく空白が続き、そして再開された書き込みは、大本が最初に目にした『僕と交換日記をしませんか?』という桂の誘いだった。
 「約束を破ったね」
 耳元で、背筋が凍りつくような冷たい男の声がした。
 大本は、それは桂の声なのだと思った。そして、恐怖で硬直した大本の前で、ノートのページが勝手にめくられていった。
 ページは、大本の最後の書き込みのところで止まり、途切れ途切れの赤線が引かれていった。


 ごめんなさい。『どうしてもそっちに』は『行きた』くな『い』。『私は死にた』くな『い』。
 『こ』っちにいたいの。あなたのことは供養し『ろ』というならどこかに頼む『し』、任せて『ちょうだい』。今まで『ありがとう』


 どうしてもそっちに行きたい。私は死にたい。ころしてちょうだい。ありがとう。


 大本は次の日、例の木で首を吊っている状態で発見された。
 畑中の一件は、クラス内でもともと孤立していたことを苦にしての自殺だと片付けら、それ以上調べられることはありませんでした。


 「その交換日記や、次々と人が首を吊る木なんですけど、実は、この学校の裏地にまだあるんですよ。皆さんも気を付けてくださいね」


 もし木の洞にノートを見つけても決して触れないでください。
 あ、実は私、うっかり触ってしまって、危ない目にあったことがあるんです。
 例によって前半部分はくっついていて読めず、かろうじて読める最初のページには、
 『私と交換日記をしない?』
 と書いてありました。後になって思えば、あれは大本さんの筆跡だったのでしょうね。その瞬間、私の全身は金縛りにあって、動けなくなったんです。
 それもで少しだけ体の自由が利くようになっていたので、鞄の中なら青いペンを取り出して、ノートの表紙に線を引いたんです。
 『学校に伝えられている、交換日記のルールを思い出しなさい』っておばあちゃんが教えてくれたら、私は力を振り絞って、交換日記という文字の交換の下に青い線を引きました。すると、ふっと呪縛が解けたんです。
 交換を否定したことで、交換日記を続けさせる呪いの効力は減ったようですが、それでもやっぱりたくさんの人の怨念が詰まった危険なものですから・・・
 皆さん、くれぐれも気を付けてくださいね。


 後味が悪いのか、皆一様に下を向き、黙り込んでいる。
 「元木さん、ありがとうございました。今のお話、新聞に載せても、大丈夫ですよね」
 「はい、もちろんです。おばあちゃんは、そのために行けって言っていたんですもの」
 その時、突然ドアが開き、一人の男性が乱入してきた。
 「もう逃がしません!」
 その男性は手にはビデオカメラを持ち、元木を追い回している。
 「彼が元木さんに取り憑かれてしまった時田安男君です」と荒井が言った。
 「君は僕のミューズなんだ!お願いだから、僕の新作映画に出演してほしい!」
 「その話は何度もお断りしているじゃないですか。私は、そういうのには出たくないんです」
 「君のご先祖様も出演したほうがいいと言っているじゃないか。君は100年に一度、いや1000年に一度の天才、1000年女優だよ!
 なんだ、荒井君。君もいたのか。さあ、一緒に彼女を説得してくれよ。君だって、彼女の新作映画が見たいだろ?」
 「いえ、僕は彼女の迫力はナマで見られますから。それにまだ死にたくありません」
 「貴様、いい加減にせぬか」
 突然、元木の口から白い煙がもうもうと吐き出されていった。
 「おばあちゃん、この前は賛成してくれたじゃないですか!ええい、京都の宇治茶に栗饅頭もお付けしましょう!」
 「これ早苗や、やっぱり映画に出演するのも悪くないと思うんじゃが。
 ・・・おばあさま、成仏させますよ!
 ・・・やはり早苗は出たくないと言っておる。貴様が死ねぃ!」


 あの日新聞部を襲った謎の大爆発は警察や消防隊まで出勤する大騒ぎとなったが、不思議なことに怪我人は一人も出なかった。
 あの日の記録は、近いうちに新作映画としてネットで公開されるそうだ。『プリティ霊媒師サナエちゃん』というらしい。無事に公開されるといいが。
 
 
 
 エンディング№455:プリティ霊媒師サナエちゃん
 エンディング数 96/657 達成度14%
 キャラクター図鑑 58/122 達成度47%
 イラストギャラリー 55/283 達成度19%

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アパシー鳴神学園七不思議+危険な転校生
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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面→エンディング№426~431を見る


 2週目クリア!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62はこの記事で見る)
 7話目はシナリオ:交換日記の怖い話→エンディング№453・454・456~470(455はこのエンディング№62を見てからなので、次回)


 2週目の6人目に荒井を選択するところに戻る。


 荒井昭二は2年B組の生徒。


 「よくある七不思議の話をしても面白くないでしょう?そうは思いませんか?」
  • よくある七不思議で結構です
  • そうですね→シナリオ:いみぐい村
  • 友達の話はどうですか?
 シナリオ:時田君の自主製作映画


「よくある、という意味で趣味の話でもしましょうか。僕ね、映画が大好きなんですよ。極はね、フランス映画が好きなんです。
  坂上君はフランス映画はお好きですか?」
 「フランス映画はお嫌いですか。
 わざわざこんな会に出向くほどですからホラー映画もお好きなんでしょうね。
 食べ物でも甘いものも辛いものも好きっていう両刀使いは少数派ではありません。それは映画も同じこと。
 僕がこれから話すのは、そんな映画の話なんですよ」


 荒井のクラスに時田安男という男がいたが、無類の映画好きだった。
 映画愛好者のことは敬意をこめてシネマディクトと呼ばれており、荒井は自身のことをシネマディトだと思っていたが、時田には負けていた。
 映画に関しては、時田は生き字引だった。
 将来の夢が映画監督だった時田は、学校に映画関係のクラブがないことをとても残念に思っており、1年生の時に、自分で映画同好会を作ってしまった。
 映画好きな人間は結構いるもので、20人ほどが集まった。
 撮影用の機材にほとんどは時田が持ってきて、集まったみんなで、役割を決めることになった。


 「あなたなら、何をやりたいですか?」
 「映画の出来は監督次第と言われますが、集客力は役者次第と言われてます」


 実は時田は監督志望だが、役者になりたくて仕方がなかった。そして、どちらでも大成するのが将来の夢だ、と荒井に語っていた。
 なんでも役者としてはスタントマンを使わないアクションもできる役者に憧れていた。
 また時田の父親は武術の心得があるらしく、その手ほどきで格闘武術を習っていた。
 それで、時田は監督と主役を兼任することになったが、会の創設者であり、機材を持って来たのは彼だったので、みんなしぶしぶ承知した。


 そして、去年の今頃、記念すべき同好会の第一回作品の撮影が開始された。
 時田が撮ろうとした映画のジャンルはもちろんアクションで、タイトルは『燃えよ正義の鉄拳』だった。
 時田は格闘武術の心があったが、他の人はまったく素人だったので、時田は映画に出演する生徒に格闘技の手ほどきをした。
 シナリオも時田が書いた。
 映画の内容は、主人公の父は有名な武術家で、表向きは優良企業の顔をしながらその実態は如何わしい組織の用心棒として雇われた。そして組織の秘密を知ってしまった彼は消されてしまい、息子が父の仇をとるべく組織に戦いを挑む、という設定だった。


 それでも、どうにかこうにか撮影は終了し、時田は自室のパソコンで編集作業を行っていた。
 時田は、ふと一つのカットを見て首を傾げた。
 それは、主人公が道場の若手に武術の型を教えているところだったのだが、時田の撮影時と記憶とも絵コンテとも違うものになっていた。
 「僕が撮ったシーンは、こんなにみんながしっかり演技をしていなかったはずだけど」
 それが普段から鍛えられているような体格で、みんな本当の役者のようにうまく演じていた。
 (撮影中は我を忘れて撮影することが多い。だから、きっと撮影したに違いない)
 そう自分に言い聞かせて、そのカットを使用した。
 しかし次の日、ほかのシーンを見ていると、また自分が撮った覚えのないカットを発見した。
 それは、主人公の父親が組織の秘密を知って殺されるシーンだった。
 組織の雇った殺し屋に追われて父親が逃げる。その背後にに迫る殺し屋。そして彼の叫び声。
 それなのに、そのフィルムにははっきりと父親が死んでいくシーンがリアルに映っていた。
 しかし、父親役の役者は演技が下手で出番を削られたのにもかかわらず、画面では迫真の演技。
 殺し屋の鉄拳が彼の腹部に炸裂し、口から一筋の血が。そして地面に倒れ、父親は動かなくなる。
 撮った覚えはないが、時田はためらくことなくそのシーンも編集し本編に取り込んだ。


 その次の日、主人公の父親役をやった生徒が殺された。
 荒井や時田と同学年の袖山で、腹を何度も殴られて、内臓破裂を起こしていた。
 その時の状況を聞いた時田は耳を疑った。まるで、あのシーンにそっくりだった。
 犯人はわからなかった。殺害時に被害者は自分の部屋で寝ていたが、誰も忍び込んだ形跡はないし、部屋が荒らされた様子もなかった。
 時田は恐ろしくなってしまった。これがあのフィルムの呪いだったとしたら・・・


 「その映画の編集作業を続けたいと思いますか?」
 さすがに恐ろしくなった時田はその映画の編集作業を続けることをあきらめた。
 (これは確かに自分の撮った映画だ。だが、何かが変だ。もうこれは僕の作品じゃない。呪われた映画だ)
 そして、その映画のデータをすべて消去した。
 翌日、時田は、同好会のみんなに、「死者が出てしまった作品を発表するわけにはいかない。あの映画は袖山君を供養するために処分した」と説明した。
 みんなは仕方ないと納得してくれましたが、同好会に居づらくなり、同好会はそのまま空中分解してしまった。


 そんなある夜、時田が寝ていると、枕元で人の気配がした。
 目を開けると、そこには袖山が立っていた。
 「僕一人だけ死ぬなんて不公平だ。一人は寂しいよ」
 何度もそう言い残し、袖山の幽霊は消えた。
 それからというもの、毎晩袖山の幽霊が現れては、枕元で恨みつらみをささやくのだ。
 そして疲れ果てた時田は、荒井のところに相談にやってきた。


 荒井「僕では大した力にはなれませんが、思い当たる方を知ってます。会ってみますか?」
 時田「ああ、頼むよ」
 荒井「こちらが元木早苗さんです。
 彼女は霊能力者の家系で、こういうことにはめっぽう強いことで有名なんです」
 元木「初めまして、元木早苗といいます。よろしくお願いします」
 時田「へえ、かわいい子じゃないか。よろしくね、元木さん」
 元木「あばばば、このたわものが!うちの大事なお世継ぎ様に触るでないわ!祟り殺すぞ!」
 時田「何、今の」
 荒井「ああ、元木さんは体の中に無数のご先祖様を飼われているのですよ」
 時田「僕はこの子に先に祟り殺されるんじゃないだろうね?」
 荒井「それは時田君の身の振り方次第ではないでしょうか?」
 元木「大丈夫ですよ。おばあちゃんもおじいちゃんも私にはとっても優しいんですよ」
 時田「そうなの?」
 元木「あばばばば、こやつ、悪いものにたたられておるわ。こやつ、祟り殺されるぞ」
 荒井「何か思い当たることはありませんか?」
 時田は、撮影したデータにおかしな動画が混ざっていたことを話してくれた。
 袖山が演じた役柄があまりに下手だったためほとんどカットしたものの、なぜか編集しようとしたら彼が殺されるシーンが考えられないほどリアルに映っており、その通りに死んでしまったことを。
 元木「確かにそれが関係しているのは間違いなさそうですね。それでそのデータはどうしたんですか?」
 時田「消去したよ。だって気味が悪いもの」
 元木「それはまずいです。袖山君はその映画を公開してほしかったはずですから」
 時田「消去したものは戻ってこないよ」
 元木「あばばばば、このうつけものめ。貴様は祟り殺される定めなのじゃ!」
 時田「助けてよ、元木さん」
 元木「袖山さんは、本当に役者として結果を残したかったんでしょうね。
 だからその生霊が時田さんの編集しているデータに入り込んで命がけの演技を演じさせた。でも、その代わりに現実の袖山さんは出来上がった映像と同じような恰好で死んでしまった。
 文字通り、袖山さんは一世一代の名演技を残して亡くなったわけですね」
 時田「どうか助けて、元木さん。このままじゃ、本当に死んでしまう、僕!」
 元木「わかりました。ではその方法ですが・・・」


 元木の説明はこうでした。
 袖山は役者として頑張った姿を残したいがために命を賭した。
 だから、もう一度命がけの演技をしてもらうために映画を撮影するというのです。元木が袖山の霊を呼び出すので、時田がそれに応えるのだ。
 新しい脚本では、組織の力によって殺された袖山は、地獄から蘇り、組織のボス役の時田に復讐する、というものだった。
 荒井は、カメラマン役を買って出た。


 元木が呪文と唱えると、体が白く発光するオーラに包まれ、袖山の霊が元木に乗り移った。
 元木「俺は地獄から蘇った。今こそ勝負だ。俺と闘え!」
 時田「お前ごときにやられる俺だと思うか。フフフ、返り討ちにしてくれるわ」
 元木「吠えろ拳、燃えよ、正義の鉄拳!」
 勝負は一瞬で着き、ボスががっくりと膝をつき倒れた。
 袖山が勝ったのだ。袖山はなんと言えぬ清々しい笑顔で空を見上げた。それと同時に元木が再び白いオーラに包まれ。その場に崩れ落ちた。
 急いで駆け寄り抱き起すと、彼女は寝息を立てて眠っているだけだった。おそらく、力を使い果たして眠ってしまったのだろう。
 それ以来、袖山の亡霊は二度と現れることはなかった。満足して成仏したのだろう。
 その映画は、無事Yチューブで公開された。女子高生が下着泥棒の変態高校生と闘うというわずか数分間の短編映画でしたが、妙に迫力ある女子高生の演技と、女性とは思えないセリフ回しが評判を呼び、あっという間に百万回の再生を記録し今も順調に伸び続けているそうだ。


 時田と元木はどうなったかというと
 「元木さん、お願いします。ぜひ次回作のヒロイン役をお願いします」
 「お願いですから、もう付きまとわないでください」
 「あなたこそ、まさに100年に一度の天才女優ですよ。僕は諦めません、絶対にあなたを諦めませんよ!」
 「あばばばば、この腐れ外道へが!お世継ぎ様は嫌じゃと申しておろうが。即刻立ち去らねば、このわしらが祟り殺してくれようぞ!」
 「おばあ様。お世継ぎ様は、世界中のアイドルとして注目されるほどの才能をお持ちなんですよ。見たくはありませんか、お世継ぎ様の前に、何億人という愚民どもがひれ伏す姿を!」
 「なるほど、ここは早苗や、一つ・・・
 やめてください。おばあ様。成仏させますよ」
 「早苗さーーん。あなたは僕のミューズです!僕は絶対にあきらめないぞ!」

 
 
 
 エンディング№062:憧れのミューズ様
 エンディング数 95/657 達成度14%
 キャラクター図鑑 58/122 達成度47%
 イラストギャラリー 55/283 達成度19%

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 今日のElin(エリン)2回目のプレイはどうかな?


  旅商人の停泊地へ。
 ハンモックで寝て、木箱の作り方、炎の手の知識をゲット。


 パルミアへ。
 ベッドで寝て、漆喰の柱(支柱)の作り方、漆喰の柱の作り方、神経の矢の知識をゲット。


 カジノへ。
 スクラッチカードをゲット→スクラッチマシーンで、お嬢人形をゲット!

 マスコットに話しかけて、20オレンで、カジノチップと交換する。


 寝て、張り紙のレシピ(3)に強化、氷の光線の知識をゲット。


 スクラッチカードをゲット→スクラッチマシーンで、メロンをゲット。


 王様ベッドで寝て、バーの椅子のレシピ(2)を強化、死の光線の知識をゲット。


 スクラッチカードをゲット→スクラッチマシーンで、張り紙をゲット!


 やどかりを倒して、やどかりの剥製をゲット。
 人喰い花を倒して、人喰い花の剥製、人喰い花のカードをゲット。
 ノームを倒して、ノームの剥製、ノームのカードをゲット。


 寝て、訓練用宝箱のレシピ(2)を強化、神経の矢の知識をゲット。


 コウモリを倒して、コウモリの剥製、コウモリのカードをゲット。


 寝て、テーブルのレシピ(4)を強化、炎の光線の知識をゲット。


 スクラッチカードをゲット→スクラッチマシーンで、サイドテーブルをゲット!


 寝て、椅子のレシピ(2)を強化、氷の矢の知識をゲット。


 寝て、ラジカセの作り方、氷の矢の知識をゲット。


 機械遺跡へ。
 交渉術の技術書、祝福された軽傷治癒の魔法書、隠密の技術書をゲットして、読んだ。


 インコグニートの巻物、解呪の巻物、ショートテレポートの巻物、武器強化の巻物鈍足の杖をゲット!


 ボスを倒して、豪華な宝箱から、753オレン、プラチナ硬貨、ラウンドテーブルのレシピ、木の柱のレシピをゲット。


 寝て、張り紙のレシピ、神経の矢の知識をゲット。


 寝て、パイプの作り方、氷の矢の知識をゲット。


 スクラッチカードをゲット→スクラッチマシーンで、猫の像をゲット。


 寝て、椅子のレシピ(3)を強化、神経の矢の知識をゲット。


 エーテル病:重い甲殻を発症・・・


 寝て、パイプの作り方、氷の矢の知識をゲット。


 宝箱から、22オレン、間欠泉のレシピ、バーの椅子のレシピをゲット。


 寝て、道標のレシピ(2)に強化、死の手の知識をゲット。


 寝て、土嚢の壁の作り方、神経の矢の知識をゲット。


 ルミエストへ。
 ナスモックから、1862オレンで、アカデミーの推薦状を購入。
 レクサスに見せて、魔術師ギルドの一員になった!


 魔術師ギルドで、魔術制御、魔力の限界、暗記を習得!

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 今日のアパシー学校であった怖い話1995特別編はどうかな?

 
 4週目開始!


 1人目は新堂誠を選択。


 「お前がどうして新聞に入ったのか教えてくれねえか?」
  1. なんとなく入りました
  2. 前から憧れてしました
  3. 何かお勧めのクラブは?
 「俺が勧められる部活は・・・」
  1. ボクシング部
  2. 空手部
  3. パフェ同好会
 シナリオ:ゴングが鳴って開始!


「ボクシング部に入る奴らは何のために入部すると思う?」
  1. 人を殴る為
  2. ストレス解消
  3. 強くなるため
 「てめぇ、本気で言ってんのか」
 「ボクシングって、人を殴るだけのスポーツじゃないですか。だから、普通に考えるとそうかなって・・・」
 「ふん、坂上、てめぇには正直がっかりだぜ。ボクシングはそんなもんじゃねぇよ。
 気分が削がれちまったぜ。この話はやめだ、やめだ」



 (新堂さんの機嫌を損ねてしまったようだ)
  1. 話してもらうようお願いする→新堂エンディング№22:強さ
  2. 次の人、お願いします
 「わかりました。では、次の人に・・・」
 「はっ、まったく根性のねぇ奴だな。お前も新聞記者ならもう少し食い下がる根性を見せたらろうだ?」
 「あのー、新堂さん?」
 「俺の話は終わったんだよ。もう話すことはねぇ」


 新堂エンディング№19:へそまがり
 CGギャラリー:40/124
 




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 今日のFINAL FANTASY XI ヴァナ・ディールコレクション4はどうかな?


 ゴブリンの不思議箱で、スペシャルダイヤルを使って、土遁の術・参鋭い黒石+1、ブラックプリン、土の石印、滑らかな甲虫の顎、クフタルの宝のカギをゲット!


 ダイヤルキー#SPを使って、ランカーカラー、アルテミスの首飾りをゲット!


 植木鉢に、謎の香草の種+風のクリスタルを植えて、土のクリスタル×17をゲット。


 ガレーキッチンから、石のスープ、ドラゴンスープ、ちくわをゲット。


 モグチケット【盟】で、フェイス:ウェイレアをゲット!


 ススルンのお年珠を2026Gで購入→貫通の幻珠をゲット。


 チャチャルンの夷袋を2026Gで購入→黒の残魂、餅鉄をゲット。


 チャチャルンに5000G渡して、ダイヤルキー#SP、小袋[お年玉]をゲット。


 チャチャルンに10000Gを渡して、互助会引換券・銀、小袋[お年玉]をゲット。


 バストゥーク鉱山区にあるコウモリのねぐらで、エルキに話しかけると、北グスタベルグにあるゼーガムの丘にパルブロ鉱山の初期開拓者を称えた碑石がある。初期開拓者だった自分の曽祖父の墓参りをしたいのだが、モンスターが多くて行けないので、代わりに行ってほしい、と頼まれて、クエスト:ミスリルに賭けた男たち開始!
 初期開拓者への花束をゲット。
 ゼーガムの丘の記念碑を調べて、初期開拓者への花束を捧げる。
 エルキに報告して、クエストクリアして、下ばきをゲット!


 モグガーデンへ。
 畑(ランク7)で、謎の香草の種+光のクリスタル→炎のクリスタル、土のクリスタル、光のクリスタル、闇のクリスタル、デスボール、カザムがらし、変色クリスタル、マウラのにんにく、ハバネロ、バニラ、黒石をゲット。


 木立(ランク7)で、たまごナス、パママ、エルシモパキラの実、胡桃、ドラゴンフルーツ、マホガニー原木、エボニー原木、御神木、ドックウッド原木、木霊の根、レッドローズ、ラッカー原木、ウルンダイ原木、ガタンプ原木、クリーンローカストをゲット。


 鉱脈(ランク7)で、炎のクリスタル、雷のクリスタル、水のクリスタル、隕石、亜鉛鉱、銀鉱、金鉱、陸ガニの甲殻、大サソリの甲殻、魚の骨、上質なサソリの甲殻、火成岩、ウラグナイトの殻、鍮石、鎧竜の槌をゲット。


 池(ランク7)で、堀ブナ、ピピラ、オオナマズ、エルシモニュート、レッドシーマ、ドワーフプギルをゲット。


 海(ランク7)で、ベッフェルマリーン、シャル貝、ムーリシュアイドル、ヴェーダルラス、ブラックプローン、龍魚、センローサーディンをゲット。


 漂着物から、草糸、カラクールの毛皮イレースマネキンボディ、蜂の一刺し、海老灯篭船、金剛亀の甲羅、アップルパイ、マネキンレッグズ、プロエーテル、トゥクク白貝貨、スーパーエーテル+2、オーロラバス、龍の血、フェトフルトルソⅠ、ミスラ風海の幸串、エーテル、マナキンハンズをゲット!


 南玉をゲット→ゴブリンの不思議箱に入れて、スペシャルダイヤルを使って、マホガニーベッドをゲット!


 飼育場(ランク7)へ。
 スコーモス☆1から、ハイドラの牙、ハイドラの鱗、プークの翅をゲット。
 餌に野兎の肉を与える。


 青ワイバーン☆3から、妖精のリンゴ、モルボルのつるをゲット。
 餌にモコ草を与えて、つついてお世話する。


 キトトルス☆1から、謎の野菜の種、腐葉土をゲット。
 餌に妖精のリンゴを与えて、叩いてお世話する。
 
 
 ドラゴンパピー☆3になって、ロランベリー、ミリオンコーンをゲット。
 餌に蒸留水を与えて、なでてお世話する。

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アパシー鳴神学園七不思議+危険な転校生
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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 元木「はい、そうです。私も語り部の一人として呼ばれました~」
 岩下「私、時間にルーズな人、嫌いなのよ」
 元木「すいません。学校の先生にどうしてもと頼まれて、お仕事しておりました」
 福沢「岩下さん、早苗ちゃん、すごいんですよ。学校からも頼まれてお祓いとかするんですから!今日も何か頼まれてんでしょ?」
 元木「はい。黒木先生に宿直室の地縛霊をどうしても取り除いてほしいと土下座されてしまい・・・」
 新堂「あの黒木が土下座だって?マジか。
 それで、どうなった?お祓いしてきたのか?」
 元木「はい、してきました。でも、宿直室に地縛霊はいませんでした~」
 新堂「黒木の勘違いかよ。ぎゃははは」
 元木「いえ、霊は黒木先生に取り憑いていましたので~」
 岩下「あなたの力はわかったから、それじゃあ、7話目を話してくれる?」
 坂上「それでは元木さん、お願いします」
 元木「それではさっそく話をさせていただきます。私が話すのは体験談なのですが、お祓いの仕事をしておりますと、学園からの依頼もありまして。特に旧校舎は曰くつきの場所が多くて私自身も行くのをためらくことがあるほどです。
 これからお話するのは、まだ1週間前のことなんですよ」


 3年生の及川由紀が元木の教室を訪ねてきた。
 「あんたが元木?ねえ、幽霊が見えるって本当なんだよね?」
 「はい。あ、別に怖くないですから、逃げないでくださいね」
 すると及川は1歩後ずさりして距離を置いた。
 「それよりさ、やってほしいことがあんだよね、あんたに」
 人に頼られることなんて滅多にない元木は大喜び。
 「ありがとうございます。私、なんでもやりますよ」
 「へぇ~、いいじゃん、便利」
 「お弁当を一緒に食べたいですよね」
 「まあ、あんたが食べたいって言うなら、食べてやってもいいけれど。今日の放課後、私の家に来てよ」
 「いいですねぇ、ぜひお邪魔させていただきます」
 「それじゃあ放課後、校門で待ってな。私、待たされるの好きくないから」
 「もちろんですよ。それにせっかくできたお友達のお誘いを断るなんて・・・あばばばばば・・・
 いかん、その家に行ってはいかん、絶対に行ってはならぬ!」
 「い、今の何?」
 「大丈夫ですよ。私の中で暮らしているご先祖様ですよ。本当に優しいおばあちゃんたちですから」
 「や、優しいの?」
 「はい、とっても」
 「でも、私の家には来てはいかんって言ってたわ」
 「それは及川さんの家が呪われているからだと思います。私、気にしませんから行きますよ」
 「私の家、呪われているの。だから、あんたが何とかするのよ!」
 「わかりました。それでは、ご先祖様と相談させてくださいね。
 悪霊・・・孫娘・・行くな・・・死ぬ・・・
 お待たせしました。ただいま親族会議が終了いたしました。
 ぜひ行ってきなさいとご先祖様たちも喜んでくださいました」
 「そう?なんか物騒な言葉ばかり聞こえてきたけれど?本当に大丈夫なんでしょうね?」
 「大丈夫です~。
 ・・・嫌じゃ、嫌じゃ、あの家だけは行きとうない・・・
 大丈夫です~」
 「まあ、いいわ」
 そう言って、及川は教室を出て行ったが、入れ替わり、元木の数少ない友達の浦部美緒と染谷洋子が駆け寄って来た。
 浦部「どうした、何があった!」
 染谷「今の3年の及川なんだよね。何かされた?」
 浦部「及川さんって、3年にえらい怖い人だよ。バックには暴力団がいるとか、もう3人殺したとか、黒い噂を毛皮のように羽織っている、超ヤバい人なんだから」
 元木「別に何もされてません~。お友達になりたいというので、今日の放課後、及川さんの家にご招待されただけです~」
 浦部「及川さんの家って超豪邸だって噂だよね。料理人だけでも和洋中専用のシェフがそれぞれいて、毎晩世界中のあらゆる料理が並んで家族バイキング状態って聞いたことがあるよ。
 いいなあ、そのバイキングに招待されたんだ」
 元木「えへへ、友達ですものね。美味しいご飯は大歓迎です~」
 染谷「私も行きたい」
 浦部「洋子ちゃんは誘われてないよ。友達にもなっていないし」
 染谷「じゃあ美緒ちゃんは行きたくないの?」
 浦部「私は・・・食べたい。私も行くよ、早苗ちゃん」


 「坂上君ならこういう場合はどうされますか?」
 「そうですよね、お友達が多い方が楽しいものですものね。なんで、私は2人にも同行してもらうことにしました」


 元木「いいですよ~、3人で行きましょう。
 ちなみに、及川さんの家は呪われているそうです~」
 浦部「え?今、なって言った?よく聞こえない」
 染谷「大丈夫よ。私も霊能力者だから。私も手伝ってあげるから」


 元木が校門で待っていると、1時間ほどして及川が現れた。
 及川「なんなのよ、こいつら」
 浦部「初めまして、浦部美緒といいます」
 染谷「こんにちは、染谷洋子です」
 元木「二人とも及川さんの家に行きたいというものですから~」
 及川「ま、いいか。付いておいで」


 及川の家は、ご先祖様がこの土地の大地主で大変地位の高い方だったので、とっても大きかった。地位も名誉も手に入れた地元では知らない人がいない名士なのだそうだ。
 「私の家には座敷童がいるのよ」
 座敷童が居ついている家は、永きに渡り繁栄すると言われている。子供の神様で家の守り神なので、失礼のないよう大事にしてあげるのだ。出て行ってしまうとその家は廃れると言われているので、失礼な振る舞いをして機嫌を損ねてはいけない。
 「それが最近いなくなっちゃったみたいなんだ」
 「家出ですか?」
 「違う。何か別のものに追い出されたみたいなんだ。それをお前が調べるんだよ」
 「わかりました。とりあえず、座敷童がいた場所に連れて行ってもらえますか」
 「ああ、付いてきな」


 及川は無言で元木を庭の奥へ連れて行くと、そこには茂みの囲まれた場所に大きな蔵が立っていた。
 「ここだよ。ここに座敷童がいたんだ。この中は神聖は場所だから、携帯を出しな。
 座敷童は、そういうのめっちゃ嫌いなんだよ」
 元木たち3人から携帯を受け取ると、及川は蔵の入り口についている丈夫そうな錠前の鍵を開けた。
 蔵といっても、中はほとんど何も置かれていなくて、物置というよりはまるで座敷牢のような場所だった。
 「さっさと入るんだよ」
 及川に促されて、元木達3人も足を踏み入れたが、中は灯りもなく、ほとんど見えない。
 すると、無情にも蔵の扉は閉まり、鍵を閉める音が聞こえてきた。蔵の上部に備え付けられた小さな丸窓から、かろうじて日の光が差す程度で、蔵の中はほとんど真っ暗になってしまった。
 「あんたたちが、これからうちの座敷童だからね」
 「ちょっと何言ってるんですか!」
 「うちはさ、座敷童に代々生贄に捧げ続けてきたんだよ。最近は、生贄を欲しがる間隔も縮まってきて、用意するのが大変なんだ。
 そこで死ねば、あんたたちの身体に座敷童が取り憑くよ。だから頑張って、及川家を繁栄さっせるんだよ」
 「及川さん。それはただの悪霊です!」
 「なんだっていいよ。うちを繁栄させてくれるのあれば、悪霊だっていいんだよ。だから、早く死ね」


 染谷「いつもみたいにおばあさんを呼んで、あいつをやっつけちゃってよ」
 元木「それが、この蔵には何か特殊な術を掛けられているのか、力を出せないんです」
 染谷「どうするのよ!」
 浦部「洋子ちゃんも霊能力者なんでしょ?ちょっと頑張ってみようよ」
 染谷「私だって霊能力を封じ込められているのよ。どうにもできないわ」


 元木「それから1週間。私たちは、ずっとあの蔵の中に閉じ込められてします。
 水も食料を与えられず、もうこれが限界です。私は最後の力を振り絞って、何とか生霊を飛ばすことができました。
 お願いです、どうか私たちを助けてください」
 福沢「早苗ちゃん、消えちゃった!そういえば、早苗ちゃんはこの1週間、学校に来ていなかったよ。洋子ちゃんも美緒ちゃんも休んでいた気がする」


 警察が動き、その日のうちに及川の家にあった蔵から3人は解放された。3人とも栄養失調と脱水症状で歩くことも困難だったが、命に別状はなく助かることができた。
 及川の家族はそのまま逮捕され、蔵の周りから数十体の子供の遺体が発見されたそうだ。
 なんでも及川の祖先は江戸時代から子供をさらっては餓死させて、その魂をあの土地を守る神様に捧げてきたらしい。
 その慣習を守り続けることで栄華を約束されていたというが、おそらくは、何か質の悪い悪霊い騙されていたのだろう。
 彼女たちはまだ入院しているが、退院したらみんなでケーキバイキングに行くことになっている。今、坂上の隣にいる元木の生霊と、そう約束したのだから。
 
 
 
 エンディング№470:ケーキバイキングに行こう!
 エンディング数 94/657 達成度14%
 キャラクター図鑑 58/122 達成度47%
 イラストギャラリー 55/283 達成度19%

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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
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 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
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 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
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 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 元木「はい、そうです。私も語り部の一人として呼ばれました~」
 岩下「私、時間にルーズな人、嫌いなのよ」
 元木「すいません。学校の先生にどうしてもと頼まれて、お仕事しておりました」
 福沢「岩下さん、早苗ちゃん、すごいんですよ。学校からも頼まれてお祓いとかするんですから!今日も何か頼まれてんでしょ?」
 元木「はい。黒木先生に宿直室の地縛霊をどうしても取り除いてほしいと土下座されてしまい・・・」
 新堂「あの黒木が土下座だって?マジか。
 それで、どうなった?お祓いしてきたのか?」
 元木「はい、してきました。でも、宿直室に地縛霊はいませんでした~」
 新堂「黒木の勘違いかよ。ぎゃははは」
 元木「いえ、霊は黒木先生に取り憑いていましたので~」
 岩下「あなたの力はわかったから、それじゃあ、7話目を話してくれる?」
 坂上「それでは元木さん、お願いします」
 元木「それではさっそく話をさせていただきます。私が話すのは体験談なのですが、お祓いの仕事をしておりますと、学園からの依頼もありまして。特に旧校舎は曰くつきの場所が多くて私自身も行くのをためらくことがあるほどです。
 これからお話するのは、まだ1週間前のことなんですよ」


 3年生の及川由紀が元木の教室を訪ねてきた。
 「あんたが元木?ねえ、幽霊が見えるって本当なんだよね?」
 「はい。あ、別に怖くないですから、逃げないでくださいね」
 すると及川は1歩後ずさりして距離を置いた。
 「それよりさ、やってほしいことがあんだよね、あんたに」
 人に頼られることなんて滅多にない元木は大喜び。
 「ありがとうございます。私、なんでもやりますよ」
 「へぇ~、いいじゃん、便利」
 「お弁当を一緒に食べたいですよね」
 「まあ、あんたが食べたいって言うなら、食べてやってもいいけれど。今日の放課後、私の家に来てよ」
 「いいですねぇ、ぜひお邪魔させていただきます」
 「それじゃあ放課後、校門で待ってな。私、待たされるの好きくないから」
 「もちろんですよ。それにせっかくできたお友達のお誘いを断るなんて・・・あばばばばば・・・
 いかん、その家に行ってはいかん、絶対に行ってはならぬ!」
 「い、今の何?」
 「大丈夫ですよ。私の中で暮らしているご先祖様ですよ。本当に優しいおばあちゃんたちですから」
 「や、優しいの?」
 「はい、とっても」
 「でも、私の家には来てはいかんって言ってたわ」
 「それは及川さんの家が呪われているからだと思います。私、気にしませんから行きますよ」
 「私の家、呪われているの。だから、あんたが何とかするのよ!」
 「わかりました。それでは、ご先祖様と相談させてくださいね。
 悪霊・・・孫娘・・行くな・・・死ぬ・・・
 お待たせしました。ただいま親族会議が終了いたしました。
 ぜひ行ってきなさいとご先祖様たちも喜んでくださいました」
 「そう?なんか物騒な言葉ばかり聞こえてきたけれど?本当に大丈夫なんでしょうね?」
 「大丈夫です~。
 ・・・嫌じゃ、嫌じゃ、あの家だけは行きとうない・・・
 大丈夫です~」
 「まあ、いいわ」
 そう言って、及川は教室を出て行ったが、入れ替わり、元木の数少ない友達の浦部美緒と染谷洋子が駆け寄って来た。
 浦部「どうした、何があった!」
 染谷「今の3年の及川なんだよね。何かされた?」
 浦部「及川さんって、3年にえらい怖い人だよ。バックには暴力団がいるとか、もう3人殺したとか、黒い噂を毛皮のように羽織っている、超ヤバい人なんだから」
 元木「別に何もされてません~。お友達になりたいというので、今日の放課後、及川さんの家にご招待されただけです~」
 浦部「及川さんの家って超豪邸だって噂だよね。料理人だけでも和洋中専用のシェフがそれぞれいて、毎晩世界中のあらゆる料理が並んで家族バイキング状態って聞いたことがあるよ。
 いいなあ、そのバイキングに招待されたんだ」
 元木「えへへ、友達ですものね。美味しいご飯は大歓迎です~」
 染谷「私も行きたい」
 浦部「洋子ちゃんは誘われてないよ。友達にもなっていないし」
 染谷「じゃあ美緒ちゃんは行きたくないの?」
 浦部「私は・・・食べたい。私も行くよ、早苗ちゃん」


 「坂上君ならこういう場合はどうされますか?」
  • もちろん、誘う
  • もちろん、断る
 「そうですよね、私も断りました。誘われたのは私一人ですから」


 元木が校門で待っていると、1時間ほどして及川が現れた。
 「さ、行くわよ」
 及川の家は、ご先祖様がこの土地の大地主で大変地位の高い方だったので、とっても大きかった。地位も名誉も手に入れた地元では知らない人がいない名士なのだそうだ。
 「私の家には座敷童がいるのよ」
 座敷童が居ついている家は、永きに渡り繁栄すると言われている。子供の神様で家の守り神なので、失礼のないよう大事にしてあげるのだ。出て行ってしまうとその家は廃れると言われているので、失礼な振る舞いをして機嫌を損ねてはいけない。
 「それが最近いなくなっちゃったみたいなんだ」
 「家出ですか?」
 「違う。何か別のものに追い出されたみたいなんだ。それをお前が調べるんだよ」
 「わかりました。とりあえず、座敷童がいた場所に連れて行ってもらえますか」
 「ああ、付いてきな」


 おそらく築数百年は経っているだろうお屋敷は、改修と増築を繰り返したせいか古民家と現代建築を取り混ぜた不思議な内装になっていた。
 広いお屋敷をぐるぐると連れまわされた後、裏口から見渡せないほど広い庭に出た。
 及川は無言で元木を庭の奥へ連れて行くと、そこには茂みの囲まれた5メートル四方の空き地があった。
 「ここに座敷童がいたんだ。1か月くらい前まで、ここには蔵があったんだよ。うちのばあちゃんはね、この蔵には座敷童様が住んでいるから絶対に開けてはならないって言ってたんだけどさ。
 パパは、ここに自分用のゴルフレンジを作りたかったんだよね。それで、おばあちゃんが亡くなったのをいいことに、蔵を壊したのさ。それから家の中で悪いことばかり起こり始めた。
 ママは階段から落ちて両足骨折。頭を強く打ったみたいで、今でも意識が戻らないんだ。座敷童が、何か悪いバケモノに追い出されたに決まってる。
 もっとも、今まで座敷童がいたって言っても何の気配も感じなかったんだけどさ。
 ただ、ばあちゃんはずっといるって言ってたし。及川家が栄華を誇っているのも座敷童がいるからだって言うからそう思ってた。
 でも、本当はそんなものいないって頭のどこかでは馬鹿にしてたんだよね。
 なのに、あの蔵を壊した途端、悪いことばかり。いつの家の中を何かが走り回る音が聞こえるし、夜になると笑い声も聞こえるんだ。そして、寝ていると引っかきやばる。あれは座敷童じゃないね、悪霊だよ。
 きっと座敷童は恐ろしい悪霊に追い出されたんだ。だから悪霊を追い出して、座敷童を呼び戻すのさ。できるよな」
 「お嬢様、大変でございます、旦那様が・・・」
 その時、突然母屋の方から品の良さそうなおばあさんの声が聞こえてきた。


 血相を変えた及川が家に戻ると、家の中では及川の父親が全身海老のようにビクンビクンと痙攣させながら、泡を吹いて大の字になって倒れていた。
 元木が父親の手を握ると、淀んだ気が体に流れ込んできたが、浄化できる程度の汚れだったので、なんとか落ち着かせることができた。
 父親が寝息を立てて子供のように眠ってしまうと、先ほど声をかけてきたおばあさんが及川に深々と頭を下げた。
 「お嬢様、こんな時に申し訳ないのですが、どうかお暇をいただきとうございます」
 「ああ、そう。ばあやが辞めちゃうとこの家には誰もいなくなっちゃうね」
 「申し訳ございません」と言って、ばあやはまとめた荷物を持って出て行ってしまった。
 「もうダメかも。1か月前は使用人も10人以上いたんだ。
 でもママがあんなことになってから、どんどんいなくなっていった。近所でも化け物屋敷って噂されているし、ふざけんじゃねえよ。
 どいつも、こいつも殺してやる!」
 「駄目ですよ、及川さん。殺すなんてネガティブな負の感情を持っていると悪霊に付け込まれますよ。いいわ、私が何とかします。
 これからご先祖様に助けてもらうから。みんな出てくるの凄く嫌がってるけれど、無理にでも出てきてもらうからね。
 さあ、行きますよ!」
 「なんて場所に呼んだんじゃ。ここは一刻も早く立ち去れい。お前のおるべき場所じゃないぞ」
 「皆皆方、恐れてはなりませぬ。どうか恩師様を起こしてくださいませんか」
 「馬鹿言うでないぞ、早苗。こんな場所に恩師様を呼べるわけなろうが」
 「立ち去りませんよ。このお屋敷を守るのです。
 これは悪霊ではなくて童様の仕業だと思います。御社である蔵を取り壊され、居場所を失ってしまった。だからお怒りになり、このような悪行を働いているのでしょう。明らかに、童様の念を感じます。どうか一緒に童様のお怒りを鎮めてくださいまし」
 「確かに童様の魂を感じるのう。早苗の言う通りじゃ。まだこの場にある。童を鎮めれば家は元に戻るかもしれんの」
 「本当!だったら早くなんとかしなさいよ!」
 「ふん、礼儀を知らぬ小娘じゃ。貴様、前世でよほど業の深い人生を送っておったな。早苗のよしみで力は貸してやるが、金輪際早苗に近づくでないぞ。近づけば呪い殺してやろうぞ」
 「おばあちゃん、及川さんを怖がらせないで。
 それより由紀ちゃん、座敷童様をここに呼びたいの。力を貸してね」
 「そんなことするわけないでしょ。あんたがやりなさいよ」
 「でも、手伝っていただけないとお父様は死んでしまいます」
 「仕方ないわね。何をすればいいの?」
 「お菓子をたくさん持ってきてください。あと、子供のおもちゃがあれば何か持ってきてほしいです」
 「お菓子はあるけど、おもちゃはないよ。テレビゲームなら、昔のがあるかも」
 「とにかくいろいろ持ってきてください」
 及川は両手いっぱいのおせんべいやスナックを持ってきた。すると、おとなしく寝ていた父親が飛び起きたかと思うと、お菓子の袋をバリバリと開け、その中に顔を突っ込んでむさぼり始めた。
 「座敷童様、そこにおられたのですね。今、お鎮めします。どうか元の良い神様にお戻りください。御社であった蔵は必ずや元に戻しますので、何卒怒りをお鎮めください」
 元木がお菓子を食べるのに夢中な父親の背中に両手を当てて、気を送った。
 「熱っ!」
 元木の両手がものすごく熱くなり、たくさんの火膨れができていた。
 父親は菓子袋から頭を突き出すと、及川に襲い掛かった。
 「パパ、やめろよ!」
 「鎮まれぃ、鎮まれぃ!」
 父親は少しもひるむことなく及川の首をぎゅうぎゅうを絞めつけている。
 「その子は、あなたの娘ですよ。やめるのです!」
 無意識に元木が呪文を呟いた。
 「早苗よ、ご苦労であった。あとは我がやる、任せよ」
 「ははあ、恩師様。このような下賤は場所になんと恐れ多い」
 「よいよい、暇を持て余していたところじゃ。さて、座敷童よ。その辺にしておけ。さぞや辛かったろうのう。お前の思いは我が受け止めてやる。今、成仏させてやるでな」
 「パパ、しっかりして」
 「娘、この男はもう助からぬ。それよりも、この地を鎮める儀式をすぐに行え。祠を立てて、二度と近づかぬことじゃ。
 さて、お前たち」
 「ははあ、恩師様」
 「ありがたき幸せ」
 「お前らともあろうものが情けない。座敷童の多くは子供の神様などではない。欲にゆがんだ豪農たちがいかにして座敷童を手に入れてきたが、よもや忘れてはあるまいな。
 確かに神聖化した座敷童が居つけばその家は永きに渡り繁栄し、住む者に幸を与えるという。しかしそれを知った欲深き者たつは、呪術によって座敷童を作る方法を思いついた。
 裕福な家に生まれることで幸を約束された赤子を誘拐し、蔵に閉じ込める。そして、財の限りを尽くしてその赤子を手塩にかけて育てるのじゃ。
 しかし、さらってきた子供は決して蔵から出してはならぬ。外界が楽しいものと知ってしまえば意味がない。外の世界は実に恐ろしきものと教え、蔵の中だけで生かすのじゃ。
 そして物心がついたころに食事を与えず、ひたすら子守唄を聞かせながら息を引き取るのを待つ。幸せしか知らぬうちに餓死させるわけじゃな。
 腹をすかした子供は子守唄に抱かれて静かに息を引き取る。そしてその死体を蔵に封じ込めることで座敷童の完成じゃ。そうやって偽りの繁栄の上に胡坐をかき、何百年と過ごしてきたのじゃ。
 蔵が取り壊されたことで座敷童は解き放たれ、本来の外界を見聞きした。絢爛とした外の世界に触れた座敷童は騙されたことに気づき、今までの積年の恨みをぶつけてきたのじゃ。
 守り神が転じて、その家を根絶やしにするための悪霊となり果てる。娘よ。お前の先祖はよpほど強欲だったと見える。今までにさらってきた子供は一人や二人ではすまぬぞ。
 次々と座敷童を増やそうとさらっては蔵に閉じ込め、さらっては蔵に閉じ込め、見殺しにしてきたのじゃ。お前もろくな死に方はせんな。せめてこの屋敷を売り払い、善行に徹するがよい。
 ことを済ませたら、仏門に入り尼として出家するのがよかろう。わらわはちと疲れた。しばらく寝るので早苗をしっかりと育てるのじゃぞ」
 「ははあ」
 恩師様が眠ったので、元木は意識を取り戻した。そして、すべてが終わった及川に声を掛けると
 「二度と来るな!出ていけ!」と追い返されてしまった。


 本当に家を守る座敷童様は一握りしかおらず、ほとんどはそれを見よう見まねで作ったレプリカらしい。
 しかも、子供をさらって監禁し、餓死させることで座敷童を作るんて恐ろしすぎる。
 及川の家は取り壊されることになった。結局、父親はそのまま助からず、母親も意識不明のままで、及川はあれから一度も学校に来ていない。
 でも、元木の家には毎日、夜中に直接部屋に来る。
 なんでも、あの一件のすぐあと、及川は山の中で首を吊り、元木を呪い殺してやる、と言って、たくさんの子供の霊を連れて遊びに来ているのだ。
 きっと、及川の家の蔵で死んでいった座敷童たちだろう。


 「あのう、私のこと怖がらないでくださいね。私って自分でいうのもなんですけど、普通の女の子なんですよ。
 良ければ、今度一緒に水まんじゅうを食べにいきましょう」


 元木の話が終わると、外はもう真っ暗だ。
 元木の提案で、みんなで帰ることにした。だって、一人は怖いもの。
 
 
 
 エンディング№469:座敷童の家
 エンディング数 93/657 達成度14%
 キャラクター図鑑 58/122 達成度47%
 浦部美緒
 イラストギャラリー 55/283 達成度19%

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 今日のファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼアはどうかな?


 グリアニアで、アム・ガランジに話しかけると、星芒祭の手伝いを頼まれて、クエスト:星芒祭と心躍る一杯開始!


 星芒マーケットの案内係に話しかけて、星芒マーケットへ。
 アム・アランジに話しかけると、ミューヌといっしょに他の都市風味のキンダープンシュの作ることになった。


 マーケット付近にいる砂都風の商人から紅茶、砂都風の貴婦人からスパイス、海都風の料理人からレモン、と言われる。


 アム・ガランジに報告すると、材料を集めている間に、子供たちからの希望を聞いてきてほしい、と言われる。


 星芒マーケットへ。
 利発そうな少女は、グリアニア以外の果物。
 ジュルタンは、船。
 おとなしそうな少女は、グリダニア。


 おっとりした星芒祭実行委員に話しかけて、キンダープンシュ配りを開始!
 穏やかそうな少年→砂都風
 利発そうな少女→海都風
 勇ましそうな少年→砂都風
 おとなしそうな少女→森都風
 ジュルタン→海都風


 アム・ガランジに報告して、クエストクリアして、演技教本:マグカップで飲むをゲット!
 アチーブメント:プンシュで乾杯!をゲット!


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アパシー鳴神学園七不思議+危険な転校生
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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
 「僕で良かったら、喜んで」
 岩下と荒井は興味なさそうに俯いて黙ったいたが、他メンバーは笑って祝福してくれた。
 「皆さん、ありがとうございます。それじゃあ、話すね。
 ・・・皆さん、初めまして、私は1年も元木早苗といいます。
 この集会に呼ばれた7人目ではないんですけれど、7人目が来る前に私が最後の話をしますね。
 これは私のおばあちゃんから聞いた話なんです。私のおばあちゃんは私の中に住んでいるんだけれど、時々私の身体から抜け出ていっちゃうんです。
 それでね、いろんなものを見てくるんですよ。これは、そのおばあちゃんが見た話。つい、最近起こった話なんですよ」


 この学校に神田拓郎という生徒がいた。神田には彼女がいたが、とっても嫉妬深かった。
 スマホは毎日チェックするし、彼のスケジュールは全部把握していないと気が済まない。
 女の子が側に近づいただけで、しつこく問い詰めたり、ヒステリーを起こして異常に怒ったり。
 神田はそんな彼女が怖くなり、別れたいと思うようになった。
 そんな時、神田のことを好きだという女の子が現れた。
 その女の子は、神田に近づくようになったが、もちろん嫉妬深い彼女は、それを知ってものすごく怒った。
 でも、神田は目を盗んでその女の子と付き合うようになった。でも、さらにややこしいことに、その女の子に片思いしている人がいた。
 世間でいうところの四角関係というやつだったが、それから何日かして神田が死んでしまった。


 線路を枕代わりに、睡眠薬を飲んでそのまま眠り、そこに電車がやってきて、車輪に頭を轢かれて死んでしまったのだ。
 頭はグシャグシャに潰れて復元できなかった。神田の死は、自殺ということで片付けられた。


 「ねえ、坂上君。神田さんが死んだのって、自殺だと思う?それとも他殺だと思う?もし他殺なら、犯人は誰かしら?」と、なぜか元木が坂上に尋ねてきた。
  • 自殺した
  • ヒステリーな彼女が殺した
  • 神田さんを思ってた女の子
  • その子に片思いしていた男
  • その他の誰か
 「私は他殺だと思うんです。私のおばあちゃんも、どうして彼が死んでしまったのは教えてくれないんですよ。
 でもね、もうすぐ7人目がやってきますから。7人目は誰だと思います?そう、神田君です」
 「どうしてあいつがやってくんだよ!」と突然、新堂が声を荒げた。
 「新堂さって、神田さんのこと知ってるんですか?」
 「俺と同じクラスだったからな。でも、俺はただ知っている程度の仲さ。
 神田のことだったら岩下の方が詳しいんじゃないのか?岩下と神田と付き合っているって噂だったからな」
 「さあ、どうかしら。あなた、見たの?私と神田君に何かあったとことを見たのかしら?
 私、嘘つきは嫌いなの。
 もし、私が本当に神田という男と付き合っていたとしたら、私はきっとその男のことを殺したいたいと思ったでしょうね。
 それより、福沢さんだったかしら?あなた、神田君のこと、密かに想っていたそうね。最近、神田君が新しい女と付き合い始めたって話を聞いたわ。確か、名前は福沢玲子」
 「きゃははは、岩下さん、突然何を言い出すんですかぁ?
 確かに、私が神田さんのことが好きだったのは認めますけど、私のせいで彼が自殺したっていうのは違うと思うなあ。だって、彼が死んで一番悲しかったのは私ですよ?
 私は知ってるんだけどなあ。神田さんが自殺じゃないってこと。岩下さんは誰よりもよくわかっていますよねえ。神田さんを殺した張本人だから。きゃはははは」
 「私が殺したって言うんだったら、証拠を見せてみなさいな」
 福沢と岩下がにらみ合っていると、荒井が口をはさんできた。
 「この話にはもう一人登場人物がいますよね。神田さんと新しく付き合い始めた福沢さんのことを好きだった男性。僕ね、実はその男、思い当たるんですよ。
 細田さんって、福沢さんのこと好きなんじゃないですか?あなた、ここに来てからずっとチラチラと福沢さんのこと見てますよね?」
 「ばれちゃったかな?実は、1年に僕好みの子が来たなあなんて、ずっと福沢さんのこと見てたんだよね。もっとも、片思いだけど・・・
 まさか、今日こうして一緒に話ができるなんて、思ってみなかったよ。いや、恥ずかしいなあ。
 でもね、福沢さんて人気あるじゃないですか。彼女のことを好きな男性って僕だけですか?
 風間さんなんて、僕よりずっと親しげに福沢さんと話していますけれど?うくくく」
 「今度はボクまで疑われるのかい?全女性に愛の手を差し伸べるのは、ボクの義務なんだ。
 福沢さんを好きだというのなら、荒井君も候補に入るんじゃない?
 それに神田を殺したというのであれば、新堂だってその可能性は十分ある。新堂は神田を恐喝していたよね?
 いつも小遣いをせびっていたから、それを警察に相談するって神田が言ってたって噂、聞いたよ」
 「ぶっ殺すぞ!」
 「そう熱くなるなよ。ボクが言いたいのは、ここに集まった語り部は多かれ少なかれ神田に関係のある奴ばかりじゃないの。
 まだ気づかないの?ボクたちはどうしてこの場に集まった?こりゃあ、日野が仕組んだ罠だよね?
 あいつ、神田と仲が良かったからなあ。彼なりに犯人と突き止めたかったんでしょ?
 ということでボクは帰るよ」
 風間の手がドアのノブにかかった時、元木が叫んだ。
 「待って!私、7人目が来るって言いましたよね?それまで帰っちゃダメです」
 「悪いけど、これ以上の束縛は勘弁してほしい」
 「ダメ!今、ドアを開けたら殺されちゃう。もう、神田さんは来てるんだから。そして、その扉の向こうに立ってるんだから。
 ねえ、坂上君。あなた、私の話、信じてくれますか?」
 「神田さん、この部室のドアの前にいますね。おばあちゃんが言ってたんですけど、神田さんはね、誰でもいいから一人殺さないと成仏できないんです。
 自分と同じように、誰かの首を取らないとだめなんです。
 この中にね、神田さんも殺した人がいるんだよ。どういう理由があったのか、どうして殺さなければいけなかったのか、それは追及しないけれど、その人が犠牲になるべきだと思うの。それが誰かは、私にはわからないけど」
 「ボクは帰る!」
 いつになく興奮している風間が立ち上がり、窓に駆け寄った。しかし、窓は開かないので、椅子を手に持ち窓にたたきつけようとする。
 「そんなことをしても、窓は割れないですよ。
 この部屋は、神田さんに呪われているから。完全に密閉されてるんです。
 誰かが一人死ぬまで、この部屋からは永久に出られないんですよ」
 「お前が殺したんだろ!お前が責任を取って犠牲になるべきじゃないのか、岩下」
 「私が殺した証拠があるの?証拠もないくせに勝手なこと言ってる新堂君こそ、怪しいんじゃないの?」
 福沢も黙っていなかった。
 「あんたが、私の神田さんも殺したんだわ!私と神田さんが付き合うことに嫉妬したんだわ。
 でもさ、神田さんがいなくなったからって、あんたみたいなブタ野郎とは死んでも付き合わないからね!責任とって、あんたが死になさいよ!」
 「福沢さん、そんなこと言わないで。君は僕の女神様なんだから。僕はね、遠くから君のことを見て想像するだけで幸せなんだからさあ」
 「神田さんが怒っています。
 このままだったら、神田さんが部室に入ってきちゃいますよ。そうしたら、一人だけじゃなくて、みんな殺されちゃいますからね~」
 元木がそう言ったときには、もう手遅れだった。ドアは超常的な力で消し飛び、そこに一人の男子生徒が立っていた。多分神田さんなのだろう。彼は首から上がなかった。
 「ボクが岩下にちょっかいを出したことは謝るよ!でも、キミを殺したのはボクじゃないだろ?」
 風間は土下座し、許しを請うた。
 「俺がお前にしたことは、ちょっとした出来心で小遣いをせびっただけなんだよ。何も警察沙汰にするほどのことじゃないだろうが」
 新堂は逃げ腰になり、震える声で必死に言った。
 「あれはちょっとした冗談だったの。岩下さんがあなたとの仲を見せつけるから、横取りしてやろうと思ったのよ。別に、振るつもりはなかったのよ。ごめんね、私のこと殺さないで!」
 福沢は、手を合わせて祈っている。
 「僕は関係ないんだ。そりゃあ、福沢さんを奪ったあなたのことが憎くて、階段から突飛ばしたり、鞄の中に画びょうを入れたりしましたけれど。そんなことで死んだりしませんよね?」
 細田は、部屋の片隅に体を押し込むようにして、少しでも遠くに逃げようとしている。
 荒井は何も言わず、逃げようともせず、ただじっと座ったまま俯いている。
 「あんたなんか殺されて当然だわ。誰もがあんたのこと、殺したいと思ってたんじゃないかしら?私が憎い?だったら、私を殺せば?」
 岩下も逃げようとせず、椅子に座ったまま神田のことを睨みつけた。

 坂上の頭の中に、神田の声が響いた。
 「誰を殺せばいい。誰を生贄にすれば俺は救われる?この中の誰か一人。お前が決めろ」
 一瞬、一番関係のない元木を選べば、何事もなかったことにできるんじゃないか?と思った坂上だが、惑わされるんじゃない、と自分に言い聞かせる。
 「元木さん、こいつは自分が成仏するために僕たちを犠牲にしようとしている。僕は誰も犠牲にしたくないんだ!どうすればいいんだよ!」
 すると細田も声を張った。
 「僕もだよ。頭の中に変な声が入り込んでくるんだ。誰かを生贄にしろって。それで坂上君を生贄にするべきだって、僕の頭の中から命令が聞こえてくるんだよ。
 大好きな坂上君を生贄になんかしたくないんだよ!」
 驚くことに、神田は全員の頭に変な思いを吹き込んでいるようだった。
 元木が何が呪文を唱えると、頭のない学生服の男はまるで幻のように消えてしまった。
 「元木さん!」
 がっくりと崩れ落ちた元木の身体を坂上が支えると、元木はゆっくりと目を開けた。
 「おばあちゃんが、もう大丈夫だって。良かったね。誰も死ななくて」


 それから1週間が経った。結局、神田を誰が殺したのか、それ以前に自殺だったのか他殺だったのかもわからなかった。
 そして、あれ以来、坂上は元木と正式にお付き合いさせていただくことになった。
 「坂上君、お待たせ。3秒遅刻しちゃったね」
 「早苗ちゃん、全然遅刻していないから」
 「あなたが元木さんね?私、中山真美華。私が日野さんに頼まれて恨みを晴らしてあげようとしたのに、あなたに邪魔された」
 どうやら神田を仕掛けてきたのは、この中山だったらしい。
 「いい度胸しているじゃない。気に入ったわ。ちょっとは認めてあげる。でも、私の遊びの邪魔しないで。いつでもあなたなんて殺せるんだから」
 「私は皆さんに平和に生きてもらいたいだけですよ~」
 「まあ、いいわ。今日はあいさつしに来ただけだから。
 そこのちんちくりん」
 「僕ですか」
 「あんたも、その女とつるむのなら覚悟しておくことね。じゃあ、今度」
 そんな捨て台詞を残し、彼女は学校へ戻って行った。
 「あの子、ガチです~。怖かったです~。おばあちゃんたちも怖いと言ってます~」
 鳴神学園では騒動は尽きない。
 
 エンディング№468:霊媒師vs黒魔術師
 エンディング数 92/657 達成度14%
 キャラクター図鑑 57/122 達成度46%
 イラストギャラリー 54/283 達成度19%

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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
 「僕で良かったら、喜んで」
 岩下と荒井は興味なさそうに俯いて黙ったいたが、他メンバーは笑って祝福してくれた。
 「皆さん、ありがとうございます。それじゃあ、話すね。
 ・・・皆さん、初めまして、私は1年も元木早苗といいます。
 この集会に呼ばれた7人目ではないんですけれど、7人目が来る前に私が最後の話をしますね。
 これは私のおばあちゃんから聞いた話なんです。私のおばあちゃんは私の中に住んでいるんだけれど、時々私の身体から抜け出ていっちゃうんです。
 それでね、いろんなものを見てくるんですよ。これは、そのおばあちゃんが見た話。つい、最近起こった話なんですよ」


 この学校に神田拓郎という生徒がいた。神田には彼女がいたが、とっても嫉妬深かった。
 スマホは毎日チェックするし、彼のスケジュールは全部把握していないと気が済まない。
 女の子が側に近づいただけで、しつこく問い詰めたり、ヒステリーを起こして異常に怒ったり。
 神田はそんな彼女が怖くなり、別れたいと思うようになった。
 そんな時、神田のことを好きだという女の子が現れた。
 その女の子は、神田に近づくようになったが、もちろん嫉妬深い彼女は、それを知ってものすごく怒った。
 でも、神田は目を盗んでその女の子と付き合うようになった。でも、さらにややこしいことに、その女の子に片思いしている人がいた。
 世間でいうところの四角関係というやつだったが、それから何日かして神田が死んでしまった。


 線路を枕代わりに、睡眠薬を飲んでそのまま眠り、そこに電車がやってきて、車輪に頭を轢かれて死んでしまったのだ。
 頭はグシャグシャに潰れて復元できなかった。神田の死は、自殺ということで片付けられた。


 「ねえ、坂上君。神田さんが死んだのって、自殺だと思う?それとも他殺だと思う?もし他殺なら、犯人は誰かしら?」と、なぜか元木が坂上に尋ねてきた。
  • 自殺した
  • ヒステリーな彼女が殺した
  • 神田さんを思ってた女の子
  • その子に片思いしていた男
  • その他の誰か
 「私は他殺だと思うんです。私のおばあちゃんも、どうして彼が死んでしまったのは教えてくれないんですよ。
 でもね、もうすぐ7人目がやってきますから。7人目は誰だと思います?そう、神田君です」
 「どうしてあいつがやってくんだよ!」と突然、新堂が声を荒げた。
 「新堂さって、神田さんのこと知ってるんですか?」
 「俺と同じクラスだったからな。でも、俺はただ知っている程度の仲さ。
 神田のことだったら岩下の方が詳しいんじゃないのか?岩下と神田と付き合っているって噂だったからな」
 「さあ、どうかしら。あなた、見たの?私と神田君に何かあったとことを見たのかしら?
 私、嘘つきは嫌いなの。
 もし、私が本当に神田という男と付き合っていたとしたら、私はきっとその男のことを殺したいたいと思ったでしょうね。
 それより、福沢さんだったかしら?あなた、神田君のこと、密かに想っていたそうね。最近、神田君が新しい女と付き合い始めたって話を聞いたわ。確か、名前は福沢玲子」
 「きゃははは、岩下さん、突然何を言い出すんですかぁ?
 確かに、私が神田さんのことが好きだったのは認めますけど、私のせいで彼が自殺したっていうのは違うと思うなあ。だって、彼が死んで一番悲しかったのは私ですよ?
 私は知ってるんだけどなあ。神田さんが自殺じゃないってこと。岩下さんは誰よりもよくわかっていますよねえ。神田さんを殺した張本人だから。きゃはははは」
 「私が殺したって言うんだったら、証拠を見せてみなさいな」
 福沢と岩下がにらみ合っていると、荒井が口をはさんできた。
 「この話にはもう一人登場人物がいますよね。神田さんと新しく付き合い始めた福沢さんのことを好きだった男性。僕ね、実はその男、思い当たるんですよ。
 細田さんって、福沢さんのこと好きなんじゃないですか?あなた、ここに来てからずっとチラチラと福沢さんのこと見てますよね?」
 「ばれちゃったかな?実は、1年に僕好みの子が来たなあなんて、ずっと福沢さんのこと見てたんだよね。もっとも、片思いだけど・・・
 まさか、今日こうして一緒に話ができるなんて、思ってみなかったよ。いや、恥ずかしいなあ。
 でもね、福沢さんて人気あるじゃないですか。彼女のことを好きな男性って僕だけですか?
 風間さんなんて、僕よりずっと親しげに福沢さんと話していますけれど?うくくく」
 「今度はボクまで疑われるのかい?全女性に愛の手を差し伸べるのは、ボクの義務なんだ。
 福沢さんを好きだというのなら、荒井君も候補に入るんじゃない?
 それに神田を殺したというのであれば、新堂だってその可能性は十分ある。新堂は神田を恐喝していたよね?
 いつも小遣いをせびっていたから、それを警察に相談するって神田が言ってたって噂、聞いたよ」
 「ぶっ殺すぞ!」
 「そう熱くなるなよ。ボクが言いたいのは、ここに集まった語り部は多かれ少なかれ神田に関係のある奴ばかりじゃないの。
 まだ気づかないの?ボクたちはどうしてこの場に集まった?こりゃあ、日野が仕組んだ罠だよね?
 あいつ、神田と仲が良かったからなあ。彼なりに犯人と突き止めたかったんでしょ?
 ということでボクは帰るよ」
 風間の手がドアのノブにかかった時、元木が叫んだ。
 「待って!私、7人目が来るって言いましたよね?それまで帰っちゃダメです」
 「悪いけど、これ以上の束縛は勘弁してほしい」
 「ダメ!今、ドアを開けたら殺されちゃう。もう、神田さんは来てるんだから。そして、その扉の向こうに立ってるんだから。
 ねえ、坂上君。あなた、私の話、信じてくれますか?」
 「神田さん、この部室のドアの前にいますね。おばあちゃんが言ってたんですけど、神田さんはね、誰でもいいから一人殺さないと成仏できないんです。
 自分と同じように、誰かの首を取らないとだめなんです。
 この中にね、神田さんも殺した人がいるんだよ。どういう理由があったのか、どうして殺さなければいけなかったのか、それは追及しないけれど、その人が犠牲になるべきだと思うの。それが誰かは、私にはわからないけど」
 「ボクは帰る!」
 いつになく興奮している風間が立ち上がり、窓に駆け寄った。しかし、窓は開かないので、椅子を手に持ち窓にたたきつけようとする。
 「そんなことをしても、窓は割れないですよ。
 この部屋は、神田さんに呪われているから。完全に密閉されてるんです。
 誰かが一人死ぬまで、この部屋からは永久に出られないんですよ」
 「お前が殺したんだろ!お前が責任を取って犠牲になるべきじゃないのか、岩下」
 「私が殺した証拠があるの?証拠もないくせに勝手なこと言ってる新堂君こそ、怪しいんじゃないの?」
 福沢も黙っていなかった。
 「あんたが、私の神田さんも殺したんだわ!私と神田さんが付き合うことに嫉妬したんだわ。
 でもさ、神田さんがいなくなったからって、あんたみたいなブタ野郎とは死んでも付き合わないからね!責任とって、あんたが死になさいよ!」
 「福沢さん、そんなこと言わないで。君は僕の女神様なんだから。僕はね、遠くから君のことを見て想像するだけで幸せなんだからさあ」
 「神田さんが怒っています。
 このままだったら、神田さんが部室に入ってきちゃいますよ。そうしたら、一人だけじゃなくて、みんな殺されちゃいますからね~」
 元木がそう言ったときには、もう手遅れだった。ドアは超常的な力で消し飛び、そこに一人の男子生徒が立っていた。多分神田さんなのだろう。彼は首から上がなかった。
 「ボクが岩下にちょっかいを出したことは謝るよ!でも、キミを殺したのはボクじゃないだろ?」
 風間は土下座し、許しを請うた。
 「俺がお前にしたことは、ちょっとした出来心で小遣いをせびっただけなんだよ。何も警察沙汰にするほどのことじゃないだろうが」
 新堂は逃げ腰になり、震える声で必死に言った。
 「あれはちょっとした冗談だったの。岩下さんがあなたとの仲を見せつけるから、横取りしてやろうと思ったのよ。別に、振るつもりはなかったのよ。ごめんね、私のこと殺さないで!」
 福沢は、手を合わせて祈っている。
 「僕は関係ないんだ。そりゃあ、福沢さんを奪ったあなたのことが憎くて、階段から突飛ばしたり、鞄の中に画びょうを入れたりしましたけれど。そんなことで死んだりしませんよね?」
 細田は、部屋の片隅に体を押し込むようにして、少しでも遠くに逃げようとしている。
 荒井は何も言わず、逃げようともせず、ただじっと座ったまま俯いている。
 「あんたなんか殺されて当然だわ。誰もがあんたのこと、殺したいと思ってたんじゃないかしら?私が憎い?だったら、私を殺せば?」
 岩下も逃げようとせず、椅子に座ったまま神田のことを睨みつけた。

 坂上の頭の中に、神田の声が響いた。
 「誰を殺せばいい。誰を生贄にすれば俺は救われる?この中の誰か一人。お前が決めろ」
 (とても誰か一人なんて決められない。そうだ、僕が誰かを指名するということは、僕が人殺しになるのと同じじゃないか。
 だったら・・・僕を指名します)
 「わかった」と返事らしき声が坂上の頭の中で響いた。そして、神田はみんなが囲んでいる机の周りを歩く。
 そして、坂上の後ろでピタっと止まった。その時、明かりが消え視界が真っ暗になった。そして耳元で声が聞こえた。
 「ありがとう。君は優しいな。君に会えたから、僕は成仏できるよ」
 その時、坂上は首を思いきり締め付けられた。見えていない手が、グイグイと坂上の首に食い込んでくる。
 「君が死んでくれれば、僕は成仏できる。ありがとう」
 意識が遠のく坂上の耳に、元木が何が呪文を唱えているのが聞こえる。
 「イヤだ、消えたくない。俺は何も悪くない」と神田が言い、坂上の首を絞めていた手の感覚が薄れていき、明かりが点いた。
 頭のない学生服の男はまるで幻のように消えてしまった。坂上の傍らに元木が倒れている。
 「元木さん!」
 がっくりと崩れ落ちた元木の身体を坂上が支えると、元木はゆっくりと目を開けた。
 「おばあちゃんが、もう大丈夫だって。良かったね。誰も死ななくて」


 それから1週間が経った。
 あれ以来、坂上は元木と正式にお付き合いさせていただくことになった。常にご先祖様に監視されているのは未だになれないが、それでも彼女と一緒にいるのは楽しい。
 「これ、修一。あの時貴様が自分の名前を思い描くような日本男児でなければ、うちの孫娘の婿にするつもりはなかったんじゃからの。
 その想いを忘れず、常に修行に励むのじゃぞ。祓い師の道は険しいからの」
 (時々早苗ちゃんが豹変するのが、やっぱり怖い。これもいつか慣れるのだろうか。
 ・・・いつか慣れるよね、きっと)
 
 エンディング№467:誰が駒鳥を殺したの
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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
 「僕で良かったら、喜んで」
 岩下と荒井は興味なさそうに俯いて黙ったいたが、他メンバーは笑って祝福してくれた。
 「皆さん、ありがとうございます。それじゃあ、話すね。
 ・・・皆さん、初めまして、私は1年も元木早苗といいます。
 この集会に呼ばれた7人目ではないんですけれど、7人目が来る前に私が最後の話をしますね。
 これは私のおばあちゃんから聞いた話なんです。私のおばあちゃんは私の中に住んでいるんだけれど、時々私の身体から抜け出ていっちゃうんです。
 それでね、いろんなものを見てくるんですよ。これは、そのおばあちゃんが見た話。つい、最近起こった話なんですよ」


 この学校に神田拓郎という生徒がいた。神田には彼女がいたが、とっても嫉妬深かった。
 スマホは毎日チェックするし、彼のスケジュールは全部把握していないと気が済まない。
 女の子が側に近づいただけで、しつこく問い詰めたり、ヒステリーを起こして異常に怒ったり。
 神田はそんな彼女が怖くなり、別れたいと思うようになった。
 そんな時、神田のことを好きだという女の子が現れた。
 その女の子は、神田に近づくようになったが、もちろん嫉妬深い彼女は、それを知ってものすごく怒った。
 でも、神田は目を盗んでその女の子と付き合うようになった。でも、さらにややこしいことに、その女の子に片思いしている人がいた。
 世間でいうところの四角関係というやつだったが、それから何日かして神田が死んでしまった。


 線路を枕代わりに、睡眠薬を飲んでそのまま眠り、そこに電車がやってきて、車輪に頭を轢かれて死んでしまったのだ。
 頭はグシャグシャに潰れて復元できなかった。神田の死は、自殺ということで片付けられた。


 「ねえ、坂上君。神田さんが死んだのって、自殺だと思う?それとも他殺だと思う?もし他殺なら、犯人は誰かしら?」と、なぜか元木が坂上に尋ねてきた。
  • 自殺した
  • ヒステリーな彼女が殺した
  • 神田さんを思ってた女の子
  • その子に片思いしていた男
  • その他の誰か
 「私は他殺だと思うんです。私のおばあちゃんも、どうして彼が死んでしまったのは教えてくれないんですよ。
 でもね、もうすぐ7人目がやってきますから。7人目は誰だと思います?そう、神田君です」
 「どうしてあいつがやってくんだよ!」と突然、新堂が声を荒げた。
 「新堂さって、神田さんのこと知ってるんですか?」
 「俺と同じクラスだったからな。でも、俺はただ知っている程度の仲さ。
 神田のことだったら岩下の方が詳しいんじゃないのか?岩下と神田と付き合っているって噂だったからな」
 「さあ、どうかしら。あなた、見たの?私と神田君に何かあったとことを見たのかしら?
 私、嘘つきは嫌いなの。
 もし、私が本当に神田という男と付き合っていたとしたら、私はきっとその男のことを殺したいたいと思ったでしょうね。
 それより、福沢さんだったかしら?あなた、神田君のこと、密かに想っていたそうね。最近、神田君が新しい女と付き合い始めたって話を聞いたわ。確か、名前は福沢玲子」
 「きゃははは、岩下さん、突然何を言い出すんですかぁ?
 確かに、私が神田さんのことが好きだったのは認めますけど、私のせいで彼が自殺したっていうのは違うと思うなあ。だって、彼が死んで一番悲しかったのは私ですよ?
 私は知ってるんだけどなあ。神田さんが自殺じゃないってこと。岩下さんは誰よりもよくわかっていますよねえ。神田さんを殺した張本人だから。きゃはははは」
 「私が殺したって言うんだったら、証拠を見せてみなさいな」
 福沢と岩下がにらみ合っていると、荒井が口をはさんできた。
 「この話にはもう一人登場人物がいますよね。神田さんと新しく付き合い始めた福沢さんのことを好きだった男性。僕ね、実はその男、思い当たるんですよ。
 細田さんって、福沢さんのこと好きなんじゃないですか?あなた、ここに来てからずっとチラチラと福沢さんのこと見てますよね?」
 「ばれちゃったかな?実は、1年に僕好みの子が来たなあなんて、ずっと福沢さんのこと見てたんだよね。もっとも、片思いだけど・・・
 まさか、今日こうして一緒に話ができるなんて、思ってみなかったよ。いや、恥ずかしいなあ。
 でもね、福沢さんて人気あるじゃないですか。彼女のことを好きな男性って僕だけですか?
 風間さんなんて、僕よりずっと親しげに福沢さんと話していますけれど?うくくく」
 「今度はボクまで疑われるのかい?全女性に愛の手を差し伸べるのは、ボクの義務なんだ。
 福沢さんを好きだというのなら、荒井君も候補に入るんじゃない?
 それに神田を殺したというのであれば、新堂だってその可能性は十分ある。新堂は神田を恐喝していたよね?
 いつも小遣いをせびっていたから、それを警察に相談するって神田が言ってたって噂、聞いたよ」
 「ぶっ殺すぞ!」
 「そう熱くなるなよ。ボクが言いたいのは、ここに集まった語り部は多かれ少なかれ神田に関係のある奴ばかりじゃないの。
 まだ気づかないの?ボクたちはどうしてこの場に集まった?こりゃあ、日野が仕組んだ罠だよね?
 あいつ、神田と仲が良かったからなあ。彼なりに犯人と突き止めたかったんでしょ?
 ということでボクは帰るよ」
 風間の手がドアのノブにかかった時、元木が叫んだ。
 「待って!私、7人目が来るって言いましたよね?それまで帰っちゃダメです」
 「悪いけど、これ以上の束縛は勘弁してほしい」
 「ダメ!今、ドアを開けたら殺されちゃう。もう、神田さんは来てるんだから。そして、その扉の向こうに立ってるんだから。
 ねえ、坂上君。あなた、私の話、信じてくれますか?」
 「神田さん、この部室のドアの前にいますね。おばあちゃんが言ってたんですけど、神田さんはね、誰でもいいから一人殺さないと成仏できないんです。
 自分と同じように、誰かの首を取らないとだめなんです。
 この中にね、神田さんも殺した人がいるんだよ。どういう理由があったのか、どうして殺さなければいけなかったのか、それは追及しないけれど、その人が犠牲になるべきだと思うの。それが誰かは、私にはわからないけど」
 「ボクは帰る!」
 いつになく興奮している風間が立ち上がり、窓に駆け寄った。しかし、窓は開かないので、椅子を手に持ち窓にたたきつけようとする。
 「そんなことをしても、窓は割れないですよ。
 この部屋は、神田さんに呪われているから。完全に密閉されてるんです。
 誰かが一人死ぬまで、この部屋からは永久に出られないんですよ」
 「お前が殺したんだろ!お前が責任を取って犠牲になるべきじゃないのか、岩下」
 「私が殺した証拠があるの?証拠もないくせに勝手なこと言ってる新堂君こそ、怪しいんじゃないの?」
 福沢も黙っていなかった。
 「あんたが、私の神田さんも殺したんだわ!私と神田さんが付き合うことに嫉妬したんだわ。
 でもさ、神田さんがいなくなったからって、あんたみたいなブタ野郎とは死んでも付き合わないからね!責任とって、あんたが死になさいよ!」
 「福沢さん、そんなこと言わないで。君は僕の女神様なんだから。僕はね、遠くから君のことを見て想像するだけで幸せなんだからさあ」
 「神田さんが怒っています。
 このままだったら、神田さんが部室に入ってきちゃいますよ。そうしたら、一人だけじゃなくて、みんな殺されちゃいますからね~」
 元木がそう言ったときには、もう手遅れだった。ドアは超常的な力で消し飛び、そこに一人の男子生徒が立っていた。多分神田さんなのだろう。彼は首から上がなかった。
 「ボクが岩下にちょっかいを出したことは謝るよ!でも、キミを殺したのはボクじゃないだろ?」
 風間は土下座し、許しを請うた。
 「俺がお前にしたことは、ちょっとした出来心で小遣いをせびっただけなんだよ。何も警察沙汰にするほどのことじゃないだろうが」
 新堂は逃げ腰になり、震える声で必死に言った。
 「あれはちょっとした冗談だったの。岩下さんがあなたとの仲を見せつけるから、横取りしてやろうと思ったのよ。別に、振るつもりはなかったのよ。ごめんね、私のこと殺さないで!」
 福沢は、手を合わせて祈っている。
 「僕は関係ないんだ。そりゃあ、福沢さんを奪ったあなたのことが憎くて、階段から突飛ばしたり、鞄の中に画びょうを入れたりしましたけれど。そんなことで死んだりしませんよね?」
 細田は、部屋の片隅に体を押し込むようにして、少しでも遠くに逃げようとしている。
 荒井は何も言わず、逃げようともせず、ただじっと座ったまま俯いている。
 「あんたなんか殺されて当然だわ。誰もがあんたのこと、殺したいと思ってたんじゃないかしら?私が憎い?だったら、私を殺せば?」
 岩下も逃げようとせず、椅子に座ったまま神田のことを睨みつけた。

 坂上の頭の中に、神田の声が響いた。
 「誰を殺せばいい。誰を生贄にすれば俺は救われる?この中の誰か一人。お前が決めろ」
 (福沢さんだ。彼女は、岩下さんとのことを恨んでいる。
 愛する神田さんを逃がさない岩下さんは福沢さんにとって毒蜘蛛のように映っていたに違いない。そしてその怒りの矛先は岩下さんではなく、うだつの上がらない神田さんに向けられたんだ。
 だから、自殺に追い込まれてしまった。彼にとって福沢さんはたった一つの安らぎだったんじゃないだろうか。
 その安らぎの場さえも地獄と化してしまったら、逃げ場もなくなり追い詰められてしまうじゃないか。そして、自殺)
 「わかった」と返事らしき声が坂上の頭の中で響いた。そして、神田はみんなが囲んでいる机の周りを歩く。
 そして、福沢の後ろでピタっと止まった。その時、明かりがぱっと消えた。と、同時にものすごい叫びと、何かをへし折るような音が聞こえてきた。
 ほどなくして、電気が点いた。
 そこには、首をもがれて倒れている岩下の死体が転がっていた。
 「怖かった~。一瞬、神田さんが私の後ろで止まったように思えたから。私、生贄にされるのかと思ったよ~」と福沢が言った。
 部室の入り口には、ちぎった岩下の首をつけた神田が立っていた。
 「これでやっと成仏できる」
 引きちぎられた時の恐ろしい形相のままの岩下の頭を乗せた胴体は、くるりと背を向け、そのまま廊下に消えていった。
 「誰も死なせないつもりでいたのに!おばあちゃん、大事なときに助けてくれなった」と元木が泣いている。
 「元木さんは、何も悪くないよ。むしろ、僕たちを助けようとしてくれたんだから」と坂上が慰めた。
 「さっき、俺の頭の中で声が聞こえたんだ。神田の声だった。
 誰を生贄にするべきが選べ、と。それで俺は願っちまったんだよ。岩下明美が生贄になるげきだ、と。
 岩下が死んだのは俺のせいだ・・・うううっ」
 新堂がそういうと、みんな泣き崩れた。全員の頭の中で、神田が犠牲者を選べという声が聞こえていたそうだ。
 そして、あろうことか坂上以外の全員が生贄に岩下さんを選んでいたのだ。
 ふと、みんなの視線が自分に向けられいることに気づいた坂上。
 「坂上君、どうして落ち着いているの?君は岩下さんが死んだことが悲しくないのかい?」と細田が聞いてきた。
 「僕だって悲しいんです。でも、なぜか涙が出ないんです。僕が選んでしまったばかりに岩下さんが殺されてしまった・・・ううっ」
 坂上は涙は出なかったが、嗚咽した。みんなの恐ろしさと除け者にされることの意味を深く理解したら、どうしようもなく吐き気を催してしまったのだ。
 そんな坂上を、福沢は微笑みながら、やさしく介抱してくれる。
 「坂上君、大丈夫だよ。もう全部終わったんだから。ねえ、私と連絡先交換しようよ」
 (福沢さんは、神田さんが好きだったんじゃないのか?僕は次の彼氏候補に選ばれたということか?いや、ただ連絡先を交換する程度だから)と思う坂上を、元木が恐ろしい形相で睨みつけている。


 あの集会の日から、1週間が過ぎた。
 あの日、岩下が死んだお陰で、その死体を処理しなければならなかった。美術部に行ってのこぎりは拝借し、彼女の死体を切断した。
 そして、元木を含めた7人がそれぞれバラバラになった死体の一部を持ち帰ることになった。全員が共犯者として、罪を背負っていくことにしたのだから。
 坂上は、自分は岩下を選ばなかったのだから関係ないと思うのだが、共犯者の一人として加わらなければ、あの場で何をされたかわらかないので、十字架を背負うことにしたのだ。
 坂上は右手の部分を持ち帰ったのだが、まだ家の押し入れに放り込んだままだ。そろそろ臭いでバレそうだ。
 あの時のメンバーとは廊下で偶然すれ違うこともあったが、互いに目をそらし何もなかった振りをする。おそらく、これからもずっとそうだろう。
 それぞれが心の奥深くに十字架をしまい込んで一生を送るのだろう。ただ二人を除いて。


 「坂上くーん」
 「福沢さん、駄目だよ。元木さんに怒られちゃうよ」
 「平気、平気。今ね、私も早苗ちゃんに対抗するために黒魔術の勉強をしているから。
 2年生に中山真美華さんているんだけど、彼女、黒魔術に詳しいんだよ。人なんか簡単に殺せるの」
 「困るよ」
 坂上は、背中に鋭い視線を感じて、慌てて振り向く。遠くの木陰から、元木がそっと見ている。
 (三角関係に巻き込まれて、そしてそれが四角関係になり、その果てに死んでしまった神田さん。
 細田さんだって、まだ福沢さんのことが好きなはずだ。僕に逃げ場はない。この状況を僕はどうやって切り抜ければいい?・・・線路が僕を呼んでいる)
 
 エンディング№466:線路が僕を呼んでいる
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 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
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 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
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 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
 「僕で良かったら、喜んで」
 岩下と荒井は興味なさそうに俯いて黙ったいたが、他メンバーは笑って祝福してくれた。
 「皆さん、ありがとうございます。それじゃあ、話すね。
 ・・・皆さん、初めまして、私は1年も元木早苗といいます。
 この集会に呼ばれた7人目ではないんですけれど、7人目が来る前に私が最後の話をしますね。
 これは私のおばあちゃんから聞いた話なんです。私のおばあちゃんは私の中に住んでいるんだけれど、時々私の身体から抜け出ていっちゃうんです。
 それでね、いろんなものを見てくるんですよ。これは、そのおばあちゃんが見た話。つい、最近起こった話なんですよ」


 この学校に神田拓郎という生徒がいた。神田には彼女がいたが、とっても嫉妬深かった。
 スマホは毎日チェックするし、彼のスケジュールは全部把握していないと気が済まない。
 女の子が側に近づいただけで、しつこく問い詰めたり、ヒステリーを起こして異常に怒ったり。
 神田はそんな彼女が怖くなり、別れたいと思うようになった。
 そんな時、神田のことを好きだという女の子が現れた。
 その女の子は、神田に近づくようになったが、もちろん嫉妬深い彼女は、それを知ってものすごく怒った。
 でも、神田は目を盗んでその女の子と付き合うようになった。でも、さらにややこしいことに、その女の子に片思いしている人がいた。
 世間でいうところの四角関係というやつだったが、それから何日かして神田が死んでしまった。


 線路を枕代わりに、睡眠薬を飲んでそのまま眠り、そこに電車がやってきて、車輪に頭を轢かれて死んでしまったのだ。
 頭はグシャグシャに潰れて復元できなかった。神田の死は、自殺ということで片付けられた。


 「ねえ、坂上君。神田さんが死んだのって、自殺だと思う?それとも他殺だと思う?もし他殺なら、犯人は誰かしら?」と、なぜか元木が坂上に尋ねてきた。
  • 自殺した
  • ヒステリーな彼女が殺した
  • 神田さんを思ってた女の子
  • その子に片思いしていた男
  • その他の誰か
 「私は他殺だと思うんです。私のおばあちゃんも、どうして彼が死んでしまったのは教えてくれないんですよ。
 でもね、もうすぐ7人目がやってきますから。7人目は誰だと思います?そう、神田君です」
 「どうしてあいつがやってくんだよ!」と突然、新堂が声を荒げた。
 「新堂さって、神田さんのこと知ってるんですか?」
 「俺と同じクラスだったからな。でも、俺はただ知っている程度の仲さ。
 神田のことだったら岩下の方が詳しいんじゃないのか?岩下と神田と付き合っているって噂だったからな」
 「さあ、どうかしら。あなた、見たの?私と神田君に何かあったとことを見たのかしら?
 私、嘘つきは嫌いなの。
 もし、私が本当に神田という男と付き合っていたとしたら、私はきっとその男のことを殺したいたいと思ったでしょうね。
 それより、福沢さんだったかしら?あなた、神田君のこと、密かに想っていたそうね。最近、神田君が新しい女と付き合い始めたって話を聞いたわ。確か、名前は福沢玲子」
 「きゃははは、岩下さん、突然何を言い出すんですかぁ?
 確かに、私が神田さんのことが好きだったのは認めますけど、私のせいで彼が自殺したっていうのは違うと思うなあ。だって、彼が死んで一番悲しかったのは私ですよ?
 私は知ってるんだけどなあ。神田さんが自殺じゃないってこと。岩下さんは誰よりもよくわかっていますよねえ。神田さんを殺した張本人だから。きゃはははは」
 「私が殺したって言うんだったら、証拠を見せてみなさいな」
 福沢と岩下がにらみ合っていると、荒井が口をはさんできた。
 「この話にはもう一人登場人物がいますよね。神田さんと新しく付き合い始めた福沢さんのことを好きだった男性。僕ね、実はその男、思い当たるんですよ。
 細田さんって、福沢さんのこと好きなんじゃないですか?あなた、ここに来てからずっとチラチラと福沢さんのこと見てますよね?」
 「ばれちゃったかな?実は、1年に僕好みの子が来たなあなんて、ずっと福沢さんのこと見てたんだよね。もっとも、片思いだけど・・・
 まさか、今日こうして一緒に話ができるなんて、思ってみなかったよ。いや、恥ずかしいなあ。
 でもね、福沢さんて人気あるじゃないですか。彼女のことを好きな男性って僕だけですか?
 風間さんなんて、僕よりずっと親しげに福沢さんと話していますけれど?うくくく」
 「今度はボクまで疑われるのかい?全女性に愛の手を差し伸べるのは、ボクの義務なんだ。
 福沢さんを好きだというのなら、荒井君も候補に入るんじゃない?
 それに神田を殺したというのであれば、新堂だってその可能性は十分ある。新堂は神田を恐喝していたよね?
 いつも小遣いをせびっていたから、それを警察に相談するって神田が言ってたって噂、聞いたよ」
 「ぶっ殺すぞ!」
 「そう熱くなるなよ。ボクが言いたいのは、ここに集まった語り部は多かれ少なかれ神田に関係のある奴ばかりじゃないの。
 まだ気づかないの?ボクたちはどうしてこの場に集まった?こりゃあ、日野が仕組んだ罠だよね?
 あいつ、神田と仲が良かったからなあ。彼なりに犯人と突き止めたかったんでしょ?
 ということでボクは帰るよ」
 風間の手がドアのノブにかかった時、元木が叫んだ。
 「待って!私、7人目が来るって言いましたよね?それまで帰っちゃダメです」
 「悪いけど、これ以上の束縛は勘弁してほしい」
 「ダメ!今、ドアを開けたら殺されちゃう。もう、神田さんは来てるんだから。そして、その扉の向こうに立ってるんだから。
 ねえ、坂上君。あなた、私の話、信じてくれますか?」
 「神田さん、この部室のドアの前にいますね。おばあちゃんが言ってたんですけど、神田さんはね、誰でもいいから一人殺さないと成仏できないんです。
 自分と同じように、誰かの首を取らないとだめなんです。
 この中にね、神田さんも殺した人がいるんだよ。どういう理由があったのか、どうして殺さなければいけなかったのか、それは追及しないけれど、その人が犠牲になるべきだと思うの。それが誰かは、私にはわからないけど」
 「ボクは帰る!」
 いつになく興奮している風間が立ち上がり、窓に駆け寄った。しかし、窓は開かないので、椅子を手に持ち窓にたたきつけようとする。
 「そんなことをしても、窓は割れないですよ。
 この部屋は、神田さんに呪われているから。完全に密閉されてるんです。
 誰かが一人死ぬまで、この部屋からは永久に出られないんですよ」
 「お前が殺したんだろ!お前が責任を取って犠牲になるべきじゃないのか、岩下」
 「私が殺した証拠があるの?証拠もないくせに勝手なこと言ってる新堂君こそ、怪しいんじゃないの?」
 福沢も黙っていなかった。
 「あんたが、私の神田さんも殺したんだわ!私と神田さんが付き合うことに嫉妬したんだわ。
 でもさ、神田さんがいなくなったからって、あんたみたいなブタ野郎とは死んでも付き合わないからね!責任とって、あんたが死になさいよ!」
 「福沢さん、そんなこと言わないで。君は僕の女神様なんだから。僕はね、遠くから君のことを見て想像するだけで幸せなんだからさあ」
 「神田さんが怒っています。
 このままだったら、神田さんが部室に入ってきちゃいますよ。そうしたら、一人だけじゃなくて、みんな殺されちゃいますからね~」
 元木がそう言ったときには、もう手遅れだった。ドアは超常的な力で消し飛び、そこに一人の男子生徒が立っていた。多分神田さんなのだろう。彼は首から上がなかった。
 「ボクが岩下にちょっかいを出したことは謝るよ!でも、キミを殺したのはボクじゃないだろ?」
 風間は土下座し、許しを請うた。
 「俺がお前にしたことは、ちょっとした出来心で小遣いをせびっただけなんだよ。何も警察沙汰にするほどのことじゃないだろうが」
 新堂は逃げ腰になり、震える声で必死に言った。
 「あれはちょっとした冗談だったの。岩下さんがあなたとの仲を見せつけるから、横取りしてやろうと思ったのよ。別に、振るつもりはなかったのよ。ごめんね、私のこと殺さないで!」
 福沢は、手を合わせて祈っている。
 「僕は関係ないんだ。そりゃあ、福沢さんを奪ったあなたのことが憎くて、階段から突飛ばしたり、鞄の中に画びょうを入れたりしましたけれど。そんなことで死んだりしませんよね?」
 細田は、部屋の片隅に体を押し込むようにして、少しでも遠くに逃げようとしている。
 荒井は何も言わず、逃げようともせず、ただじっと座ったまま俯いている。
 「あんたなんか殺されて当然だわ。誰もがあんたのこと、殺したいと思ってたんじゃないかしら?私が憎い?だったら、私を殺せば?」
 岩下も逃げようとせず、椅子に座ったまま神田のことを睨みつけた。

 坂上の頭の中に、神田の声が響いた。
 「誰を殺せばいい。誰を生贄にすれば俺は救われる?この中の誰か一人。お前が決めろ」
 (荒井昭二。彼は何にも関係ない人じゃないか。そんな人を犠牲にして、なんになるというんだ)
 「わかった」と返事らしき声が坂上の頭の中で響いた。
 (違う、そうじゃない!彼じゃない!)
 坂上は無意識で元木の手を強く握りしめた。
 「坂上君、逃げよう」
 元木は、坂上の目をじっと見つめ、突然そんなことを口走った。
 坂上は大きく頷き、二人で廊下に走った。
 その時、背後でまるで獣の咆哮のような薄気味悪い鳴き声が聞こえてきた。慌てて振り返ると、それは荒井の叫び声で、彼の全身が黒いオーラに包まれている。
 それに誇張するかのように、その場にいた全員の身体から黒いオーラが噴き出している。
 「早く、逃げるの!」
 元木に強く引っ張られて、坂上はその後は無我夢中で走ったのだが・・・
 背後から巨大地震かと思うほどの地響きと轟音が聞こえてきて、二人の身体は吹き飛ばされ、坂上は元木をかばうようにして地面に落ちた。


 見ると部室棟がメラメラと赤い炎の喰われている。
 「大丈夫か?」
 突然声を掛けられ、声の主を見る。
 「日野先輩!」
 「よかったよ、無事で」
 「うーん」
 「元木さん、大丈夫?」
 「私は大丈夫です。それより、彼らを助けることはできませんでした」
 「仕方ないさ。もとより、彼らが助かるなんて思ってもいなかったよ。それに、俺はあいつらを助けるつもりはない。神田を殺したあいつらをな。
 お前にはきちんと説明しなきゃな。1か月ほど前、俺の親友だった神田が死んだ。線路を枕代わりにして頭を潰されて死んだ。
 世間は自殺だと断定したが、あいつは自殺なんかするような奴じゃない。だから俺は独自に調査したんだ。それで、悪魔を呼び出す儀式のために神田が生贄にされたという噂を聞くことができた。
 神田が付き合っていた岩下を軸に、その周りに集まっていた悪魔崇拝者が今日あの場に集まった連中だよ。黒幕は荒井という男だった。
 なんでも、人を殺すことに興味を持って、絶対に罪にならない方法を探し求め、呪術に辿り着いたんだ。
 神田には何の罪もなかったのに殺された。だから、俺は復讐を誓ったんだ。あいつらを呪い殺す呪術を自らの身体に掛けたんだよ。そして俺は復讐を果たした。
 だから、約束通り、俺はもうすぐ呪魂に喰われてしまう。
 それで、俺は元木さんに頼んだ。復讐を果たしたら、俺を成仏させてほしい、と。
 ぐぎゃあああ」
 日野もまた黒いオーラに包まれ始め、本当に苦しそうだ。
 「私一人の力では、この呪術を払うことはできません。でも、あなたとなら一緒にできます」
 「僕?」
 「あなたは禍払いの力を持っている。でも、それに気づいていないだけ。どうか、私と一緒に戦ってください」
 「そんな急に・・・」
 「念じるのです。日野さんを救いたいと心から強く念じてください」
 坂上はただ言われた通り、日野先輩を助けてください、と必死に念じた。
 それからしばらくして、日野を包んでいたどす黒いオーラは次第に輝き始め、まばゆいほどの光に包まれた。
 「ありがとう、坂上」
 そしてその光が消えると、日野はその場に倒れてそのまま事切れた。
 「そんな・・・日野先輩は助かるんじゃないの?」
 「救われましたよ、彼の魂は。本来は呪術によって穢れた魂は浄化できません。でも、浄化されたのは坂上君のおかげです。
 日野さんは、神田さんに復讐するため、自らに呪いをかけた時点で覚悟していたはずです。私に相談に来た時、彼はもう取り返しのつかない状態でしたから。でも、彼は成仏できました。
 もし坂上君がいなかったら、日野さんもまた悪霊と化し、この地に留まることになったのですから。ありがとう、坂上君」
 どうやら、消防車が到着したようだ。
 「行こう、元木さん」
 「はい」
 (この子と僕は結婚する。そんな元木さんの言葉の意味が、僕にもやった理解できた)

 それから1週間が経った。
 結局、神田を誰が殺したのか、それ以前に自殺だったのか他殺だったのかもわからなかった。
 「坂上くーん」
 「あ、細田さん」
 「お待たせ。それじゃあ、行こうか」
 あれから坂上と細田は、放課後になると行動を共にするようになった。一瞬でも細田を生贄にしようとした罪悪感が、こうさせているのかもしれない。
 (でも、実際に付き合ってみると、細田さんは屈託のない人柄で、結構話しやすい。ただ、遊びに行くのにトイレ巡りはどうかと思う。でも、せっかくできた僕の親友だし、しばらくはこのままトイレ巡りに付き合ってみようかな)

 
 エンディング№465:日野貞夫の復讐
 エンディング数 89/657 達成度13%
 キャラクター図鑑 57/122 達成度46%
 イラストギャラリー 54/283 達成度19%

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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
 「僕で良かったら、喜んで」
 岩下と荒井は興味なさそうに俯いて黙ったいたが、他メンバーは笑って祝福してくれた。
 「皆さん、ありがとうございます。それじゃあ、話すね。
 ・・・皆さん、初めまして、私は1年も元木早苗といいます。
 この集会に呼ばれた7人目ではないんですけれど、7人目が来る前に私が最後の話をしますね。
 これは私のおばあちゃんから聞いた話なんです。私のおばあちゃんは私の中に住んでいるんだけれど、時々私の身体から抜け出ていっちゃうんです。
 それでね、いろんなものを見てくるんですよ。これは、そのおばあちゃんが見た話。つい、最近起こった話なんですよ」


 この学校に神田拓郎という生徒がいた。神田には彼女がいたが、とっても嫉妬深かった。
 スマホは毎日チェックするし、彼のスケジュールは全部把握していないと気が済まない。
 女の子が側に近づいただけで、しつこく問い詰めたり、ヒステリーを起こして異常に怒ったり。
 神田はそんな彼女が怖くなり、別れたいと思うようになった。
 そんな時、神田のことを好きだという女の子が現れた。
 その女の子は、神田に近づくようになったが、もちろん嫉妬深い彼女は、それを知ってものすごく怒った。
 でも、神田は目を盗んでその女の子と付き合うようになった。でも、さらにややこしいことに、その女の子に片思いしている人がいた。
 世間でいうところの四角関係というやつだったが、それから何日かして神田が死んでしまった。


 線路を枕代わりに、睡眠薬を飲んでそのまま眠り、そこに電車がやってきて、車輪に頭を轢かれて死んでしまったのだ。
 頭はグシャグシャに潰れて復元できなかった。神田の死は、自殺ということで片付けられた。


 「ねえ、坂上君。神田さんが死んだのって、自殺だと思う?それとも他殺だと思う?もし他殺なら、犯人は誰かしら?」と、なぜか元木が坂上に尋ねてきた。
  • 自殺した
  • ヒステリーな彼女が殺した
  • 神田さんを思ってた女の子
  • その子に片思いしていた男
  • その他の誰か
 「私は他殺だと思うんです。私のおばあちゃんも、どうして彼が死んでしまったのは教えてくれないんですよ。
 でもね、もうすぐ7人目がやってきますから。7人目は誰だと思います?そう、神田君です」
 「どうしてあいつがやってくんだよ!」と突然、新堂が声を荒げた。
 「新堂さって、神田さんのこと知ってるんですか?」
 「俺と同じクラスだったからな。でも、俺はただ知っている程度の仲さ。
 神田のことだったら岩下の方が詳しいんじゃないのか?岩下と神田と付き合っているって噂だったからな」
 「さあ、どうかしら。あなた、見たの?私と神田君に何かあったとことを見たのかしら?
 私、嘘つきは嫌いなの。
 もし、私が本当に神田という男と付き合っていたとしたら、私はきっとその男のことを殺したいたいと思ったでしょうね。
 それより、福沢さんだったかしら?あなた、神田君のこと、密かに想っていたそうね。最近、神田君が新しい女と付き合い始めたって話を聞いたわ。確か、名前は福沢玲子」
 「きゃははは、岩下さん、突然何を言い出すんですかぁ?
 確かに、私が神田さんのことが好きだったのは認めますけど、私のせいで彼が自殺したっていうのは違うと思うなあ。だって、彼が死んで一番悲しかったのは私ですよ?
 私は知ってるんだけどなあ。神田さんが自殺じゃないってこと。岩下さんは誰よりもよくわかっていますよねえ。神田さんを殺した張本人だから。きゃはははは」
 「私が殺したって言うんだったら、証拠を見せてみなさいな」
 福沢と岩下がにらみ合っていると、荒井が口をはさんできた。
 「この話にはもう一人登場人物がいますよね。神田さんと新しく付き合い始めた福沢さんのことを好きだった男性。僕ね、実はその男、思い当たるんですよ。
 細田さんって、福沢さんのこと好きなんじゃないですか?あなた、ここに来てからずっとチラチラと福沢さんのこと見てますよね?」
 「ばれちゃったかな?実は、1年に僕好みの子が来たなあなんて、ずっと福沢さんのこと見てたんだよね。もっとも、片思いだけど・・・
 まさか、今日こうして一緒に話ができるなんて、思ってみなかったよ。いや、恥ずかしいなあ。
 でもね、福沢さんて人気あるじゃないですか。彼女のことを好きな男性って僕だけですか?
 風間さんなんて、僕よりずっと親しげに福沢さんと話していますけれど?うくくく」
 「今度はボクまで疑われるのかい?全女性に愛の手を差し伸べるのは、ボクの義務なんだ。
 福沢さんを好きだというのなら、荒井君も候補に入るんじゃない?
 それに神田を殺したというのであれば、新堂だってその可能性は十分ある。新堂は神田を恐喝していたよね?
 いつも小遣いをせびっていたから、それを警察に相談するって神田が言ってたって噂、聞いたよ」
 「ぶっ殺すぞ!」
 「そう熱くなるなよ。ボクが言いたいのは、ここに集まった語り部は多かれ少なかれ神田に関係のある奴ばかりじゃないの。
 まだ気づかないの?ボクたちはどうしてこの場に集まった?こりゃあ、日野が仕組んだ罠だよね?
 あいつ、神田と仲が良かったからなあ。彼なりに犯人と突き止めたかったんでしょ?
 ということでボクは帰るよ」
 風間の手がドアのノブにかかった時、元木が叫んだ。
 「待って!私、7人目が来るって言いましたよね?それまで帰っちゃダメです」
 「悪いけど、これ以上の束縛は勘弁してほしい」
 「ダメ!今、ドアを開けたら殺されちゃう。もう、神田さんは来てるんだから。そして、その扉の向こうに立ってるんだから。
 ねえ、坂上君。あなた、私の話、信じてくれますか?」
 「神田さん、この部室のドアの前にいますね。おばあちゃんが言ってたんですけど、神田さんはね、誰でもいいから一人殺さないと成仏できないんです。
 自分と同じように、誰かの首を取らないとだめなんです。
 この中にね、神田さんも殺した人がいるんだよ。どういう理由があったのか、どうして殺さなければいけなかったのか、それは追及しないけれど、その人が犠牲になるべきだと思うの。それが誰かは、私にはわからないけど」
 「ボクは帰る!」
 いつになく興奮している風間が立ち上がり、窓に駆け寄った。しかし、窓は開かないので、椅子を手に持ち窓にたたきつけようとする。
 「そんなことをしても、窓は割れないですよ。
 この部屋は、神田さんに呪われているから。完全に密閉されてるんです。
 誰かが一人死ぬまで、この部屋からは永久に出られないんですよ」
 「お前が殺したんだろ!お前が責任を取って犠牲になるべきじゃないのか、岩下」
 「私が殺した証拠があるの?証拠もないくせに勝手なこと言ってる新堂君こそ、怪しいんじゃないの?」
 福沢も黙っていなかった。
 「あんたが、私の神田さんも殺したんだわ!私と神田さんが付き合うことに嫉妬したんだわ。
 でもさ、神田さんがいなくなったからって、あんたみたいなブタ野郎とは死んでも付き合わないからね!責任とって、あんたが死になさいよ!」
 「福沢さん、そんなこと言わないで。君は僕の女神様なんだから。僕はね、遠くから君のことを見て想像するだけで幸せなんだからさあ」
 「神田さんが怒っています。
 このままだったら、神田さんが部室に入ってきちゃいますよ。そうしたら、一人だけじゃなくて、みんな殺されちゃいますからね~」
 元木がそう言ったときには、もう手遅れだった。ドアは超常的な力で消し飛び、そこに一人の男子生徒が立っていた。多分神田さんなのだろう。彼は首から上がなかった。
 「ボクが岩下にちょっかいを出したことは謝るよ!でも、キミを殺したのはボクじゃないだろ?」
 風間は土下座し、許しを請うた。
 「俺がお前にしたことは、ちょっとした出来心で小遣いをせびっただけなんだよ。何も警察沙汰にするほどのことじゃないだろうが」
 新堂は逃げ腰になり、震える声で必死に言った。
 「あれはちょっとした冗談だったの。岩下さんがあなたとの仲を見せつけるから、横取りしてやろうと思ったのよ。別に、振るつもりはなかったのよ。ごめんね、私のこと殺さないで!」
 福沢は、手を合わせて祈っている。
 「僕は関係ないんだ。そりゃあ、福沢さんを奪ったあなたのことが憎くて、階段から突飛ばしたり、鞄の中に画びょうを入れたりしましたけれど。そんなことで死んだりしませんよね?」
 細田は、部屋の片隅に体を押し込むようにして、少しでも遠くに逃げようとしている。
 荒井は何も言わず、逃げようともせず、ただじっと座ったまま俯いている。
 「あんたなんか殺されて当然だわ。誰もがあんたのこと、殺したいと思ってたんじゃないかしら?私が憎い?だったら、私を殺せば?」
 岩下も逃げようとせず、椅子に座ったまま神田のことを睨みつけた。

 坂上の頭の中に、神田の声が響いた。
 「誰を殺せばいい。誰を生贄にすれば俺は救われる?この中の誰か一人。お前が決めろ」
 (細田さんだ。彼は、神田さんのことをものすごく恨んでいるはずだ。愛する福沢さんを取らられたことでどんなに彼を恨んだだろう。
 細田さんは空気を読めない、実に身勝手な男だ。自分の彼女を奪われた。そんな被害妄想に捕らわれてしまいそうなタイプだ。
 そして、その怒りから殺害を計画する。やはり、神田さんは自殺ではなく、殺害されたのだ。細田さんに。
 おそらく、後ろからバットで殴り意識を失わせて、線路を枕代わりに寝かせる。後頭部の傷は列車の車輪に押しつぶされてバレないだろう。
 そうだ、細田さんが神田さんを殺したに違いない)
 「わかった」と返事らしき声が坂上の頭の中で響いた。
 坂上は無意識で元木の手を強く握りしめた。
 そして、神田がぎこちない歩きで部室に進入してきた。
 その時、坂上の手を握っていた元木の身体がガクガクと激しく揺れ始めた。
 突然、彼女の口から白い煙のようなものが現れた。
 その煙の中に、とても恐ろしい形相をした女の顔が浮かび、そいつが神田に襲い掛かると、神田の姿が幻のように消えた。
 それを見届けた鬼のような形相をした顔は、とても穏やかで優しい顔に変化して、元木の口の中に吸い込まれていった。
 「元木さん!」
 がっくりと崩れ落ちた元木の身体を坂上が支えると、元木はゆっくりと目を開けた。
 「おばあちゃんが、もう大丈夫だって。良かったね。誰も死ななくて」


 それから1週間が経った。
 結局、神田を誰が殺したのか、それ以前に自殺だったのか他殺だったのかもわからなかった。
 「坂上くーん」
 「あ、細田さん」
 「お待たせ。それじゃあ、行こうか」
 あれから坂上と細田は、放課後になると行動を共にするようになった。一瞬でも細田を生贄にしようとした罪悪感が、こうさせているのかもしれない。
 (でも、実際に付き合ってみると、細田さんは屈託のない人柄で、結構話しやすい。ただ、遊びに行くのにトイレ巡りはどうかと思う。でも、せっかくできた僕の親友だし、しばらくはこのままトイレ巡りに付き合ってみようかな)

 
 エンディング№464:親友になった細田さん
 エンディング数 88/657 達成度13%
 キャラクター図鑑 57/122 達成度46%
 イラストギャラリー 54/283 達成度19%

拍手[0回]

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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
 「僕で良かったら、喜んで」
 岩下と荒井は興味なさそうに俯いて黙ったいたが、他メンバーは笑って祝福してくれた。
 「皆さん、ありがとうございます。それじゃあ、話すね。
 ・・・皆さん、初めまして、私は1年も元木早苗といいます。
 この集会に呼ばれた7人目ではないんですけれど、7人目が来る前に私が最後の話をしますね。
 これは私のおばあちゃんから聞いた話なんです。私のおばあちゃんは私の中に住んでいるんだけれど、時々私の身体から抜け出ていっちゃうんです。
 それでね、いろんなものを見てくるんですよ。これは、そのおばあちゃんが見た話。つい、最近起こった話なんですよ」


 この学校に神田拓郎という生徒がいた。神田には彼女がいたが、とっても嫉妬深かった。
 スマホは毎日チェックするし、彼のスケジュールは全部把握していないと気が済まない。
 女の子が側に近づいただけで、しつこく問い詰めたり、ヒステリーを起こして異常に怒ったり。
 神田はそんな彼女が怖くなり、別れたいと思うようになった。
 そんな時、神田のことを好きだという女の子が現れた。
 その女の子は、神田に近づくようになったが、もちろん嫉妬深い彼女は、それを知ってものすごく怒った。
 でも、神田は目を盗んでその女の子と付き合うようになった。でも、さらにややこしいことに、その女の子に片思いしている人がいた。
 世間でいうところの四角関係というやつだったが、それから何日かして神田が死んでしまった。


 線路を枕代わりに、睡眠薬を飲んでそのまま眠り、そこに電車がやってきて、車輪に頭を轢かれて死んでしまったのだ。
 頭はグシャグシャに潰れて復元できなかった。神田の死は、自殺ということで片付けられた。


 「ねえ、坂上君。神田さんが死んだのって、自殺だと思う?それとも他殺だと思う?もし他殺なら、犯人は誰かしら?」と、なぜか元木が坂上に尋ねてきた。
  • 自殺した
  • ヒステリーな彼女が殺した
  • 神田さんを思ってた女の子
  • その子に片思いしていた男
  • その他の誰か
 「私は他殺だと思うんです。私のおばあちゃんも、どうして彼が死んでしまったのは教えてくれないんですよ。
 でもね、もうすぐ7人目がやってきますから。7人目は誰だと思います?そう、神田君です」
 「どうしてあいつがやってくんだよ!」と突然、新堂が声を荒げた。
 「新堂さって、神田さんのこと知ってるんですか?」
 「俺と同じクラスだったからな。でも、俺はただ知っている程度の仲さ。
 神田のことだったら岩下の方が詳しいんじゃないのか?岩下と神田と付き合っているって噂だったからな」
 「さあ、どうかしら。あなた、見たの?私と神田君に何かあったとことを見たのかしら?
 私、嘘つきは嫌いなの。
 もし、私が本当に神田という男と付き合っていたとしたら、私はきっとその男のことを殺したいたいと思ったでしょうね。
 それより、福沢さんだったかしら?あなた、神田君のこと、密かに想っていたそうね。最近、神田君が新しい女と付き合い始めたって話を聞いたわ。確か、名前は福沢玲子」
 「きゃははは、岩下さん、突然何を言い出すんですかぁ?
 確かに、私が神田さんのことが好きだったのは認めますけど、私のせいで彼が自殺したっていうのは違うと思うなあ。だって、彼が死んで一番悲しかったのは私ですよ?
 私は知ってるんだけどなあ。神田さんが自殺じゃないってこと。岩下さんは誰よりもよくわかっていますよねえ。神田さんを殺した張本人だから。きゃはははは」
 「私が殺したって言うんだったら、証拠を見せてみなさいな」
 福沢と岩下がにらみ合っていると、荒井が口をはさんできた。
 「この話にはもう一人登場人物がいますよね。神田さんと新しく付き合い始めた福沢さんのことを好きだった男性。僕ね、実はその男、思い当たるんですよ。
 細田さんって、福沢さんのこと好きなんじゃないですか?あなた、ここに来てからずっとチラチラと福沢さんのこと見てますよね?」
 「ばれちゃったかな?実は、1年に僕好みの子が来たなあなんて、ずっと福沢さんのこと見てたんだよね。もっとも、片思いだけど・・・
 まさか、今日こうして一緒に話ができるなんて、思ってみなかったよ。いや、恥ずかしいなあ。
 でもね、福沢さんて人気あるじゃないですか。彼女のことを好きな男性って僕だけですか?
 風間さんなんて、僕よりずっと親しげに福沢さんと話していますけれど?うくくく」
 「今度はボクまで疑われるのかい?全女性に愛の手を差し伸べるのは、ボクの義務なんだ。
 福沢さんを好きだというのなら、荒井君も候補に入るんじゃない?
 それに神田を殺したというのであれば、新堂だってその可能性は十分ある。新堂は神田を恐喝していたよね?
 いつも小遣いをせびっていたから、それを警察に相談するって神田が言ってたって噂、聞いたよ」
 「ぶっ殺すぞ!」
 「そう熱くなるなよ。ボクが言いたいのは、ここに集まった語り部は多かれ少なかれ神田に関係のある奴ばかりじゃないの。
 まだ気づかないの?ボクたちはどうしてこの場に集まった?こりゃあ、日野が仕組んだ罠だよね?
 あいつ、神田と仲が良かったからなあ。彼なりに犯人と突き止めたかったんでしょ?
 ということでボクは帰るよ」
 風間の手がドアのノブにかかった時、元木が叫んだ。
 「待って!私、7人目が来るって言いましたよね?それまで帰っちゃダメです」
 「悪いけど、これ以上の束縛は勘弁してほしい」
 「ダメ!今、ドアを開けたら殺されちゃう。もう、神田さんは来てるんだから。そして、その扉の向こうに立ってるんだから。
 ねえ、坂上君。あなた、私の話、信じてくれますか?」
 「神田さん、この部室のドアの前にいますね。おばあちゃんが言ってたんですけど、神田さんはね、誰でもいいから一人殺さないと成仏できないんです。
 自分と同じように、誰かの首を取らないとだめなんです。
 この中にね、神田さんも殺した人がいるんだよ。どういう理由があったのか、どうして殺さなければいけなかったのか、それは追及しないけれど、その人が犠牲になるべきだと思うの。それが誰かは、私にはわからないけど」
 「ボクは帰る!」
 いつになく興奮している風間が立ち上がり、窓に駆け寄った。しかし、窓は開かないので、椅子を手に持ち窓にたたきつけようとする。
 「そんなことをしても、窓は割れないですよ。
 この部屋は、神田さんに呪われているから。完全に密閉されてるんです。
 誰かが一人死ぬまで、この部屋からは永久に出られないんですよ」
 「お前が殺したんだろ!お前が責任を取って犠牲になるべきじゃないのか、岩下」
 「私が殺した証拠があるの?証拠もないくせに勝手なこと言ってる新堂君こそ、怪しいんじゃないの?」
 福沢も黙っていなかった。
 「あんたが、私の神田さんも殺したんだわ!私と神田さんが付き合うことに嫉妬したんだわ。
 でもさ、神田さんがいなくなったからって、あんたみたいなブタ野郎とは死んでも付き合わないからね!責任とって、あんたが死になさいよ!」
 「福沢さん、そんなこと言わないで。君は僕の女神様なんだから。僕はね、遠くから君のことを見て想像するだけで幸せなんだからさあ」
 「神田さんが怒っています。
 このままだったら、神田さんが部室に入ってきちゃいますよ。そうしたら、一人だけじゃなくて、みんな殺されちゃいますからね~」
 元木がそう言ったときには、もう手遅れだった。ドアは超常的な力で消し飛び、そこに一人の男子生徒が立っていた。多分神田さんなのだろう。彼は首から上がなかった。
 「ボクが岩下にちょっかいを出したことは謝るよ!でも、キミを殺したのはボクじゃないだろ?」
 風間は土下座し、許しを請うた。
 「俺がお前にしたことは、ちょっとした出来心で小遣いをせびっただけなんだよ。何も警察沙汰にするほどのことじゃないだろうが」
 新堂は逃げ腰になり、震える声で必死に言った。
 「あれはちょっとした冗談だったの。岩下さんがあなたとの仲を見せつけるから、横取りしてやろうと思ったのよ。別に、振るつもりはなかったのよ。ごめんね、私のこと殺さないで!」
 福沢は、手を合わせて祈っている。
 「僕は関係ないんだ。そりゃあ、福沢さんを奪ったあなたのことが憎くて、階段から突飛ばしたり、鞄の中に画びょうを入れたりしましたけれど。そんなことで死んだりしませんよね?」
 細田は、部屋の片隅に体を押し込むようにして、少しでも遠くに逃げようとしている。
 荒井は何も言わず、逃げようともせず、ただじっと座ったまま俯いている。
 「あんたなんか殺されて当然だわ。誰もがあんたのこと、殺したいと思ってたんじゃないかしら?私が憎い?だったら、私を殺せば?」
 岩下も逃げようとせず、椅子に座ったまま神田のことを睨みつけた。

 坂上の頭の中に、神田の声が響いた。
 「誰を殺せばいい。誰を生贄にすれば俺は救われる?この中の誰か一人。お前が決めろ」
 (新堂誠、彼は神田さんの愛憎劇とは関係ない。けれど、神田さんをカツアゲしていたという事実。そして、そのことを警察に相談しようとしていた。そんな彼が自殺なんて考えるだろうか。
 殺されたんだ、新堂さんに。)
 「早く選べ、さもなくば・・・」
 (新堂誠さんです)
 「わかった」と返事らしき声が坂上の頭の中で響いた。そして、神田はみんなが囲んでいる机の周りを歩く。
 そして、新堂の後ろでピタっと止まった。その時、明かりがぱっと消えた。と、同時に何かをへし折るような音が聞こえてきた。
 ほどなくして、電気が点いた。
 そこには、血まみれの新堂が立っており、その前に手足をもぎ取られてバラバラになった神田の死体が転がっていた。
 「こいつ、突然俺に襲い掛かってきやがった。へっ、昔から弱いくせに、俺を相手にしようなんて死んでもバカな奴だな」
 「よかったの。誰に死なないで呪いは解けたの」
 元木は喜んで飛び跳ねている。
 坂上は新堂に声を掛けた。
 「本当に良かったです、新堂さん」
 「まあな。でもよ、神田の奴はどうして俺を襲ったんだろうな?」
 「さ、さあ・・・どうしてでしょう?」
 「俺はよ、頭の中で声が聞こえたんだ。生贄を一人選べ。そうすれば、他の全員は助けるってよ。
 だから、俺は頭の中の声に言った。俺は誰も選ばないってな。で、どうして俺が襲われたんだろうな?」
 「それは新堂さんが誰も選ばなかったからじゃないですか?それで、神田さんの怒りを買ったんでしょう。他に理由がありますか?」と荒井が言った。
 「あるぜ。それはな、お前らの頭の中の声が聞こえていて、俺を選んだ奴がいるってことさ。だから、俺は襲われた」
 新堂がそういうと、岩下は「証拠はあるの?」と尋ねた。
 「んなものはねえよ。これから一人ずつ、頭を勝ち割って、脳みそと直接話してみねえとな」
 「それじゃあ聞くけれど、あなたの頭の中で聞こえた声、誰も選ばなかったって言うのは本当なの?本当は、生贄にしたい人間を選んだんじゃあないの?」
 「んなこたあどうでもいいんだよ。この中に必ず俺を生贄に差し出そうとした奴がいるってことだ。
 必ず見つけてやる。どんな手を使ってでもな。そして、殺す。じゃあな、今日はもう帰るぜ」
 そんな捨て台詞を残し、新堂は部室を去った。坂上の足の震えは止まらない。そして、目の前にはバラバラの死体。悪夢はまだ始まったばかりだ。
 


 エンディング№463:新堂さんを生贄に願ったもの
 エンディング数 87/657 達成度13%
 キャラクター図鑑 57/122 達成度46%
 イラストギャラリー 54/283 達成度19%

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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
 「僕で良かったら、喜んで」
 岩下と荒井は興味なさそうに俯いて黙ったいたが、他メンバーは笑って祝福してくれた。
 「皆さん、ありがとうございます。それじゃあ、話すね。
 ・・・皆さん、初めまして、私は1年も元木早苗といいます。
 この集会に呼ばれた7人目ではないんですけれど、7人目が来る前に私が最後の話をしますね。
 これは私のおばあちゃんから聞いた話なんです。私のおばあちゃんは私の中に住んでいるんだけれど、時々私の身体から抜け出ていっちゃうんです。
 それでね、いろんなものを見てくるんですよ。これは、そのおばあちゃんが見た話。つい、最近起こった話なんですよ」


 この学校に神田拓郎という生徒がいた。神田には彼女がいたが、とっても嫉妬深かった。
 スマホは毎日チェックするし、彼のスケジュールは全部把握していないと気が済まない。
 女の子が側に近づいただけで、しつこく問い詰めたり、ヒステリーを起こして異常に怒ったり。
 神田はそんな彼女が怖くなり、別れたいと思うようになった。
 そんな時、神田のことを好きだという女の子が現れた。
 その女の子は、神田に近づくようになったが、もちろん嫉妬深い彼女は、それを知ってものすごく怒った。
 でも、神田は目を盗んでその女の子と付き合うようになった。でも、さらにややこしいことに、その女の子に片思いしている人がいた。
 世間でいうところの四角関係というやつだったが、それから何日かして神田が死んでしまった。


 線路を枕代わりに、睡眠薬を飲んでそのまま眠り、そこに電車がやってきて、車輪に頭を轢かれて死んでしまったのだ。
 頭はグシャグシャに潰れて復元できなかった。神田の死は、自殺ということで片付けられた。


 「ねえ、坂上君。神田さんが死んだのって、自殺だと思う?それとも他殺だと思う?もし他殺なら、犯人は誰かしら?」と、なぜか元木が坂上に尋ねてきた。
  • 自殺した
  • ヒステリーな彼女が殺した
  • 神田さんを思ってた女の子
  • その子に片思いしていた男
  • その他の誰か
 「私は他殺だと思うんです。私のおばあちゃんも、どうして彼が死んでしまったのは教えてくれないんですよ。
 でもね、もうすぐ7人目がやってきますから。7人目は誰だと思います?そう、神田君です」
 「どうしてあいつがやってくんだよ!」と突然、新堂が声を荒げた。
 「新堂さって、神田さんのこと知ってるんですか?」
 「俺と同じクラスだったからな。でも、俺はただ知っている程度の仲さ。
 神田のことだったら岩下の方が詳しいんじゃないのか?岩下と神田と付き合っているって噂だったからな」
 「さあ、どうかしら。あなた、見たの?私と神田君に何かあったとことを見たのかしら?
 私、嘘つきは嫌いなの。
 もし、私が本当に神田という男と付き合っていたとしたら、私はきっとその男のことを殺したいたいと思ったでしょうね。
 それより、福沢さんだったかしら?あなた、神田君のこと、密かに想っていたそうね。最近、神田君が新しい女と付き合い始めたって話を聞いたわ。確か、名前は福沢玲子」
 「きゃははは、岩下さん、突然何を言い出すんですかぁ?
 確かに、私が神田さんのことが好きだったのは認めますけど、私のせいで彼が自殺したっていうのは違うと思うなあ。だって、彼が死んで一番悲しかったのは私ですよ?
 私は知ってるんだけどなあ。神田さんが自殺じゃないってこと。岩下さんは誰よりもよくわかっていますよねえ。神田さんを殺した張本人だから。きゃはははは」
 「私が殺したって言うんだったら、証拠を見せてみなさいな」
 福沢と岩下がにらみ合っていると、荒井が口をはさんできた。
 「この話にはもう一人登場人物がいますよね。神田さんと新しく付き合い始めた福沢さんのことを好きだった男性。僕ね、実はその男、思い当たるんですよ。
 細田さんって、福沢さんのこと好きなんじゃないですか?あなた、ここに来てからずっとチラチラと福沢さんのこと見てますよね?」
 「ばれちゃったかな?実は、1年に僕好みの子が来たなあなんて、ずっと福沢さんのこと見てたんだよね。もっとも、片思いだけど・・・
 まさか、今日こうして一緒に話ができるなんて、思ってみなかったよ。いや、恥ずかしいなあ。
 でもね、福沢さんて人気あるじゃないですか。彼女のことを好きな男性って僕だけですか?
 風間さんなんて、僕よりずっと親しげに福沢さんと話していますけれど?うくくく」
 「今度はボクまで疑われるのかい?全女性に愛の手を差し伸べるのは、ボクの義務なんだ。
 福沢さんを好きだというのなら、荒井君も候補に入るんじゃない?
 それに神田を殺したというのであれば、新堂だってその可能性は十分ある。新堂は神田を恐喝していたよね?
 いつも小遣いをせびっていたから、それを警察に相談するって神田が言ってたって噂、聞いたよ」
 「ぶっ殺すぞ!」
 「そう熱くなるなよ。ボクが言いたいのは、ここに集まった語り部は多かれ少なかれ神田に関係のある奴ばかりじゃないの。
 まだ気づかないの?ボクたちはどうしてこの場に集まった?こりゃあ、日野が仕組んだ罠だよね?
 あいつ、神田と仲が良かったからなあ。彼なりに犯人と突き止めたかったんでしょ?
 ということでボクは帰るよ」
 風間の手がドアのノブにかかった時、元木が叫んだ。
 「待って!私、7人目が来るって言いましたよね?それまで帰っちゃダメです」
 「悪いけど、これ以上の束縛は勘弁してほしい」
 「ダメ!今、ドアを開けたら殺されちゃう。もう、神田さんは来てるんだから。そして、その扉の向こうに立ってるんだから。
 ねえ、坂上君。あなた、私の話、信じてくれますか?」
 「神田さん、この部室のドアの前にいますね。おばあちゃんが言ってたんですけど、神田さんはね、誰でもいいから一人殺さないと成仏できないんです。
 自分と同じように、誰かの首を取らないとだめなんです。
 この中にね、神田さんも殺した人がいるんだよ。どういう理由があったのか、どうして殺さなければいけなかったのか、それは追及しないけれど、その人が犠牲になるべきだと思うの。それが誰かは、私にはわからないけど」
 「ボクは帰る!」
 いつになく興奮している風間が立ち上がり、窓に駆け寄った。しかし、窓は開かないので、椅子を手に持ち窓にたたきつけようとする。
 「そんなことをしても、窓は割れないですよ。
 この部屋は、神田さんに呪われているから。完全に密閉されてるんです。
 誰かが一人死ぬまで、この部屋からは永久に出られないんですよ」
 「お前が殺したんだろ!お前が責任を取って犠牲になるべきじゃないのか、岩下」
 「私が殺した証拠があるの?証拠もないくせに勝手なこと言ってる新堂君こそ、怪しいんじゃないの?」
 福沢も黙っていなかった。
 「あんたが、私の神田さんも殺したんだわ!私と神田さんが付き合うことに嫉妬したんだわ。
 でもさ、神田さんがいなくなったからって、あんたみたいなブタ野郎とは死んでも付き合わないからね!責任とって、あんたが死になさいよ!」
 「福沢さん、そんなこと言わないで。君は僕の女神様なんだから。僕はね、遠くから君のことを見て想像するだけで幸せなんだからさあ」
 「神田さんが怒っています。
 このままだったら、神田さんが部室に入ってきちゃいますよ。そうしたら、一人だけじゃなくて、みんな殺されちゃいますからね~」
 元木がそう言ったときには、もう手遅れだった。ドアは超常的な力で消し飛び、そこに一人の男子生徒が立っていた。多分神田さんなのだろう。彼は首から上がなかった。
 「ボクが岩下にちょっかいを出したことは謝るよ!でも、キミを殺したのはボクじゃないだろ?」
 風間は土下座し、許しを請うた。
 「俺がお前にしたことは、ちょっとした出来心で小遣いをせびっただけなんだよ。何も警察沙汰にするほどのことじゃないだろうが」
 新堂は逃げ腰になり、震える声で必死に言った。
 「あれはちょっとした冗談だったの。岩下さんがあなたとの仲を見せつけるから、横取りしてやろうと思ったのよ。別に、振るつもりはなかったのよ。ごめんね、私のこと殺さないで!」
 福沢は、手を合わせて祈っている。
 「僕は関係ないんだ。そりゃあ、福沢さんを奪ったあなたのことが憎くて、階段から突飛ばしたり、鞄の中に画びょうを入れたりしましたけれど。そんなことで死んだりしませんよね?」
 細田は、部屋の片隅に体を押し込むようにして、少しでも遠くに逃げようとしている。
 荒井は何も言わず、逃げようともせず、ただじっと座ったまま俯いている。
 「あんたなんか殺されて当然だわ。誰もがあんたのこと、殺したいと思ってたんじゃないかしら?私が憎い?だったら、私を殺せば?」
 岩下も逃げようとせず、椅子に座ったまま神田のことを睨みつけた。

 坂上の頭の中に、神田の声が響いた。
 「誰を殺せばいい。誰を生贄にすれば俺は救われる?この中の誰か一人。お前が決めろ」
 (苛立ちを隠せずあんな態度を取る風間さんを初めて見た。きっと、風間さんは何かを隠しているに違いない。
 それに風間さんなら、自力で何とかしてくれそうに思えた。
 大丈夫、風間さんならきっと何とかしてくれるはずだ)
 「わかった」と返事らしき声が坂上の頭の中で響いた。そして、神田はみんなが囲んでいる机の周りを歩く。
 そして、風間の後ろでピタっと止まった。その時、明かりがぱっと消えた。と、同時にものすごい叫びと、何かをへし折るような音が聞こえてきた。
 ほどなくして、電気が点いた。
 そこには、首をもがれて倒れている風間の死体が転がっていた。
 そして、部室の入り口に、ちぎった風間の首をつけた神田が立っていた。
 引きちぎられた時の恐ろしい形相のままの風間の顔が穏やかな笑顔に変貌していく。
 「あー怖かった。死ぬかと思ったよ」
 それは、神田の身体を付けた風間だった。
 「何をそんなに驚いているんだい、みんな。ボクだよ、鳴神学園のスーパースター、風間望だよ。
 首をもぎ取られたときはどうなることかと思ったけれど、すぐに神田の胴体と合体したからさ。
 人間、頭さえ生きていれば、どうにかなっちゃうもんだね。あっはっはっは。
 さぁて、それじゃあ問題も無事解決したようだし、ボクはお先に失礼するよ。この元ボクの身体も片付けないとならないからね」
 そういうと、風間は床に倒れている元自分の身体を軽々と担いで、走り去っていってしまった。
 「良かったです~。誰も死ななくて済みましたね」
 元木が笑顔で言った。


 あの集会の日から、1週間が過ぎた。
 あれからというもの、坂上は風間に気に入られてしまい、毎日なんだかんだと付き合わされている。
 坂上にたこ焼きを奢らせながら風間が言い出した。
 「坂上君、今日は紹介したい人間がいるんだ」
 「誰ですか?」
 「あ、来た来た」
 風間が大きく手を振った。すると、向こうの人込みをかき分けて現れた人物は、風間にそっくりだった。
 「風間さんって双子だったんですか」
 「何を言っているんだい。これは内緒の話だから大きな声では言えないんだが、坂上君は秘密は守れるね?」
 「はい、もちろんです」
 「彼はね、首をもぎ取られた元の身体なんだよ。
 あの日さ、首がもげちゃったボクの身体を持ち帰ったじゃないの。それでさ、処分に困ってしまってね。
 途方に暮れていたら、数日後、首から新しい頭が生えてきたんだよ。人間って、頭が取れると新しく生えてくるだねえ。あっはっはっは。
 だからさ、しばらく様子を見ていたんだけれど、昨日あたりからこうして動くようになってね。僕のスペアにぴったりなんだよ。
 これから、学校に行ったり、つらいことはこのスペアにやらせようと思ってね」
 もう一人の風間がしゃべりだした。
 「こんな奴の言うことなんか信じちゃ駄目だよ。昨日ボクが寝ていたら、寝込みを襲ってボクのことを縛り付けたのさ。それで今まで抜け出せなくてね。
 ボクが本物で、スペアはこっちね」
 「それより坂上君、ボクは二人いるんだよ。さっさともう一舟、買っておいでよ」
 (まさか、これ以上、風間さんが増えることは・・・ありそうで怖い)



 エンディング№462:増える風間さん
 エンディング数 86/657 達成度13%
 キャラクター図鑑 57/122 達成度46%
 イラストギャラリー 54/283 達成度19%

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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
 「僕で良かったら、喜んで」
 岩下と荒井は興味なさそうに俯いて黙ったいたが、他メンバーは笑って祝福してくれた。
 「皆さん、ありがとうございます。それじゃあ、話すね。
 ・・・皆さん、初めまして、私は1年も元木早苗といいます。
 この集会に呼ばれた7人目ではないんですけれど、7人目が来る前に私が最後の話をしますね。
 これは私のおばあちゃんから聞いた話なんです。私のおばあちゃんは私の中に住んでいるんだけれど、時々私の身体から抜け出ていっちゃうんです。
 それでね、いろんなものを見てくるんですよ。これは、そのおばあちゃんが見た話。つい、最近起こった話なんですよ」


 この学校に神田拓郎という生徒がいた。神田には彼女がいたが、とっても嫉妬深かった。
 スマホは毎日チェックするし、彼のスケジュールは全部把握していないと気が済まない。
 女の子が側に近づいただけで、しつこく問い詰めたり、ヒステリーを起こして異常に怒ったり。
 神田はそんな彼女が怖くなり、別れたいと思うようになった。
 そんな時、神田のことを好きだという女の子が現れた。
 その女の子は、神田に近づくようになったが、もちろん嫉妬深い彼女は、それを知ってものすごく怒った。
 でも、神田は目を盗んでその女の子と付き合うようになった。でも、さらにややこしいことに、その女の子に片思いしている人がいた。
 世間でいうところの四角関係というやつだったが、それから何日かして神田が死んでしまった。


 線路を枕代わりに、睡眠薬を飲んでそのまま眠り、そこに電車がやってきて、車輪に頭を轢かれて死んでしまったのだ。
 頭はグシャグシャに潰れて復元できなかった。神田の死は、自殺ということで片付けられた。


 「ねえ、坂上君。神田さんが死んだのって、自殺だと思う?それとも他殺だと思う?もし他殺なら、犯人は誰かしら?」と、なぜか元木が坂上に尋ねてきた。
  • 自殺した
  • ヒステリーな彼女が殺した
  • 神田さんを思ってた女の子
  • その子に片思いしていた男
  • その他の誰か
 「私は他殺だと思うんです。私のおばあちゃんも、どうして彼が死んでしまったのは教えてくれないんですよ。
 でもね、もうすぐ7人目がやってきますから。7人目は誰だと思います?そう、神田君です」
 「どうしてあいつがやってくんだよ!」と突然、新堂が声を荒げた。
 「新堂さって、神田さんのこと知ってるんですか?」
 「俺と同じクラスだったからな。でも、俺はただ知っている程度の仲さ。
 神田のことだったら岩下の方が詳しいんじゃないのか?岩下と神田と付き合っているって噂だったからな」
 「さあ、どうかしら。あなた、見たの?私と神田君に何かあったとことを見たのかしら?
 私、嘘つきは嫌いなの。
 もし、私が本当に神田という男と付き合っていたとしたら、私はきっとその男のことを殺したいたいと思ったでしょうね。
 それより、福沢さんだったかしら?あなた、神田君のこと、密かに想っていたそうね。最近、神田君が新しい女と付き合い始めたって話を聞いたわ。確か、名前は福沢玲子」
 「きゃははは、岩下さん、突然何を言い出すんですかぁ?
 確かに、私が神田さんのことが好きだったのは認めますけど、私のせいで彼が自殺したっていうのは違うと思うなあ。だって、彼が死んで一番悲しかったのは私ですよ?
 私は知ってるんだけどなあ。神田さんが自殺じゃないってこと。岩下さんは誰よりもよくわかっていますよねえ。神田さんを殺した張本人だから。きゃはははは」
 「私が殺したって言うんだったら、証拠を見せてみなさいな」
 福沢と岩下がにらみ合っていると、荒井が口をはさんできた。
 「この話にはもう一人登場人物がいますよね。神田さんと新しく付き合い始めた福沢さんのことを好きだった男性。僕ね、実はその男、思い当たるんですよ。
 細田さんって、福沢さんのこと好きなんじゃないですか?あなた、ここに来てからずっとチラチラと福沢さんのこと見てますよね?」
 「ばれちゃったかな?実は、1年に僕好みの子が来たなあなんて、ずっと福沢さんのこと見てたんだよね。もっとも、片思いだけど・・・
 まさか、今日こうして一緒に話ができるなんて、思ってみなかったよ。いや、恥ずかしいなあ。
 でもね、福沢さんて人気あるじゃないですか。彼女のことを好きな男性って僕だけですか?
 風間さんなんて、僕よりずっと親しげに福沢さんと話していますけれど?うくくく」
 「今度はボクまで疑われるのかい?全女性に愛の手を差し伸べるのは、ボクの義務なんだ。
 福沢さんを好きだというのなら、荒井君も候補に入るんじゃない?
 それに神田を殺したというのであれば、新堂だってその可能性は十分ある。新堂は神田を恐喝していたよね?
 いつも小遣いをせびっていたから、それを警察に相談するって神田が言ってたって噂、聞いたよ」
 「ぶっ殺すぞ!」
 「そう熱くなるなよ。ボクが言いたいのは、ここに集まった語り部は多かれ少なかれ神田に関係のある奴ばかりじゃないの。
 まだ気づかないの?ボクたちはどうしてこの場に集まった?こりゃあ、日野が仕組んだ罠だよね?
 あいつ、神田と仲が良かったからなあ。彼なりに犯人と突き止めたかったんでしょ?
 ということでボクは帰るよ」
 風間の手がドアのノブにかかった時、元木が叫んだ。
 「待って!私、7人目が来るって言いましたよね?それまで帰っちゃダメです」
 「悪いけど、これ以上の束縛は勘弁してほしい」
 「ダメ!今、ドアを開けたら殺されちゃう。もう、神田さんは来てるんだから。そして、その扉の向こうに立ってるんだから。
 ねえ、坂上君。あなた、私の話、信じてくれますか?」
 「神田さん、この部室のドアの前にいますね。おばあちゃんが言ってたんですけど、神田さんはね、誰でもいいから一人殺さないと成仏できないんです。
 自分と同じように、誰かの首を取らないとだめなんです。
 この中にね、神田さんも殺した人がいるんだよ。どういう理由があったのか、どうして殺さなければいけなかったのか、それは追及しないけれど、その人が犠牲になるべきだと思うの。それが誰かは、私にはわからないけど」
 「ボクは帰る!」
 いつになく興奮している風間が立ち上がり、窓に駆け寄った。しかし、窓は開かないので、椅子を手に持ち窓にたたきつけようとする。
 「そんなことをしても、窓は割れないですよ。
 この部屋は、神田さんに呪われているから。完全に密閉されてるんです。
 誰かが一人死ぬまで、この部屋からは永久に出られないんですよ」
 「お前が殺したんだろ!お前が責任を取って犠牲になるべきじゃないのか、岩下」
 「私が殺した証拠があるの?証拠もないくせに勝手なこと言ってる新堂君こそ、怪しいんじゃないの?」
 福沢も黙っていなかった。
 「あんたが、私の神田さんも殺したんだわ!私と神田さんが付き合うことに嫉妬したんだわ。
 でもさ、神田さんがいなくなったからって、あんたみたいなブタ野郎とは死んでも付き合わないからね!責任とって、あんたが死になさいよ!」
 「福沢さん、そんなこと言わないで。君は僕の女神様なんだから。僕はね、遠くから君のことを見て想像するだけで幸せなんだからさあ」
 「神田さんが怒っています。
 このままだったら、神田さんが部室に入ってきちゃいますよ。そうしたら、一人だけじゃなくて、みんな殺されちゃいますからね~」
 元木がそう言ったときには、もう手遅れだった。ドアは超常的な力で消し飛び、そこに一人の男子生徒が立っていた。多分神田さんなのだろう。彼は首から上がなかった。
 「ボクが岩下にちょっかいを出したことは謝るよ!でも、キミを殺したのはボクじゃないだろ?」
 風間は土下座し、許しを請うた。
 「俺がお前にしたことは、ちょっとした出来心で小遣いをせびっただけなんだよ。何も警察沙汰にするほどのことじゃないだろうが」
 新堂は逃げ腰になり、震える声で必死に言った。
 「あれはちょっとした冗談だったの。岩下さんがあなたとの仲を見せつけるから、横取りしてやろうと思ったのよ。別に、振るつもりはなかったのよ。ごめんね、私のこと殺さないで!」
 福沢は、手を合わせて祈っている。
 「僕は関係ないんだ。そりゃあ、福沢さんを奪ったあなたのことが憎くて、階段から突飛ばしたり、鞄の中に画びょうを入れたりしましたけれど。そんなことで死んだりしませんよね?」
 細田は、部屋の片隅に体を押し込むようにして、少しでも遠くに逃げようとしている。
 荒井は何も言わず、逃げようともせず、ただじっと座ったまま俯いている。
 「あんたなんか殺されて当然だわ。誰もがあんたのこと、殺したいと思ってたんじゃないかしら?私が憎い?だったら、私を殺せば?」
 岩下も逃げようとせず、椅子に座ったまま神田のことを睨みつけた。

 坂上の頭の中に、神田の声が響いた。
 「誰を殺せばいい。誰を生贄にすれば俺は救われる?この中の誰か一人。お前が決めろ」
  • 岩下明美
  • 風間望
  • 新堂誠
  • 細田友春
  • 荒井昭二
  • 福沢玲子
  • 自分
  • 元木早苗
 (神田さんは殺されたというよりもきっと自殺なのだろう。岩下さんが神田さんを追い詰め、自殺するように仕向けた。
 それに彼女は、人に裏切られるのは許せないと言っていた。でも、岩下さんは人を裏切らないのだろうか。
 人を服従させることと、他人を愛することは違うはずだ。岩下さんは、神田さんの愛情を裏切り続けたのではないか、と。そんな彼女に責任を取ってもらうしか道はないだろう)
 「わかった」と返事らしき声が坂上の頭の中で響いた。そして、神田はみんなが囲んでいる机の周りを歩く。
 そして、岩下の後ろでピタっと止まった。その時、明かりがぱっと消えた。と、同時にものすごい叫びと、何かをへし折るような音が聞こえてきた。
 ほどなくして、電気が点いた。
 そこには、首をもがれて倒れている岩下の死体が転がっていた。
 そして、部室の入り口に、ちぎった岩下の首をつけた神田が立っていた。
 「これでやっと成仏できる」
 引きちぎられた時の恐ろしい形相のままの岩下の頭を乗せた胴体は、くるりと背を向け、そのまま廊下に消えていった。
 岩下が悪いと決めつけ、指名した坂上は、吐き気を催し、嗚咽する。
 「誰も死なせないつもりでいたのに!おばあちゃん、大事なときに助けてくれなった」と元木が泣いている。
 「元木さんは、何も悪くないよ。むしろ、僕たちを助けようとしてくれたんだから」と坂上が慰めた。
 「さっき、俺の頭の中で声が聞こえたんだ。神田の声だった。
 誰を生贄にするべきが選べ、と。それで俺は願っちまったんだよ。岩下明美が生贄になるげきだ、と。
 岩下が死んだのは俺のせいだ・・・うううっ」
 新堂がそういうと、みんな泣き崩れた。全員の頭の中で、神田が犠牲者を選べという声が聞こえていたそうだ。
 そして、あろうことか全員が生贄に岩下さんを選んでいたのだ。
 「おばあちゃん、酷いよ」
 元木はそんなことをぶつぶつ呟きながら放心状態で、部室を出て行ってしまった。
 この6人は岩下を殺した共犯者なのだ。この十字架を一生背負っていく仲間なのだ。


 あの集会の日から、1週間が過ぎた。
 あの日、岩下が死んだお陰で、その死体を処理しなければならなかった。美術部に行ってのこぎりは拝借し、彼女の死体を切断した。
 そして、元木を含めた7人がそれぞれバラバラになった死体の一部を持ち帰ることになった。全員が共犯者として、罪を背負っていくことにしたのだから。
 坂上は右手の部分を持ち帰ったのだが、まだ家の押し入れに放り込んだままだ。そろそろ臭いでバレそうだ。
 あの時のメンバーとは廊下で偶然すれ違うこともあったが、互いに目をそらし何もなかった振りをする。おそらく、これからもずっとそうだろう。
 それぞれが心の奥深くに十字架をしまい込んで一生を送るのだろう。
 不思議なことに、あれだけこの企画をやりたがっていた日野が、やりたくなくなったと無責任な一言で、企画を取りやめてしまった。
 鳴神学園は今日も何事もなかったような振りをしている。
 


 エンディング№461:背負った十字架の重さ
 エンディング数 85/657 達成度12%
 キャラクター図鑑 57/122 達成度46%
 イラストギャラリー 54/283 達成度19%

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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
 もしこの世に運命の赤い糸があるなら、こういう出会いがあってもいいかもしれないと思った坂上は、心を決めた。
 「今日初めて会ったばかりだけれど、運命的な出会いを感じるから。僕で良かったら、喜んで」
 岩下と荒井は興味なさそうに俯いて黙ったいたが、他メンバーは笑って祝福してくれた。
 「皆さん、ありがとうございます。それじゃあ、話すね。
 ・・・皆さん、初めまして、私は1年も元木早苗といいます。
 この集会に呼ばれた7人目ではないんですけれど、7人目が来る前に私が最後の話をしますね。
 これは私のおばあちゃんから聞いた話なんです。私のおばあちゃんは私の中に住んでいるんだけれど、時々私の身体から抜け出ていっちゃうんです。
 それでね、いろんなものを見てくるんですよ。これは、そのおばあちゃんが見た話。つい、最近起こった話なんですよ」


 この学校に神田拓郎という生徒がいた。神田には彼女がいたが、とっても嫉妬深かった。
 スマホは毎日チェックするし、彼のスケジュールは全部把握していないと気が済まない。
 女の子が側に近づいただけで、しつこく問い詰めたり、ヒステリーを起こして異常に怒ったり。
 神田はそんな彼女が怖くなり、別れたいと思うようになった。
 そんな時、神田のことを好きだという女の子が現れた。
 その女の子は、神田に近づくようになったが、もちろん嫉妬深い彼女は、それを知ってものすごく怒った。
 でも、神田は目を盗んでその女の子と付き合うようになった。でも、さらにややこしいことに、その女の子に片思いしている人がいた。
 世間でいうところの四角関係というやつだったが、それから何日かして神田が死んでしまった。


 線路を枕代わりに、睡眠薬を飲んでそのまま眠り、そこに電車がやってきて、車輪に頭を轢かれて死んでしまったのだ。
 頭はグシャグシャに潰れて復元できなかった。神田の死は、自殺ということで片付けられた。


 「ねえ、坂上君。神田さんが死んだのって、自殺だと思う?それとも他殺だと思う?もし他殺なら、犯人は誰かしら?」と、なぜか元木が坂上に尋ねてきた。
  • 自殺した
  • ヒステリーな彼女が殺した
  • 神田さんを思ってた女の子
  • その子に片思いしていた男
  • その他の誰か
 「私は他殺だと思うんです。私のおばあちゃんも、どうして彼が死んでしまったのは教えてくれないんですよ。
 でもね、もうすぐ7人目がやってきますから。7人目は誰だと思います?そう、神田君です」
 「どうしてあいつがやってくんだよ!」と突然、新堂が声を荒げた。
 「新堂さって、神田さんのこと知ってるんですか?」
 「俺と同じクラスだったからな。でも、俺はただ知っている程度の仲さ。
 神田のことだったら岩下の方が詳しいんじゃないのか?岩下と神田と付き合っているって噂だったからな」
 「さあ、どうかしら。あなた、見たの?私と神田君に何かあったとことを見たのかしら?
 私、嘘つきは嫌いなの。
 もし、私が本当に神田という男と付き合っていたとしたら、私はきっとその男のことを殺したいたいと思ったでしょうね。
 それより、福沢さんだったかしら?あなた、神田君のこと、密かに想っていたそうね。最近、神田君が新しい女と付き合い始めたって話を聞いたわ。確か、名前は福沢玲子」
 「きゃははは、岩下さん、突然何を言い出すんですかぁ?
 確かに、私が神田さんのことが好きだったのは認めますけど、私のせいで彼が自殺したっていうのは違うと思うなあ。だって、彼が死んで一番悲しかったのは私ですよ?
 私は知ってるんだけどなあ。神田さんが自殺じゃないってこと。岩下さんは誰よりもよくわかっていますよねえ。神田さんを殺した張本人だから。きゃはははは」
 「私が殺したって言うんだったら、証拠を見せてみなさいな」
 福沢と岩下がにらみ合っていると、荒井が口をはさんできた。
 「この話にはもう一人登場人物がいますよね。神田さんと新しく付き合い始めた福沢さんのことを好きだった男性。僕ね、実はその男、思い当たるんですよ。
 細田さんって、福沢さんのこと好きなんじゃないですか?あなた、ここに来てからずっとチラチラと福沢さんのこと見てますよね?」
 「ばれちゃったかな?実は、1年に僕好みの子が来たなあなんて、ずっと福沢さんのこと見てたんだよね。もっとも、片思いだけど・・・
 まさか、今日こうして一緒に話ができるなんて、思ってみなかったよ。いや、恥ずかしいなあ。
 でもね、福沢さんて人気あるじゃないですか。彼女のことを好きな男性って僕だけですか?
 風間さんなんて、僕よりずっと親しげに福沢さんと話していますけれど?うくくく」
 「今度はボクまで疑われるのかい?全女性に愛の手を差し伸べるのは、ボクの義務なんだ。
 福沢さんを好きだというのなら、荒井君も候補に入るんじゃない?
 それに神田を殺したというのであれば、新堂だってその可能性は十分ある。新堂は神田を恐喝していたよね?
 いつも小遣いをせびっていたから、それを警察に相談するって神田が言ってたって噂、聞いたよ」
 「ぶっ殺すぞ!」
 「そう熱くなるなよ。ボクが言いたいのは、ここに集まった語り部は多かれ少なかれ神田に関係のある奴ばかりじゃないの。
 まだ気づかないの?ボクたちはどうしてこの場に集まった?こりゃあ、日野が仕組んだ罠だよね?
 あいつ、神田と仲が良かったからなあ。彼なりに犯人と突き止めたかったんでしょ?
 ということでボクは帰るよ」
 風間の手がドアのノブにかかった時、元木が叫んだ。
 「待って!私、7人目が来るって言いましたよね?それまで帰っちゃダメです」
 「悪いけど、これ以上の束縛は勘弁してほしい」
 「ダメ!今、ドアを開けたら殺されちゃう。もう、神田さんは来てるんだから。そして、その扉の向こうに立ってるんだから。
 ねえ、坂上君。あなた、私の話、信じてくれますか?」
  • 信じているよ
  • さすがに信じられない
  • 結婚は中止だ。君はおかしい
 思わず坂上がそう言ってしまうと、元木はドアまで走って行った。
 「坂上君、私を信用できないんだ。それなのに、私と結婚してくれるって言った。例え今は私のことが信じられなかったとしても、これから一緒に付き合う中で信頼は生まれるものだと思ったの。
 おばあちゃんもそう言ってたし。だから、私は、坂上君との運命を素直に話した。でも、そんなのやっぱり無理だった。
 坂上君も、私の事、気持ち悪いって目で見てる。私と結婚してくれるって言葉は嘘だったの?」
 「私、おばあちゃんの言葉を信じたんです。坂上君は、私のことを理解してくれる優しい男性だって。そして、一緒になることでお互いに幸せになれるからって。
 でも、おばあちゃんも間違っていることってあるんだなぁと理解できましたから。あの時、あなたが本心で言ってないってわかっていましたから。そして今の言葉もすべて嘘ですね」


 元木が勢いよくドアを開けると、一人の男子生徒がたっていた。多分が彼が神田なのだろう。彼は首から上がなかった。
 「今おばあちゃんが言いました。この中の誰か一人を生贄として差し出せば、ほかのみんなは助かることができるって。
 でも、この中に一人だけ、本当に神田さんを殺した人がいるんですよね。
 もしかしたら、一人じゃなくて、2人、3人の共犯者がいるのかも。ふふふ、あなた方は自分が犯人であることに一生怯えて生きていくのでしょうね。
 悩みというものは共有することで安らぐものですよ。あなた方全員で、一人の生贄を決めてしまえばいいんです。神田さんの恨みを晴らすためには、誰か一人だけ生贄を捧げればいいんですよ。
 そして、生き残った人たちで、この秘密を共有していけばいいのです。うふふふ」
 新堂「お前が生贄に相応しい」
 岩下「神田君のこと知らないの、あなただけだもの」
 風間「キミが生贄になれば、それで解決すると思うよ」
 荒井「僕たち6人は共犯者になりますが、罪悪感も1/6になりますからね。ヒヒヒ」
 細田「せっかくできた親友がいなくなっちゃうのは残念だけど、心でつながった新しい友達が新しく5人もできるんだもの、仕方ないよね」
 福沢「寂しくないよ、坂上君。今日という命日には、みんなでお墓参りに行くからさ。私たち、坂上君のこと忘れないからね。キャハハハ」
 坂上「どうして僕が生贄になるんだよ!」
 6人の語り部たちは坂上の身体をつかみ、自由を奪うとそのまま首のない神田の前に連れて行った。
 首のない神田は、ゆっくりと両手を上げると、坂上の頭をがっしりと鷲掴みにして、グリグリと頭をひねり出した。
 「痛い、痛いよ!」
 坂上はあらぬ角度に首がねじ曲がっていくのを感じながら、視界に元木が映るのを見た。そんな元木は、この上ないほどの極上の笑顔を見せていた。


 エンディング№460:そして一人が生贄になる
 エンディング数 84/657 達成度12%
 キャラクター図鑑 57/122 達成度46%
 イラストギャラリー 54/283 達成度19%

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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
 もしこの世に運命の赤い糸があるなら、こういう出会いがあってもいいかもしれないと思った坂上は、心を決めた。
 「今日初めて会ったばかりだけれど、運命的な出会いを感じるから。僕で良かったら、喜んで」
 岩下と荒井は興味なさそうに俯いて黙ったいたが、他メンバーは笑って祝福してくれた。
 「皆さん、ありがとうございます。それじゃあ、話すね。
 ・・・皆さん、初めまして、私は1年も元木早苗といいます。
 この集会に呼ばれた7人目ではないんですけれど、7人目が来る前に私が最後の話をしますね。
 これは私のおばあちゃんから聞いた話なんです。私のおばあちゃんは私の中に住んでいるんだけれど、時々私の身体から抜け出ていっちゃうんです。
 それでね、いろんなものを見てくるんですよ。これは、そのおばあちゃんが見た話。つい、最近起こった話なんですよ」


 この学校に神田拓郎という生徒がいた。神田には彼女がいたが、とっても嫉妬深かった。
 スマホは毎日チェックするし、彼のスケジュールは全部把握していないと気が済まない。
 女の子が側に近づいただけで、しつこく問い詰めたり、ヒステリーを起こして異常に怒ったり。
 神田はそんな彼女が怖くなり、別れたいと思うようになった。
 そんな時、神田のことを好きだという女の子が現れた。
 その女の子は、神田に近づくようになったが、もちろん嫉妬深い彼女は、それを知ってものすごく怒った。
 でも、神田は目を盗んでその女の子と付き合うようになった。でも、さらにややこしいことに、その女の子に片思いしている人がいた。
 世間でいうところの四角関係というやつだったが、それから何日かして神田が死んでしまった。


 線路を枕代わりに、睡眠薬を飲んでそのまま眠り、そこに電車がやってきて、車輪に頭を轢かれて死んでしまったのだ。
 頭はグシャグシャに潰れて復元できなかった。神田の死は、自殺ということで片付けられた。


 「ねえ、坂上君。神田さんが死んだのって、自殺だと思う?それとも他殺だと思う?もし他殺なら、犯人は誰かしら?」と、なぜか元木が坂上に尋ねてきた。
  • 自殺した
  • ヒステリーな彼女が殺した
  • 神田さんを思ってた女の子
  • その子に片思いしていた男
  • その他の誰か
 「私は他殺だと思うんです。私のおばあちゃんも、どうして彼が死んでしまったのは教えてくれないんですよ。
 でもね、もうすぐ7人目がやってきますから。7人目は誰だと思います?そう、神田君です」
 「どうしてあいつがやってくんだよ!」と突然、新堂が声を荒げた。
 「新堂さって、神田さんのこと知ってるんですか?」
 「俺と同じクラスだったからな。でも、俺はただ知っている程度の仲さ。
 神田のことだったら岩下の方が詳しいんじゃないのか?岩下と神田と付き合っているって噂だったからな」
 「さあ、どうかしら。あなた、見たの?私と神田君に何かあったとことを見たのかしら?
 私、嘘つきは嫌いなの。
 もし、私が本当に神田という男と付き合っていたとしたら、私はきっとその男のことを殺したいたいと思ったでしょうね。
 それより、福沢さんだったかしら?あなた、神田君のこと、密かに想っていたそうね。最近、神田君が新しい女と付き合い始めたって話を聞いたわ。確か、名前は福沢玲子」
 「きゃははは、岩下さん、突然何を言い出すんですかぁ?
 確かに、私が神田さんのことが好きだったのは認めますけど、私のせいで彼が自殺したっていうのは違うと思うなあ。だって、彼が死んで一番悲しかったのは私ですよ?
 私は知ってるんだけどなあ。神田さんが自殺じゃないってこと。岩下さんは誰よりもよくわかっていますよねえ。神田さんを殺した張本人だから。きゃはははは」
 「私が殺したって言うんだったら、証拠を見せてみなさいな」
 福沢と岩下がにらみ合っていると、荒井が口をはさんできた。
 「この話にはもう一人登場人物がいますよね。神田さんと新しく付き合い始めた福沢さんのことを好きだった男性。僕ね、実はその男、思い当たるんですよ。
 細田さんって、福沢さんのこと好きなんじゃないですか?あなた、ここに来てからずっとチラチラと福沢さんのこと見てますよね?」
 「ばれちゃったかな?実は、1年に僕好みの子が来たなあなんて、ずっと福沢さんのこと見てたんだよね。もっとも、片思いだけど・・・
 まさか、今日こうして一緒に話ができるなんて、思ってみなかったよ。いや、恥ずかしいなあ。
 でもね、福沢さんて人気あるじゃないですか。彼女のことを好きな男性って僕だけですか?
 風間さんなんて、僕よりずっと親しげに福沢さんと話していますけれど?うくくく」
 「今度はボクまで疑われるのかい?全女性に愛の手を差し伸べるのは、ボクの義務なんだ。
 福沢さんを好きだというのなら、荒井君も候補に入るんじゃない?
 それに神田を殺したというのであれば、新堂だってその可能性は十分ある。新堂は神田を恐喝していたよね?
 いつも小遣いをせびっていたから、それを警察に相談するって神田が言ってたって噂、聞いたよ」
 「ぶっ殺すぞ!」
 「そう熱くなるなよ。ボクが言いたいのは、ここに集まった語り部は多かれ少なかれ神田に関係のある奴ばかりじゃないの。
 まだ気づかないの?ボクたちはどうしてこの場に集まった?こりゃあ、日野が仕組んだ罠だよね?
 あいつ、神田と仲が良かったからなあ。彼なりに犯人と突き止めたかったんでしょ?
 ということでボクは帰るよ」
 風間の手がドアのノブにかかった時、元木が叫んだ。
 「待って!私、7人目が来るって言いましたよね?それまで帰っちゃダメです」
 「悪いけど、これ以上の束縛は勘弁してほしい」
 「ダメ!今、ドアを開けたら殺されちゃう。もう、神田さんは来てるんだから。そして、その扉の向こうに立ってるんだから。
 ねえ、坂上君。あなた、私の話、信じてくれますか?」
  • 信じているよ
  • さすがに信じられない
  • 結婚は中止だ。君はおかしい
 思わず坂上がそう言ってしまうと、元木はドアまで走って行った。
 「坂上君、私を信用できないんだ。それなのに、私と結婚してくれるって言った。例え今は私のことが信じられなかったとしても、これから一緒に付き合う中で信頼は生まれるものだと思ったの。
 おばあちゃんもそう言ってたし。だから、私は、坂上君との運命を素直に話した。でも、そんなのやっぱり無理だった。
 坂上君も、私の事、気持ち悪いって目で見てる。私と結婚してくれるって言葉は嘘だったの?」
  • 嘘じゃない!
  • 嘘だったんだ・・・
 「あれが嘘で言ったんじゃない!」と叫ぶように坂上が言った。
 元木は変わっているが、やっぱり普通の女の子だった。そう坂上が思ったら、彼女がいとおしく見えて仕方がなかった。
 「ごめん、この状況に、ついあんなことを言ってしまった。ごめん、僕は君を信用できるよう努力すべきだった。
 今更こんなこと言うと怒られそうだけど、さっきの約束はまだ有効かな?」
 「ありがとう。やっぱり、坂上君はちゃんと考えてくれる人だね。末永くよろしくお願いします」


 その時、突然誰かがドアをノックした。
 元木が嬉しそうに言った。
 「これは神田さんです。彼はもう死んでいるから自分からは入れないんですよ。さあ、入れてあげましょうね」
 元木が勢いよくドアを開けると、一人の男子生徒がたっていた。多分が彼が神田なのだろう。彼は首から上がなかった。
 その時、元木の身体がガクガクと激しく揺れ始め、口から白い煙のようなものが現れた。
 その煙の中に、とても恐ろしい形相をした女の顔が浮かび、そいつが神田に襲い掛かると、神田の姿が幻のように消えた。
 それを見届けた鬼のような形相をした顔は、とても穏やかで優しい顔に変化して、元木の口の中に吸い込まれていった。
 「元木さん!」
 がっくりと崩れ落ちた元木の身体を坂上が支えると、元木はゆっくりと目を開けた。
 「おばあちゃんが、もう大丈夫だって。良かったね。誰も死ななくて」


 それから1週間が経った。
 あれ以来、集会で知り合った語り部のみんなと会うことは一度もなかった。結局、神田を誰が殺したのか、それ以前に自殺だったのか他殺だったのかもわからなかった。
 もし、人間としての良心の呵責を感じるのならが、あとは自分で罪を償えばよい。自分の出る幕ではない、と坂上を思った。
 そして、あれ以来、坂上は元木をよく話すようなり。偶然では片づけられない運命をいうものを、彼女と出会ったことにより信じられるようになった。
 坂上は昨日、学校の七不思議の特集の原稿をまとめたが、さすがに7話目のあの部室での出来事は書けなかった。
 仕方がないので、『七つ目の話を聞くと悪いことが起きる。だから、ここに書くことはできない』と記しておいた。


 エンディング№459:運命の人
 エンディング数 83/657 達成度12%
 キャラクター図鑑 57/122 達成度46%
 イラストギャラリー 54/283 達成度19%

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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「あ、お願いしま・・・」
 「ちょっと待って」と坂上の言葉を福沢が止めた。
 「早苗ちゃん、今日のこの集まりのこと話したっけ?」
 「ううん。でもね、おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
  • 彼女を信じて結婚すると言う
  • 結婚すると嘘を吐く
  • そんなこと約束できないと言う
 「元木さん、悪いんですが、僕は自分で人生の伴侶を探したいと思っています。結婚の約束までして7話目を聞きたいとは思えません。
 さあ、みなさん帰りましょう」
 元木は俯いて唇をかみしめていた。そして、彼女の目から大粒の涙が零れ落ちた。
 「わかった。おばあちゃんには、私から話しておくから。坂上君とは結婚できないってことを・・・」
 みんな帰り支度を始めて帰って行った。
 部室には、福沢、元木、坂上の3人が残った。
 福沢は一生懸命元木の機嫌をとろうとしているが、元木は相変わらず泣いている。
 元木は、「玲子ちゃん、私たちを二人にしてくれるかな」と泣きながら言うと、福沢は、「坂上君、これ以上早苗ちゃんにひどいこと言ったら、私が承知しないからね」と捨て台詞を吐いて出て行った。


 「私、素敵な奥さんになってテレビの『新婚さん、よってらっしゃい』に出るのが夢だった。
 あなたのこと忘れるよう努力する。だけどね、私の最後のお願い聞いてくれないかな?」
 元木は坂上の目をまっすぐに見つめて言った。
 「そう、私の最後のお願いを聞いてもらえないんだね。わかった、さよなら!」
 元木はそう言うと部室から出て行ってしまった。
 その時、突然ドアが開いて福沢が顔をのぞかせて、「坂上君のバカ」とだけ言った。
 そして、ドアが閉まり、走り去る足音が聞こえてきた。
 坂上は一人で後片付けをして、ふと窓の外を見ると、すっかり日が沈んでいた。
 振り返るった坂上は悲鳴を上げた。
 「ぎゃああああ!」
 「脅かすなよ。びっくりしただろ」
 日野だった。
 「いやー、7話目を話す予定だったのに、突然先生に呼ばれちゃってさ。進路相談でどうしても話したいことがあるって。
 それで、話は集まったのか?」
 「まあ、6話は集まりましたけど」
 「そうか、6話では七不思議にならないな。よし、そこに座れ、坂上」
 「もう遅いですし。日野先輩が話してくれるのであれば、後日改めて聞かせていただいても・・・」
 血まみれの包丁が見え、声にならない悲鳴を上げる坂上に横目に、日野がしゃべり続ける。
 「俺は急いでいるって何度も言ったんだけどさ。お前の進路がどうだ、推薦を取るためにはあれが足りない、これが足りない。
 俺は七不思議の特集を後輩に任せているから、その場に行かなければならないんだっつーのに。
 本当にわかってくれないから、今日おろしたてのこの包丁、使っちゃったよ。さて、座れ、坂上」
 「は、はい」
 震える声で答えた坂上は、椅子に腰を落とした。
 そして、元木の「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」という言葉を思い出す坂上。
 「許してください、僕を殺さないでください」
 「なあ、坂上。俺が話す7話目は凄いぞ。この新聞部は、実は呪われた話があるんだ。それをお前に話してやる。
 実を言うとな、今から20年以上前、この部室で今回と同じような七不思議の集会が行われたんだ。その時な、語り部に一人にサイコパスがいたんた。
 彼は、話を頼まれたやってきたのはいいものの、怖い話を用意していなかったんだ。
 そのサイコパスは誰よりも目立って、誰よりも怖い話をしたくてたまらなかったんだ。そこで、そいつは思いついた。
 怖い話をするのではなく、怖い思いを実際にしてもらおうってな。そして、聞き役の前でこれからこの語り部の中から一人を殺すって言い出したんだ。包丁を持ってな。
 そして、選べと言ったんだよ。誰を殺すかをさ。
 ところが、聞き役の新聞部員は冗談だろうと思ったのさ。だから、言った。
 殺すなら語り部じゃなく自分を殺せってね。
 聞き役をそう言うんだから、そいつはまじめにその言葉を受け止めて、聞き役の新聞部員を刺したんだ。包丁で、何度も何度も。体に穴が開くほどめった刺しだ。
 という話が新聞部に伝わっているんだ。それでな、俺もそれにあやかって、この集会を企画したんだよ。
 サイコパスが見つからなかったから、結局、その役は俺が自ら務めることにしたわけさ。
 で、ここに来たんだが、もう、みんな帰ってしまった。あの先生の責任だ。畜生。でも、この集会をきちんとした形で終わらせなければならない。
 だから、坂上。俺かお前のどちらかが死ななくてはならないんだが、どうすればいいと思う?
 そういえば途中で、語り部に呼んだ福沢ともう一人女の子会ったよ。あの二人、ぶつぶつとお前の名前を挙げて文句を言ってからさ。ついでに刺してきた。」


 エンディング№458:サイコパス日野貞夫
 エンディング数 82/657 達成度12%
 キャラクター図鑑 57/122 達成度46%
 イラストギャラリー 53/283 達成度18%

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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
 「私はこの集会に呼ばれたわけじゃないの。
 それは・・・帰っちゃダメ!」
 元木は突然振り向くと、ドアから出て行こうとする新堂を厳しい口調で呼び止めた。
 「俺はもう帰るんだよ。お前が7人目で最後の話をしてくれるってんなら別だけどな」といらついた口調で新堂が言った。
 「私は7人目じゃないです」
 「じゃあ帰るぜ」
 「今帰ると、あなた死んじゃいますよ」
 「変な冗談言ってると、俺も本気で怒るぜ」
 「私が7話目をしてあげます。7人目が来る前に」
 「本当か?」
 「ええ、来ますよ。この中の一人を殺しに」
 元木は、坂上のことを見てにっこりと笑った。


 今度は岩下が帰ると言い出した。
 「あなた、死んじゃいますよ」
 「うふふ、私が殺されるっていうの?もしそんな奴がいたら、死ぬ前に先に殺してあげるから大丈夫よ」
 「一人でも帰ると、この中の誰かが間違いなく死ぬの。だから、帰っちゃだめなの。呪いを解かなきゃならないから」
 元木は誰も逃がさないように部室の前に立ちはだかった。
 「皆さん、席に戻ってください」
 全員が席に座るのを確かめると、7人目のために用意された席に元木が腰を下ろした。
 「私が最後の話をします。坂上君、それでいい?」
  • お願いします
  • 7人目を待ちましょう
 「あ、お願いしま・・・」
 「ちょっと待って」と坂上の言葉を福沢が止めた。
 「早苗ちゃん、今日のこの集まりのこと話したっけ?」
 「ううん。でもね、おばあちゃんが教えてくれたの。急いで行かないと、大変なことになっちゃうって。
 あ、そうだ、坂上君。私があなたを助けにきた理由。私と結婚することになってるの。だから、おばあちゃんが助けにいきなさいって言ってたの。
 あなたが死んじゃうと、私、一生結婚できないんだもん。
 これは運命だから。私との結婚を約束してくれるなら、あなたを守ります。それから7話目を話してあげるの」
  • 彼女を信じて結婚すると言う
  • 結婚すると嘘を吐く
  • そんなこと約束できないと言う
 「元木さん、悪いんですが、僕は自分で人生の伴侶を探したいと思っています。結婚の約束までして7話目を聞きたいとは思えません。
 さあ、みなさん帰りましょう」
 元木は俯いて唇をかみしめていた。そして、彼女の目から大粒の涙が零れ落ちた。
 「わかった。おばあちゃんには、私から話しておくから。坂上君とは結婚できないってことを・・・」
 みんな帰り支度を始めて帰って行った。
 部室には、福沢、元木、坂上の3人が残った。
 福沢は一生懸命元木の機嫌をとろうとしているが、元木は相変わらず泣いている。
 元木は、「玲子ちゃん、私たちを二人にしてくれるかな」と泣きながら言うと、福沢は、「坂上君、これ以上早苗ちゃんにひどいこと言ったら、私が承知しないからね」と捨て台詞を吐いて出て行った。


 「私、素敵な奥さんになってテレビの『新婚さん、よってらっしゃい』に出るのが夢だった。
 あなたのこと忘れるよう努力する。だけどね、私の最後のお願い聞いてくれないかな?」
 元木は坂上の目をまっすぐに見つめて言った。
  • うん
  • 聞けないよ
 坂上は、反射的に頷いていた。
 「嬉しいな。私とキスしてくれないかな。坂上君とのいい思い出にしたいの」
 「キスならいいよ」
 坂上が元木の唇に口づけると、何か嫌のものを感じた。坂上の唇が元木の唇から離れない。
 そして、坂上の唇の中に、元木の口から何か得体のしれないものが入り込んきて、喉の奥に入り込もうとしている。
 坂上がこらえきれずそれを飲み込むと、元木がやっと離れた。
 元木は満面の笑みを浮かべている。
 「私、あなたのことを忘れられそうにもないみたい。だから、あなたの中に私のご先祖様を何人かわけてあげたの。
 私の中のおじいちゃんやおばあちゃんを、坂上君にも分けてあげたから、私たち別れられないの。どんなことがあってもね。
 でも、私がいなくてもこれからはおじいちゃんとおばあちゃんが守ってくれるから、安心して」
 坂上の口の中から何やら白い煙がもうもうと吐き出され、やがて人の形を形成し、坂上の口を使ってしゃべり始めた。
 「この腐れ坊主が!孫娘の唇を奪っておいて、今更逃げられると思うてか!
 これから孫娘に相応しい日本男児になれるように毎日修行を命じる!」
 「坂上君、これで『新婚さん、よってらっしゃい』に出られるね。うちのご先祖様が大好きな番組だから、頑張ってでようね。うふふふ」

 エンディング№457:夫婦エクトプラズム
 エンディング数 81/657 達成度12%
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 今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?


 1週目クリア
 倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
 1人目の福沢のシナリオ:恋愛教→エンディング№127~139を見る
 2人目の岩下のシナリオ:窓枠の中で→エンディング№310~313を見る
 3人目は風間のシナリオ:下半身ババア→エンディング№168・169を見る
 4人目は荒井のシナリオ:いみぐい村→エンディング№74・75を見る
 5人目は細田のシナリオ:トイレの恋→エンディング№270~272見る
 6人目は新堂のシナリオ:吉田ババア→エンディング№001~005を見る
 7話目はシナリオ:うしろの正面:エンディング№426~431を見る


 2週目開始!
 倉田のシナリオ:呪われたロッカー→エンディング№376~383を見る
 1人目は岩下のシナリオ:ポプリ→エンディング№213~217を見る
 2人目は細田のシナリオ:サトリサマ→エンディング№262~265を見る
 3人目は福沢のシナリオ:彼と彼女の秘密→エンディング№140~142、144・145を見る(143は後で見る予定)
 4人目は風間のシナリオ:ひとり七不思議→エンディング№181~187を見る
 5人目は新堂のシナリオ:ゲーム実況怪談→エンディング№53・54を見る
 6人目は荒井のシナリオ:時田君の自主製作映画→エンディング№58~61・63(62は後で見る予定)


 語り部6人の話が終わったが、7人目はまだ姿を見せない。
 「全員の話が終わったぜ。どうするんだ?」
 新堂に促された。どうしよう。
  • もうしばらく待ちましょう
  • 荒井さんの意見を聞きたい
  • 帰りましょう
 シナリオ:交換日記の怖い話開始!


 最後に話をしてくれた荒井の意見を聞いてみよう。
 「あのう、荒井さん、何か意見はありますか?」
 「意見?僕にこの状況でどんな意見を言えというのですか?」
 お開きにした方がいいな、と坂上が思って、立ち上がろうとした時だった。
 「こんにちは」
 突然ドアが開き、まだ幼い印象の残る女の子が立っていた。元木早苗だった。
 「あっれ~、早苗ちゃんじゃない!」と福沢が驚いて声を上げた。
 「あ、玲子ちゃん、こんにちは~。他の皆さんも初めましてです~。どうぞ、よしなに~」
 「あ、もしかして7人目って、早苗ちゃんのことだったの?」
 「えっと、私は・・・」
  • 黙って聞いている
  • 7人目なんですよね?
  • 7人目ではないですよね?
 坂上は黙って元木の次の言葉に注目した。
 「7人目というわけじゃないんだけど。おばあちゃんが、行きなさいって言うので~」
 (七不思議の集会のことは、僕と、新聞部との人たちと、日野先輩に声をかけられた7人の人以外は知らないはずなのに)と坂上が思っていると、福沢が、
 「気にしないでね。早苗ちゃんは時々、ヘンなことを言い出すことがあるから。でも。とってもいい子だよ」とフォローする。
 ずっと居眠りをしていた風間がいつの間にか目を覚まして、
 「そうとも、こんん可愛い女の子が、悪い子であるわけがないさ。早く入っておいで。なんだったらボクの膝の上に座ってもいいんだよ」と声を掛けた。
 「それでは、おじゃまします~」
 遠慮がちに入室してきた元木を、坂上は空いている席に案内した。
 「皆さん、改めまして、よろしくお願いします~。私、1年の元木早苗といいます。玲子ちゃんのクラスメイトです~」
 「元木さん、日野先輩にここを教えてもらったわけじゃないんだよね?」
 「はい。あ。ところで、あなたが坂上修一君?」
 「そうだけど」
 (どうして、この子は僕の名前を知っているのだろう)
 元木は可愛らしく微笑むと、不思議なことを口走った。
 「そう、良かった。まだ生きてるので~」
 「え・・・」
 「おばあちゃんがね、ここで坂上君が困っているだろうから、助けに行ってあげなさいって言ってたの」
 「は?」
 福沢が必死にフォローするかのように、目の前で手をひらひらとさせて、その場の空気を変えようとした。
 「あ~細かいことは聞かなかったことにして!運が良ければ、その目で超常現象を確認できると思うから。
 それよりさ、怖い話をさせるんだったら、早苗ちゃんはピッタリだと思うよ。7人目はいつまで待っても来ないみたいだし。
 ね、早苗ちゃんもいい?」
 「はい~、私でよろしければ」
 「さっさと話してもらって、お開きにしようぜ」と新堂が口を開いた。
 「では、元木さん、よろしくお願いします」と坂上は言った。


 これはまだ携帯が一般的になる前の時代の話。
 この学校のあるクラスで、交換日記が流行った。
 はじめは数人の女の子のグループが始めたのだが、その様子があまりにも楽しそうなので、あっという間に、他のクラスメイトにも広まった。
 みんなそれぞれ、仲良しのグループに分かれて、好きな人の名を書き合ったり、自分がおすすめしたいものなんかを書いたり、先生の悪口で盛り上がったりしていた。
 その流行の陰で交換日記のグループに入り損ねた女の子がいた。名前は、大本真美。
 彼女はあまり人付き合いがうまい方ではなく、人の輪に入ることが苦手で、誘われても断ってしまうような自ら壁を作ってしまうような人だった。
 それに、学校は勉強をしに来るところだからという生真面目な一面が強くて、勉強そっちのけで学園生活を楽しんでいるクラスメイトたちを毛嫌いしている部分もありました。
 別に孤立するほどの嫌われ者ではないが、付き合い下手な彼女には、交換日記で互いの秘密を見せ合いっこするほど心を許してくれるような友達もいなかった。
 休み時間にきゃあきゃあと交換日記の話題で騒いでいる子たちを横目で眺めながら、大本は胸の中に湧き上がる敗北感と孤独を、必死に押し隠していた。
 表面上は『そんなものにうつつを抜かすより先に、学生としてやらなければならないことがあるんじゃないの?』と涼しい顔をしていたが、内面では、交換日記に激しい憧れを抱いていた。


 そんなある日のこと。
 大本がいつものように家路を歩いていると、塀の向こうの見慣れた木の洞に、何かがねじ込まれているのが見えた。
 どうやら、それは丸められたノートのようだった。
 大本は木の洞に手を伸ばして、そのノートを引き抜くと、風雨に晒されたように古びていたが、表紙には交換日記と書かれていた。
 彼女はボロボロのノートを開いたが、前半部分は、長い間放置されているうちに水が染みこんだせいか、紙が癒着していた。
 そこで比較的損傷の少ない後ろの方のページを選んでめくると、こんなことが書かれていた。
 『僕と交換日記をしませんか?』
 開いたページの左上に、ぽつんとそれだけが書いてあり、そこから後は何も記されてはなかった。


 大本は誰のものかわからないそのノートを、こっそり持ち帰った。
 『僕と交換日記をしませんか?』
 それは、几帳面そうな性格がうかがえる、読みやすい字だった。
 大本は、字の綺麗な少年と交換日記をしているんだ、という少しロマンチックな想像をしてその書き込みの下に続けて書いた。
 『あなたは誰?うちの学校の生徒なの?いつから交換日記の相手を待ち続けているの?』


 そして、翌日の朝、登校するついでに、同じ木の洞へノートを押し込んだ。
 しかし、数日たっても、ノートに何の変化のないことに落胆しているうちに、大本は、一度希望を持って裏切られた分、さらに暗い感情は強まって行った。


 次の週のある日、大本はいつものようにあの木の側を通りかかった。
 気のせいか、いつもとは少し違う形でノートが突っ込まれていたので、大本は、急いでノートを抜き取り、その場で開いた。
 すると、大本の書き込みの下に、例の几帳面そうな文字で返答が書かれていた。
 『こんにちは。書き込みありがとうございます。僕は他校の生徒です。この学校に通う人と、ずっと交換日記をしていました。でも、ある日突然、相手から返事がこなくなったんです。
 僕は相手の名前しか知らなかったから、何があったのか調べる手段もなくて、つい、新しい交換日記の相手を募るようなことを書いてしまったんです。
 それが2年前のことです。まさか、今になって書き込んでくれる人が現れるとは、思ってもみなせんでした。よろしければ、本当に僕と交換日記をしていただけないでしょうか?』


 大本は家に持って帰ると、ペンを執った。
 『いいわよ。私は大本真美。まずはあなたのことを知りたいわ。あなたはどこの高校に通っているの?
 2年前にいつの生徒と交換日記をしていたということは、今は3年生ぐらいかしら?以前の交換日記の相手とも、こうして顔も知らない状態でやりとりしていたの?
 突然音信不通だなんて、可愛そうね。私、その人について調べてあげましょうか?』


 大本は次の日の朝、木の洞の中にノートを戻した。
 そして、数日後、ようやく待ち望んでいた変化があった。
 『お返事ありがとうございます。よろしくお願いします。前の交換日記の相手とも、やはりこんな風に偶然やりとりがはじまったんです。
 2年前の突然の音信不通にショックを受けましたが、こうして新しいご縁が見つかったので、すっかり未練も晴れました。調査の件は、気持ちだけいただいておきます。
 それよりも、僕はもっと大本さんのことが知りたいです。差支えのない範囲で、いろいろと書いていただければ嬉しいです。僕は、桂雅彦といいます』
 彼は必要以上に自分のことを書いていませんでしたが、この落ち着いた文体と丁寧な口調は、大本の胸をときめかせた。
 (こんな素敵な文章が書ける人なんですもの、きっと頭が良くて知的な感じの文学青年ね)
 彼女の中で、勝手に妄想が膨らんだ。
 まるで彼女は、桂さんのことを不遇な自分を助け出すために現れた、白馬の王子様であるかのように感じた。
 桂の日記は、こんな一文で締めくくられていた。
 『一つお願いがあります。このノートの前半部分は読まないでいただきたいのです。前の相手とのやりとりが残っていて、読むことも読まれることも心苦しいのです。どうかお願いします』
 大本はあくまでも強気な返事を書いた。
 『わかったわ。私は余計な詮索は嫌いだし、読もうにも、すっかりページがくっついちゃってるから、読めないの。安心してね』
 そして、彼のリクエストに応えて、自分のことを書き始めた。
 自分が2年生であること、進路の希望はある程度固まっていて、それに向けて努力をしていること・・・そんな、相手に都合よく見えることだけを書いた。
 最後に、クラスで交換日記が流行っていることを記し、ついでに小耳に挟んだルールを書いた。
 当時彼女のクラスで流行っていた交換日記にはあるルールがった。それは他人の日記の文章に、赤いペンと青いペンで下線を引くことで、読み手の意思を伝えるというものだった。


 他人の日記の文章全体に赤いペンで線を引くと、同意、好意、喜びなどの前向きな感情を表し、文章の一部に青いペンで線を引くと、否定、反感、悲しみなど、後ろ向きなニュアンスを現した。
 そして、そこから余白に矢印を引っ張って、コメントを書き込む。
 大本は、クラスの女の子たちが、そんな秘密めいたやり取りをしているのを盗み見て、交換日記をするときには、そのルールを試してみたいなって思っていた。
 『結構便利システムなのよ。せっかくだから、あなたも私の分に線を引いてみてね。じゃあ、末永くよろしくね』


 いつものように木の洞にノートを入れて数日後、大本の書き込みのあちこちには、赤い線がいっぱい引かれて、コメントが添えられていた。
 ノートの前半は見ないという約束や、大本さんの進路や努力に対しての部分、ルールを採用したいという意見や、『末永くよろしくね』の箇所にも、賛同の赤線が引かれていた。
 そして、心待ちにしていた桂からの返信に目を通した。
 『こんにちは、桂です。僕のお願いを聞いてくれてありがとう。君は2年生のうちから将来を見据えていて、えらいと思うな。
 僕はその時に努力しなかったことを、遅まきながら悔やんでいます。赤い線と青い線のルール?面白いものがあるんだね。僕もさっそくやってみました。
 交換日記なのに、話し合っている感じがして、けっこう楽しいね。こちらこそよろしく』
 桂の新しい書き込みに対しても、彼女は賛同や喜びの赤線を、どんどん引いて行った。
 しかし、桂の書いたこんな一文が、大本の手を止めた。
 『大本さんのクラスでは交換日記が流行っているそうだけど、今、誰かと交換日記をしているの?』
 大本は、いつか桂と直接会うことがあった時、嘘つきだと思われたくなかったので、みじめさを押し殺して真実を記した。
 『交換日記は、あなた以外の誰ともしてないわ。誰にも誘われなかったからなの。
 学生は勉強をしに学校へ通うべきだと思ってるし、将来を見据えて、今から努力を積み重ねていくべきだと考えているの。
 だから、そういう人間を軽蔑し、避けている。それに私は、あまり人付き合いがうまい方じゃないの。
 やっぱり、心のどこかでそういう連中を見下しているのかもしれない。でも、こういう意見は煙たいんでしょうね。あなたにも嫌われてしまうかもしれない。
 でも、あなたの顔が見えないから、こんなことも素直に書けてしまう。私がバカなんだわ。こんなこと書いても、ネガティブだし嫌われるだけだよね』
 そこには、寂しさ、誇り、反省、後悔・・・クラスメイトの前では出すことのない、大本の本当の気持ちがつづられていた。


 あんなことを書いてしまっては、もう返事は来ないかもれいない。
 そんな心配をよそに、桂から帰って来たノートにや、いたるところに赤線が引いたあったが、『私がバカなんだわ』という一文には青線が引かれ、『そんなことない!』というコメントがついていた。
 『大本さんはしっかりした魅力的は人だと思う。学生の本文について、将来を見据えた勉強の必要性について、きちんと理解している高校生は珍しいよ。
 たしかに、考え方が正しければ高圧的な態度に出ていい、ということはないけれど、でも僕はこう思う。あの時、僕の側に君のような人がいてくれたなら・・・
 僕の不真面目で怠惰な生活に警鐘を鳴らしてくれる人がいたなら、僕はもっと早く目を覚まして、進路について考えていただろう。
 誰もが切羽詰まってから、きっと君の正しさを理解し、尊敬し、ありがたく思うはずだよ。
 なによりも、自分の態度を反省しているのが偉いね。自分のことを客観的に見て反省することは、難しい。
 君は自分が孤独だと思っているようだけど、その誠実さは、クラスの誰かには伝わっていると、僕は思うよ』
 大本は、感動のあまり涙を流した。そしてノートに向かって、何度も、ありがとう、と呟いた。
 桂に認められたことで、大本は失いかけた自信を取り戻すことができた。
 (そうよ、やっぱり私は正しいんだわ。受験に備えることの大切さを理解しているのは、私だけなんだから、私は別にそんな人たちを群れる必要はない。
 一人でも大丈夫。いつか私のことを理解してくれる人たちに囲まれて生きる日がやって来るはず)


 次の日から、大本は、一人でいることに寂しさを感じることはなくなった。
 だから、二人の交換日記は順調に続いた。
 むしろ、学校でため込んでいる孤独や反発を慰めてくれる桂の言葉は、大本にとって、なくてはならないものになっていった。
 それに自分の発言が、自信を失いがちな桂の支えになっていることを確信し、彼から頼られる喜びすら感じていた。
 桂が大本に好意を持っていることは密かに感じていたが、それ以上の進展は全くなかった。


 実は大本は同じクラスの畑中亨が好きだった。
 畑中は、クラスで孤立している大本に話しかけてくれる数少ない人だった。
 畑中は、宿題を忘れた、と言ってノートを借りに来て、
 「頭がいいだけじゃなくて、マジメだし、努力家だよな」なんて、声を掛けてくれていたので、大本は密かに、畑中は自分のことが好きなんじゃないか、と思っていた。
 そんなわけで、大本は桂をキープしつつ、畑中からの求愛を待っていた。
 ところがある日、畑中がある女の子に告白し、相手もそれを受け入れたのだ。
 その一部始終は、休み時間の教室で、クラスメイトたちの前で堂々と行われて、当然大本を目撃していた。もともと畑中は、ボクシング部で強くてかっこよくて、クラスの人気者だったから。


 その日の放課後、忘れ物を取りに大本が教室に戻った時、帰らずに残っていた女の子たちが、大本についてウワサしているのを聞いてしまった。
 「大本さんさ、畑中が告白したとき、すごい顔してたよね」
 「あの人、鬼みたいな顔してたよ」
 「へー、やっぱり大本さん、畑中のことが好きだったんだ」
 「でもさ、畑中ってずっとアユミちゃん狙いじゃん。見ててもわかんないのかな?」
 「畑中がよくノートを借りにいったから・・・」
 「あー、誤解しちゃったのね。自分のことが好きなんだって」
 「なんかかわいそー。畑中、影ではかなり大本の悪口言ってたのにさ」
 「そうそう、『大本にはノート書く以外の取柄はない』なんてきっぱり言っちゃってね~」
 「畑中も卑怯だよね。ノート借りるときは調子いいくせに。まあ、大本さんの態度もさ、調子乗ってるというか」
 「学級委員でもないのにいつも偉そうにしているし、ムカつくのもわかるかなって」
 「いい気味かもね」
 「きゃははは」


 大本は気づかれないよう、その場を去り、走って走って交換日記の隠し場所のある木ののころまで来たが、汗と涙で顔がグチャグチャになっていた。
 大本はノートを取り出し、その場で書き込むと、またすぐ元に戻した。
 『今日学校でひどいことがあった。もう明日から学校行けない。死にたいよ。助けて』


 翌日大本は学校を休んだ。頭まで布団をかぶって、泣きながら一日を過ごしたが、夕方になって、あの日記の返事が気になって仕方がなくなくなり、あの木の下へ向かった。
 ノートを開くと、まったく予想をしていなかったことが書かれていた。
 『じゃあ、会おうか。
 君が本当に僕の助けを必要としているのなら、会おう。夜中の2時にこの木の下に来て欲しい。僕は君と会えるまで、毎日待っているから』


 夜の2時なると、大本はこっそり家を抜け出し、いつもの木の元に向かったが、途中で、桂と会えなかったらどうしよう、という考えた頭をよぎった。
 なんらかの事情で、桂がこちらに向かえないこともあるでしょうし、もし会えなかったら、待ち合わせ場所に来たということと、彼への感謝の気持ちを日記に書き残しておいたほうがいいだろう、と大木は考えた。


 手ぶらだった彼女は、文房具を取りに家に戻ったと思いますか?
 彼女も家に戻るよりは、一刻も早く、待ち合わせの場所に向かったほうがいいと思った。おかげで、木の下には約束の時間の5分前に着くことができた。
 木の下には誰もいなかったので、大本はその場で桂を待つことにした。
 ところが、決められた時間を過ぎても、桂は現れない。
 時間を持て余した大本は、ノートを開いた。すると、昼間の書き込みに新しい文章が付け加えられていた。
 『君が本当に僕の助けを必要としているのなら、会おう。夜中の2時にこの木の下に来て欲しい。
 僕には君を連れて行くことしかできない。
 僕が手伝ってあげるから、気を楽にして』
 大本がなんとなく嫌な予感を覚えながら首をかしげた寸簡、大本の喉に何かが食い込んできた。
 何者かに襲われて、背後から紐で絞められている!大本はそう思い、慌てて喉に手を当てたが、そこには何もなかった。それなのに、喉の肉が何かが食い込んでいるかのように凹んでいる。
 大本はパニックに陥りつつ、息苦しさから逃れるため、顔を上に向けた。
 すると、木の枝から首を吊っている男の子が、大本を見つめていた。
 見えない力に、大本の意識はどんどんと遠ざかっていった。


 大本は次の日、例の木で首を吊っている状態で発見された。
 畑中の一件は、クラス内でもともと孤立していたことを苦にしての自殺だと片付けら、それ以上調べられることはありませんでした。


 「元木さん、ありがとうございました。今のお話、新聞に載せても、大丈夫ですよね」
 「はい、もちろんです~」
 「では、時間も遅くなってしまいましたので、今日はここでお開きにしたいと思います」
 「そう?僕がもっと話してあげようかと思ったんだけど」
 「おいおい細田君、坂上君がこれでいいって言ってるんだし、何も問題はないじゃないか。それともどうしてもトイレの話をもっとしたいというのであれば、それは坂上君と二人で気のすむまで語り給え」と風間が言った。
 「坂上君、ぼ、僕でよかったら・・・」
 「いえ、結構です」
 「じゃあな」と新堂が挨拶も早々に帰って行ってしまい、それをきっかけに皆口々に別れの挨拶を言うと、部室を後にしていった。


 最後に残った坂上が、部室の電気を消し、廊下に出ると、辺りはすっかり夜の闇の中に沈んでいた。
 下校途中、坂上はいつも目にしていた大きな樹に立ち寄った。元木の話に登場したのは、たぶんこの木だ。
 深い洞の中に恐る恐る手を差し入れると、指先に何かが触れ、それと同時に、背後から誰かがささやく声が聞こえてきた。
 「ワタシト、コウカンニッキ、シナイ?」
 慌てて洞から手を出そうとした坂上だったが、意思に反して洞の中の物をつかみだしてしまっていた。それは古びたノートで、表紙には交換日記と書かれている・・・
 坂上は必死にそのノートから離れようとしたが、手は何かに操られたかのように、ノートのページをめくり始めた。そこには、神経質そうな女の子に字で
 『私と交換日記しない?』
 と、書かれていた。
 すると、また同じ声が聞こえてきた。
 「ネェ。コウカンニッキ、シマショウ」
 その時、坂上の方を叩くものがいた。振り返ると、元木が立っていた。
 「良かったです。まだ生きてます~。
 おばあちゃんの言ったとおりです。坂上君は怖がりなのに、そういうものに近づいてしまう。そういう相の持ち主なんですよ。これからは私がお傍でしっかり見張っておりますから」
 そう言って、地面に落ちたノートを鞄にしまった。
 「これは私が責任を持って祓っておきますから。鳴神学園には恐ろしいものがたくさんおりますゆえ、好奇心から首を突っ込むのはやめてくださいね。
 それこそ、命がいくつあっても足りませんから~」
 「元木さん、どうして僕を助けてくれるの?」
 「それは坂上君が私の旦那様・・・きゃっ、言っちゃった。今の事は聞かなかったことにしてくださいね~」

 エンディング№456:首括りの樹の下で
 エンディング数 80/657 達成度12%
 キャラクター図鑑 57/122 達成度46%
 イラストギャラリー 52/283 達成度18%

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