今日のアパシー学校であった怖い話1995特別編はどうかな?
1週目クリア
1人目は荒井昭二を選択→シナリオ:誕生日プレゼント→荒井エンディング№03~05
2人目は風間望を選択→シナリオ:五百円硬貨→風間エンディング№10
3人目は細田友晴を選択→シナリオ:夜泣き石→細田エンディング№13・14
4人目は岩下明美を選択→シナリオ:命の値段→岩下エンディング№03~05
5人目は福沢玲子を選択→シナリオ:愛と友情のはざま→福沢エンディング№20~22
6人目は新堂誠を選択→シナリオ:呪いのマンシール→新堂エンディング№06~08
7人目はシナリオ:記憶のほころび→七話目エンディング№01~03
2週目プレイ開始!
1人目は岩下を選択→シナリオ:偽りの愛→岩下エンディング№01・02
2人目は新堂を選択→シナリオ:高木ババア→新堂エンディング№01~05
3人目は風間を選択→シナリオ:かぐわしきにおひ→風間エンディング№01
4人目は細田を選択→シナリオ:魅惑のトイレ→細田エンディング№01~03
5人目は荒井を選択→シナリオ:ゲーマーの条件→荒井エンディング№01~02
6人目は福沢を選択→シナリオ:彼と彼女の秘密→福沢エンディング№23~28
1人目:岩下エンディング№02:二人だけの世界
→2人目:新堂エンディング№03:六本の右足
→3人目:風間エンディング№01:かぐわしきにおひ
→4人目:細田エンディング№01:イラつく奴
→5人目:荒井エンディング№01:ゲーマーの条件
→6人目:福沢エンディング№23:彼女は悪魔だった
→7人目のシナリオ包帯の女→特殊七話目№38・39を見る
3週目開始!
1人目は新堂誠を選択→シナリオ:痛みを感じない男→新堂エンディング№11~15
2人目は荒井昭二を選択→シナリオ:呪いのヒトガタ→荒井エンディング№14・15
3人目は、風間望を選択→シナリオ:呪いのコッペッパン→風間エンディング№4・5
4人目は福沢玲子を選択!
福沢玲子は1年G組の生徒。
「突然だけど、坂上君って宗教はなんなの?」
- 親と一緒
- あまり人に言いたくない→シナリオ:彼と彼女の秘密
- 無神論者→岩下の話を聞いている場合はシナリオ:愛と友情の狭間
- 違う話を聞きたい
シナリオ:追いかけてヒトシくん
この学園にはヒトシ君って可愛い名前の妖怪がいる。
ヒトシ君は授業が終わった放課後、廊下に薄暗く夕日が差し込んできた時間に出没する。
何気なく廊下を歩いていると「待ってよぉ、待ってよぉ」と、いかにも切実そうな声とともに、その小さな妖怪は現れる。
ヒトシ君はいつも何か追いかけているが、結局何を追いかけているのかはわからない。
「待ってよぉ、待ってよぉ」
その時、決して言ってはいけない言葉がある。
「ヒトシくんを待ってあげて!」
この言葉を言った人は、ヒトシ君に守護霊様を食べられて、不幸になってしまうそうだ。
ヒトシ君の話は、OLをしている福沢の姉から聞いたそうだ。
福沢の姉はここの卒業生で、現役の時からヒトシ君の噂は広まっていた。
姉とすごく仲が良かった友達の霧島が、ヒトシ君に会った。
霧島は、怖い話にもそれなり興味がある人だった。
「坂上君って、ホラーが好きな子とか興味がある?」
- 別に興味ない
- 普通
- 興味ある
- どうでもいい
その日、霧島は一人で図書館で調べものをしていた。
調べものは思ったより時間がかかり、終わった頃には周囲はだいぶ薄暗くなっていた。
霧島はなんとなく不安になりながら、昇降口へ急いだ。
「待ってよぉ、待ってよぉ」
かすかに男の子が聞こえて来た。
振り返ると、いつの間にか小柄な男の子いた。
「まさか、ヒトシ君・・・」
ヒトシ君は霧島に気づくことなく、そこらへんを行ったり来たりしながら、「待ってよぉ、待ってよぉ」と繰り返し言っていた。
迷子がうろうろしているように様子に、霧島は思わず声を掛けたい衝動に駆られてしまった。
霧島は言ってはいけない言葉は知っていたが、思わず、「ヒトシ君を待ってあげて!」と言ってしまった。
その途端、ヒトシ君の体が何倍も大きくなり、不快な叫び声を上げた。変貌した彼の形相は、完全な妖怪のものだった。
霧島は逃げ出そうとしたが、あっという間に追いつかれて、捕まってしまった。
次の瞬間、何かに喰いつかれたような感触がしたが、痛みはない代わりに、大切なものを失うような苦しさに襲われて、失神してしまう・・・
霧島の目が覚めると、そこは同じ廊下で、ヒトシ君の姿はなかった。
これといって体に異常はなかったが、心は不安でいっぱいだった。
「守護霊様を食べられちゃったの?」
霧島は廊下をとぼとぼと歩き出した。
そして、階段を下りようとすると、足元にプリントが落ちていて、霧島は足を滑らせた。
その時は軽い怪我が済んだけど、霧島はことあるごとに大変は目に遭うようになった。
今でもしょっちゅう事故にあったり、落とし物をしたり、失敗したり。
そんなもんだから、不幸が移ると周囲も避けて、友達もほとんどできない。
幸い、命に関わるような大怪我とかはないが、この先何十年と生きていく中わからない。
「坂上君、ヒトシ君に出会ったら、絶対に例の言葉、言っちゃダメだよ」
福沢エンディング12:不幸に恵まれて
CGギャラリー:31/124
今日のFINAL FANTASY XI ヴァナ・ディールコレクション4はどうかな?
モグチケット【赤】、互助会引換券・銅×12をゲット。
ゴブリンの不思議箱で、スペシャルダイヤルを使って、憎悪の角、オクトパスの足、真珠をゲット。
ガレーキッチンから、豆のスープをゲット。
謎の野菜の種を植木鉢に植えた。
SCT.ワークスにいるPatient Snakeに話しかけて、1000ベヤルド払って、セレニアンメンバーズカードをゲット。
東アドゥリンにあるセレニア図書館にいるレジャ・イグリディに話しかけて、十二名家の資料をゲットして、クエスト:おつかいやるのん?開始!
西アドゥリン
パイオニア・ワークス西にいるOka Qhantariに話しかけて、カリエイ家について尋ねる。
クーリエ・ワークス裏にいるMastanに話しかけて、シュネデック家について尋ねる。
モグハウス南東にいるMarjoirelleに話しかけて、テュランドー家について尋ねる。
シャニラの泉北東にいるGrevanに話しかけて、ジャニストン家について尋ねる。
インベンター・ワークス裏にいるTerwokに話しかけて、オーヴェイル家について尋ねる。
東アドゥリン
ピースキーパー・ワークス北東にいるOscairnに話しかけて、ヴォーケイン家について尋ねる。
スカウト・ワークス向かいにいるPalomelに話しかけて、ハーバートン家について尋ねる。
ウェイポイント:スヴェルドリード坂近くにいるNhili Uvolepに話しかけて、レネイェ家について尋ねる。
城門前の道の先にいるRigobertineに話しかけて、ウェザースプーン家について尋ねる。
城門前(南)にいるOingo-Zoingoに話しかけて、ゴーニー家について尋ねる。
アドゥリン城門のガードのPloh Trishbankに話しかけて、アドゥリン家について尋ねる。
城門前(北)にいるChumli-Mojumliに話しかけて、ウォルタリス家について尋ねる。
レジャ・イグリディに報告して、クエストクリアして、経験値1000、500ベヤルドをゲット。
モグガーデンへ。
畑(ランク7)で、マンドラゴラの双葉+風のクリスタル→氷のクリスタル、土のクリスタル、風のクリスタル、雷のクリスタル、水のクリスタル、闇のクリスタル、マンドラゴラの双葉、サルタオレンジ、謎の香草の種、変色クリスタル、翠石、銀の葉、スノーリリー、花の種袋、風のフュエル、コルネットをゲット!
木立(ランク7)で、森の挿木を使って、闇のクリスタル、ペルシコス、妖精のリンゴ、パママ、エルシモパキラの実、胡桃、エルム原木、メープル原木、ウォルナット原木、チェスナット原木、アッシュ原木、ホワイトオーク原木、マホガニー原木、エボニー原木、ドックウッド原木、謎の樹木の挿木、パインナッツ、ウルンダイ原木、森の挿木、どんぐりをゲット。
鉱脈(ランク7)で、風のクリスタル、土のクリスタル、石つぶて、亜鉛鉱、黒鉄鉱、クロマ鉄鉱、銀鉱、白金鉱、オリハルコン鉱、骨くず、陸ガニの甲殻、雄羊の角、大羊の歯、大サソリの甲殻、龍の爪、賢者の石、上質な大サソリの甲殻、アントリオンの大顎、ブガードの牙、鎧竜の槌、バナジウム鉱、チタン鉱をゲット。
池(ランク7)で、堀ブナ、ピピラ、カッパーフロッグ、エルシモニュート、ブラックゴースト、カークォン、ドワーフレモラをゲット。
海(ランク7)で、ブルーテール、バストアプリーム、ティタニクティス、レッドスポット、錆びたバケツをゲット!
漂着物から、トマトジュース、パママ・オレ、ポーション、銅鉱、アンブロシア、ロランベリーパイ、マネキンハンズをゲット。
飼育場(ランク7)へ。
エラスモス☆3から、ポータークラブ甲殻、ウラグナイトの殻、オロボンの肉をゲット。
餌に野兎の肉を与える。
青ワイバーン☆3から、モルボルのつる、大羊の肉、野牛の角をゲット。
餌にモコ草を与えて、つついてお世話する。
萌芽マンドラゴラ☆2から、マンドラゴの双葉をゲット。
つついてお世話して、餌に酸性腐葉土を与えると、体をはげしくゆすって、コリガンに進化した。
コリガン☆1から、亜麻、マンドラゴラの双葉、腐葉土、モコ草をゲット。
餌に蒸留水を与えて、怒ってお世話する。
大フェロマンタス☆1から、パフボール、キングトリュフ、ルスロズの肉、大フェロマンタスの思い出をゲット。
餌にサルタオレンジを与えて、大声で呼んでお世話する。
元居た場所に送り返して、24150G、謎の樹木の挿木、謎の樹木の苗をゲット。
チビテンダー☆1を飼い始めて、腐葉土、謎の野草の種をゲット。
餌に蒸留水を与えて、つついてお世話する。
コリガン☆1から、亜麻、マンドラゴラの双葉、腐葉土、モコ草をゲット。
餌に蒸留水を与えて、怒ってお世話する。
大フェロマンタス☆1から、パフボール、キングトリュフ、ルスロズの肉、大フェロマンタスの思い出をゲット。
餌にサルタオレンジを与えて、大声で呼んでお世話する。
元居た場所に送り返して、24150G、謎の樹木の挿木、謎の樹木の苗をゲット。
チビテンダー☆1を飼い始めて、腐葉土、謎の野草の種をゲット。
餌に蒸留水を与えて、つついてお世話する。
今日の世界樹の迷宮Ⅲ 星海の来訪者 HD REMASTERはどうかな?
インバーの港へ。
交易用の海図製作を手伝ってほしい、と言われて船をゲット。
航海前にビスケット、魚型の小さな旗をゲット。
すぐに装備。
漁をして、ナナホシイワシ、八羽根トビウオをゲット。
一度港に戻り、再出港。
B4の羊島を発見!
老人から、柵の修理をするためのアモロスギを持ってきてほしい、と頼まれる。
C3のスカンダリア大灯台に近づくと、怪鳥に襲われて沈没・・・
命からがら港に戻ると、怪鳥討伐を依頼され、島に駐留している海兵の協力も得られるようになる。
漁で海菖蒲をゲット。
C5の島の海兵から、乾燥えんどう豆をゲット。
ビスケット→乾燥えんどう豆に装備変更して、出港。
D4で、アモロスギをゲット。
アモロスギを羊島に持って行って、アモロ羊のチーズをゲット。
乾燥えんどう豆→アモロ羊のチーズに装備変更して、出港。
C2で南洋イルカの像をゲット。
小さな魚型の旗→南洋イルカの像に装備変更して、出港。
C3でブルアントをゲット。
D5で、投網を習って、投網をゲット。
南洋イルカの像→投網に装備変更して、出港。
C7の小島で中年の女性から、干しぶどうをゲット。
アモロ羊のチーズ→干しぶどうに装備変更して、出港。
スカンダリア大灯台に到着して、フォアマスト、500エンをゲット。
大航海クエスト解禁!
世界樹の迷宮Ⅲ 星海の来訪者 HD REMASTERのプレイ開始!
難易度はピクニックで。
「海都」、アーモロード。
南海の中心に位置するこの海洋都市は周辺の国々との交流も盛んに繁栄を極めていた。
しかし、百年前に発生した原因不明の大地震により都市の一部が海底へ水没。
加えて、海流の乱れが周辺国への航路を遮り、海都は大打撃を被ってしまう。
人々が復興を目指す中、海底へと続く謎の大迷宮が発見される。
地下へ地下へと続くそれは豊富な資源と危険な魔物を含む不思議な迷宮だった。
海都を統治する機関『元老院』は迷宮の謎を解明すべく国外全土へ冒険者を求めた。
以来、数多の冒険者が迷宮へと挑むが、これを踏破する者はついに現れなかった。
難関の大迷宮はいつしか「世界樹の迷宮」と畏敬を込めて呼ばれるようになった。
今、プレイヤーは海都を訪れ、新たに『冒険者ギルド』を発足、世界樹の迷宮へ挑戦するのだった…
南海の中心に位置するこの海洋都市は周辺の国々との交流も盛んに繁栄を極めていた。
しかし、百年前に発生した原因不明の大地震により都市の一部が海底へ水没。
加えて、海流の乱れが周辺国への航路を遮り、海都は大打撃を被ってしまう。
人々が復興を目指す中、海底へと続く謎の大迷宮が発見される。
地下へ地下へと続くそれは豊富な資源と危険な魔物を含む不思議な迷宮だった。
海都を統治する機関『元老院』は迷宮の謎を解明すべく国外全土へ冒険者を求めた。
以来、数多の冒険者が迷宮へと挑むが、これを踏破する者はついに現れなかった。
難関の大迷宮はいつしか「世界樹の迷宮」と畏敬を込めて呼ばれるようになった。
今、プレイヤーは海都を訪れ、新たに『冒険者ギルド』を発足、世界樹の迷宮へ挑戦するのだった…
冒険者ギルドへ。
ギルド証明書、十字斬の口伝書、覚悟の勧め、戦術書:攻之巻をゲット。
探索用パーティーを結成!
前衛:ファランクス、ビーストキング
後衛:ファーマー、バリスタ、シノビ
ロード元老院へ。
ミッション:樹海への序曲を受領!
地下1階の地図を書いて来い、という内容だ。
樹海の地図をゲット。
羽ばたく蝶亭へ。
竪琴を持つ吟遊詩人ヴォルフラムから情報を集める。
海都アーモロードについて:王族の権力がすっかり形骸化しており、ロード元老院の貴族たちがこの都を治めている
大異変について:かつて大いなる技術で栄える偉大な国家だったが、100年前に、都の中心が突如海に沈んでしまい、その影響で津波と地震が発生し、海都の優れた技術は海に消え、近隣諸国との国交も断絶してしまった。今の海都は100年かけて復興したが、あのころには及ばない。大異変後、街の下に迷宮が生まれ、冒険者が集まるようになった。
白亜の姫君について:北の大地の万年氷結のように透き通った白く輝く素肌のグートルーネ姫がいた。この都の姫は代々グートルーネと名付けられる。
第1階層:垂水ノ樹海
1F:栄光を求めし冒険者が歩を踏み出す場所
ファランクスが、警戒行進1・2・3を習得!
ビーストキングが、獣の警戒1・2・3を習得!
ファーマーが、探知マスター1、帰宅マスター、収穫マスター1を習得!
バリスタが、アンブッシュ1・2・3を習得!
シノビが、煙りの末1・2、応急手当1を習得!
お化けドリアンを倒して、緑の冠棘をゲット。
衛兵にあい、地図の書き方を教えてもらう。
宝箱から、ネクタルをゲット。
隠し通路発見!
森林カエルを倒して、ぬめった足をゲット。
扉を開けて、伐採ポイントで、しなる枝をゲット。
かみつき魚を倒して、赤い小鱗、とがった歯をゲット。
ファランクスが、リバイブ1を習得!
ビーストキングが、獣王マスタリー1を習得!
ファーマーが、収穫マスター2を習得!
バリスタが、ジャイアントキル1を習得!
シノビが、忍法含針1を習得!
オオヤマネコを倒して、山猫の黒爪をゲット。
隠し通路の先の広間の宝箱から、アムリタをゲット。
鍵付きの宝箱を発見するも、鍵がないので開けられない。
ショートカット開通!
ファランクスが、リバイブ2を習得!
ビーストキングが、獣王マスタリー2を習得!
ファーマーが、収穫マスター3を習得!
バリスタが、弩マスタリー1を習得!
シノビが、短剣マスタリー1を習得!
ショートカットが開通したので、本命パーティーを登録。
前衛:プリンセス、パイレーツ、モンク
後衛:シノビ2、シノビ1(最初に作った探索用からの引き抜き)
プリンセスが、ロイヤルベール1・2・3を習得!
パイレーツが、トリックスター1、イーグルアイ1、トラブルメイク1を習得!
モンクーが、行者の利益1・2・3を習得!
シノビ2が、煙りの末1、忍法含針1、短剣マスタリー1を習得!
扉を開けた先の花畑で休憩して、TP10回復。
通路の行き止まりにあった宝箱から、メディカをゲット。
プリンセスが、ロイヤルベール4を習得!
パイレーツが、幸運の女神1を習得!
モンクーが、血返しの法1を習得!
シノビ1と2が、影縫1を習得!
滝の側で休憩して、HP15回復。
ショートカット開通!
プリンセスが、ロイヤルベール5を習得!
パイレーツが、イーグルアイ2を習得!
モンクーが、血返しの法2を習得!
シノビ2が、忍法陽炎1を習得!
衛兵に地図を見せて、合格をもらう。
元老院に報告して、ミッションクリアして、航海解禁!
500エン、経験値300をゲット。
ファランクスが、リバイブ3を習得!
ビーストキングが、獣王マスタリー3を習得!
ファーマーが、収穫マスター4を習得!
バリスタが、正射必中1を習得!
シノビ1が、忍法陽炎1を習得!

今日のゼノブレイドクロス ディフィニティブエディションはどうかな?
ヴァンダムから、原初の荒野南東部で消息を絶ったネルソンチームの捜索任務を命じられて、ストーリークエスト:第3章開始!
プレイアワード:ストーリー
第3章進行中 1/4
ブレイドホームコンソールから特典を受け取る。
プレイアワード:ワールド
大金持ち
ブレイドホームコンソールでブレイドホームカスタマイズする。
プレイアワード:ワールド
初の模様替え
シンプルクエストをとりあえず受注しまくる。
シンプルクエスト:ズースステーキ
ズースのトントロを渡して、クエストクリアして、経験値10、報奨金1500、安売りTシャツをゲット!
プレイアワード:ワールド
お役にたてますか?
お役にたちました
私がやりましょう
けっこう簡単でした
サポートミッション:温厚なオウィスをクリアして、インナー経験値200、クラス経験値9、バトルポイント4をゲット。
プレイアワード:バトル
鎧羊撃破
サポートミッション:コンテナ回収をクリアして、報奨金20000、ミラニウム3000をゲット。
サポートミッション:怯えるサルタートをクリアして、キズナポイント60をゲット。
エリック、テッド、シャリー、ソラン、パーシィと知り合いになった!
プレイアワード:ストーリー
情報通
メンテンナンスセンターを発見!
カースティに話しかけて、フロンティアネットについて色々と教えてもらうため、ノーマルクエスト:開拓の手引き開始!
サティに話しかけて、任務中に危険な原生生物に襲われたブレイドに、物資を届けるように頼まれて、ノーマルクエスト:不測の事態開始!
修理物資一式をゲット。
プレイアワード:ワールド
快適な旅を
ロバートと知り合いになった!
工業エリア中心で昼間に、エルマのキズナトーク:スタンス発生!
エルマは機械工学にも詳しく、技術者たちにアドバイスしている。
エルマは、使える能力はすべて使ってNLAの人々に貢献したい、と思っているとのこと。
セグメントトピック解決。
プレイアワード:ストーリー
チームリーダーの日常
今日のFINAL FANTASY XI ヴァナ・ディールコレクション4はどうかな?
クーポンW-MOGBをゲット→真オニオンソードと交換!
ゴブリンの不思議箱で、スペシャルダイヤルを使って、族長専用山の幸串焼、トンベリランタン、ふさふさの上髭をゲット。
アドゥリンダイヤルを使って、袋【細い緑石+1】、袋【丸い緑石+1】、袋【鋭い緑石+1】、袋【薄い黒石+1】、黒霊石、袋【鋭い白石+1】、袋【薄い緑石+1】をゲット。
ガレーキッチンから、寄せ鍋をゲット。
セルビナの織工ギルド前にいるメリオンに話しかけると、いい羊毛を取るために羊にいい餌を与えないといけない、と言われて、品質管理開始!
ミリオンコーンX3を渡して、クエストクリアして、120Gをゲット。
モグガーデンへ。
畑(ランク7)で、マンドラゴラの四葉+風のクリスタル→雷のクリスタル、光のクリスタル、風の塊、マンドラゴラの双葉、マンドラゴラの四葉、サルタオレンジ、幸せの人参汁、謎の香草の種、翠石、モコ草、サルタ綿花、謎の樹木の挿木、銀の葉、花の種袋をゲット。
木立(ランク7)で、モコ草を使って、土のクリスタル、闇のクリスタル、ペルシコス、ヤグードチェリー、胡桃、クロウラーの繭、虫の翅、謎の多肉植物の子株、マージョラム、クリーンローカスト、パインナッツ、森の挿木をゲット。
森の挿木を使って、土のクリスタル、水のクリスタル、エルシモパキラの実、エルム原木、メープル原木、ホワイトオーク原木、マホガニー原木、エボニー原木、御神木、ドックウッド原木、カポール原木、ラッカー原木、パインナッツをゲット。
鉱脈(ランク7)で、氷のクリスタル、雷のクリスタル、石つぶて、隕石、スズ石、銅鉱、ミスリル鉱、黒鉄鉱、銀鉱、金鉱、大サソリの甲殻、上質なサソリの甲殻、火成岩、スナッピングモール、ヴェルクの首飾り、マンティスの外殻をゲット。
池(ランク7)で、堀ブナ、ザリガニ、ガビアルフィッシュ、カッパーフロッグ、エルシモニュート、ブラスローチ、錆びたバケツをゲット!
海(ランク7)で、ギガントスキッド、シャル貝、ムーリシュアイドル、コーンカラマリ、コモンオクトパス、センローサーディン、ドリルカラマリ、錆びたバケツをゲット!
漂着物から、ポトフ、パママ・オレ、ポーション+2、アップル・オレ、蜂の一刺し、ハイエーテル、バンパイアジュース、アルタナムスルム、フレア、リフレシュをゲット。
ペイストペレットをゲット→ゴブリンの不思議箱に入れて、スペシャルダイヤルを使って、亜麻のヘッドバンドをゲット!
朽ちた円盾をゲット→ゴブリンの不思議箱に入れて、スペシャルダイヤルを使って、カラクールのなめし革をゲット。
飼育場(ランク7)へ。
エラスモス☆3に成長して、ポータークラブ甲殻、ウラグナイトの殻をゲット。
餌に野兎の肉を与える。
青ワイバーン☆3に成長して、アムルタートのつる、プガードの牙、サンダーメロンをゲット。
餌にモコ草を与えて、つついてお世話する。
アケオメ☆2に成長して、サルタオレンジ、腐葉土、アケオメの思い出をゲット。
大声で呼んでお世話して、餌に蒸留水を与える。
元居た場所に送り返して、 29400G、謎の多肉植物の子株、謎の樹木の苗をゲット。
萌芽マンドラゴラ☆1を飼い始めて、マンドラゴラの双葉をゲット。
☆2に成長して、マンドラゴラの双葉をゲット。
つついてお世話して、餌に蒸留水を与える。
大フェロマンタス☆1から、パフボール、野牛の肉、シモカブをゲット。
餌にサルタオレンジを与えて、大声で呼んでお世話する。
元居た場所に送り返して、 29400G、謎の多肉植物の子株、謎の樹木の苗をゲット。
萌芽マンドラゴラ☆1を飼い始めて、マンドラゴラの双葉をゲット。
☆2に成長して、マンドラゴラの双葉をゲット。
つついてお世話して、餌に蒸留水を与える。
大フェロマンタス☆1から、パフボール、野牛の肉、シモカブをゲット。
餌にサルタオレンジを与えて、大声で呼んでお世話する。
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き→①中山さんが心配だった→以下に分岐
- ↓
- 契約しない→エンディング№128:恋愛教 ←契約しない
- 契約する→恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 契約する→中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
- 好き→②妬ましかった→エンディング№131:恋愛教の終焉
- 嫌い→以下に分岐
- ↓
- 逃げた→エンディング№129:旧校舎で死んだ二人
- 悲鳴の聞こえた階を見に行った→エンディング№130:本田さんの呪い
- どちらでもない
例えば、調理実習のとき包丁を持たせると、ニタニタ笑いながら、「これで目を突き刺したら怖いよね」なんてつぶやく。
さらに、包丁の先を自分の方に向けて、少しずつ自分の顔に包丁の先を近づけ、、切っ先が目の前までくると、大きなため息をついて「あー、怖かった」とか言うのだ。
そうかと思うと、包丁でちょっと指を切ると、「痛ぁい、痛ぁい」とわんわん大声で泣き出す。
あと、お弁当を食べるとき、いつも食べる前に10分以上小さな声でブツブツとお祈りをして、何度も何度もお弁当箱にお辞儀して、ようやく食べ始める。
食べるのもものすごく遅くて、お昼休みめいっぱいつかって、ご飯を食べる。
そして、食べ終わるとまたお弁当にお辞儀して、ブツブツお祈りを始める。
でも、頭が悪いってわけじゃない。いつも試験とかで上位に食い込んでいる。
それに結構かわいい。誰にでも好かれる顔だ。
元木は変だけど、おもしろい。
この前、いきなり教室の中で天井を見ながら、くるくる回りだしてた。
「くらくらして目が回るの。だから反対のほうに回ってるの。そうすれば治るんだよ」
この前、体育のあった日、元木は気分が悪いと言って、保健室に行った。
福沢は授業のボレーボールで突き指をしたので、保健室へ行った。
保健室には先生はおらず、元木が一人で寝ていたが、頭まで毛布をかぶってガタガタと震えていた。
声をかけちゃいけない雰囲気だった。
- 声を掛けてみる→→逃げる→エンディング№132:瞳の中の訪問者参照
- このままそっとしておく
- 先生を呼びに行く→駆け寄る→以下に分岐
- 信じる→エンディング№133:早苗ちゃんと付き合いたい
- 信じない→エンディング№134:早苗ちゃんの占い
- 何とも言えない→エンディング№135:早苗ちゃんがやって来る
福沢は、何か見てはいけないものを見たような気がして、隠れた。
すると元木は、ムクっと起きて、青い顔をしながら保健室から出て行った。
福沢は元木がベッドで何をしていたのかが気になり、ベッドを調べた。
枕カバーの中から小さな紙切れが出てきた。元木は、これを入れるためにモゾモゾしていたのだった。
その紙切れには、一言「ケツ」と書かれていた。
- 「決める」って言葉を隠すなんて
- 「お尻」のことでしょ
- そんな名前のアイドルいた?
途中の廊下で、化学室から何やら怪しい音が聞こえてきた。
その時間、化学室では授業はしていなかったのに、カツン、コツンという音がする。
福沢は、元木が化学室の激矢を持っていこうと薬品棚を見ているのかも、と思い、そっと覗いてみた。
化学室には元木がおり、なんだかわからない粉末の入ったビンを棚から出して、ビンに中指を入れ、指についた粉を舐め、フラフラと化学室を出てどこかへ行ってしまった。
福沢は、元木が舐めた薬品を探すと、それらしきものはすぐに見つかった。
ビンの中には、茶色の粉末が入っていたが、ラベルは貼っていなかった。
- ビンの中身を舐める
- ビンを先生の所に持っていく
保健室に戻ると、先生はまだおらず、元木がベッドで寝ていた。
元木は福沢に気付くと、寝転がったまま嬉しそうに「玲子ちゃん」と声を掛けてきた。
「玲子ちゃん、何でそのビンを持ってるの?」
「早苗ちゃん、化学室に忘れ物したでしょ?」
「あはは、見つかっちゃったか。それ、ココアなんだけど。今度玲子ちゃんも飲んでいいよ。また化学室に隠しといてね」
元木は具合が悪くて疲れたから、甘い物が欲しくなり、化学室に隠してあるココアに粉末を舐めに行っていたのだ。
安心した福沢が元木に近寄ると、ベッドがぎしぎしと動き、まるでベッドに返事されみたいだった。
元木がいきなり飛び起きて、同時にベッドがギイギイ激しく軋んだ。
福沢が悲鳴を上げると、「玲子ちゃん、落ち着いて、この子は悪い子じゃないのよ」と元木が言った。
混乱した福沢は、ギシギシ軋むベッドに、手あたり次第ノートとかプリント紙を投げつけた。
「玲子ちゃん、乱暴はやめてよ。このベッドは生きてるの。私が血の儀式をして、魂を吹き込んであげたんだから」
「何言ってるの?」
「あのね、今日具合が悪くてここで寝てたらね。ベッドが話しかけてきたの」
「あなたどうかしてる。ベッドは話しかけてこないわ」
「違うの、えっとね、話しかけてきたっていうか、感じたの。ベッドが生きて動きたがっているなって。それで私、どうしたらベッドに命を吹き込むかなって考えたら、わかったのよ。『ケツ』って書いた紙をベッドに入れておくの。『ケツ』って『血』って意味だよ。何でそうすればいいって思ったのかわからないけど、きっと私の中に棲んでいるご先祖様が教えてくれたの。玲子ちゃん、このベッドはね、具合の悪い人を快適に眠らせるために、命が欲しいって思ったんだって。冬は暖かく包み込んであげて、夏には布団の位置をずらしたりして、ひんやりと涼しくしてあげたいって。だから、協力してあげたの」
何でベッドが人間に尽くしたいなんて思うわけ?と福沢が思っていると、突き指したところが痛み出した。
福沢が黙り込むと、元木はまたベッドで横になった。するとベッドは嬉しそうにぎしぎし軋んだ。
あなただったら、こんな時どうする?
- 早苗ちゃんを起こす→以下に分岐
- ↓
- 立ち去る→エンディング№138:よい子のベッド
- そんなの信じられない
元木は寂しそうな顔で、「この子は本当にいい子なんだよ。一緒に寝てみない」と言った。
「えっ?」
「だって玲子ちゃん、信じてくれないんだもん。今日はさ、結構暑いでしょ。こういう時、このベッドはとっても涼しくなるんだよ。さあ、おいで、おいで」
元木の体温で温まったベッドに福沢が入ると、嘘みたいに冷たい。
「この子はね、こうやって寝る人の気持ちや周りの環境を考えて、温かくしたり涼しくしたりしてくれてるの。いい子でしょ、このベッド。そうだ、名前をつけてあげなくちゃ」
ベッドも名前を付けてもらえるのが嬉しいのか、一層激しく揺れ動いた。
「葛城先生が戻ってきて、私たちがベッドで楽しそうにしているのを見られちゃったの。しかも、ものすごく激しくベッドが揺れる中で。先生、顔を真っ赤にして恥ずかしがっていたけど、私たちが服を着ているのに少し安心したみたいで。やっぱり勘違いされちゃったよね
エンディング数 19/656 2%
エンディング№139:二人でイチャイチャ
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き→①中山さんが心配だった→以下に分岐
- ↓
- 契約しない→エンディング№128:恋愛教 ←契約しない
- 契約する→恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 契約する→中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
- 好き→②妬ましかった→エンディング№131:恋愛教の終焉
- 嫌い→以下に分岐
- ↓
- 逃げた→エンディング№129:旧校舎で死んだ二人
- 悲鳴の聞こえた階を見に行った→エンディング№130:本田さんの呪い
- どちらでもない
例えば、調理実習のとき包丁を持たせると、ニタニタ笑いながら、「これで目を突き刺したら怖いよね」なんてつぶやく。
さらに、包丁の先を自分の方に向けて、少しずつ自分の顔に包丁の先を近づけ、、切っ先が目の前までくると、大きなため息をついて「あー、怖かった」とか言うのだ。
そうかと思うと、包丁でちょっと指を切ると、「痛ぁい、痛ぁい」とわんわん大声で泣き出す。
あと、お弁当を食べるとき、いつも食べる前に10分以上小さな声でブツブツとお祈りをして、何度も何度もお弁当箱にお辞儀して、ようやく食べ始める。
食べるのもものすごく遅くて、お昼休みめいっぱいつかって、ご飯を食べる。
そして、食べ終わるとまたお弁当にお辞儀して、ブツブツお祈りを始める。
でも、頭が悪いってわけじゃない。いつも試験とかで上位に食い込んでいる。
それに結構かわいい。誰にでも好かれる顔だ。
元木は変だけど、おもしろい。
この前、いきなり教室の中で天井を見ながら、くるくる回りだしてた。
「くらくらして目が回るの。だから反対のほうに回ってるの。そうすれば治るんだよ」
この前、体育のあった日、元木は気分が悪いと言って、保健室に行った。
福沢は授業のボレーボールで突き指をしたので、保健室へ行った。
保健室には先生はおらず、元木が一人で寝ていたが、頭まで毛布をかぶってガタガタと震えていた。
声をかけちゃいけない雰囲気だった。
- 声を掛けてみる→→逃げる→エンディング№132:瞳の中の訪問者参照
- このままそっとしておく
- 先生を呼びに行く→駆け寄る→以下に分岐
- 信じる→エンディング№133:早苗ちゃんと付き合いたい
- 信じない→エンディング№134:早苗ちゃんの占い
- 何とも言えない→エンディング№135:早苗ちゃんがやって来る
福沢は、何か見てはいけないものを見たような気がして、隠れた。
すると元木は、ムクっと起きて、青い顔をしながら保健室から出て行った。
福沢は元木がベッドで何をしていたのかが気になり、ベッドを調べた。
枕カバーの中から小さな紙切れが出てきた。元木は、これを入れるためにモゾモゾしていたのだった。
その紙切れには、一言「ケツ」と書かれていた。
- 「決める」って言葉を隠すなんて
- 「お尻」のことでしょ
- そんな名前のアイドルいた?
でも元木がすごく青い顔をしていから、福沢は心配になって探しにいった。
いろいろと見て回ったが、元木はいない。
どうしようかと廊下をうろうろしていたら、化学室から何やら怪しい音が聞こえてきた。
その時間、化学室では授業はしていなかったのに、カツン、コツンという音がする。
福沢は、元木が化学室の激矢を持っていこうと薬品棚を見ているのかも、と思い、そっと覗いてみた。
化学室には元木がおり、なんだかわからない粉末の入ったビンを棚から出して、ビンに中指を入れ、指についた粉を舐め、フラフラと化学室を出てどこかへ行ってしまった。
福沢は、元木が舐めた薬品を探すと、それらしきものはすぐに見つかった。
ビンの中には、茶色の粉末が入っていたが、ラベルは貼っていなかった。
- ビンの中身を舐める
- ビンを先生の所に持っていく
それはココアの粉だった。
元木は化学室にココアを隠して、先生の目を盗んでお湯を沸かし、ビーカーか何かで飲んでいるのだろう。
福沢は、元木は具合が悪くて疲れたから、甘いものが欲しくてココアを舐めに来たのだろうと思い、保健室に戻った。
保健室に戻ると、元木はベッドで寝ていた。
福沢が声を掛けると、ベッドがぎしぎしと動き、まるでベッドに返事されみたいだった。
元木がいきなり飛び起きて、同時にベッドがギイギイ激しく軋んだ。
福沢が悲鳴を上げると、「玲子ちゃん、落ち着いて、この子は悪い子じゃないのよ」と元木が言った。
混乱した福沢は、ギシギシ軋むベッドに、手あたり次第ノートとかプリント紙を投げつけた。
「玲子ちゃん、乱暴はやめてよ。このベッドは生きてるの。私が血の儀式をして、魂を吹き込んであげたんだから」
「何言ってるの?」
「あのね、今日具合が悪くてここで寝てたらね。ベッドが話しかけてきたの」
「あなたどうかしてる。ベッドは話しかけてこないわ」
「違うの、えっとね、話しかけてきたっていうか、感じたの。ベッドが生きて動きたがっているなって。それで私、どうしたらベッドに命を吹き込むかなって考えたら、わかったのよ。『ケツ』って書いた紙をベッドに入れておくの。『ケツ』って『血』って意味だよ。何でそうすればいいって思ったのかわからないけど、きっと私の中に棲んでいるご先祖様が教えてくれたの。玲子ちゃん、このベッドはね、具合の悪い人を快適に眠らせるために、命が欲しいって思ったんだって。冬は暖かく包み込んであげて、夏には布団の位置をずらしたりして、ひんやりと涼しくしてあげたいって。だから、協力してあげたの」
何でベッドが人間に尽くしたいなんて思うわけ?と福沢が思っていると、突き指したところが痛み出した。
福沢が黙り込むと、元木はまたベッドで横になった。するとベッドは嬉しそうにぎしぎし軋んだ。
あなただったら、こんな時どうする?
- 早苗ちゃんを起こす→以下に分岐
- ↓
- 立ち去る
- そんなの信じられない
元木は、次の授業で元気な顔で戻って来た。
「早苗ちゃんにとってのベッドはいい子かもしれないけど、ベッドにとって気に入らない人とかが来たらどうするのかな。具合の悪い時に、もしベッドの機嫌が悪くて襲われても抵抗できないよねえ」
エンディング数 18/656 2%
エンディング№138:よい子のベッド
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き→①中山さんが心配だった→以下に分岐
- ↓
- 契約しない→エンディング№128:恋愛教 ←契約しない
- 契約する→恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 契約する→中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
- 好き→②妬ましかった→エンディング№131:恋愛教の終焉
- 嫌い→以下に分岐
- ↓
- 逃げた→エンディング№129:旧校舎で死んだ二人
- 悲鳴の聞こえた階を見に行った→エンディング№130:本田さんの呪い
- どちらでもない
例えば、調理実習のとき包丁を持たせると、ニタニタ笑いながら、「これで目を突き刺したら怖いよね」なんてつぶやく。
さらに、包丁の先を自分の方に向けて、少しずつ自分の顔に包丁の先を近づけ、、切っ先が目の前までくると、大きなため息をついて「あー、怖かった」とか言うのだ。
そうかと思うと、包丁でちょっと指を切ると、「痛ぁい、痛ぁい」とわんわん大声で泣き出す。
あと、お弁当を食べるとき、いつも食べる前に10分以上小さな声でブツブツとお祈りをして、何度も何度もお弁当箱にお辞儀して、ようやく食べ始める。
食べるのもものすごく遅くて、お昼休みめいっぱいつかって、ご飯を食べる。
そして、食べ終わるとまたお弁当にお辞儀して、ブツブツお祈りを始める。
でも、頭が悪いってわけじゃない。いつも試験とかで上位に食い込んでいる。
それに結構かわいい。誰にでも好かれる顔だ。
元木は変だけど、おもしろい。
この前、いきなり教室の中で天井を見ながら、くるくる回りだしてた。
「くらくらして目が回るの。だから反対のほうに回ってるの。そうすれば治るんだよ」
この前、体育のあった日、元木は気分が悪いと言って、保健室に行った。
福沢は授業のボレーボールで突き指をしたので、保健室へ行った。
保健室には先生はおらず、元木が一人で寝ていたが、頭まで毛布をかぶってガタガタと震えていた。
声をかけちゃいけない雰囲気だった。
- 声を掛けてみる→→逃げる→エンディング№132:瞳の中の訪問者参照
- このままそっとしておく
- 先生を呼びに行く→駆け寄る→以下に分岐
- 信じる→エンディング№133:早苗ちゃんと付き合いたい
- 信じない→エンディング№134:早苗ちゃんの占い
- 何とも言えない→エンディング№135:早苗ちゃんがやって来る
福沢は、何か見てはいけないものを見たような気がして、隠れた。
すると元木は、ムクっと起きて、青い顔をしながら保健室から出て行った。
福沢は元木がベッドで何をしていたのかが気になり、ベッドを調べた。
枕カバーの中から小さな紙切れが出てきた。元木は、これを入れるためにモゾモゾしていたのだった。
その紙切れには、一言「ケツ」と書かれていた。
- 「決める」って言葉を隠すなんて
- 「お尻」のことでしょ
- そんな名前のアイドルいた?
いろいろと見て回ったが、元木はいない。
どうしようかと廊下をうろうろしていたら、化学室から何やら怪しい音が聞こえてきた。
その時間、化学室では授業はしていなかったのに、カツン、コツンという音がする。
福沢は、元木が化学室の激矢を持っていこうと薬品棚を見ているのかも、と思い、そっと覗いてみた。
化学室には元木がおり、なんだかわからない粉末の入ったビンを棚から出して、ビンに中指を入れ、指についた粉を舐め、フラフラと化学室を出てどこかへ行ってしまった。
福沢は、元木が舐めた薬品を探すと、それらしきものはすぐに見つかった。
ビンの中には、茶色の粉末が入っていたが、ラベルは貼っていなかった。
- ビンの中身を舐める
- ビンを先生の所に持っていく
それはココアの粉だった。
元木は化学室にココアを隠して、先生の目を盗んでお湯を沸かし、ビーカーか何かで飲んでいるのだろう。
福沢は、元木は具合が悪くて疲れたから、甘いものが欲しくてココアを舐めに来たのだろうと思い、保健室に戻った。
保健室に戻ると、元木はベッドで寝ていた。
福沢が声を掛けると、ベッドがぎしぎしと動き、まるでベッドに返事されみたいだった。
元木がいきなり飛び起きて、同時にベッドがギイギイ激しく軋んだ。
福沢が悲鳴を上げると、「玲子ちゃん、落ち着いて、この子は悪い子じゃないのよ」と元木が言った。
混乱した福沢は、ギシギシ軋むベッドに、手あたり次第ノートとかプリント紙を投げつけた。
「玲子ちゃん、乱暴はやめてよ。このベッドは生きてるの。私が血の儀式をして、魂を吹き込んであげたんだから」
「何言ってるの?」
「あのね、今日具合が悪くてここで寝てたらね。ベッドが話しかけてきたの」
「あなたどうかしてる。ベッドは話しかけてこないわ」
「違うの、えっとね、話しかけてきたっていうか、感じたの。ベッドが生きて動きたがっているなって。それで私、どうしたらベッドに命を吹き込むかなって考えたら、わかったのよ。『ケツ』って書いた紙をベッドに入れておくの。『ケツ』って『血』って意味だよ。何でそうすればいいって思ったのかわからないけど、きっと私の中に棲んでいるご先祖様が教えてくれたの。玲子ちゃん、このベッドはね、具合の悪い人を快適に眠らせるために、命が欲しいって思ったんだって。冬は暖かく包み込んであげて、夏には布団の位置をずらしたりして、ひんやりと涼しくしてあげたいって。だから、協力してあげたの」
何でベッドが人間に尽くしたいなんて思うわけ?と福沢が思っていると、突き指したところが痛み出した。
福沢が黙り込むと、元木はまたベッドで横になった。するとベッドは嬉しそうにぎしぎし軋んだ。
あなただったら、こんな時どうする?
- 早苗ちゃんを起こす
- 立ち去る
- そんなの信じられない
ラップ音もなりだし、元木はさすがに怖がって泣き出した。
「早苗ちゃん、枕の中の紙切れを取って!だまされちゃダメ!そんなことしてたら、ベッドに食べられちゃうよ」
ベッドは怒って、床が突き抜けんばかりに音を立てて揺れ、静かになった。
元木が血の儀式の紙切れを外したのだ。
そのあと保健の先生がきて、福沢は突き指の手当てをしてもらった。
「ケツ」って紙は、元木がまた使おうとしたらまずいから、福沢が持っている。本当は捨てたいのだが、呪われたりしたら怖いとのこと。
福沢が机の入れようとしたら、机がガタガタ揺れ出す、どうやらいろんなものに命を吹き込む力があるらしい。
だから、福沢は血の儀式の紙をいつも持ち歩いている。
スカートのポケットに入れているのだが、このスカートまで時々もぞも動く気がしているとのこと。
「坂上君、このスカートはいてみない?それで、ちょっと聞かせてよ、おかしいかどうか」
- はく→エンディング№136:スカートをひるがえして
- はかない
「そうだよね、スカ^トなんてはきたくないよね。ま、私のきのせいだと思う。あの紙は、早苗ちゃんが使わなきゃ効果がなさそうだし。でもこの紙、ほんどうにどうしようかな」
福沢にドキメく坂上は、「さて、それでは次の学校であったエロい話・・・あわわわ!」と言い間違えてしまう。
エンディング数 17/656 2%
エンディング№137:学校であったエロい話
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き→①中山さんが心配だった→以下に分岐
- ↓
- 契約しない→エンディング№128:恋愛教 ←契約しない
- 契約する→恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 契約する→中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
- 好き→②妬ましかった→エンディング№131:恋愛教の終焉
- 嫌い→以下に分岐
- ↓
- 逃げた→エンディング№129:旧校舎で死んだ二人
- 悲鳴の聞こえた階を見に行った→エンディング№130:本田さんの呪い
- どちらでもない
例えば、調理実習のとき包丁を持たせると、ニタニタ笑いながら、「これで目を突き刺したら怖いよね」なんてつぶやく。
さらに、包丁の先を自分の方に向けて、少しずつ自分の顔に包丁の先を近づけ、、切っ先が目の前までくると、大きなため息をついて「あー、怖かった」とか言うのだ。
そうかと思うと、包丁でちょっと指を切ると、「痛ぁい、痛ぁい」とわんわん大声で泣き出す。
あと、お弁当を食べるとき、いつも食べる前に10分以上小さな声でブツブツとお祈りをして、何度も何度もお弁当箱にお辞儀して、ようやく食べ始める。
食べるのもものすごく遅くて、お昼休みめいっぱいつかって、ご飯を食べる。
そして、食べ終わるとまたお弁当にお辞儀して、ブツブツお祈りを始める。
でも、頭が悪いってわけじゃない。いつも試験とかで上位に食い込んでいる。
それに結構かわいい。誰にでも好かれる顔だ。
元木は変だけど、おもしろい。
この前、いきなり教室の中で天井を見ながら、くるくる回りだしてた。
「くらくらして目が回るの。だから反対のほうに回ってるの。そうすれば治るんだよ」
この前、体育のあった日、元木は気分が悪いと言って、保健室に行った。
福沢は授業のボレーボールで突き指をしたので、保健室へ行った。
保健室には先生はおらず、元木が一人で寝ていたが、頭まで毛布をかぶってガタガタと震えていた。
声をかけちゃいけない雰囲気だった。
- 声を掛けてみる→→逃げる→エンディング№132:瞳の中の訪問者参照
- このままそっとしておく
- 先生を呼びに行く→駆け寄る→以下に分岐
- 信じる→エンディング№133:早苗ちゃんと付き合いたい
- 信じない→エンディング№134:早苗ちゃんの占い
- 何とも言えない→エンディング№135:早苗ちゃんがやって来る
福沢は、何か見てはいけないものを見たような気がして、隠れた。
すると元木は、ムクっと起きて、青い顔をしながら保健室から出て行った。
福沢は元木がベッドで何をしていたのかが気になり、ベッドを調べた。
枕カバーの中から小さな紙切れが出てきた。元木は、これを入れるためにモゾモゾしていたのだった。
その紙切れには、一言「ケツ」と書かれていた。
- 「決める」って言葉を隠すなんて
- 「お尻」のことでしょ
- そんな名前のアイドルいた?
いろいろと見て回ったが、元木はいない。
どうしようかと廊下をうろうろしていたら、化学室から何やら怪しい音が聞こえてきた。
その時間、化学室では授業はしていなかったのに、カツン、コツンという音がする。
福沢は、元木が化学室の激矢を持っていこうと薬品棚を見ているのかも、と思い、そっと覗いてみた。
化学室には元木がおり、なんだかわからない粉末の入ったビンを棚から出して、ビンに中指を入れ、指についた粉を舐め、フラフラと化学室を出てどこかへ行ってしまった。
福沢は、元木が舐めた薬品を探すと、それらしきものはすぐに見つかった。
ビンの中には、茶色の粉末が入っていたが、ラベルは貼っていなかった。
- ビンの中身を舐める
- ビンを先生の所に持っていく
それはココアの粉だった。
元木は化学室にココアを隠して、先生の目を盗んでお湯を沸かし、ビーカーか何かで飲んでいるのだろう。
福沢は、元木は具合が悪くて疲れたから、甘いものが欲しくてココアを舐めに来たのだろうと思い、保健室に戻った。
保健室に戻ると、元木はベッドで寝ていた。
福沢が声を掛けると、ベッドがぎしぎしと動き、まるでベッドに返事されみたいだった。
元木がいきなり飛び起きて、同時にベッドがギイギイ激しく軋んだ。
福沢が悲鳴を上げると、「玲子ちゃん、落ち着いて、この子は悪い子じゃないのよ」と元木が言った。
混乱した福沢は、ギシギシ軋むベッドに、手あたり次第ノートとかプリント紙を投げつけた。
「玲子ちゃん、乱暴はやめてよ。このベッドは生きてるの。私が血の儀式をして、魂を吹き込んであげたんだから」
「何言ってるの?」
「あのね、今日具合が悪くてここで寝てたらね。ベッドが話しかけてきたの」
「あなたどうかしてる。ベッドは話しかけてこないわ」
「違うの、えっとね、話しかけてきたっていうか、感じたの。ベッドが生きて動きたがっているなって。それで私、どうしたらベッドに命を吹き込むかなって考えたら、わかったのよ。『ケツ』って書いた紙をベッドに入れておくの。『ケツ』って『血』って意味だよ。何でそうすればいいって思ったのかわからないけど、きっと私の中に棲んでいるご先祖様が教えてくれたの。玲子ちゃん、このベッドはね、具合の悪い人を快適に眠らせるために、命が欲しいって思ったんだって。冬は暖かく包み込んであげて、夏には布団の位置をずらしたりして、ひんやりと涼しくしてあげたいって。だから、協力してあげたの」
何でベッドが人間に尽くしたいなんて思うわけ?と福沢が思っていると、突き指したところが痛み出した。
福沢が黙り込むと、元木はまたベッドで横になった。するとベッドは嬉しそうにぎしぎし軋んだ。
あなただったら、こんな時どうする?
- 早苗ちゃんを起こす
- 立ち去る
- そんなの信じられない
ラップ音もなりだし、元木はさすがに怖がって泣き出した。
「早苗ちゃん、枕の中の紙切れを取って!だまされちゃダメ!そんなことしてたら、ベッドに食べられちゃうよ」
ベッドは怒って、床が突き抜けんばかりに音を立てて揺れ、静かになった。
元木が血の儀式の紙切れを外したのだ。
そのあと保健の先生がきて、福沢は突き指の手当てをしてもらった。
「ケツ」って紙は、元木がまた使おうとしたらまずいから、福沢が持っている。本当は捨てたいのだが、呪われたりしたら怖いとのこと。
福沢が机の入れようとしたら、机がガタガタ揺れ出す、どうやらいろんなものに命を吹き込む力があるらしい。
だから、福沢は血の儀式の紙をいつも持ち歩いている。
スカートのポケットに入れているのだが、このスカートまで時々もぞも動く気がしているとのこと。
「坂上君、このスカートはいてみない?それで、ちょっと聞かせてよ、おかしいかどうか」
- はく
- はかない
その途端、みんなが一斉に軽蔑のまなざしを向けてきた。
「あはは、冗談に決まってるでしょ」と福沢が笑い出した。
坂上は照れ笑いで帰したが、周りを見ると誰も笑っていない。笑うどころか、怒っているようだ。
坂上は、早く集会を進めるため、話を切り上げることにし、「福沢さんの話、ありがとうございました」と切り出すと、福沢のスカートがバサバサと揺れた。窓も閉め切っており、風はない。
見るつもりはないのだけど、坂上の視線は福沢のスカートに行ってしまう。
「坂上君、エッチ」
「何も言い訳できません、目のやり場に困るので、そのスカートをどうにかしてください」と思う坂上だった。
エンディング数 16/656 2%
エンディング№136:スカートをひるがえして
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き→①中山さんが心配だった→以下に分岐
- ↓
- 契約しない→エンディング№128:恋愛教 ←契約しない
- 契約する→恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 契約する→中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
- 好き→②妬ましかった→エンディング№131:恋愛教の終焉
- 嫌い→以下に分岐
- ↓
- 逃げた→エンディング№129:旧校舎で死んだ二人
- 悲鳴の聞こえた階を見に行った→エンディング№130:本田さんの呪い
- どちらでもない
例えば、調理実習のとき包丁を持たせると、ニタニタ笑いながら、「これで目を突き刺したら怖いよね」なんてつぶやく。
さらに、包丁の先を自分の方に向けて、少しずつ自分の顔に包丁の先を近づけ、、切っ先が目の前までくると、大きなため息をついて「あー、怖かった」とか言うのだ。
そうかと思うと、包丁でちょっと指を切ると、「痛ぁい、痛ぁい」とわんわん大声で泣き出す。
あと、お弁当を食べるとき、いつも食べる前に10分以上小さな声でブツブツとお祈りをして、何度も何度もお弁当箱にお辞儀して、ようやく食べ始める。
食べるのもものすごく遅くて、お昼休みめいっぱいつかって、ご飯を食べる。
そして、食べ終わるとまたお弁当にお辞儀して、ブツブツお祈りを始める。
でも、頭が悪いってわけじゃない。いつも試験とかで上位に食い込んでいる。
それに結構かわいい。誰にでも好かれる顔だ。
元木は変だけど、おもしろい。
この前、いきなり教室の中で天井を見ながら、くるくる回りだしてた。
「くらくらして目が回るの。だから反対のほうに回ってるの。そうすれば治るんだよ」
この前、体育のあった日、元木は気分が悪いと言って、保健室に行った。
福沢は授業のボレーボールで突き指をしたので、保健室へ行った。
保健室には先生はおらず、元木が一人で寝ていたが、頭まで毛布をかぶってガタガタと震えていた。
声をかけちゃいけない雰囲気だった。
- 声を掛けてみる→エンディング№132:瞳の中の訪問者参照
- このままそっとしておく
- 先生を呼びに行く
一応、近くの廊下をうろうろしたけど見つからなかったので、保健室に戻った。
声をかけようと思って、近寄ると、それに反応するように震えが激しくなり、ベッドがずずっ、ずずっと動いた。
心配になった福沢が毛布に手をかけて、大丈夫?と声を掛けたが、返事がなかったので、元木の肩を大きくゆすった。
すると、毛布の中からボサボサの頭が出てきた。顔が醜く膨れて、紫色に変色した唇がベロンとめくれている。
「うるさいなあ。そっとしておいてくれる?」
男子生徒で、元木とは違う人だった。
そのあとすぐ、葛城先生が戻って来て、手当してくれた。
「あのう、元木さんは来なかったでしょうか?さっき気分が悪いって女の子が着ませんでしたか?1年G組なんです」
「さあ、ちょっと用事で、はずしていたから。その間に来たのかもしれないわね」
聞いてもいないのに、体調の悪い男子生徒が「誰も来てないよ」とぶっきらぼうに答えた。
福沢が元木を探すと、教室の自分の席でぐったりしていた。
寝ているというよりも、気を失っている感じだった。
というか白目をむいており、なんだか死んでいるみたいだった。
福沢がどうしようと思いながら見ていると、急に彼女の身体がガクンと跳ねた。
大きく跳ねたかと思うと、今度は背筋をぴんと伸ばした。
そして、背筋を立てたまま蝋人形のように動かない元木の口から、白い煙のようなものが出てきた。
煙にしては何だか固い気がして、妙にまとまっている。
それが、もやもやっと人の形になっていく。
あれは、エクトプラズムだ。元木の口から出てきたら、あれは元木の魂だ、福沢は思った。
元木の顔と少しも似てないが、髪の長いきれいな女性だった。煙の塊なのに、ちゃんと目鼻立ちがわかった。
福沢は、元木に声をかけていいものかどうか迷った。
坂上君はどうしたらいいと思う?
- 声を掛けてみる→エンディング№132:瞳の中の訪問者参照
- 放っておく
しばらくすると、元木の身体が、がくがくと震え、今度はエクトプラズムが元木の口の中に吸い込まれていった。
ゆっくりゆっくりと自分の帰る場所を確かめるように、最期は跡形も残さずに、全部元木の中に入った。
それと同時に、元木の身体ががくっと揺れて前に突っ伏した。
元木は机にゴツンと頭をぶつけた。
すると、うーーーんって、元木が伸びをした。
本当に眠っていたみたいで、はれぼったいまぶたをこすっていた。
そして突然、元木が寝ぼけ眼とこちらに向けた。
- 逃げる→エンディング№132:瞳の中の訪問者
- 駆け寄る
慌ててうまくしゃべれなかった福沢だが、元木に駆け寄り手を握ったが、まるで死人みたいに冷たかった。
「玲子ちゃん、私の手、握っててね」と元木は焦点のあわない虚ろな目で言った。
福沢は言われるがまま頷いた。
元木の手はだんだんと暖かさを取り戻していき、目もだんだんと焦点が合って、しっかりしてきた。
「玲子ちゃん、見ちゃった?」
- 見たと答える→エンディング№133~134参照
- 見なかったと答える
「どうして、そんなに脅えているの?」
福沢は今度は正直に答えた。
「ごめんね、実は私、見ちゃったの。あれ、何なの?」
「うん、あれはおばあちゃんなの。おばあちゃんは3年前に死んじゃったんだよ。それからね、ずっと私の中にいるの。時々、ああして出てくるの。おじいちゃんもいるんだよ。それから、お父さんのお姉さんや、お母さんのお父さんは、いろんな人が私の中で暮らしているんだよ」
福沢は、茶化したり馬鹿にしたらいけない気がして、真面目な顔で、そうだね、と答えた。
「おばあちゃんたちは、私にいろんなことを教えてくれるの。試験のこともそうだし、明日の天気とか、美味しい煮物の作り方とか、ベーゴマの必殺技とかいろんなこと。それから、みんなが私のことをどう思っているかも。怖がらないでね。玲子ちゃんは良いお友達だよ。これからもお友達でいてね」
「うん」
元木は相変わらずあの調子だけど、福沢と元木は今でも仲がいい。
あれから元木は、お婆ちゃんに聞いたと言って、試験の問題とか教えてくれるようになったが、それがぴたりと当たる。
信じられる?
- 信じる→エンディング№133:早苗ちゃんと付き合いたい
- 信じない→エンディング№134:早苗ちゃんの占い
- 何とも言えない
元木は、1キロ程度だったら、人の声が聞こえるらしい。
元木は、この集会が終わったら一緒に帰る約束を福沢としているので、まだ校内にいるはずとのこと。
「何なら、この部室に呼んだ上げようか。そして、目の前でみせてもらうといいよ。さあ、それで何が起こるかはわからないけど」
エンディング数 15/656 2%
エンディング№135:早苗ちゃんがやって来る
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き→①中山さんが心配だった→以下に分岐
- ↓
- 契約しない→エンディング№128:恋愛教 ←契約しない
- 契約する→恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 契約する→中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
- 好き→②妬ましかった→エンディング№131:恋愛教の終焉
- 嫌い→以下に分岐
- ↓
- 逃げた→エンディング№129:旧校舎で死んだ二人
- 悲鳴の聞こえた階を見に行った→エンディング№130:本田さんの呪い
- どちらでもない
例えば、調理実習のとき包丁を持たせると、ニタニタ笑いながら、「これで目を突き刺したら怖いよね」なんてつぶやく。
さらに、包丁の先を自分の方に向けて、少しずつ自分の顔に包丁の先を近づけ、、切っ先が目の前までくると、大きなため息をついて「あー、怖かった」とか言うのだ。
そうかと思うと、包丁でちょっと指を切ると、「痛ぁい、痛ぁい」とわんわん大声で泣き出す。
あと、お弁当を食べるとき、いつも食べる前に10分以上小さな声でブツブツとお祈りをして、何度も何度もお弁当箱にお辞儀して、ようやく食べ始める。
食べるのもものすごく遅くて、お昼休みめいっぱいつかって、ご飯を食べる。
そして、食べ終わるとまたお弁当にお辞儀して、ブツブツお祈りを始める。
でも、頭が悪いってわけじゃない。いつも試験とかで上位に食い込んでいる。
それに結構かわいい。誰にでも好かれる顔だ。
元木は変だけど、おもしろい。
この前、いきなり教室の中で天井を見ながら、くるくる回りだしてた。
「くらくらして目が回るの。だから反対のほうに回ってるの。そうすれば治るんだよ」
この前、体育のあった日、元木は気分が悪いと言って、保健室に行った。
福沢は授業のボレーボールで突き指をしたので、保健室へ行った。
保健室には先生はおらず、元木が一人で寝ていたが、頭まで毛布をかぶってガタガタと震えていた。
声をかけちゃいけない雰囲気だった。
- 声を掛けてみる→エンディング№132:瞳の中の訪問者参照
- このままそっとしておく
- 先生を呼びに行く
一応、近くの廊下をうろうろしたけど見つからなかったので、保健室に戻った。
声をかけようと思って、近寄ると、それに反応するように震えが激しくなり、ベッドがずずっ、ずずっと動いた。
心配になった福沢が毛布に手をかけて、大丈夫?と声を掛けたが、返事がなかったので、元木の肩を大きくゆすった。
すると、毛布の中からボサボサの頭が出てきた。顔が醜く膨れて、紫色に変色した唇がベロンとめくれている。
「うるさいなあ。そっとしておいてくれる?」
男子生徒で、元木とは違う人だった。
そのあとすぐ、葛城先生が戻って来て、手当してくれた。
「あのう、元木さんは来なかったでしょうか?さっき気分が悪いって女の子が着ませんでしたか?1年G組なんです」
「さあ、ちょっと用事で、はずしていたから。その間に来たのかもしれないわね」
聞いてもいないのに、体調の悪い男子生徒が「誰も来てないよ」とぶっきらぼうに答えた。
福沢が元木を探すと、教室の自分の席でぐったりしていた。
寝ているというよりも、気を失っている感じだった。
というか白目をむいており、なんだか死んでいるみたいだった。
福沢がどうしようと思いながら見ていると、急に彼女の身体がガクンと跳ねた。
大きく跳ねたかと思うと、今度は背筋をぴんと伸ばした。
そして、背筋を立てたまま蝋人形のように動かない元木の口から、白い煙のようなものが出てきた。
煙にしては何だか固い気がして、妙にまとまっている。
それが、もやもやっと人の形になっていく。
あれは、エクトプラズムだ。元木の口から出てきたら、あれは元木の魂だ、福沢は思った。
元木の顔と少しも似てないが、髪の長いきれいな女性だった。煙の塊なのに、ちゃんと目鼻立ちがわかった。
福沢は、元木に声をかけていいものかどうか迷った。
坂上君はどうしたらいいと思う?
- 声を掛けてみる→エンディング№132:瞳の中の訪問者参照
- 放っておく
しばらくすると、元木の身体が、がくがくと震え、今度はエクトプラズムが元木の口の中に吸い込まれていった。
ゆっくりゆっくりと自分の帰る場所を確かめるように、最期は跡形も残さずに、全部元木の中に入った。
それと同時に、元木の身体ががくっと揺れて前に突っ伏した。
元木は机にゴツンと頭をぶつけた。
すると、うーーーんって、元木が伸びをした。
本当に眠っていたみたいで、はれぼったいまぶたをこすっていた。
そして突然、元木が寝ぼけ眼とこちらに向けた。
- 逃げる→エンディング№132:瞳の中の訪問者
- 駆け寄る
慌ててうまくしゃべれなかった福沢だが、元木に駆け寄り手を握ったが、まるで死人みたいに冷たかった。
「玲子ちゃん、私の手、握っててね」と元木は焦点のあわない虚ろな目で言った。
福沢は言われるがまま頷いた。
元木の手はだんだんと暖かさを取り戻していき、目もだんだんと焦点が合って、しっかりしてきた。
「玲子ちゃん、見ちゃった?」
- 見たと答える
- 見なかったと答える
「あれ、何なの?」
「うん、あれはおばあちゃんなの。おばあちゃんは3年前に死んじゃったんだよ。それからね、ずっと私の中にいるの。時々、ああして出てくるの。おじいちゃんもいるんだよ。それから、お父さんのお姉さんや、お母さんのお父さんは、いろんな人が私の中で暮らしているんだよ」
福沢は、茶化したり馬鹿にしたらいけない気がして、真面目な顔で、そうだね、と答えた。
「おばあちゃんたちは、私にいろんなことを教えてくれるの。試験のこともそうだし、明日の天気とか、美味しい煮物の作り方とか、ベーゴマの必殺技とかいろんなこと。それから、みんなが私のことをどう思っているかも。怖がらないでね。玲子ちゃんは良いお友達だよ。これからもお友達でいてね」
「うん」
元木は相変わらずあの調子だけど、福沢と元木は今でも仲がいい。
あれから元木は、お婆ちゃんに聞いたと言って、試験の問題とか教えてくれるようになったが、それがぴたりと当たる。
信じられる?
- 信じる→エンディング№133:早苗ちゃんと付き合いたい
- 信じない
- 何とも言えない
元木がご飯の時にお祈りをするとのことだが、福沢は、そーっと近づいて何と言っているか聞いてみたことがある。
「おやおや、今日もおいしそうな、お弁当だこと」
「わしゃあ、幸せもんじゃなあ」
お祖父ちゃんとかお婆ちゃんとか元木とは違う人の声だった。
よく聞いたら、いくつかの声が同時に聞こえる。
一人の声じゃなく、何人もがいっぺんにがやがやと喋っている。
すごいなあと思いながら、福沢が元木の顔を覗き込んだら、ちょっと開いた口元に人間の顔が見えた。
マッチ棒の先のような小さな人間の顔が20個ぐらいあり、それがじーっとお弁当をみて、口々に好きなことをしゃべっていた。
突然、元木が福沢の手を握って微笑んだ。
「今、おばあちゃんが言ってたよ。今度、玲子ちゃんは一人の男の子に会うんだって。その男の子は今とても危険な位置にいるの。だから気をつけてね、玲子ちゃん。その男の子、坂上君っていうらしいから」
「あなたは信じないと思うけど、早苗ちゃんは忠告してたわよ。まあ何があるか知らないけどさ。気を付けたほうがいいよ。早苗ちゃんの言うこと、本当に当たるんだから」
エンディング数 14/656 2%
エンディング№134:早苗ちゃんの占い
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
例えば、調理実習のとき包丁を持たせると、ニタニタ笑いながら、「これで目を突き刺したら怖いよね」なんてつぶやく。
さらに、包丁の先を自分の方に向けて、少しずつ自分の顔に包丁の先を近づけ、、切っ先が目の前までくると、大きなため息をついて「あー、怖かった」とか言うのだ。
そうかと思うと、包丁でちょっと指を切ると、「痛ぁい、痛ぁい」とわんわん大声で泣き出す。
あと、お弁当を食べるとき、いつも食べる前に10分以上小さな声でブツブツとお祈りをして、何度も何度もお弁当箱にお辞儀して、ようやく食べ始める。
食べるのもものすごく遅くて、お昼休みめいっぱいつかって、ご飯を食べる。
そして、食べ終わるとまたお弁当にお辞儀して、ブツブツお祈りを始める。
でも、頭が悪いってわけじゃない。いつも試験とかで上位に食い込んでいる。
それに結構かわいい。誰にでも好かれる顔だ。
元木は変だけど、おもしろい。
この前、いきなり教室の中で天井を見ながら、くるくる回りだしてた。
「くらくらして目が回るの。だから反対のほうに回ってるの。そうすれば治るんだよ」
この前、体育のあった日、元木は気分が悪いと言って、保健室に行った。
福沢は授業のボレーボールで突き指をしたので、保健室へ行った。
保健室には先生はおらず、元木が一人で寝ていたが、頭まで毛布をかぶってガタガタと震えていた。
声をかけちゃいけない雰囲気だった。
一応、近くの廊下をうろうろしたけど見つからなかったので、保健室に戻った。
声をかけようと思って、近寄ると、それに反応するように震えが激しくなり、ベッドがずずっ、ずずっと動いた。
心配になった福沢が毛布に手をかけて、大丈夫?と声を掛けたが、返事がなかったので、元木の肩を大きくゆすった。
すると、毛布の中からボサボサの頭が出てきた。顔が醜く膨れて、紫色に変色した唇がベロンとめくれている。
「うるさいなあ。そっとしておいてくれる?」
男子生徒で、元木とは違う人だった。
そのあとすぐ、葛城先生が戻って来て、手当してくれた。
「あのう、元木さんは来なかったでしょうか?さっき気分が悪いって女の子が着ませんでしたか?1年G組なんです」
「さあ、ちょっと用事で、はずしていたから。その間に来たのかもしれないわね」
聞いてもいないのに、体調の悪い男子生徒が「誰も来てないよ」とぶっきらぼうに答えた。
福沢が元木を探すと、教室の自分の席でぐったりしていた。
寝ているというよりも、気を失っている感じだった。
というか白目をむいており、なんだか死んでいるみたいだった。
福沢がどうしようと思いながら見ていると、急に彼女の身体がガクンと跳ねた。
大きく跳ねたかと思うと、今度は背筋をぴんと伸ばした。
そして、背筋を立てたまま蝋人形のように動かない元木の口から、白い煙のようなものが出てきた。
煙にしては何だか固い気がして、妙にまとまっている。
それが、もやもやっと人の形になっていく。
あれは、エクトプラズムだ。元木の口から出てきたら、あれは元木の魂だ、福沢は思った。
元木の顔と少しも似てないが、髪の長いきれいな女性だった。煙の塊なのに、ちゃんと目鼻立ちがわかった。
福沢は、元木に声をかけていいものかどうか迷った。
坂上君はどうしたらいいと思う?
しばらくすると、元木の身体が、がくがくと震え、今度はエクトプラズムが元木の口の中に吸い込まれていった。
ゆっくりゆっくりと自分の帰る場所を確かめるように、最期は跡形も残さずに、全部元木の中に入った。
それと同時に、元木の身体ががくっと揺れて前に突っ伏した。
元木は机にゴツンと頭をぶつけた。
すると、うーーーんって、元木が伸びをした。
本当に眠っていたみたいで、はれぼったいまぶたをこすっていた。
そして突然、元木が寝ぼけ眼とこちらに向けた。
慌ててうまくしゃべれなかった福沢だが、元木に駆け寄り手を握ったが、まるで死人みたいに冷たかった。
「玲子ちゃん、私の手、握っててね」と元木は焦点のあわない虚ろな目で言った。
福沢は言われるがまま頷いた。
元木の手はだんだんと暖かさを取り戻していき、目もだんだんと焦点が合って、しっかりしてきた。
「玲子ちゃん、見ちゃった?」
「あれ、何なの?」
「うん、あれはおばあちゃんなの。おばあちゃんは3年前に死んじゃったんだよ。それからね、ずっと私の中にいるの。時々、ああして出てくるの。おじいちゃんもいるんだよ。それから、お父さんのお姉さんや、お母さんのお父さんは、いろんな人が私の中で暮らしているんだよ」
福沢は、茶化したり馬鹿にしたらいけない気がして、真面目な顔で、そうだね、と答えた。
「おばあちゃんたちは、私にいろんなことを教えてくれるの。試験のこともそうだし、明日の天気とか、美味しい煮物の作り方とか、ベーゴマの必殺技とかいろんなこと。それから、みんなが私のことをどう思っているかも。怖がらないでね。玲子ちゃんは良いお友達だよ。これからもお友達でいてね」
「うん」
元木は相変わらずあの調子だけど、福沢と元木は今でも仲がいい。
あれから元木は、お婆ちゃんに聞いたと言って、試験の問題とか教えてくれるようになったが、それがぴたりと当たる。
信じられる?
えっ、早苗ちゃんに会いたいの?それって、ナンパ?早苗ちゃんに話しとく。
付き合えるといいね。気に入られるかどうかが一番の問題だからね。早苗ちゃんの中に棲んでいるご先祖様たちにだよ」
元木が中学の時に、元木に告白した男子がいた。その男子が元木に相応しいかどうか親族会議が開かれたが、結局相応しくないという結論が出て、その日からその男子は行方不明になった、と元木のお婆ちゃんが教えてくれたそうだ。
福沢は、元木から出てきたおばあちゃんと仲がよく、お茶を飲みながら話をしているとのこと。
エンディング数 13/656 1%
エンディング№133:早苗ちゃんと付き合いたい
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き→①中山さんが心配だった→以下に分岐
- ↓
- 契約しない→エンディング№128:恋愛教 ←契約しない
- 契約する→恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 契約する→中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
- 好き→②妬ましかった→エンディング№131:恋愛教の終焉
- 嫌い→以下に分岐
- ↓
- 逃げた→エンディング№129:旧校舎で死んだ二人
- 悲鳴の聞こえた階を見に行った→エンディング№130:本田さんの呪い
- どちらでもない
例えば、調理実習のとき包丁を持たせると、ニタニタ笑いながら、「これで目を突き刺したら怖いよね」なんてつぶやく。
さらに、包丁の先を自分の方に向けて、少しずつ自分の顔に包丁の先を近づけ、、切っ先が目の前までくると、大きなため息をついて「あー、怖かった」とか言うのだ。
そうかと思うと、包丁でちょっと指を切ると、「痛ぁい、痛ぁい」とわんわん大声で泣き出す。
あと、お弁当を食べるとき、いつも食べる前に10分以上小さな声でブツブツとお祈りをして、何度も何度もお弁当箱にお辞儀して、ようやく食べ始める。
食べるのもものすごく遅くて、お昼休みめいっぱいつかって、ご飯を食べる。
そして、食べ終わるとまたお弁当にお辞儀して、ブツブツお祈りを始める。
でも、頭が悪いってわけじゃない。いつも試験とかで上位に食い込んでいる。
それに結構かわいい。誰にでも好かれる顔だ。
元木は変だけど、おもしろい。
この前、いきなり教室の中で天井を見ながら、くるくる回りだしてた。
「くらくらして目が回るの。だから反対のほうに回ってるの。そうすれば治るんだよ」
この前、体育のあった日、元木は気分が悪いと言って、保健室に行った。
福沢は授業のボレーボールで突き指をしたので、保健室へ行った。
保健室には先生はおらず、元木が一人で寝ていたが、頭まで毛布をかぶってガタガタと震えていた。
声をかけちゃいけない雰囲気だった。
- 声を掛けてみる→エンディング№132:瞳の中の訪問者参照
- このままそっとしておく
- 先生を呼びに行く
一応、近くの廊下をうろうろしたけど見つからなかったので、保健室に戻った。
声をかけようと思って、近寄ると、それに反応するように震えが激しくなり、ベッドがずずっ、ずずっと動いた。
心配になった福沢が毛布に手をかけて、大丈夫?と声を掛けたが、返事がなかったので、元木の肩を大きくゆすった。
すると、毛布の中からボサボサの頭が出てきた。顔が醜く膨れて、紫色に変色した唇がベロンとめくれている。
「うるさいなあ。そっとしておいてくれる?」
男子生徒で、元木とは違う人だった。
そのあとすぐ、葛城先生が戻って来て、手当してくれた。
「あのう、元木さんは来なかったでしょうか?さっき気分が悪いって女の子が着ませんでしたか?1年G組なんです」
「さあ、ちょっと用事で、はずしていたから。その間に来たのかもしれないわね」
聞いてもいないのに、体調の悪い男子生徒が「誰も来てないよ」とぶっきらぼうに答えた。
福沢が元木を探すと、教室の自分の席でぐったりしていた。
寝ているというよりも、気を失っている感じだった。
というか白目をむいており、なんだか死んでいるみたいだった。
福沢がどうしようと思いながら見ていると、急に彼女の身体がガクンと跳ねた。
大きく跳ねたかと思うと、今度は背筋をぴんと伸ばした。
そして、背筋を立てたまま蝋人形のように動かない元木の口から、白い煙のようなものが出てきた。
煙にしては何だか固い気がして、妙にまとまっている。
それが、もやもやっと人の形になっていく。
あれは、エクトプラズムだ。元木の口から出てきたら、あれは元木の魂だ、福沢は思った。
元木の顔と少しも似てないが、髪の長いきれいな女性だった。煙の塊なのに、ちゃんと目鼻立ちがわかった。
福沢は、元木に声をかけていいものかどうか迷った。
坂上君はどうしたらいいと思う?
- 声を掛けてみる→エンディング№132:瞳の中の訪問者参照
- 放っておく
しばらくすると、元木の身体が、がくがくと震え、今度はエクトプラズムが元木の口の中に吸い込まれていった。
ゆっくりゆっくりと自分の帰る場所を確かめるように、最期は跡形も残さずに、全部元木の中に入った。
それと同時に、元木の身体ががくっと揺れて前に突っ伏した。
元木は机にゴツンと頭をぶつけた。
すると、うーーーんって、元木が伸びをした。
本当に眠っていたみたいで、はれぼったいまぶたをこすっていた。
そして突然、元木が寝ぼけ眼とこちらに向けた。
- 逃げる→エンディング№132:瞳の中の訪問者
- 駆け寄る
慌ててうまくしゃべれなかった福沢だが、元木に駆け寄り手を握ったが、まるで死人みたいに冷たかった。
「玲子ちゃん、私の手、握っててね」と元木は焦点のあわない虚ろな目で言った。
福沢は言われるがまま頷いた。
元木の手はだんだんと暖かさを取り戻していき、目もだんだんと焦点が合って、しっかりしてきた。
「玲子ちゃん、見ちゃった?」
- 見たと答える
- 見なかったと答える
「あれ、何なの?」
「うん、あれはおばあちゃんなの。おばあちゃんは3年前に死んじゃったんだよ。それからね、ずっと私の中にいるの。時々、ああして出てくるの。おじいちゃんもいるんだよ。それから、お父さんのお姉さんや、お母さんのお父さんは、いろんな人が私の中で暮らしているんだよ」
福沢は、茶化したり馬鹿にしたらいけない気がして、真面目な顔で、そうだね、と答えた。
「おばあちゃんたちは、私にいろんなことを教えてくれるの。試験のこともそうだし、明日の天気とか、美味しい煮物の作り方とか、ベーゴマの必殺技とかいろんなこと。それから、みんなが私のことをどう思っているかも。怖がらないでね。玲子ちゃんは良いお友達だよ。これからもお友達でいてね」
「うん」
元木は相変わらずあの調子だけど、福沢と元木は今でも仲がいい。
あれから元木は、お婆ちゃんに聞いたと言って、試験の問題とか教えてくれるようになったが、それがぴたりと当たる。
信じられる?
- 信じる
- 信じない
- 何とも言えない
えっ、早苗ちゃんに会いたいの?それって、ナンパ?早苗ちゃんに話しとく。
付き合えるといいね。気に入られるかどうかが一番の問題だからね。早苗ちゃんの中に棲んでいるご先祖様たちにだよ」
元木が中学の時に、元木に告白した男子がいた。その男子が元木に相応しいかどうか親族会議が開かれたが、結局相応しくないという結論が出て、その日からその男子は行方不明になった、と元木のお婆ちゃんが教えてくれたそうだ。
福沢は、元木から出てきたおばあちゃんと仲がよく、お茶を飲みながら話をしているとのこと。
エンディング数 13/656 1%
エンディング№133:早苗ちゃんと付き合いたい
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
例えば、調理実習のとき包丁を持たせると、ニタニタ笑いながら、「これで目を突き刺したら怖いよね」なんてつぶやく。
さらに、包丁の先を自分の方に向けて、少しずつ自分の顔に包丁の先を近づけ、、切っ先が目の前までくると、大きなため息をついて「あー、怖かった」とか言うのだ。
そうかと思うと、包丁でちょっと指を切ると、「痛ぁい、痛ぁい」とわんわん大声で泣き出す。
あと、お弁当を食べるとき、いつも食べる前に10分以上小さな声でブツブツとお祈りをして、何度も何度もお弁当箱にお辞儀して、ようやく食べ始める。
食べるのもものすごく遅くて、お昼休みめいっぱいつかって、ご飯を食べる。
そして、食べ終わるとまたお弁当にお辞儀して、ブツブツお祈りを始める。
でも、頭が悪いってわけじゃない。いつも試験とかで上位に食い込んでいる。
それに結構かわいい。誰にでも好かれる顔だ。
元木は変だけど、おもしろい。
この前、いきなり教室の中で天井を見ながら、くるくる回りだしてた。
「くらくらして目が回るの。だから反対のほうに回ってるの。そうすれば治るんだよ」
この前、体育のあった日、元木は気分が悪いと言って、保健室に行った。
福沢は授業のボレーボールで突き指をしたので、保健室へ行った。
保健室には先生はおらず、元木が一人で寝ていたが、頭まで毛布をかぶってガタガタと震えていた。
声をかけちゃいけない雰囲気だった。
心配になった福沢が毛布に手をかけて、大丈夫?と声を掛けたが、返事がなかったので、元木の肩を大きくゆすった。
すると、毛布の中からボサボサの頭が出てきた。顔が醜く膨れて、紫色に変色した唇がベロンとめくれている。
「うるさいなあ。そっとしておいてくれる?」
男子生徒で、元木とは違う人だった。
そのあとすぐ、葛城先生が戻って来て、手当してくれた。
「あのう、元木さんは来なかったでしょうか?さっき気分が悪いって女の子が着ませんでしたか?1年G組なんです」
「さあ、ちょっと用事で、はずしていたから。その間に来たのかもしれないわね」
聞いてもいないのに、体調の悪い男子生徒が「誰も来てないよ」とぶっきらぼうに答えた。
福沢が元木を探すと、教室の自分の席でぐったりしていた。
寝ているというよりも、気を失っている感じだった。
というか白目をむいており、なんだか死んでいるみたいだった。
福沢がどうしようと思いながら見ていると、急に彼女の身体がガクンと跳ねた。
大きく跳ねたかと思うと、今度は背筋をぴんと伸ばした。
そして、背筋を立てたまま蝋人形のように動かない元木の口から、白い煙のようなものが出てきた。
煙にしては何だか固い気がして、妙にまとまっている。
それが、もやもやっと人の形になっていく。
あれは、エクトプラズムだ。元木の口から出てきたら、あれは元木の魂だ、福沢は思った。
元木の顔と少しも似てないが、髪の長いきれいな女性だった。煙の塊なのに、ちゃんと目鼻立ちがわかった。
福沢は、元木に声をかけていいものかどうか迷った。
坂上君はどうしたらいいと思う?
動揺した福沢はちゃんと名前を呼べなかった。
しばらくすると、元木の身体が、がくがくと震え、今度はエクトプラズムが元木の口の中に吸い込まれていった。
ゆっくりゆっくりと自分の帰る場所を確かめるように、最期は跡形も残さずに、全部元木の中に入った。
それと同時に、元木の身体ががくっと揺れて前に突っ伏した。
元木は机にゴツンと頭をぶつけた。
すると、うーーーんって、元木が伸びをした。
本当に眠っていたみたいで、はれぼったいまぶたをこすっていた。
そして突然、元木が寝ぼけ眼とこちらに向けた。
元木は追いかけてこなかったが、エクトプラズムが追いかけてきたが、「やばい、もう捕まる」と思っていた福沢を追い越して、どこかへ行ってしまった。
体育の授業の終わりを告げるベルがなったので、福沢が教室に戻ると、エクトプラズムが福沢の席に座っていた。
もう一度福沢が逃げようとすると、首にからみついてきて、目の中に入ってきた。
それからエクトプラズムはずっと目の中にから出てこない。だから時々目がずごく痛む。
霊には二つのタイプがある。
一つは、去る者は追わずのタイプ。霊を見て逃げる人がいたら、放っておくタイプ。
もう一つは、逃げれば逃げるほど追いかけてくるタイプ。
元木のエクトプラズムは、追いかけてくるタイプの霊だった。
そういう霊に出会ったら、逃げちゃダメ。
さっきの話のエクトプラズムが目の中から出てきても、決して逃げないでね。
エンディング数 12/656 1%
エンディング№132:瞳の中の訪問者
キャラクター図鑑 29/112 25%
朝日奈慎也
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き→①中山さんが心配だった→以下に分岐
- ↓
- 契約しない→エンディング№128:恋愛教 ←契約しない
- 契約する→恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 契約する→中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
- 好き→②妬ましかった→エンディング№131:恋愛教の終焉
- 嫌い→以下に分岐
- ↓
- 逃げた→エンディング№129:旧校舎で死んだ二人
- 悲鳴の聞こえた階を見に行った→エンディング№130:本田さんの呪い
- どちらでもない
例えば、調理実習のとき包丁を持たせると、ニタニタ笑いながら、「これで目を突き刺したら怖いよね」なんてつぶやく。
さらに、包丁の先を自分の方に向けて、少しずつ自分の顔に包丁の先を近づけ、、切っ先が目の前までくると、大きなため息をついて「あー、怖かった」とか言うのだ。
そうかと思うと、包丁でちょっと指を切ると、「痛ぁい、痛ぁい」とわんわん大声で泣き出す。
あと、お弁当を食べるとき、いつも食べる前に10分以上小さな声でブツブツとお祈りをして、何度も何度もお弁当箱にお辞儀して、ようやく食べ始める。
食べるのもものすごく遅くて、お昼休みめいっぱいつかって、ご飯を食べる。
そして、食べ終わるとまたお弁当にお辞儀して、ブツブツお祈りを始める。
でも、頭が悪いってわけじゃない。いつも試験とかで上位に食い込んでいる。
それに結構かわいい。誰にでも好かれる顔だ。
元木は変だけど、おもしろい。
この前、いきなり教室の中で天井を見ながら、くるくる回りだしてた。
「くらくらして目が回るの。だから反対のほうに回ってるの。そうすれば治るんだよ」
この前、体育のあった日、元木は気分が悪いと言って、保健室に行った。
福沢は授業のボレーボールで突き指をしたので、保健室へ行った。
保健室には先生はおらず、元木が一人で寝ていたが、頭まで毛布をかぶってガタガタと震えていた。
声をかけちゃいけない雰囲気だった。
- 声を掛けてみる
- このままそっとしておく
- 先生を呼びに行く
心配になった福沢が毛布に手をかけて、大丈夫?と声を掛けたが、返事がなかったので、元木の肩を大きくゆすった。
すると、毛布の中からボサボサの頭が出てきた。顔が醜く膨れて、紫色に変色した唇がベロンとめくれている。
「うるさいなあ。そっとしておいてくれる?」
男子生徒で、元木とは違う人だった。
そのあとすぐ、葛城先生が戻って来て、手当してくれた。
「あのう、元木さんは来なかったでしょうか?さっき気分が悪いって女の子が着ませんでしたか?1年G組なんです」
「さあ、ちょっと用事で、はずしていたから。その間に来たのかもしれないわね」
聞いてもいないのに、体調の悪い男子生徒が「誰も来てないよ」とぶっきらぼうに答えた。
福沢が元木を探すと、教室の自分の席でぐったりしていた。
寝ているというよりも、気を失っている感じだった。
というか白目をむいており、なんだか死んでいるみたいだった。
福沢がどうしようと思いながら見ていると、急に彼女の身体がガクンと跳ねた。
大きく跳ねたかと思うと、今度は背筋をぴんと伸ばした。
そして、背筋を立てたまま蝋人形のように動かない元木の口から、白い煙のようなものが出てきた。
煙にしては何だか固い気がして、妙にまとまっている。
それが、もやもやっと人の形になっていく。
あれは、エクトプラズムだ。元木の口から出てきたら、あれは元木の魂だ、福沢は思った。
元木の顔と少しも似てないが、髪の長いきれいな女性だった。煙の塊なのに、ちゃんと目鼻立ちがわかった。
福沢は、元木に声をかけていいものかどうか迷った。
坂上君はどうしたらいいと思う?
- 声を掛けてみる
- 放っておく
動揺した福沢はちゃんと名前を呼べなかった。
しばらくすると、元木の身体が、がくがくと震え、今度はエクトプラズムが元木の口の中に吸い込まれていった。
ゆっくりゆっくりと自分の帰る場所を確かめるように、最期は跡形も残さずに、全部元木の中に入った。
それと同時に、元木の身体ががくっと揺れて前に突っ伏した。
元木は机にゴツンと頭をぶつけた。
すると、うーーーんって、元木が伸びをした。
本当に眠っていたみたいで、はれぼったいまぶたをこすっていた。
そして突然、元木が寝ぼけ眼とこちらに向けた。
- 逃げる
- 駆け寄る
元木は追いかけてこなかったが、エクトプラズムが追いかけてきたが、「やばい、もう捕まる」と思っていた福沢を追い越して、どこかへ行ってしまった。
体育の授業の終わりを告げるベルがなったので、福沢が教室に戻ると、エクトプラズムが福沢の席に座っていた。
もう一度福沢が逃げようとすると、首にからみついてきて、目の中に入ってきた。
それからエクトプラズムはずっと目の中にから出てこない。だから時々目がずごく痛む。
霊には二つのタイプがある。
一つは、去る者は追わずのタイプ。霊を見て逃げる人がいたら、放っておくタイプ。
もう一つは、逃げれば逃げるほど追いかけてくるタイプ。
元木のエクトプラズムは、追いかけてくるタイプの霊だった。
そういう霊に出会ったら、逃げちゃダメ。
さっきの話のエクトプラズムが目の中から出てきても、決して逃げないでね。
エンディング数 12/656 1%
エンディング№132:瞳の中の訪問者
キャラクター図鑑 29/112 25%
朝日奈慎也
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き
- 嫌い→以下に分岐
- ↓
- 逃げた→エンディング№129:旧校舎で死んだ二人
- 悲鳴の聞こえた階を見に行った→エンディング№130:本田さんの呪い
- どちらでもない
私はこんな集まりに出るくらいだから、チョー大好きだよ!
私の好きなマンガ家さんはね・・・あ、ごめん。つい話が脱線しちゃった。話を戻すね。
中山は内心壊し話は大好きだったんだけれど、女の子が怖い話に目がないのもどうかと思って、嫌だなぁって振りをしながら、友達の話を聞いていた。
加瀬「旧校舎に何でも願いを聞いてくれる悪魔がいるんよ。ただし条件は魂と引き換えなんよ。ねえ信じる?」
菊崎「それって死んじゃうの?」
加瀬「差し出すのは死んだ後のことなんよ。だから生きている間は、別にどうってことないみたい」
菊崎「私は嫌だなあ」
中山「で、どうやって悪魔を呼び出すの?」
加瀬「何かよくわかんないんだけど、儀式をする必要があるんよ。その方法が書かれた本が、図書室にあるって話なんてよ」
菊崎「その悪魔に願いを聞いてもらった人って、この学校にいるの?」
加瀬「いるんじゃない?よく知らんけど」
放課後になって、中山は一緒に帰ろうという友達の誘いを断って、一人である場所に向かった。
それは図書室だった。
中山は興味のないフリをしていながらも、願いを聞いてくれるという悪魔の話に興味を持った。
このままじゃいつになったら理想の恋人に出会えるかわからないから、悪魔に頼んで手っ取り早く彼氏を作ろうと考えた。
ダメでもともとって思いながら、あまり期待しないで本棚を漁りだしたが、悪魔っていうのは、そんな人間の心の隙を見つけて忍び寄ってくる。
なんと、本当に怪しい本が、まるでどうぞ見つけてくださいって感じで出てきちゃった。
中山は、本棚の中から真っ黒な背表紙の本を見つけた。真っ黒だけならともかく、題名を何も書かれていない。
中山はその怪しい本を手に取り、ページをめくってみると、悪魔を呼び出す方法が書かれていた。
ページをめくると一枚のメモが挟んであった。
「旧校舎の地図じゃん。しかも秘密の地下室の入り方まで書いてある。もしかして、以前誰かがこの本を読んで試したのかもしれない」
中山はその本をこっそり鞄に入れて、とりあえず家に帰ることにした。
中山は自分の部屋に戻ると、本の中身をじっくりと読みふけった。
その本によると、悪魔を呼び出すには、魔法陣を床に書いて、動物の血液を小瓶に入れて供物とし、呪文を唱えるとのことで、中山は飼っていた猫をためらうことなく殺した。
翌日の放課後、中山は必要な道具を全部用意して、あとは儀式を実行するだけって段取りになったが、直前になって、ひとりじゃ不安になってしまった。
そもそも旧校舎は立入禁止だし、昼でも薄暗くて、女の子が一人で行けるような場所じゃない。
そこで、中山は友達の室戸葵に声をかけた。
「あのさ、これからちょっと付き合ってくれない?」
「いいけど、どこに?」
「旧校舎」
「え?どうしてあんなところに?」
「悪魔を呼び出すの。成功したら、悪魔は何でも願いを叶えるんだって」
「あんたそんなこと信じてんの?やめたほうがいいって」
「やるだけやろうよ。悪魔呼び出したら、誰よりも素敵な彼氏と付き合えるよ。葵ちゃん、サッカー部の西澤先輩と付き合いたいって言ってたじゃん。競争相手多いし、どんなに頑張ったって普通じゃ絶対無理、付き合えないから。でもさ、悪魔呼び出せたら簡単。思いのままの相手と付き合えるし、その相手を自由にできる」
「うん、乗った」
二人はさっそく旧校舎に向かった。
旧校舎の入口をくぐった途端震え出して怖気づく室戸の袖を引っ張って、中山はどんどん先に進んだ。
1階の行き止まりの壁を調べると、ぐらぐらしている羽目板があり、メモに書かれたとおり器用に動かすと簡単に外れて、壁の中に階段があった。
懐中電灯の灯りだけを頼りに、ゆっくりと階段を降りていった。
地下は思っていた以上に広くて、ここで誰かが悪魔を呼び出した面影がなんとなく感じられた。
中山はテキパキと準備を進め、室戸はただその様子を眺めていた。
中山は魔法陣の作成に取り掛かった。
本に書かれている図案を一生懸命書き写している中山の背中に向かって、室戸はふと心に浮かんだ疑問を尋ねた。
「あのさあ、悪魔が実際にいたとして、本当に魂を犠牲にしてまで彼氏が欲しいわけ?」
「そう、私は生きているうちに幸せになりたいの。死んだ後のことなんて、どうでもいい」
やがて魔法陣は完成し、指定の位置に小瓶を置いて、中山は中央に立った。あとは呪文を口にするだけ。
「葵も、魔法陣の中に入りなよ」
「いいって、まずあんたがやって成功したら考えるから。早くやってみせてよ」
室戸は魔法陣には入らなかった。
中山は呪文が書かれたページを開いて、間違えないように慎重に唱え出した。
すると、辺りにはまるで地震が起きたような地響きが鳴り、どこから現れたのか黒煙が立ち上がり地下室は黒い霧に包まれた。
魔法陣の上方、空中にさらに黒い霧のようなものが沸き上がり、中から漆黒の闇が結晶したかのように、ゾクリとするような容貌の悪魔が現れた。
黒い衣を身に纏い、背中には大きなこうもりの翼を生やした悪魔は、人間でいうと青年ぐらいの年齢に見えた。
そいつは重く低い声で、中山に言った。
「私を呼び出したのはお前か?」
それを耳にした室戸は、悲鳴を上げながら、一目散に階段を駆け上がり飛び出してしまった。
「さあ、願いを言ってみろ。お前の魂と引き換えに、叶えてやろう」
「私、生きている間は最高に楽しい人生を送りたいです。まず彼氏が欲しい。カッコいい彼氏が。あ、優しくて私の言うことは何でも聞く彼氏、それからお金に名声、私は誰よりも幸せになる」
「ほう、容姿と性格がすぐれた男か。それに金と名声。随分強欲な女だな。それだけの願いを叶えるのに、お前の小さな魂を一つしか差し出さないというのか?」
「何が欲しいの?私が幸せに生きられるなら、何でもあげる。何が欲しいのか言って。その代わり、生きている間は最高に幸せな人生を約束して」
「ほう、お前は潔いのだな。そのような人間の魂なら、喜んでいただこう。ただし、お前には魂以外の代償も提供してもらう。それはいずれ請求するとしよう。まづはその魂をいただくことにする。では契約を交わそう」
そして、中山は悪魔と契約した。
中山に彼氏ができたのは、間もなくのことだった。
放課後、中山がいつものように友達をおしゃべりしていると、突然一人の男子生徒が入ってきた。
その人は、誰もが思わず振り返るぐらいのかっこいいって評判の西澤先輩だった。
西澤仁志は、サッカー部の次期キャプテンって言われて、密かにファンクラブがあるほど、女子に人気がある。
「よかったら今日も一緒に帰らない?」
「うん、じゃ用事が終わるまで待ってて」
「俺、邪魔にならないよう廊下で待っているから」
加瀬「いつの間にあんな彼氏ができたんよ」
菊崎「あの西澤先輩でしょ?」
加瀬「どっちが告白したの?」
中山「付き合ってほしいって言われてさ、それでオーケーした」
そう言い残して、中山が西澤先輩と二人で仲良く去って行った。
仲良くといっても、西澤先輩が中山に傳いている感じだった。
西澤先輩の親衛隊の連中は怒り心頭だった。
その中に一人、誰よりも心中穏やかじゃない人がいた。室戸だ。
彼女の胸のうちはどうだったと思う?
- 中山さんが心配だった→以下に分岐
- ↓
- 契約しない→エンディング№128:恋愛教 ←契約しない
- 契約する→恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 契約する→中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
- 妬ましかった
しかも、卑怯にも悪魔に魂を売ってまでして。そこまでするんだった、世の中にももっといい男がいっぱいいるのに、わざわざ西澤先輩を選ぶなんて、絶対に自分への当てつけだ。
室戸はそう思って歯ぎしりした。
だから、二人の後ろ姿を見送りながら、室戸は、二人の恋の行き先が地獄でありますようにって、こっそりと呪いの言葉を念じた。
悪魔が本当にいたんだから、呪いだって本当にあると、今の室戸は何でも信じるようになっていた。
その後、中山は一学園上のちょっと厄介なグループに目をつけられるようになった。
及川由紀に呼び出された中山は、十人くらいのグループに囲まれた。
なんでも自分たちは西澤仁志の親衛隊をしているから、自分たちの許可なく彼と話をしてはいけないってことだった。
室戸は、それを横目でほくそ笑んでいた。
及川はキレると何をするかわからない女子として有名だった。
それからというもの、中山には二種類のグループが張り付き始めた。及川率いる西澤仁志親衛隊と、中山は恋愛教。
最初は親衛隊からは恋愛教に対して険悪なムードが漂っていたんだけれど、日が経つにつれて二つのグループの境界線がなくなり始め、恋愛教が西澤仁志親衛隊を飲み込んだ感じになった。
そもそも及川も楽しい人生を送りたいって人だから、根っこは中山と同じ。ようは西澤先輩と付き合うより、もっと楽しくて刺激的な毎日を送れれはオッケーなのだ。
室戸は悔しくて地団太を踏むけれど、どうにもならない。
そんな恋愛教に敵が現れた。それは喪男(モテ男の対極にいる人)たちだった。
いい男たちは、どんどん彼女ができて幸せの絶頂にいる(悪魔の力で女性たちに傅いているが)が、喪男は全然だった。
鳴神学園は、恋愛教のせいで、モテ男と喪男の二極化が始まったが、一人の救世主の登場がすべてを丸く収めてしまった。
その救世主の名前は綾小路行人。
彼は、いつも顔をマスクで隠しているイケメンだけど、中山に何やら話しかけると、突然彼女は大人しくなり、恋愛教の解散を告げた。
恋愛教の信者は呆然とし、喪男たちからは大歓声が上がった。
恋愛教がなくなったからといって喪男がモテるわけはないが、一縷の望みはあるって思いたかったのだろう。
恋愛教がなくなると、学園を包んでいた殺伐とした雰囲気はあっという間に消し飛んでしまった。及川たちは再び西澤親衛隊を再結成し、中山は西澤先輩と別れてしまった。
それ以来は、表面上、中山はおとなしくなった。
どうしても理解できない室戸は綾小路を直接訪ねて、中山がどうしておとなしくなったのかを聞いた。
「僕は恋愛教よりも面白いことがあると彼女に伝えただけさ。彼女はそれを理解したんだろうね」と綾小路は即答した。
室戸は、恋愛教より面白いことってなんだろうって思ったが、何か危険を察知して口をつぐんだ。
中山がこのまま黙っておとなしくしているとは思えない。
絶対になにかもっと恐ろしいことを企んでいるはず。
だって、綾小路が言った「面白いこと」に興味が移っただけ。
エンディング数 11/656 1%
エンディング№131:恋愛教の終焉
キャラクター図鑑 27/112 24%
綾小路行人br />
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き→中山さんが心配だった→以下に分岐
- 契約しない→エンディング№128:恋愛教 ←契約しない
- 契約する→恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 契約する→中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
- 嫌い
- どちらでもない
中山も怖いのは苦手で、寝るときに電気を点けてないとダメなタイプだった。
中山が仲良くしていた先輩に、本田佐知子という女の子がいて、彼女は中山と家が近くて昔からの幼馴染だった。
本田は怖がりで、ちょっとした物音にもビクって反応するような子で、クラスの女子グループに目をつけられていた。
その女子グループのリーダーは及川由紀といい、何でも他人のものを欲しがる子で、本田の持っているカバンに目をつけていた。
そのカバンは本田が転校してしまった幼馴染の男の子にもらったもので、貝のキーホルダーが特徴的だった。
ある日、事件が起こった。
体育の授業が終わって、部屋に戻ったら、机のフックにかけていたカバンが無かった。
中には大事なものは入っていなかったけど、カバン自体が本田の思い出の品だから、慌てて学校中を探したけど、見つからなかった。
絶望に打ちひしがれた本田は、机の中に封筒が入っていることに気付いた。
中を読むと、「あなたの大切なものがどこにあるか知っています。教えてほしいなら、旧校舎の指定の教室に来てください」と書かれていた。
手紙には簡単な旧校舎の地図が入っており、指定の教室は2階だった。
あわてて教室を飛び出した本田は、廊下で中山とすれ違った。
本田は中山にこれまでにあった経緯を説明した。
話を聞いた中山は、「どこにもカバンって書かれてありません。絶対に怪しい」と言ったが、本田は、無くなったカバンの手がかりはこの手紙だけだから、行くしかない、と言って、中山を残して旧校舎に向かった。
そんな本田を放っておけなくて、中山も後を追った。
昼間でも薄気味悪い旧校舎だけど、本田はしっかりと進んでいった。いつもの臆病な彼女じゃなかった。あのカバンはそれだけ、彼女にとって大切なものだった。
でも、後を追った中山は旧校舎に入るのが怖かったが、同じ怖がりの本田が入っていけたんだから、お化けなんか出ないよね?と自分に言い聞かせて、旧校舎に入っていった。
その時、上の階から悲鳴が聞こえてきた。
中山さんはどうしたと思う?
- 逃げた→エンディング№129:旧校舎で死んだ二人
- 悲鳴の聞こえた階を見に行った
中山が二階に着くと、また悲鳴が聞こえてきたので、その方向へ向かった。
二階の一番奥に見える教室へたどり着くと、勢いよくドアを開けた。
弱い光の刺す教室に見えたのは、倒れている本田と、それを見下す形で仁王立ちしている及川たちだった。
「あなた誰、何しにきたの?」
「本田さんに何をしたの?」
「ちょっとナマイキだったから、マナーを教えてあげたのよ」
「マナー・・・それはリンチですか?わざわざ怪しい手紙まで用意して」
「なんだ、手紙のこと知ってるの?」
及川は一緒にいた仲間たちの顔を見渡して指図した。
「ねぇ、生意気な後輩がいたら、しつけをしてあげるのが優しい先輩の役目よね?みんなで教えてあげよっか」
それが合図になって、中山は彼女たちに襲われた。
ボロボロにされてしまった中山は、もう立ち上がる元気もなかった。その様子を見た及川たちは、「これは先輩からの愛の指導だからね。先輩に対しては礼儀正しく、マナーを守って接することを忘れないで。そうしないと、怖いことになっても知らないから、ね?」と言い残して
教室を出て行った。
本田が弱弱しい声で話しかけてきた。
「中山さん、大丈夫?」
「先輩こそ、ボロボロ」
「私のせいでごめんね」
「いいよ、それよりカバン」
「やっぱい及川さんが持っていたの。返してって言うと、こうなっちゃった。何とか取り戻そうと思ったんだけど」
そう言って、本田は手の中に大事そうに握っていた、貝の形をしたキーホルダーを見せてくれた。
「これだけしか取り戻せなかった、転校していった彼になんて言って誤ればいいのかな。悔しいよぅ」
本田さんは涙を流しながらそう言って、そのまま何も言わなくなってしまった。
「ねえ先輩?ねえ、サッちゃん!」
動かなくなってしまった本田の肩を揺さぶりながら、中山は大きな声で泣いた。
「あいつら、死ぬまでリンチするんだ。カバン一つのために」
中山も全身ボロボロだったけれど、何とか立ち上がった。
でも手も足も痛くてうまく歩けない。
骨が折れていたようで、せっかく立ち上がったのにそのままよろけて転んでしまった。
自分もこのまま死ぬのかもしれない。
そんなことを考えていたら、頭の中に声を聞こえてきた。
「我と契約せよ。さすれば望みは叶わん」
「あのカバン、もっとかわいいと思ってたのになぁ。なんかダサ。もういらないか。次のゴミの日に捨てちゃお。あれ、停電?痛っ!ちょっと何、今何が起きたの!ひぃーーー!本田さん!なんでここにいるの?痛い!ちょっと殴らないでよ!てめぇ、調子乗ってんじゃねえぞ!ぶっ殺してやる!」
及川は、近くにあった瓶を振り上げ、本田めがけて思い切り振り下ろした。
「なんで当たらないの?やめてよ!死んじゃうって!」
及川はそのまま見えない何かに殴られ続けた。
本田はそれをただ、ぼーっと見ているだけだった。
「お願いします、ごめんなさい、もうイジメません。イジメませんから、殴らないで!」
そうしたらそれまで黙っていた本田が「カバン」と言った。
「カバン?返しますから、許して!」
「カバン、食べて」
「無理無理、ぐげっ、あがががが」
突然本田はカバンを及川の口に押し込み始めた。
「欲しかったんでしょ、カバン。大事なカバンだから、誰にも奪われないようにしないとね」
及川は白目をむいて喉を掻きむしっていたが、その喉はどんどん太くなり、裂けた口はすっかりカバンを頬張ってる。
次の日、顔面は崩壊し、お腹はまるでカエルのようにいびつに膨れ上がって死んでいる及川が発見された。
解剖したら、お腹の中に大きなカバンが詰め込まれていた。
そして、本田を殺害したいじめっ子グループは、全員変死した。
自分の足をくわえ込んで窒息死したり、金魚鉢を丸ごと飲み込もうとして喉に詰まらせて死んだり、常識では説明のつかない死に方だったそうだ。
ちなみに、本田が亡くなってから、旧校舎には夜な夜な呻くような地の底から響くような鳴き声が聞こえるようになったらしい。
本田の鳴き声で、カップルでその声を聞くと、その日の夢に本田が出てくるらしい。
「私のカバンを返して」って。
その時は、「カバンは及川さんが持っています」と返さないといけない。
そう答えないと、どうなるのかはわからない。皆、死んじゃったから。そういう噂だ。
ちなみに中山は、瀕死の重傷を負っていたのにすぐに回復して、今も元気に学校に通っており、よく旧校舎に出入りしている。
エンディングリスト 10/656 1%
エンディング№130:本田さんの呪い
キャラクター図鑑 26/112 23%
及川由紀
イラスト数 11/272 4%
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き→中山さんが心配だった→以下に分岐
- 契約しない→エンディング№128:恋愛教 ←契約しない
- 契約する→恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 契約する→中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
- 嫌い
- どちらでもない
中山も怖いのは苦手で、寝るときに電気を点けてないとダメなタイプだった。
中山が仲良くしていた先輩に、本田佐知子という女の子がいて、彼女は中山と家が近くて昔からの幼馴染だった。
本田は怖がりで、ちょっとした物音にもビクって反応するような子で、クラスの女子グループに目をつけられていた。
その女子グループのリーダーは及川といい、何でも他人のものを欲しがる子で、本田の持っているカバンに目をつけていた。
そのカバンは本田が転校してしまった幼馴染の男の子にもらったもので、貝のキーホルダーが特徴的だった。
ある日、事件が起こった。
体育の授業が終わって、部屋に戻ったら、机のフックにかけていたカバンが無かった。
中には大事なものは入っていなかったけど、カバン自体が本田の思い出の品だから、慌てて学校中を探したけど、見つからなかった。
絶望に打ちひしがれた本田は、机の中に封筒が入っていることに気付いた。
中を読むと、「あなたの大切なものがどこにあるか知っています。教えてほしいなら、旧校舎の指定の教室に来てください」と書かれていた。
手紙には簡単な旧校舎の地図が入っており、指定の教室は2階だった。
あわてて教室を飛び出した本田は、廊下で中山とすれ違った。
本田は中山にこれまでにあった経緯を説明した。
話を聞いた中山は、「どこにもカバンって書かれてありません。絶対に怪しい」と言ったが、本田は、無くなったカバンの手がかりはこの手紙だけだから、行くしかない、と言って、中山を残して旧校舎に向かった。
そんな本田を放っておけなくて、中山も後を追った。
昼間でも薄気味悪い旧校舎だけど、本田はしっかりと進んでいった。いつもの臆病な彼女じゃなかった。あのカバンはそれだけ、彼女にとって大切なものだった。
でも、後を追った中山は旧校舎に入るのが怖かったが、同じ怖がりの本田が入っていけたんだから、お化けなんか出ないよね?と自分に言い聞かせて、旧校舎に入っていった。
その時、上の階から悲鳴が聞こえてきた。
中山さんはどうしたと思う?
- 逃げた
- 悲鳴の聞こえた階を見に行った
次の日、本田は旧校舎の入口で遺体で発見された。
外傷は全然なかったんで心臓麻痺ってことで片付けられた。
でも、あのカバンを大事そうに抱えていて、ぎゅっと握っていた。
中山は、本田の死を聞いて倒れてしまった。良心が咎めたのだろう。
あの時、もし自分が逃げずに助けに行っていたら死なななったに違いない。そんなことを考えて思いつめてしまった。
病院に入院した中山は、意識はなく、「ごめんなさい、ごめんなさい」ってうわごとのように繰り返していたが、ある日、突然入院先の病院から消えてしまった。
そして、本田が遺体で見つかったのと同じ場所で亡くなっていた。
外傷はなく、死因も本田と同じ心臓麻痺ってことになった。
二人は愛し合っていたんじゃないか、だからこれは後追い心中だなんて心無い連中は好き勝手言ってたけど、実際はどうかわからない。
旧校舎には悪魔が棲んでいるって噂もあるから、あそこは無暗に入る場所じゃないよ。
エンディングリスト 6/656 1%
エンディング№129:旧校舎で死んだ二人
キャラクター図鑑 25/112 22%
本田佐知子
イラスト数 10/272 3%
今日のアパシー鳴神学園七不思議はどうかな?
倉田のシナリオ:カエルですか?ネズミですか?→エンディング№363~368を見る
七不思議を聞く当日、日野先輩は、忙しいらしく来られなくなってしまい、坂上一人で仕切ることになってしまった。
集められた7人が誰なのか知らない坂上。この鳴神学園は1学年が500名いるマンモス校のため、入学しから卒業するまで一度も顔を合わせたことがない生徒がいるくらいだ。
緊張感と今朝からの気だるさとどんより曇った天気で、気分が悪い坂上は、空気を吸おうと窓から身を乗り出す。
新聞部の部室の扉を開けると、すでに6人が待っていたが、坂上が知っている顔はひとつもない。
坂上は会釈すると空いている席に座るが、7人目が来ていないことに気付く。
「あなたが7人目ですか」と隣に座った男から声を掛けられる。
思わず立ち上がった坂上は「あ、違います。僕は新聞部の坂上修一といいます。本日は、皆さんお忙しい中お集まりいただき本当にありがごうざいました」とあいさつをし、一礼して座り直した。
メンバーは男性4名、女性2名で、それぞれが初対面なのか会話がない。
「いつまでこうしてればいいんだ?」と、坂上の正面に座っている、ポケットに手を突っ込んだ不良っぽい男子生徒が、坂上をにらみつける。
「こうしていつまで顔を突き合わせていてもしょうがありませんし、あと一人もいつ来るかわからないですし、もしよければ話を始めませんか?」と、ふくよかな体格の男が人懐っこさそうな柔らかな笑顔を浮かべながら言った。
坂上が「彼の言う通りです。皆さんさえよろしければ、そろそろ話を始めたいのですが」と切り出すと、さっきの不良っぽい男が「俺は構わないぜ」と言い、残りのみんなもうなずいた。
「そうね、これ以上待たされるのも嫌だし、悪いのは約束の時間を守れないほうね。始めてちょうだい」
「うんうん、私、早くしゃべりたいし、みんなの話も聞きたい」
「レディのお二人がそう言っているんだ。気を利かしてさっさと始めたまえよ」
「あ、はい、それでは早速始めさせて頂きます」
1人目は福沢玲子を選択。
福沢は1年G組の生徒だ。
「突然だけど坂上君って、宗教は入っている?」
- 親と一緒
- あまり人には言いたくない
- 無神論者
シナリオ:恋愛教
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
1年ほど前の話だが、あるクラスに中山真美華という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡は女の子だった。
中山は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、中山は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、中山は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、中山はいつものように、仲のいい友人の加瀬ひなたと菊崎あきなとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
加瀬「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんよ」
菊崎「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
中山「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」
そういえば坂上君って、ホラー好き?
- 好き
- 嫌い
- どちらでもない
私はこんな集まりに出るくらいだから、チョー大好きだよ!
私の好きなマンガ家さんはね・・・あ、ごめん。つい話が脱線しちゃった。話を戻すね。
中山は内心壊し話は大好きだったんだけれど、女の子が怖い話に目がないのもどうかと思って、嫌だなぁって振りをしながら、友達の話を聞いていた。
加瀬「旧校舎に何でも願いを聞いてくれる悪魔がいるんよ。ただし条件は魂と引き換えなんよ。ねえ信じる?」
菊崎「それって死んじゃうの?」
加瀬「差し出すのは死んだ後のことなんよ。だから生きている間は、別にどうってことないみたい」
菊崎「私は嫌だなあ」
中山「で、どうやって悪魔を呼び出すの?」
加瀬「何かよくわかんないんだけど、儀式をする必要があるんよ。その方法が書かれた本が、図書室にあるって話なんてよ」
菊崎「その悪魔に願いを聞いてもらった人って、この学校にいるの?」
加瀬「いるんじゃない?よく知らんけど」
放課後になって、中山は一緒に帰ろうという友達の誘いを断って、一人である場所に向かった。
それは図書室だった。
中山は興味のないフリをしていながらも、願いを聞いてくれるという悪魔の話に興味を持った。
このままじゃいつになったら理想の恋人に出会えるかわからないから、悪魔に頼んで手っ取り早く彼氏を作ろうと考えた。
ダメでもともとって思いながら、あまり期待しないで本棚を漁りだしたが、悪魔っていうのは、そんな人間の心の隙を見つけて忍び寄ってくる。
なんと、本当に怪しい本が、まるでどうぞ見つけてくださいって感じで出てきちゃった。
中山は、本棚の中から真っ黒な背表紙の本を見つけた。真っ黒だけならともかく、題名を何も書かれていない。
中山はその怪しい本を手に取り、ページをめくってみると、悪魔を呼び出す方法が書かれていた。
ページをめくると一枚のメモが挟んであった。
「旧校舎の地図じゃん。しかも秘密の地下室の入り方まで書いてある。もしかして、以前誰かがこの本を読んで試したのかもしれない」
中山はその本をこっそり鞄に入れて、とりあえず家に帰ることにした。
中山は自分の部屋に戻ると、本の中身をじっくりと読みふけった。
その本によると、悪魔を呼び出すには、魔法陣を床に書いて、動物の血液を小瓶に入れて供物とし、呪文を唱えるとのことで、中山は飼っていた猫をためらうことなく殺した。
翌日の放課後、中山は必要な道具を全部用意して、あとは儀式を実行するだけって段取りになったが、直前になって、ひとりじゃ不安になってしまった。
そもそも旧校舎は立入禁止だし、昼でも薄暗くて、女の子が一人で行けるような場所じゃない。
そこで、中山は友達の室戸葵に声をかけた。
「あのさ、これからちょっと付き合ってくれない?」
「いいけど、どこに?」
「旧校舎」
「え?どうしてあんなところに?」
「悪魔を呼び出すの。成功したら、悪魔は何でも願いを叶えるんだって」
「あんたそんなこと信じてんの?やめたほうがいいって」
「やるだけやろうよ。悪魔呼び出したら、誰よりも素敵な彼氏と付き合えるよ。葵ちゃん、サッカー部の西澤先輩と付き合いたいって言ってたじゃん。競争相手多いし、どんなに頑張ったって普通じゃ絶対無理、付き合えないから。でもさ、悪魔呼び出せたら簡単。思いのままの相手と付き合えるし、その相手を自由にできる」
「うん、乗った」
二人はさっそく旧校舎に向かった。
旧校舎の入口をくぐった途端震え出して怖気づく室戸の袖を引っ張って、中山はどんどん先に進んだ。
1階の行き止まりの壁を調べると、ぐらぐらしている羽目板があり、メモに書かれたとおり器用に動かすと簡単に外れて、壁の中に階段があった。
懐中電灯の灯りだけを頼りに、ゆっくりと階段を降りていった。
地下は思っていた以上に広くて、ここで誰かが悪魔を呼び出した面影がなんとなく感じられた。
中山はテキパキと準備を進め、室戸はただその様子を眺めていた。
中山は魔法陣の作成に取り掛かった。
本に書かれている図案を一生懸命書き写している中山の背中に向かって、室戸はふと心に浮かんだ疑問を尋ねた。
「あのさあ、悪魔が実際にいたとして、本当に魂を犠牲にしてまで彼氏が欲しいわけ?」
「そう、私は生きているうちに幸せになりたいの。死んだ後のことなんて、どうでもいい」
やがて魔法陣は完成し、指定の位置に小瓶を置いて、中山は中央に立った。あとは呪文を口にするだけ。
「葵も、魔法陣の中に入りなよ」
「いいって、まずあんたがやって成功したら考えるから。早くやってみせてよ」
室戸は魔法陣には入らなかった。
中山は呪文が書かれたページを開いて、間違えないように慎重に唱え出した。
すると、辺りにはまるで地震が起きたような地響きが鳴り、どこから現れたのか黒煙が立ち上がり地下室は黒い霧に包まれた。
魔法陣の上方、空中にさらに黒い霧のようなものが沸き上がり、中から漆黒の闇が結晶したかのように、ゾクリとするような容貌の悪魔が現れた。
黒い衣を身に纏い、背中には大きなこうもりの翼を生やした悪魔は、人間でいうと青年ぐらいの年齢に見えた。
そいつは重く低い声で、中山に言った。
「私を呼び出したのはお前か?」
それを耳にした室戸は、悲鳴を上げながら、一目散に階段を駆け上がり飛び出してしまった。
「さあ、願いを言ってみろ。お前の魂と引き換えに、叶えてやろう」
「私、生きている間は最高に楽しい人生を送りたいです。まず彼氏が欲しい。カッコいい彼氏が。あ、優しくて私の言うことは何でも聞く彼氏、それからお金に名声、私は誰よりも幸せになる」
「ほう、容姿と性格がすぐれた男か。それに金と名声。随分強欲な女だな。それだけの願いを叶えるのに、お前の小さな魂を一つしか差し出さないというのか?」
「何が欲しいの?私が幸せに生きられるなら、何でもあげる。何が欲しいのか言って。その代わり、生きている間は最高に幸せな人生を約束して」
「ほう、お前は潔いのだな。そのような人間の魂なら、喜んでいただこう。ただし、お前には魂以外の代償も提供してもらう。それはいずれ請求するとしよう。まづはその魂をいただくことにする。では契約を交わそう」
そして、中山は悪魔と契約した。
中山に彼氏ができたのは、間もなくのことだった。
放課後、中山がいつものように友達をおしゃべりしていると、突然一人の男子生徒が入ってきた。
その人は、誰もが思わず振り返るぐらいのかっこいいって評判の西澤先輩だった。
西澤仁志は、サッカー部の次期キャプテンって言われて、密かにファンクラブがあるほど、女子に人気がある。
「よかったら今日も一緒に帰らない?」
「うん、じゃ用事が終わるまで待ってて」
「俺、邪魔にならないよう廊下で待っているから」
加瀬「いつの間にあんな彼氏ができたんよ」
菊崎「あの西澤先輩でしょ?」
加瀬「どっちが告白したの?」
中山「付き合ってほしいって言われてさ、それでオーケーした」
そう言い残して、中山が西澤先輩と二人で仲良く去って行った。
仲良くといっても、西澤先輩が中山に傳いている感じだった。
西澤先輩の親衛隊の連中は怒り心頭だった。
その中に一人、誰よりも心中穏やかじゃない人がいた。室戸だ。
彼女の胸のうちはどうだったと思う?
- 中山さんが心配だった
- 妬ましかった
ある日の休み時間、中山が机の上のカードを並べて菊崎の声を掛けた。
「菊崎さん、占ってあげようか?」
「何それ?タロット?」
「ちょっと違う。恋愛が上手くいくかどうか見てあげるよ」
「じゃあ、お願いしよっかな、私に彼氏ができるかどうか、占ってよ」
「じゃあ、ここに座る」
中山は、カードを並べて眺めていたかと思うと、近いうちに彼氏ができる、と言った。
「幸せになれるから、私が保証する」
それを見ていた室戸は嫌な予感がしていた。
放課後、中山と菊崎が連れ立ってどこかに向かう姿が見えたので、室戸は後を追った。
二人は旧校舎に入っていった。
室戸は、中山が悪魔召喚の儀式を行うつもりであることに気付いたが、旧校舎に踏み込む勇気はなかったので、引き返した。
数日後、室戸は、隣のクラスの男子と並んで楽しそうに話しながら歩いている菊崎を見かけた。
菊崎の恋は見事に成就した。きっと悪魔の力を使って。
菊崎は「中山さんの力は本物よ。彼女に頼めば、みんなの恋は成就するの。だから、中山さんにお願いしましょうよ!」とみんなに言った。
それからというもの、中山に占ってもらえば絶対に恋人ができるって噂が立つようになり、毎日、彼女の元には、恋に悩める女の子たちが押し掛けるようになった。
中には、彼女のことを宗教の教主様みたいに崇める人いた。
そのうち中山がこんなことを言うようになった。
「恋愛こそ人生のすべて、恋愛のためなら魂さえ捧げよ!すべての女の子に恋愛の素晴らしさを伝える。それが私の使命!」
ここまでくると、もう立派な宗教だ。愛の伝道師、みたいな。
そう時間も経たないうちに、中山のクラスの女子の大半に彼氏ができた。その中には、お世辞にもルックスがいいとはいえない子もいたが、そんな子までお望み通りの男の子とカップルになれた。
だから、中山には何か神がかり的な力が宿っているだって、誰もが疑わなくなった。
ずっと沈黙を守っていた室戸だが、クラスの異常な状態にようやく決心を固めた。
これ以上悪魔との契約者を増やすわけにはいかない。力づくでも止めなくちゃいけないって。
放課後になると、恋に焦がれる女の子がまた一人、中山に連れられて旧校舎に誘い込まれていった。
中山の周囲には、悪魔と契約済みの女の子たちが、患部のように従っていた。
室戸は、彼女たちの後をこっそちろつけていった。
中山たちが一番最初に儀式をした地下室に入ると、室戸は階段の陰から、そっと様子を窺った。
魔法陣の前に立つ中山、その魔法陣の中でひざまずいているのは同じ学年の本郷茜だった。
「私はこれから悪魔を呼び出す。あなたの死後、その悪魔に魂を差し出す契約をすれば、あなたの恋は成就する」
「悪魔!」
「心配はない、生きている間は何もなし。魂を捧げるのは死んでからだ。その証拠にここにいる女たちは、何事もなく毎日を謳歌している」
本郷は悪魔と契約することにし、中山の口から呪文が唱えられた。
その時、室戸が「もうやめて!」と言いながら魔法陣に飛び込んできた。
室戸は、魔法陣でひざまずいている本郷に駆け寄り、「悪魔と契約したって、いいことなんてないよ。今ならまだ間に合うから、逃げるのよ!」と説得すると、本郷は地下室から逃げ出した。
中山が呪文を全て言い終わると、辺りはまた黒煙に包まれた。
あの時の気配を察した室戸は、震えながら魔法陣の中でしゃがみこんだ。その時、また闇の中からあの恐ろしい悪魔が召喚された。
中山は室戸を指さして言い放った。
「悪魔は呼び出された。今度はお前が望みを願う番だ。願いを言え」
坂上君なら、悪魔と契約する?
- 契約しない
- 契約する
- 恋人がほしい→エンディング№127:二人で分け合う
- 中山真美華を殺してほしい→エンディング№128:恋愛教 ←契約する
中山「最後にもう一度聞こう、本当に良いのだな?」
室戸「ええ、私は真美華とは違う。私は自分の力で人生を生きるから!」
悪魔「よかろう、その魂、譲り受けた」
突然、室戸の周りに黒煙が舞い始め、その煙は室戸の口や鼻から吸い込まれ体内に消えて行った。
「何これ、どういうこと?」
「私は悪魔と契約したのだ。私の絵が岸魔法陣で呼び出した悪魔と、陣内にいるものが契約を望まぬ場合、その魂は悪魔に譲るという契約を。お前は気付かなかったのか?今まで何人もの女性とがいなくなっていることに。この魔法陣を訪れる女は多いが、残念なことに異論を唱え尻込みする者もいる。そんな役立たずのゴミどもの魂は悪魔に捧げてきたのだ。この恋愛教がより大きな力を得るために」
「恋愛教?」
室戸は自分が何か別のものに乗っ取られていくのを感じながらも必死に抵抗した。
「室戸葵、お前は私のためにその魂を捧げる」
そう言って中山が両手を大きく広げると同時に、室戸の肉体は黒煙に包まれ消滅してしまった。
室戸は行方不明ってことになった。彼女の死体は、影も形も見つからなかったし、死んだかどうかも定かではない。
実際、室戸以外にも何人かの女子生徒が行方不明になっていた。みんな、悪魔との契約を拒んだ女の子たちだ。
今やすっかり恋愛教の教祖様となった中山は、まだこの学校にいる。
実は福沢も話しかけられたことがあるが、その時はトイレで急いでいるってごまかして逃げたとのこと。
無害とはいえば無害だけど、一言で言えば不気味だ。
中山に盾突いた人間は消されるという噂があるから、ケチをつける生徒や先生はいない。
この話を記事にしたら、坂上は中山ににらまれて、抹殺の対象になるかも?
逆に恋愛教の布教に貢献したって、褒められるかも。
エンディング数 8/656 1%
エンディング№128:恋愛教
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